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第五章
207 混乱中
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( リーフ )
人が100人くらいは入れちゃうんじゃないかというくらい広~い脱衣所。
その一角にあるスペースに置いてある籠の1つに、俺は自分とレオンの二人分のお風呂セットを置いた。
シーンとしている事からお客は俺とレオン、そして先にお風呂に入っているモルトとニール以外いないようだ。
多分宿泊客全員が今頃開かれている大宴会に参加しているためと思われる。
俺も宴会に参加したかったな~!
お酒の味を思い出し、思わず、くぅ~!と口元を緩めながら、パパッと服を手早く脱いだ。
そして全裸になった俺はタオルをパーン!と肩に掛け、ちらりとレオンの方を見るとーーー
脱衣所に入った時から一切動いていないレオンの姿が目に入った。
真っ赤な顔をしたまま直立。
そしてこちらを凝視している。
おぉ~、若いねぇ~。
誂うようにニヤニヤと笑いながら自身の若い頃の思い出を振り返った。
人前で服を脱ぐことに抵抗がある、それは若い時に一度は経験する感情だ。
そしてそれを超えれば平然とお象さんのマウントが始まり、さらにその先は無関心が待っている。
いわばこれは大人へ向かう時の通過儀礼ってやつ。
よ~し!ならばその背をこのおじさんがえいやっ!と押してしんぜよう。
そう考えた俺は、ニコニコと慈愛に満ちた笑みを浮かべ、固まっているレオンにゆっくり近づく。
ーーーービクビクッ!!
身体を大きく揺らしたレオン。
その目は怯える子鹿の様……
怖くな~い。
怖くな~い。
その微笑ましさに吹き出しそうになりながらも、ニッコリ笑顔をキープ。
そしてレオンを優しく見つめながら、その逞しくお硬い腰辺りに優しく手を触れーーーー
「 手が滑ったーーー!!! 」
そう叫びながら一気にズボンとパンツを下にずり下ろした。
すると目の前に広がるビック象さん・・いや象様のご降臨に、おぉ~と心の中で拍手を送る。
体格に見合った素晴らしいお象様!
流石は英雄!羨ましいぞ~?
先ほどはチラッとしか見なかったソレを思わずまじまじと眺めていると、レオンは慌てて近くに置いてあったお風呂セットからタオルを鷲掴み、お象様を隠した。
しかしそれは好都合!
俺はレオンが動けなくなった事をいいことに、そのままマントと上着に手を掛けどんどん脱がしていく。
一回脱いでしまえば恥ずかしくな~い。
大丈夫でちゅよ、大丈夫でちゅよ~。
言うこと聞かない子供に言い聞かせるかの様に言いながらレオンの服を剥いでいくと、その行動にパニックをおこしたらしいレオンは大きくのけぞり、後ろに下がろうとしてーーー
そのままつるんっと足を滑らした。
「 ーーーへっ??? 」
間抜けな声をあげたままの俺ごとレオンは後ろにひっくり返り、ガターーン!!!という大きな音が脱衣所に響き渡る。
「 うわっ、レオン大丈夫かい? 」
倒れた振動で籠が1つ地面に落下し、後を追いかける様にカラカラとそれが転がる音を耳にしながらちょっと焦る。
レオンを下敷きにした俺はノーダメージだったため、慌てて上半身だけ起こすと、レオンは呆けたような……しかし思いの外真剣な眼差しで俺を凝視していた。
おお??本当に大丈夫かい??
そう心配する声をかける前に、レオンが震える手でゆっくり俺の顔を触ると、何故かそのままペタペタと何かを確認するように俺の顔中を触り始めた。
何だ何だ??
レオンの意図を測りかねていると、今度はレオンのその手が俺の後頭部にゆっくりと移動し・・・
ーーーーガっ!!!
突然、物凄い力で鷲掴みされたと思ったら、そのままレオンのカッチカチの胸筋に顔を叩きつけられた!
