243 / 1,370
第六章
228 おめでとう、子供達よ
しおりを挟む
( リーフ )
三人の様子をザッと見回して、一番柔軟性があってかつすぐ落ち着いてくれる可能性が高いニールからまずは事情を聞こうと怖がらない様ゆっくりと近づいた。
「 ニール、突然どうしたんだい?
黒い虫なら俺が退治してあげるよ。 」
そうしてヒュンッヒュンッと黒虫を叩くジェスチャーを披露すると、布団の塊のようになっているニールはビクビクッと震えたあと、そろりと布団から顔を出す。
その顔は涙と鼻水でベチョベチョだ。
「 リ、リ、リーフ様ぁ~・・お、俺・・俺っ・・・!! 」
めしょめしょしながら下半身を押さえている姿を見て、俺は全てを悟った。
あーー・・・なるほどニールもか~。
どうやらニールもレオン同様、昨日のダンス大会に刺激され、出発進行、発射オーライをしてしまったらしい。
ーーーと、いうことはモルトもか・・
そこでモルトの方に視線をずらせば、スンスンとすすり泣く声が・・
ニールは俺に状況を確認させた後、また布団の中に隠れて「 うわぁぁぁーーー!!! 」と叫び声を上げる。
ニールの絶叫、モルトの呪詛のような呟き、そしてレオンのゴンゴンという頭を打ち付ける音をBGMに、俺たち幼馴染~ズはグリモア試験日当日の朝を迎えたのだった。
◆◆◆
朝の朝食は豪勢な牛肉フルコース。
牛肉を余すこと無く使った数々の絶品料理に目を輝かせながら、俺は両手をパンっと合わせる。
「 いただきま~す! 」
元気よく挨拶した後は、まずは牛肉をシンプルに焼いた肉切れをポイッと口に入れ噛みしめる。
程よい焼き加減。
表面はカリッと、そして中からは肉の旨みを凝縮した肉汁が飛び出す!
「 ーー~~っ!!んんん~!! 」
そんな肉の旨みに加え、レモンの酸味と塩胡椒、ピリッとした唐辛子の様な刺激が混ざりあって口の中がお祭り騒ぎに。
しかしそこで朝の悲痛な牛の鳴き声を思い出してしまい、気持ちはズドンっ!と沈んだが、一つの命を使った大事なご飯。
しっかり味わおう。
そう心に決めてその旨さを堪能し始めた。
そのまま夢中になってもぐもぐしながら、チラリと3人を見回すと、こんな美味しい料理を前に全員まるでお葬式の様な雰囲気でズズー~ンと暗く沈んでいるのが目に入り、レオンに至っては動揺が凄すぎてガタガタ震えながらスプーンの柄の部分でスープを掬おうとしている。
全然掬えてな~い!
俺はあんまりな状況に、息をふー・・と吐いてからレオンに近づいた。
するとあからさまにビクっーー!!!と身体を震わせたレオンの手からスプーンを取り上げ、そのままスープを飲ませてあげる。
「 三人ともちょっと動揺しすぎだよ。
今回の事はとても喜ばしい事なんだから素直に喜ぼう!
なんたって大人になったってことなんだからさ。 」
離乳食を召し上がる赤ちゃんのように大人しく俺の手からスープを飲むレオン。
「 喜ぶ・・ 」「 大人・・ 」とブツブツつぶやくモルトとニール。
そんな三人の様子を注意深くチェックしながら、俺は自分のメインディッシュの牛のステーキを一切れずつモルトとニールのお皿に置き、レオンにはその口にポイッと放り込んでやった。
「 無事大人になった君たちへの俺からのお祝いだよ。
おめでとう!そしてようこそ~、大人の世界へ! 」
パチパチと大きく拍手喝采する俺と皿に置かれた牛のステーキを交互に見るモルトとニール。
そしてモッモッと一心不乱に口の中のステーキを食べるレオン・・
まだその雰囲気は固いが少しだけ気分は上がってきた様に見える。
ここはもうひと推しか・・
そう確信し、キラっ!と目を輝かせた。
実際モルトとニールは、レオンのEDの恩人といってもよい素晴らしい働きをしてくれた。
つまり今の状況は、赤信号、皆で渡れば怖くない!( よい子は青になってから渡ろうね! )効果状態なのだ。
レオン一人で粗相してしまっていたら、俺だけでなくモルト、ニールもその恥ずかしさから絞め殺されてたかもしれない。
そして二度とレオンのお象様は立ち上がることはありませんでしたーーー的なバッドエンドになってた可能性も・・
それを考えると、ゾゾゾ~と背筋が震えてしまい、一瞬で立ってしまった鳥肌をシャカシャカとさすった。
そんな恐ろしい状況下で、モルト、ニールが加わってくれたお陰で恥ずかしさは分散され、心はなんとかその衝撃に耐えられたというわけだ。
俺は心からの感謝を込めてモルトとニールの皿に、更にデザートの甘タレチーズボールもひょいひょいと追加で入れておく。
しかしそれでもまだまだびみょ~な雰囲気の彼らに、俺はゴホンっ!とわざとらしく咳をした後、勢いよく立ち上がり大声で叫んだ。
「 男は皆スケベだーーーー!!!! 」
突然の俺の叫び声に、三人はびっくりした顔で俺を見上げるが、まだまだ俺の宣言は続く。
「 そしてそしてーーー!!
俺はむっちんむっちんのおっぱいが大好きだーーー!!! 」
特に収まりきれないはみ出た感が強いむっちりボディー!
コレは絶対に譲れない!!
前世で片思いしていたみち子さんの最強パーフェクトむっちりおっぱいを思い出し、言葉につい熱が入ってしまった。
ふんふんっ!!と鼻息荒く叫ぶ俺に、ザワザワと動揺し始めたモルトとニール。
俺はそんな二人に向かい、さぁ、今度は君たちの番だよと手を挑発するようにクイクイ動かすと、覚悟を決めたらしいニールが、ババッ!!と勢いよく立ち上がり、大声で叫んだ。
「 オッ俺はむっちりしたお尻が大好きっすーーーー!!!
プリンプリンのお尻の女の子と結婚したいでーーーす!!! 」
ほほぅ?ニールはお尻派か・・
俺がコクリと頷けばニールもコクリと頷き、そのまま二人で沈黙を続けるモルトへと視線を移すと、モルトはあからさまにバッ!!と視線を反らした。
「 きっ、貴族たるもの自身の本音を晒すべからずっ・・・・ 」
モルトはブツブツ呟き滝のような汗を流したが、俺とニールはクスリと笑い、向かい合って手を繋ぐ。
そしてフォークダンスを踊るようにモルトへと近づき、俺とニールの間に空いている空間にスポリとモルトを囲い込むと歌う様に囁いた。
「 モルト、俺たちは貴族である前に一人のスケベな男だよ~?
むっちん万歳。 」
「 モルト、たまにはムッツリを開放してあげても・・良いんじゃないっすかね?
尻プリン万歳。 」
すると観念したのか俺とニールに囲まれたモルトは、突如ボロボロと泣き出して、グワッと右手を空に掲げ大きく叫ぶ。
「 お、俺は腰回りと太ももがむっちりした子が好きでーーーす!!!
昨日の大会の29番リンリンちゃんがどストライクでしたーーー!!! 」
俺とニールは、うう~ん?と一瞬考えて、同時に、あ~!と思い出す。
弾けるような太ももにドシッとした腰回りが印象的だった子が確かにいた。
腰使いがすごかった子だ。
おぉ~!!
ニールと共に拍手を贈ると、モルトも巻き込み三人でくるくる回った後、大人しく席につく。
すると二人は先ほどまでの暗い雰囲気は吹き飛んでいったようで、ニコニコしながら朝ごはんを食べ始めたので、良き良きと大きく頷きながらーーーー
さて、レオンはどうしようか・・と考えた。
三人の様子をザッと見回して、一番柔軟性があってかつすぐ落ち着いてくれる可能性が高いニールからまずは事情を聞こうと怖がらない様ゆっくりと近づいた。
「 ニール、突然どうしたんだい?
