俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されています

森本イチカ

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 脱ぎ捨てたパジャマを着直して朝ご飯兼昼ご飯を準備する。四つ切りの食パンにケチャップを塗りピーマンと玉ねぎのスライス、ウインナーを乗せその上からたっぷりのチーズをかけて焼く。まぁ簡単に言えばピザパンだ。コンソメスープに溶き卵を流し入れ卵スープも用意した。
 二人で向かい合ってゆっくり食べるご飯は久しぶりで、つい嬉しくて笑みがこぼれてしまう。かなりニヤけていたのか美桜に「隆ちゃんなんか凄い顔緩んでるけど、どうしたの?」と不思議そうな顔で聞かれてしまった。


「ん、二人でゆっくり食べるご飯は格別だなぁと思って」


 ブワッと一気に耳まで赤く染める美桜。いや、控えめに言って可愛い、可愛すぎる。 


 朝ご飯兼昼ご飯を食べ終え、出かける支度をし、マンションを出た。
 助手席に美桜を乗せまずは指輪を買うためにジュエリーショップへ向かう。ある程度ネットで見て美桜が良いなと思うものをピックアップしてあるのであとは店で本物を見て決めるだけだ。


「……凄い綺麗だね」


「だな、どれもシンプルだけど華やかで美桜に似合いそう」


 控えめの声で話す。訪れたジュエリーショップは全体がベージュの壁と床で統一されている店内。品のある店内の雰囲気、その雰囲気がスタッフからも訪れているお客からもさえも溢れており自然と小声になってしまう。 LEDの明るい照明の光に当てられたショーケース内の結婚指輪達が各々と光輝いていて、より店内を明るく輝かせているように見せてくれる。シンプルなデザインの物から、少し変わったデザインの物まで幅広くあり、選ぶのに悩んでしまうほどだ。事前にネットで見てきたものをスタッフの方に見せて本物を出してもらうと、目を輝かせて真剣に魅入る美桜。そんな美桜を見るのがどんな綺麗な指輪を見るよりも俺は魅入ってしまう。(指輪に失礼か)


「写真で見た時も凄い綺麗だったけど、実物はそれ以上に輝いて見えるよね」


「だな、美桜が常につけていたいって思えるようなデザインのものにしよう」


 二時間近く悩んで美桜はシンプルなデザインのシルバーリングに一粒のダイアが埋め込まれているものを選んだ。男性用は特にダイアとかは無く至ってシンプルなシルバーリング。相手の指輪の裏にメッセージが掘れるらしくお互い出来上がってからの秘密って事で掘った内容はお互いに知らない。
 値段は……まぁそれなりに良い金額だった。(金額は聞かないでくれ。予想よりはるかに高くて驚きそうになったのを美桜にバレたくない)
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