「 ーーーーうぷっ!! 」
潰れたカエルのような声が漏れすぐに離れようとしたが、更にレオンのもう一方の手は俺の腰を完全ホールド。
更にそのまま凄まじい力で俺の身体を締め付け始めたのだ!
” ぎゃっ・・ぎゃぁぁぁぁーーーー!!!! ”
悲鳴すら上げられぬほどの物凄い締め付けに、心の中で ” ギブ!ギブ!! ” と叫びながら、なんとか逃れようと必死に身をよじる。
しかし全く緩むことはない手に、とうとう俺の意識は霞みかかってく。
息が・・・このままだと死・・・
” 離して~! ” と願いを込めて手を、レオンの身体に回しペチペチと力なく叩くも更に締め付けは悪化!
も、もうダメだ・・
ぼんやりした意識の中、俺は選択を間違えた事にようやく気づく。
究極恥ずかしがり屋のシャイボーイ、潔癖症・真面目の象徴、そして下ネタ絶対駄目系男子のレオンにとって、これは俺を殺すしかないと結論づけるほどの大事件であった。
そういう事かぁ~……
死を目の前にして俺の頭の中には前世で何度も何度も読み返した『 アルバード英雄記 』の内容がグルグルと回る。
まさか高学院でボコボコにされる前にレオンに殺されるなんて・・
コレも変えることの出来ない運命か・・・
薄れゆく意識の中、絶望が心を覆っていったその時、遠くの方でガラガラ~!とお風呂の扉が開く音がした。
「 なんか物凄い音がしたけど大丈夫っすかーーー・・・ 」
心配してやってきてくれたらしいニールが、扉を開けながらそう言った直後、途中ヒュヒュッと息を飲む音によってその言葉は途切れる。
更に続けて後ろからモルトがヒョコッと顔を出して同じく、ヒュヒュッ!と息を飲む音が聞こえ、それと同時にーーーーそのまま俺の意識はブラックアウトした。
人が100人くらいは入れちゃうんじゃないかというくらい広~い脱衣所。
その一角にあるスペースに置いてある籠の1つに、俺は自分とレオンの二人分のお風呂セットを置いた。
シーンとしている事からお客は俺とレオン、そして先にお風呂に入っているモルトとニール以外いないようだ。
多分宿泊客全員が今頃開かれている大宴会に参加しているためと思われる。
俺も宴会に参加したかったな~!
お酒の味を思い出し、思わず、くぅ~!と口元を緩めながら、パパッと服を手早く脱いだ。
そして全裸になった俺はタオルをパーン!と肩に掛け、ちらりとレオンの方を見るとーーー
脱衣所に入った時から一切動いていないレオンの姿が目に入った。
真っ赤な顔をしたまま直立。
そしてこちらを凝視している。
おぉ~、若いねぇ~。
誂うようにニヤニヤと笑いながら自身の若い頃の思い出を振り返った。
人前で服を脱ぐことに抵抗がある、それは若い時に一度は経験する感情だ。
そしてそれを超えれば平然とお象さんのマウントが始まり、さらにその先は無関心が待っている。
いわばこれは大人へ向かう時の通過儀礼ってやつ。
よ~し!ならばその背をこのおじさんがえいやっ!と押してしんぜよう。
そう考えた俺は、ニコニコと慈愛に満ちた笑みを浮かべ、固まっているレオンにゆっくり近づく。
ーーーービクビクッ!!
身体を大きく揺らしたレオン。
その目は怯える子鹿の様……
怖くな~い。
怖くな~い。
その微笑ましさに吹き出しそうになりながらも、ニッコリ笑顔をキープ。
そしてレオンを優しく見つめながら、その逞しくお硬い腰辺りに優しく手を触れーーーー
「 手が滑ったーーー!!! 」
そう叫びながら一気にズボンとパンツを下にずり下ろした。
すると目の前に広がるビック象さん・・いや象様のご降臨に、おぉ~と心の中で拍手を送る。
体格に見合った素晴らしいお象様!
流石は英雄!羨ましいぞ~?
先ほどはチラッとしか見なかったソレを思わずまじまじと眺めていると、レオンは慌てて近くに置いてあったお風呂セットからタオルを鷲掴み、お象様を隠した。
しかしそれは好都合!
俺はレオンが動けなくなった事をいいことに、そのままマントと上着に手を掛けどんどん脱がしていく。
一回脱いでしまえば恥ずかしくな~い。
大丈夫でちゅよ、大丈夫でちゅよ~。
言うこと聞かない子供に言い聞かせるかの様に言いながらレオンの服を剥いでいくと、その行動にパニックをおこしたらしいレオンは大きくのけぞり、後ろに下がろうとしてーーー
そのままつるんっと足を滑らした。
「 ーーーへっ??? 」
間抜けな声をあげたままの俺ごとレオンは後ろにひっくり返り、ガターーン!!!という大きな音が脱衣所に響き渡る。
「 うわっ、レオン大丈夫かい? 」
倒れた振動で籠が1つ地面に落下し、後を追いかける様にカラカラとそれが転がる音を耳にしながらちょっと焦る。
レオンを下敷きにした俺はノーダメージだったため、慌てて上半身だけ起こすと、レオンは呆けたような……しかし思いの外真剣な眼差しで俺を凝視していた。
おお??本当に大丈夫かい??
そう心配する声をかける前に、レオンが震える手でゆっくり俺の顔を触ると、何故かそのままペタペタと何かを確認するように俺の顔中を触り始めた。
何だ何だ??
レオンの意図を測りかねていると、今度はレオンのその手が俺の後頭部にゆっくりと移動し・・・
ーーーーガっ!!!
突然、物凄い力で鷲掴みされたと思ったら、そのままレオンのカッチカチの胸筋に顔を叩きつけられた!
「 ーーーーうぷっ!! 」
潰れたカエルのような声が漏れすぐに離れようとしたが、更にレオンのもう一方の手は俺の腰を完全ホールド。
更にそのまま凄まじい力で俺の身体を締め付け始めたのだ!
” ぎゃっ・・ぎゃぁぁぁぁーーーー!!!! ”
悲鳴すら上げられぬほどの物凄い締め付けに、心の中で ” ギブ!ギブ!! ” と叫びながら、なんとか逃れようと必死に身をよじる。
しかし全く緩むことはない手に、とうとう俺の意識は霞みかかってく。
息が・・・このままだと死・・・
” 離して~! ” と願いを込めて手を、レオンの身体に回しペチペチと力なく叩くも更に締め付けは悪化!
も、もうダメだ・・
ぼんやりした意識の中、俺は選択を間違えた事にようやく気づく。
究極恥ずかしがり屋のシャイボーイ、潔癖症・真面目の象徴、そして下ネタ絶対駄目系男子のレオンにとって、これは俺を殺すしかないと結論づけるほどの大事件であった。
そういう事かぁ~……
死を目の前にして俺の頭の中には前世で何度も何度も読み返した『 アルバード英雄記 』の内容がグルグルと回る。
まさか高学院でボコボコにされる前にレオンに殺されるなんて・・
コレも変えることの出来ない運命か・・・
薄れゆく意識の中、絶望が心を覆っていったその時、遠くの方でガラガラ~!とお風呂の扉が開く音がした。
「 なんか物凄い音がしたけど大丈夫っすかーーー・・・ 」
心配してやってきてくれたらしいニールが、扉を開けながらそう言った直後、途中ヒュヒュッと息を飲む音によってその言葉は途切れる。
更に続けて後ろからモルトがヒョコッと顔を出して同じく、ヒュヒュッ!と息を飲む音が聞こえ、それと同時にーーーーそのまま俺の意識はブラックアウトした。
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