そして鬼と成る

文月くー

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体験入部

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さて、入学式、ガイダンスが終わり、ようやく部活見学になった。
すると、大河がこちらに来て、

「雫ー!!行こうぜ?」

と、もう行きたくて仕方かなさそうなので

「仕方ないなー。行くかー」

快く、承諾した。
もちろん大河とクラスはおなじだった。

 *                  *                           *                    *

呪術技場に着くなり、体験入部の用紙に名前を書いて出しやがった。
それも、2人分だ。

「なー大河ー?一つききたいことがあるんだけどさー。今、俺の名前の書かれた用紙を一緒に出さなかったかい?」

笑顔で問い詰める。
大河は問い詰められると、逆に開き直り、

「体験入部だけならバレないし、おばさんも悲しまないだろ?」

と言うのである。
まぁ、その通りではあるのだが…。
仕方ない。
やるだけやるしかない。

「わかったよ。仕方ない。行くかー」

そのまま中に入って行くのだった。

*    *              *            *           *             *     

体験入部に参加したのは俺達を合わせて、20人程だった。
流石、呪術技の強豪校なだけある。
すると、マネージャーらしき女性がこっちに来た。

「みんなー、自分のデータを持ってるー?」

体験入部に参加した20人の中には、初心者の人もいたようで、いきなり専門用語をぶちこまれて目を点にしている。

「あー、ごめん。データっていうのはね?データ化された呪力を自分の合った形にしたもののことをいうの。経験者の人には、退屈だと思うけど少しだけ付き合ってね!
まず、データのベースとして、鬼人、獸人、竜人の3つからえらべるの。竜人は空を翔べるバランス型のベース。鬼人は攻撃特化型で、防御力もだけど、敏捷性に欠けるのは気を付けないといけないかな。獸人は一発一発の攻撃力は、軽いけど、圧倒的な敏捷性が特長の敏捷特化型。ここまめはいいかな?
で、ベースを選んだら、後は呪力に合ったカスタムをデータがやってくれるから、それで自分だけの、データの完成です!!ここまでがデータの説明だよー!さて、初心者の人はー?」

と、聞かれたので手を挙げようとしたら、大河に睨まれたので、挙げなかった。
初心者の人は、なんと驚きの15人!
こんなに初めての人がいたとは。

「じゃあ、その5人はって、赤石君?!すごーい!!まさか『十柱』の1人がうちに来てくれるなんて!!さぁ!5人ともランニングから始めてね!」

とても陽気な人である。
そう思いつつも、言われた通り、走り始めたのだった。
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