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第六章

226 これは・・アレだね!

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☆ シモネタ・ちょっと背後注意ですm(_ _;)m



( リーフ )

ぶもぉぉぉーーーーーー!!!!

何やら牛さんらしき動物の物騒な声でぼんやり意識が覚醒し始めると物凄く馴染んだ感触を体に感じて意識は一気に現実に押し出される。


昨夜はフカフカのベッドの中で寝ていたはずが、もはやご愛嬌とばかりのゴツっとした硬い感触の中。


とうとう迎えたライトノア学院の受験当日の朝、俺はレオンにがっちり拘束された状態で目を覚ました。


頭の中で浮かぶのは、巨大アナコンダに巻き付かれ丸呑みされる寸前の人間のイメージ!

それにゾッとしながら、何とか脱出しようと軽く身体を動かそうとしてもびくともしない。

うう~ん・・

少々困りながらチラッとレオンを見上げると、まるで赤ちゃんのようにぐっすり眠っているお顔が見えた。

おやおや、寝ている時の英雄様は本当に可愛いでちゅね~。

その微笑ましさに、おじさんはニッコリ。

これでは無理に起こすのも可哀想だと思ったので、レオンが目覚めるまで待とうと思った、その時ーーー


下の方にゴリッとした感触を感じ、笑顔のまま身体はビシッと固まった。


レオンのお象様がおっきしている・・

それはそれはご立派で可愛くないお姿で。


焦りを必死に抑えながら、俺は物語の中のレオンハルトの事を思い出す。


レオンハルトは悪役リーフによって街中で "   裸になって呪われた身体を晒せぇぇ~  "  などなどの性的いじめをされ、EDになってしまった。

そしてそれは最後まで改善する事なく物語は終了。

俺ほどのおじさんになれば大した事でなくても、思春期真っ只中の年齢では特に細心の注意が必要で・・ーーと、つまり結局何が言いたいかというと・・


今がその細心の注意が必要な時だということ。


笑顔はスッ……と消え失せ、真剣な表情を浮かべる。


これはレオンの将来を分ける大事な大事な分岐点の一つ!

ここで選択肢を間違えれば、多分レオンのお象さんの未来はお先真っ暗……永遠の闇に閉ざされてしまう。


そのあまりにも責任重大な状況に思わずクラクラと目眩がしてしまった。


あ~コレ絶対「 強制力 」だ~。

リーフによってEDになる「 運命 」ってやつだ~。


そうブツブツ不満を漏らしながら、頭をフル回転してこの状況を切り抜ける最もBESTな道を考えると、多分一番いいのは気づかないフリをしてあげる事。

ーーーーなのだが・・こんなアナコンダもびっくりなボールドをされていては脱出は非常に困難、いや不可能だ。


どうしたものか・・と弱り果てているともう一つの事実に気がついた。



・・・なんか濡れてない??



ジワッと何かの液体で下が染みている感触があり、その位置的にも恐らくは間違いないと、俺は真剣な顔を引っ込め菩薩の様な顔で微笑む。



・・あー・・コレ、あれだ、いわゆる ” 夢精 ” ってやつ?

大人の階段登っちゃったやつ~。



ーーーパパパンッ!!

俺はとりあえず心の中で ” おめでと~ ” のクラッカーを鳴らした。


なんてったって愛することが出来なかったレオンハルトの事を思えば、この出来事は涙が出るほどおめでたい出来事だ。

赤飯モリモリ炊いちゃうぞ~!




・・・・・

この状況でなければだけど・・・



ーーーーサァァァ・・と顔から徐々に血の気が引いていく。


何てったって、下ネタで錯乱レベルのレオンのこと、今この状況で目覚めたらショックで死んじゃうかもしれない。

そんな恐ろしい想像をしながら、なぜ、今???と理由を考えた時、浮かびあがるのは昨日のダンス大会だ。

ほぼ裸と言ってもいいような若いお嬢さん達のプリンプリンボディー。

それをこれでもかと振りながらの魅力的なダンスの数々・・


確実にアレだ!絶対そうだ!!


心の中で、あぁ~・・と唸りながら頭を抱えてうずくまる。


健全の部とはいえかなりその境界線が曖昧であったダンス大会は、俺から見ればお腹の冷えが気になる程度でも、同世代の少年にとってはちょっと刺激が強すぎた様だ。


俺は断然< 美熟女キッス大会 >のほうが・・


そんなけしからん妄想に花が咲きそうになり、慌てて頭をフルフルと振ってそれを吹き飛ばす。


そんな事を考えている暇はない。

とにかくこの状況を打破せねば!


ゴリゴリと主張してくるお象様に神経を集中させると、その大きさ、強度に結構ビビる。


かつては俺もこんなだった・・・と思いたいレベル。

はるか昔すぎて覚えていないが・・


すっかりすっぽぬけてしまった記憶にわずかな悲しみを感じながら、とりあえず少しづつ動いて少しでもレオンとの距離を空けよう、と俺は行動を開始した。


俺は身体を細かく動かしてなんとかその拘束を緩めようとしてみたが、レオンの拘束は一切緩むことはなく、無駄にモソモソと動くだけ・・という結果になってしまう。


もう駄目かも・・


絶望が目の前に広がったその時ーーお腹あたりにくっついているお象様が、ビクリと動いて大きくなったのを感じ、俺は直ぐに動きを止める。


「 ・・・・。 」


息も同時に止めた事で、更にそれがビクビクと動く様をしっかりと確認できてしまい、思わずヒュッ!!と息を飲んだ。


ど、どうしよう・・


俺の頭の中では象さんがお水を鼻で吸い込みバシャ~!と水を撒き散らす映像がブワッと広がる。

そのせいでアタフタとパニックになっていると、レオンの長くしっかりしたまつ毛がピクリと動き、そのままうっすらと目を開けた。


バチッ!と目が合い、もう駄目だ!と青ざめる俺。


そんな俺にレオンはぼんやりとした顔のまま、まるで幸せで幸せで仕方ないと言わんばかりの笑みを浮かべた。


おおお??


思わずキョトンとしてしまうと、レオンはかまうことなくグイッとお象さんを俺の体に強く押し付けてきた。


えっ??何?何??


驚きに固まる俺のお腹に、レオンはそれをクイクイと擦り付けてきて、体をこれでもかとくっつけてくる。

そのせいでレオンのお象様はビクビクと震え、更に控えめなグチっグチっという水音まで聞こえ始めたため、俺の思考は真っ白に。


しかし直ぐに、はっ!正気を取り戻し、再度脱出を試みたが先ほどより拘束は強くなっていて一切動けない!!


どうする!?どうする?!


今までで全く経験がない修羅場にどうすればいいけ分からず、何故か走馬灯のように自身の人生の軌跡が流れ始めた頃ーー


「 ・・・・っ・・!! 」


悩ましげな吐息と共に目をキュッと閉じたレオンが、同時にひときわ強く俺の体を締め付けてきた後、下からジワッ・・と温かい何かが滲み出してきたのを感じた。


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