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五章・変わりつつある気持ち

――8

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「うっ……そんなに締め付けたら……僕もっ……」


「あぁ、あぁあっ……んっ……」


 苦しそうな玲司の声が重ねたキスによってかき消される。腰を打ち付けるたびにずれる唇を重ね直しながら、玲司は腰を打ち付けるスピードを更に早めた。


「ふぅんっ、ん、んん、ンんっ……!」


 玲司の額から落ちてきた汗の雫が穂乃果の頬に流れ落ち、身体の中に閉じ込められた快楽が弾け飛びそうになり大きく声を漏らした。


「あぁあっ! れいじさんっ……も、ダメ……い、いぃっ……あぁあんっ……!」


「あぁ、僕もだよ。……穂乃果っ……!」


 お腹の奥深くで雄芯がびくびくと震えた瞬間に引き抜かれ、快楽に耐えきれなくなった穂乃果の蜜壺は弾け割れ、大きな恍惚を身体に流し込んだ。


 お腹の上にポタポタと感じた熱。目線を下に動かすと穂乃果のお腹の上に白濁の水溜りができていた。


 あ……すごい……。


 男の精子をしっかりと見るのは初めてだった。玲司は子供が欲しいと始めに爆弾発言をしておきながら、いつも背中などに出し、まだ一度も穂乃果の中に吐精したことないのだ。


 玲司は汗で濡れた前髪を掻き上げながら「今拭くからね」とティッシュで優しくお腹の上に溜まった水溜りを拭いてくれる。その刺激でさえもイッたばかりの穂乃果の身体には強すぎる刺激だったがぐっと奥歯を噛み締めバレないように耐えた。


「穂乃果おいで」


 身なりを整えた穂乃果を玲司は自分の腕の中に誘い込む。毎日のこととなってしまった一緒に眠る習慣。穂乃果は無言で玲司の腕の中に入り背を向けて目を閉じた。


 玲司さん……。


 背中に感じる玲司の熱が心地よいなんて、そんなはずは無い。そう言い聞かせながら穂乃果はいつの間にか深い眠りに落ちていた。


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