黒い虫なら俺が退治してあげるよ。 」
そうしてヒュンッヒュンッと黒虫を叩くジェスチャーを披露すると、布団の塊のようになっているニールはビクビクッと震えたあと、そろりと布団から顔を出す。
その顔は涙と鼻水でベチョベチョだ。
「 リ、リ、リーフ様ぁ~・・お、俺・・俺っ・・・!! 」
めしょめしょしながら下半身を押さえている姿を見て、俺は全てを悟った。
あーー・・・なるほどニールもか~。
どうやらニールもレオン同様、昨日のダンス大会に刺激され、出発進行、発射オーライをしてしまったらしい。
ーーーと、いうことはモルトもか・・
そこでモルトの方に視線をずらせば、スンスンとすすり泣く声が・・
ニールは俺に状況を確認させた後、また布団の中に隠れて「 うわぁぁぁーーー!!! 」と叫び声を上げる。
ニールの絶叫、モルトの呪詛のような呟き、そしてレオンのゴンゴンという頭を打ち付ける音をBGMに、俺たち幼馴染~ズはグリモア試験日当日の朝を迎えたのだった。
◆◆◆
朝の朝食は豪勢な牛肉フルコース。
牛肉を余すこと無く使った数々の絶品料理に目を輝かせながら、俺は両手をパンっと合わせる。
「 いただきま~す! 」
元気よく挨拶した後は、まずは牛肉をシンプルに焼いた肉切れをポイッと口に入れ噛みしめる。
程よい焼き加減。
表面はカリッと、そして中からは肉の旨みを凝縮した肉汁が飛び出す!
「 ーー~~っ!!んんん~!! 」
そんな肉の旨みに加え、レモンの酸味と塩胡椒、ピリッとした唐辛子の様な刺激が混ざりあって口の中がお祭り騒ぎに。
しかしそこで朝の悲痛な牛の鳴き声を思い出してしまい、気持ちはズドンっ!と沈んだが、一つの命を使った大事なご飯。
しっかり味わおう。
そう心に決めてその旨さを堪能し始めた。
そのまま夢中になってもぐもぐしながら、チラリと3人を見回すと、こんな美味しい料理を前に全員まるでお葬式の様な雰囲気でズズー~ンと暗く沈んでいるのが目に入り、レオンに至っては動揺が凄すぎてガタガタ震えながらスプーンの柄の部分でスープを掬おうとしている。
全然掬えてな~い!
俺はあんまりな状況に、息をふー・・と吐いてからレオンに近づいた。
するとあからさまにビクっーー!!!と身体を震わせたレオンの手からスプーンを取り上げ、そのままスープを飲ませてあげる。
「 三人ともちょっと動揺しすぎだよ。
今回の事はとても喜ばしい事なんだから素直に喜ぼう!
なんたって大人になったってことなんだからさ。 」
離乳食を召し上がる赤ちゃんのように大人しく俺の手からスープを飲むレオン。
「 喜ぶ・・ 」「 大人・・ 」とブツブツつぶやくモルトとニール。
そんな三人の様子を注意深くチェックしながら、俺は自分のメインディッシュの牛のステーキを一切れずつモルトとニールのお皿に置き、レオンにはその口にポイッと放り込んでやった。
「 無事大人になった君たちへの俺からのお祝いだよ。
おめでとう!そしてようこそ~、大人の世界へ! 」
パチパチと大きく拍手喝采する俺と皿に置かれた牛のステーキを交互に見るモルトとニール。
そしてモッモッと一心不乱に口の中のステーキを食べるレオン・・
まだその雰囲気は固いが少しだけ気分は上がってきた様に見える。
ここはもうひと推しか・・
そう確信し、キラっ!と目を輝かせた。
実際モルトとニールは、レオンのEDの恩人といってもよい素晴らしい働きをしてくれた。
つまり今の状況は、赤信号、皆で渡れば怖くない!( よい子は青になってから渡ろうね! )効果状態なのだ。
レオン一人で粗相してしまっていたら、俺だけでなくモルト、ニールもその恥ずかしさから絞め殺されてたかもしれない。
そして二度とレオンのお象様は立ち上がることはありませんでしたーーー的なバッドエンドになってた可能性も・・
それを考えると、ゾゾゾ~と背筋が震えてしまい、一瞬で立ってしまった鳥肌をシャカシャカとさすった。
そんな恐ろしい状況下で、モルト、ニールが加わってくれたお陰で恥ずかしさは分散され、心はなんとかその衝撃に耐えられたというわけだ。
俺は心からの感謝を込めてモルトとニールの皿に、更にデザートの甘タレチーズボールもひょいひょいと追加で入れておく。
しかしそれでもまだまだびみょ~な雰囲気の彼らに、俺はゴホンっ!とわざとらしく咳をした後、勢いよく立ち上がり大声で叫んだ。
「 男は皆スケベだーーーー!!!! 」
突然の俺の叫び声に、三人はびっくりした顔で俺を見上げるが、まだまだ俺の宣言は続く。
「 そしてそしてーーー!!
俺はむっちんむっちんのおっぱいが大好きだーーー!!! 」
特に収まりきれないはみ出た感が強いむっちりボディー!
