138 / 1,315
第三章
123 不穏な空気
しおりを挟む
( レオン )
ーーバシッ!!
大きな音を立てて俺はリーフ様の手を掴み、何も考えずそのまま思い切り自分の方へと引っ張った。
するとスッポリとこの腕の中に収まるリーフ様の温かい身体。
それを失わないように震える手でしっかり抱きしめると、俺の周囲の黒ずんだ世界は侵食を辞め、また元のキラキラした世界へと姿を戻していった。
「 ??急にどうしたんだい? 花爆弾にびっくりした? 」
リーフ様の言葉に、俺は精一杯「 ・・いえ・・」とだけ答えることが出来たが今だに震えが止まらない。
恐怖で手を緩めることが出来なかった。
輝く光の中、手を伸ばそうとするリーフ様はとても美しかった。
幻想的で、儚げで、まるで今すぐ消えてしまいそうな程に・・
それを考えるとゾッとしてしまい、その妄想を吹き飛ばすため無意識に目を瞑る。
俺とリーフ様は、血の繋がった家族ではない。
愛を誓いあった恋人でもない、お互いに心を交わす友達ですらない。
リーフ様がいらないと言えば、すぐになくなってしまうものしか俺たちの間にはないのだ。
その事実は日を追うごとに俺の心を苛ませる。
恐怖に震える身体で縋る様に必死でリーフ様にしがみついた。
” 行かないで ”
” 捨てないで ”
” 俺を側に置いて ”
” どうかあなたの思い出に一生いさせて下さい ”
祈るようにこの腕の中に彼を囲い込んだまま、随分と長い時間そうしていた。
すると暫くして、もそもそと身動ぎし始めたリーフ様。
これはいつもお昼寝をする時にする動作で、無意識に俺の腕の中、収まりが良いところを探している様だ。
それがピタリと止まり規則正しい息遣いが聞こえた頃、やっと俺はソロリとリーフ様から身体を離す。
するとスヤスヤと眠ってしまったリーフ様の顔が目の前に飛び込んできた。
ーー寝てしまった・・?
無防備に眠り、全身を俺に預けるリーフ様に・・俺はやっと震える身体から力を抜くことが出来た。
大丈夫・・大丈夫・・彼はここにいる。
ゆっくり呼吸をしながら、” 可愛い ” 寝顔をずっと見つめ続け・・どうやら随分と時間が経ってしまったらしい。
気がつけば日も沈む時間で、起きそうにないリーフ様をそのまま横抱きにし、彼の屋敷に向かって歩き出した。
今日は上に掛ける毛布を持ってきていない為、風邪を引いてしまうかもしれないーー
そんな心配をしながら慎重にリーフ様を運んでいると、行く先々で街の人間達がギョッとこちらを見て動きを止めたが、特に気にする事ではない。
腕の中でピスピスと鼻を鳴らすリーフ様の邪魔にならなければ、俺にとってそれはどうでもいい。
俺は、真っ直ぐ足を止めることなく彼のお屋敷まで辿り着いた。
すると直ぐに正門にいた女がこちらに気づき、あからさまに顔を歪め剣を構える。
「 きさまっ!!なぜリーフ様が気を失っているのだ!!
やはり貴様など信用すべきではなかった!!
私には最初からわかっていた!
怪しげなスキルを使ってリーフ様に何をーー・・ 」
物凄い剣幕で捲し立ててきた女であったが、、突如背後に現れた執事の男に思い切りげんこつを落とされ、言葉を途中で中断せざるを得なくなってしまった。
「 ーーーっっ!!いったぁぁぁ~っ!!! 」
しゃがみ込み頭を押さえながら涙ぐむ煩い女。
げんこつを落とした執事の男は、ふぅ・・とため息だけついて、俺の方へと視線を向ける。
「 レオン君、すまないね。
彼女は少し猪突猛進なところがあってね、どうか気を悪くしないで欲しい。
リーフ様は途中で眠ってしまったのだね。
送り届けてくれてありがとう。
きっと初めてのお祭りでお疲れになったのだろう。 」
そう言いながら執事の男は俺からリーフ様を受け取ったが、その際俺に対し怯えた様な表情を見せる。
しかし、それを一瞬で隠した。
「 これからもリーフ様をよろしく頼む。 」
「 言われなくてもリーフ様から離れるつもりはない。
だから、" 鳥 " で見張る必要はないぞ。 」
それを聞いた執事の男は酷く驚いた顔を見せる。
「 ・・驚いたな。
まさか気づかれていたとは・・
なぜ私のスキルが分かったのかね? 」
「 ?鳥たちにお前の魔力がついてるからだ。
他にも小型の生き物が森やこの街の至る所にうようよいるだろう?
・・あぁ、この街だけじゃないのか。
随分と遠くまでいるんだな。 」
執事の男は頭を押さえながら一度息を吐き出すと、うっすらと貼り付けたような笑みを浮かべ俺に視線を戻す。
「 本当に君は・・。
普通はそんな微量な魔力を感知する事は不可能なのだよ。
ましてやそんな広範囲まで・・
それはあまり人様には言わない方がいい。
あぁ、それと一つだけ訂正させてほしいのだが・・これは君を監視していたのではない。
・・リーフ様を守るためにどうしても必要な事なのでね、
悪いが多めに見てほしい。 」
" リーフ様を守るため "
こんな事が一体なんの役に立つのかは知らないが、リーフ様の為になるのならば勝手にやってて貰って構わない。
黙る事で肯定を示すと、執事の男は貼り付けた笑顔をうかべたまま俺から視線を逸らして言った。
「 もしも何かあった時、私の魔力を帯びた生き物に声を掛けて貰えればいつでも私と連絡がとれる。
その時は、是非、試してみてくれ。 」
「 特に連絡することはないが・・? 」
「 ・・そうだろうね。
だからもしもの時の話だよ。
とりあえずこの情報を頭の隅にでも置いといてくれ。
君はただ今の生活を続けるだけでいいんだ。 」
よく分からないが、今まで通りに過ごすだけでいいらしいのでとりあえず頷いておいたが・・
ふっと空を飛ぶ鳥たちに意識が向き、視線を空へと上げる。
「 ・・・鳥・・ 」
「 ・・鳥がとうしたんだい? 」
「 ここ半年くらいで随分増えたな。 」
執事の男と門番の女は一瞬沈黙したが、執事の男はすぐにまた貼り付けた様な笑顔を見せ軽く頭を下げる。
「 では、レオン君お気をつけて。 」
そしてその後は俺に視線を向けることなく屋敷へと入っていった。
リーフ様の姿が消えるまでそれを見送り、やがて見えなくなるとーー俺は ” レオンの家 ” に帰るため踵を返し歩き始めた。
ーーバシッ!!
大きな音を立てて俺はリーフ様の手を掴み、何も考えずそのまま思い切り自分の方へと引っ張った。
するとスッポリとこの腕の中に収まるリーフ様の温かい身体。
それを失わないように震える手でしっかり抱きしめると、俺の周囲の黒ずんだ世界は侵食を辞め、また元のキラキラした世界へと姿を戻していった。
「 ??急にどうしたんだい? 花爆弾にびっくりした? 」
リーフ様の言葉に、俺は精一杯「 ・・いえ・・」とだけ答えることが出来たが今だに震えが止まらない。
恐怖で手を緩めることが出来なかった。
輝く光の中、手を伸ばそうとするリーフ様はとても美しかった。
幻想的で、儚げで、まるで今すぐ消えてしまいそうな程に・・
それを考えるとゾッとしてしまい、その妄想を吹き飛ばすため無意識に目を瞑る。
俺とリーフ様は、血の繋がった家族ではない。
愛を誓いあった恋人でもない、お互いに心を交わす友達ですらない。
リーフ様がいらないと言えば、すぐになくなってしまうものしか俺たちの間にはないのだ。
その事実は日を追うごとに俺の心を苛ませる。
恐怖に震える身体で縋る様に必死でリーフ様にしがみついた。
” 行かないで ”
” 捨てないで ”
” 俺を側に置いて ”
” どうかあなたの思い出に一生いさせて下さい ”
祈るようにこの腕の中に彼を囲い込んだまま、随分と長い時間そうしていた。
すると暫くして、もそもそと身動ぎし始めたリーフ様。
これはいつもお昼寝をする時にする動作で、無意識に俺の腕の中、収まりが良いところを探している様だ。
それがピタリと止まり規則正しい息遣いが聞こえた頃、やっと俺はソロリとリーフ様から身体を離す。
するとスヤスヤと眠ってしまったリーフ様の顔が目の前に飛び込んできた。
ーー寝てしまった・・?
無防備に眠り、全身を俺に預けるリーフ様に・・俺はやっと震える身体から力を抜くことが出来た。
大丈夫・・大丈夫・・彼はここにいる。
ゆっくり呼吸をしながら、” 可愛い ” 寝顔をずっと見つめ続け・・どうやら随分と時間が経ってしまったらしい。
気がつけば日も沈む時間で、起きそうにないリーフ様をそのまま横抱きにし、彼の屋敷に向かって歩き出した。
今日は上に掛ける毛布を持ってきていない為、風邪を引いてしまうかもしれないーー
そんな心配をしながら慎重にリーフ様を運んでいると、行く先々で街の人間達がギョッとこちらを見て動きを止めたが、特に気にする事ではない。
腕の中でピスピスと鼻を鳴らすリーフ様の邪魔にならなければ、俺にとってそれはどうでもいい。
俺は、真っ直ぐ足を止めることなく彼のお屋敷まで辿り着いた。
すると直ぐに正門にいた女がこちらに気づき、あからさまに顔を歪め剣を構える。
「 きさまっ!!なぜリーフ様が気を失っているのだ!!
やはり貴様など信用すべきではなかった!!
私には最初からわかっていた!
怪しげなスキルを使ってリーフ様に何をーー・・ 」
物凄い剣幕で捲し立ててきた女であったが、、突如背後に現れた執事の男に思い切りげんこつを落とされ、言葉を途中で中断せざるを得なくなってしまった。
「 ーーーっっ!!いったぁぁぁ~っ!!! 」
しゃがみ込み頭を押さえながら涙ぐむ煩い女。
げんこつを落とした執事の男は、ふぅ・・とため息だけついて、俺の方へと視線を向ける。
「 レオン君、すまないね。
彼女は少し猪突猛進なところがあってね、どうか気を悪くしないで欲しい。
リーフ様は途中で眠ってしまったのだね。
送り届けてくれてありがとう。
きっと初めてのお祭りでお疲れになったのだろう。 」
そう言いながら執事の男は俺からリーフ様を受け取ったが、その際俺に対し怯えた様な表情を見せる。
しかし、それを一瞬で隠した。
「 これからもリーフ様をよろしく頼む。 」
「 言われなくてもリーフ様から離れるつもりはない。
だから、" 鳥 " で見張る必要はないぞ。 」
それを聞いた執事の男は酷く驚いた顔を見せる。
「 ・・驚いたな。
まさか気づかれていたとは・・
なぜ私のスキルが分かったのかね? 」
「 ?鳥たちにお前の魔力がついてるからだ。
他にも小型の生き物が森やこの街の至る所にうようよいるだろう?
・・あぁ、この街だけじゃないのか。
随分と遠くまでいるんだな。 」
執事の男は頭を押さえながら一度息を吐き出すと、うっすらと貼り付けたような笑みを浮かべ俺に視線を戻す。
「 本当に君は・・。
普通はそんな微量な魔力を感知する事は不可能なのだよ。
ましてやそんな広範囲まで・・
それはあまり人様には言わない方がいい。
あぁ、それと一つだけ訂正させてほしいのだが・・これは君を監視していたのではない。
・・リーフ様を守るためにどうしても必要な事なのでね、
悪いが多めに見てほしい。 」
" リーフ様を守るため "
こんな事が一体なんの役に立つのかは知らないが、リーフ様の為になるのならば勝手にやってて貰って構わない。
黙る事で肯定を示すと、執事の男は貼り付けた笑顔をうかべたまま俺から視線を逸らして言った。
「 もしも何かあった時、私の魔力を帯びた生き物に声を掛けて貰えればいつでも私と連絡がとれる。
その時は、是非、試してみてくれ。 」
「 特に連絡することはないが・・? 」
「 ・・そうだろうね。
だからもしもの時の話だよ。
とりあえずこの情報を頭の隅にでも置いといてくれ。
君はただ今の生活を続けるだけでいいんだ。 」
よく分からないが、今まで通りに過ごすだけでいいらしいのでとりあえず頷いておいたが・・
ふっと空を飛ぶ鳥たちに意識が向き、視線を空へと上げる。
「 ・・・鳥・・ 」
「 ・・鳥がとうしたんだい? 」
「 ここ半年くらいで随分増えたな。 」
執事の男と門番の女は一瞬沈黙したが、執事の男はすぐにまた貼り付けた様な笑顔を見せ軽く頭を下げる。
「 では、レオン君お気をつけて。 」
そしてその後は俺に視線を向けることなく屋敷へと入っていった。
リーフ様の姿が消えるまでそれを見送り、やがて見えなくなるとーー俺は ” レオンの家 ” に帰るため踵を返し歩き始めた。
86
お気に入りに追加
1,993
あなたにおすすめの小説
聖女召喚!……って俺、男〜しかも兵士なんだけど?
バナナ男さん
BL
主人公の現在暮らす世界は化け物に蹂躙された地獄の様な世界であった。
嘘か誠かむかしむかしのお話、世界中を黒い雲が覆い赤い雨が降って生物を化け物に変えたのだとか。
そんな世界で兵士として暮らす大樹は突然見知らぬ場所に召喚され「 世界を救って下さい、聖女様 」と言われるが、俺男〜しかも兵士なんだけど??
異世界の王子様( 最初結構なクズ、後に溺愛、執着 )✕ 強化された平凡兵士( ノンケ、チート )
途中少々無理やり的な表現ありなので注意して下さいませm(。≧Д≦。)m
名前はどうか気にしないで下さい・・
勇者パーティーハーレム!…の荷物番の俺の話
バナナ男さん
BL
突然異世界に召喚された普通の平凡アラサーおじさん< 山野 石郎 >改め【 イシ 】
世界を救う勇者とそれを支えし美少女戦士達の勇者パーティーの中・・俺の能力、ゼロ!あるのは訳の分からない< 覗く >という能力だけ。
これは、ちょっとしたおじさんイジメを受けながらもマイペースに旅に同行する荷物番のおじさんと、世界最強の力を持った勇者様のお話。
無気力、性格破綻勇者様 ✕ 平凡荷物番のおじさんのBLです。
不憫受けが書きたくて書いてみたのですが、少々意地悪な場面がありますので、どうかそういった表現が苦手なお方はご注意ください_○/|_ 土下座!
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
大好きなBLゲームの世界に転生したので、最推しの隣に居座り続けます。 〜名も無き君への献身〜
7ズ
BL
異世界BLゲーム『救済のマリアージュ』。通称:Qマリには、普通のBLゲームには無い闇堕ちルートと言うものが存在していた。
攻略対象の為に手を汚す事さえ厭わない主人公闇堕ちルートは、闇の腐女子の心を掴み、大ヒットした。
そして、そのゲームにハートを打ち抜かれた光の腐女子の中にも闇堕ちルートに最推しを持つ者が居た。
しかし、大規模なファンコミュニティであっても彼女の推しについて好意的に話す者は居ない。
彼女の推しは、攻略対象の養父。ろくでなしで飲んだくれ。表ルートでは事故で命を落とし、闇堕ちルートで主人公によって殺されてしまう。
どのルートでも死の運命が確約されている名も無きキャラクターへ異常な執着と愛情をたった一人で注いでいる孤独な彼女。
ある日、眠りから目覚めたら、彼女はQマリの世界へ幼い少年の姿で転生してしまった。
異常な執着と愛情を現実へと持ち出した彼女は、最推しである養父の設定に秘められた真実を知る事となった。
果たして彼女は、死の運命から彼を救い出す事が出来るのか──?
ーーーーーーーーーーーー
狂気的なまでに一途な男(in腐女子)×名無しの訳あり飲兵衛
【 完結 】お嫁取りに行ったのにキラキラ幼馴染にお嫁に取られちゃった俺のお話
バナナ男さん
BL
剣や魔法、モンスターが存在する《 女神様の箱庭 》と呼ばれる世界の中、主人公の< チリル >は、最弱と呼べる男だった。 そんな力なき者には厳しいこの世界では【 嫁取り 】という儀式がある。 そこで男たちはお嫁さんを貰う事ができるのだが……その儀式は非常に過酷なモノ。死人だって出ることもある。 しかし、どうしてもお嫁が欲しいチリルは参加を決めるが、同時にキラキラ幼馴染も参加して……? 完全無欠の美形幼馴染 ✕ 最弱主人公 世界観が独特で、男性にかなり厳しい世界、一夫多妻、卵で人類が産まれるなどなどのぶっ飛び設定がありますのでご注意してくださいm(__)m
奴隷商人は紛れ込んだ皇太子に溺愛される。
拍羅
BL
転生したら奴隷商人?!いや、いやそんなことしたらダメでしょ
親の跡を継いで奴隷商人にはなったけど、両親のような残虐な行いはしません!俺は皆んなが行きたい家族の元へと送り出します。
え、新しく来た彼が全く理想の家族像を教えてくれないんだけど…。ちょっと、待ってその貴族の格好した人たち誰でしょうか
※独自の世界線
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる