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第二章

59 意外とシビアな魔法

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( リーフ )

そもそも魔法というものは、その起こしたい事象に必要なもの全てを自身の魔力を使って描くことで発動する。

それにはまず使うために必要な物質の構成を描き出し、次にそれを使って具体的にどういった現象を起こしたいのか────いわゆるプログラミング的な感じで全て書き出す事で初めてその現象を起こす事ができるのだ。


簡単に言うと、科学の授業で必ず出てくる【 水=H2O 】などの化学式。

まずはそれをコンピューターに打ち込み、次にそれを使ってどうしたいのか?を今度は一から細かく書いていく。


続けて、それをどのくらいの量使うのか?

更にそれを使うに当たってのコストや使うまでの必要な手順。

またそれに必要な総エネルギーは?

などなど……それを事細かく打ち込んでいくと考えれば、その難しさが伝わり安いと思う。


つまり、魔法を使うにはまず────

"   物質構成の図式の暗記  "

これは必須で、その後はそれを活かす知力、更にはその現象を起こすための必要魔力量と……よく漫画とかで見るような、えいやっ!と、気合や精神力でなんとかなるような代物ではない。


受験生も真っ青な勉強量をこなしてこその魔法!

貴族の方が魔法を使う事に関して平民の遥か上と言うのは、単純にその勉強量の差によるものも大きいのではないかと思われる。


そんな難し~い魔法に対し、このレオンのもつスキル:【 叡智 】は、魔法を使うものならば、誰もが喉から手が出るほど欲しがるスーパーチート能力というわけだ。


特に魔法の同時発動には非常に役に立ち、同時発動が5つ出来たら神と呼ばれる中、物語のレオンは10個以上を平然と展開していたことからその凄さがよくわかる。


ようは本を読みながら、右手で文章を書き、左手でパズルを解く、そして右足でパソコンを操作し、左足でピアノを演奏……それを同時にやる様なものと考えると、そりゃ神様レベルと言われるのは当然だろう。


今のところ取得済みなのは、このスキル【 叡智 】だけで後の三つは今の時点では未取得。

つまりはこれから俺が悪役として立ち塞がる事で発現予定のスキルだ。

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