コレは絶対に譲れない!!
前世で片思いしていたみち子さんの最強パーフェクトむっちりおっぱいを思い出し、言葉につい熱が入ってしまった。
ふんふんっ!!と鼻息荒く叫ぶ俺に、ザワザワと動揺し始めたモルトとニール。
俺はそんな二人に向かい、さぁ、今度は君たちの番だよと手を挑発するようにクイクイ動かすと、覚悟を決めたらしいニールが、ババッ!!と勢いよく立ち上がり、大声で叫んだ。
「 オッ俺はむっちりしたお尻が大好きっすーーーー!!!
プリンプリンのお尻の女の子と結婚したいでーーーす!!! 」
ほほぅ?ニールはお尻派か・・
俺がコクリと頷けばニールもコクリと頷き、そのまま二人で沈黙を続けるモルトへと視線を移すと、モルトはあからさまにバッ!!と視線を反らした。
「 きっ、貴族たるもの自身の本音を晒すべからずっ・・・・ 」
モルトはブツブツ呟き滝のような汗を流したが、俺とニールはクスリと笑い、向かい合って手を繋ぐ。
そしてフォークダンスを踊るようにモルトへと近づき、俺とニールの間に空いている空間にスポリとモルトを囲い込むと歌う様に囁いた。
「 モルト、俺たちは貴族である前に一人のスケベな男だよ~?
むっちん万歳。 」
「 モルト、たまにはムッツリを開放してあげても・・良いんじゃないっすかね?
尻プリン万歳。 」
すると観念したのか俺とニールに囲まれたモルトは、突如ボロボロと泣き出して、グワッと右手を空に掲げ大きく叫ぶ。
「 お、俺は腰回りと太ももがむっちりした子が好きでーーーす!!!
昨日の大会の29番リンリンちゃんがどストライクでしたーーー!!! 」
俺とニールは、うう~ん?と一瞬考えて、同時に、あ~!と思い出す。
弾けるような太ももにドシッとした腰回りが印象的だった子が確かにいた。
腰使いがすごかった子だ。
おぉ~!!
ニールと共に拍手を贈ると、モルトも巻き込み三人でくるくる回った後、大人しく席につく。
すると二人は先ほどまでの暗い雰囲気は吹き飛んでいったようで、ニコニコしながら朝ごはんを食べ始めたので、良き良きと大きく頷きながらーーーー
さて、レオンはどうしようか・・と考えた。
79
お気に入りに追加
2,014
あなたにおすすめの小説
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
【完結】竜を愛する悪役令嬢と、転生従者の謀りゴト
しゃもじ
BL
貴族の間で婚約破棄が流行し、歪みに歪んだサンドレア王国。
悪役令嬢のもとに従者として転生した主人公・グレイの目的は、前世で成し遂げられなかったゲームクリア=大陸統治をし、敬愛するメルロロッティ嬢の幸せを成就すること。
前世の記憶『予知』のもと、目的達成するためにグレイは奔走するが、メルロロッティ嬢の婚約破棄後少しずつ歴史は歪曲し、グレイの予知からズレはじめる…
婚約破棄に悪役令嬢、股が緩めの転生主人公、やんわりBがLしてる。
そんな物語です。
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
お決まりの悪役令息は物語から消えることにします?
麻山おもと
BL
愛読していたblファンタジーものの漫画に転生した主人公は、最推しの悪役令息に転生する。今までとは打って変わって、誰にも興味を示さない主人公に周りが関心を向け始め、執着していく話を書くつもりです。
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
悪役令息の死ぬ前に
やぬい
BL
「あんたら全員最高の馬鹿だ」
ある日、高貴な血筋に生まれた公爵令息であるラインハルト・ニーチェ・デ・サヴォイアが突如として婚約者によって破棄されるという衝撃的な出来事が起こった。
彼が愛し、心から信じていた相手の裏切りに、しかもその新たな相手が自分の義弟だということに彼の心は深く傷ついた。
さらに冤罪をかけられたラインハルトは公爵家の自室に幽閉され、数日後、シーツで作った縄で首を吊っているのを発見された。
青年たちは、ラインハルトの遺体を抱きしめる男からその話を聞いた。その青年たちこそ、マークの元婚約者と義弟とその友人である。
「真実も分からないクセに分かった風になっているガキがいたからラインは死んだんだ」
男によって過去に戻された青年たちは「真実」を見つけられるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる