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シェシフィール魔法学校(改稿済み)
しおりを挟む「で、デカい…!!」
俺はシルフィアス=アスタロト。
黒髪はここでは珍しいため、それが特徴だと自負しているが、そんな事はどうでも良い。
とにかく、シェシフィール魔法学校がでかすぎるのだ。
まぁ、とりあえず入学式会場へ向かおう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて、入学式は終わり、俺は自分のクラスでHRを受けていた。
「えー、まず、僕が君達の担任のオルレアン=ファクト。これから7年間一緒なので、気軽にMr.ファクト、もしくはファクト師、とにかく何でも良いけれどよろしくお願いしますね。
では、皆さんも、自己紹介いきましょうか。
そうですねー…では最初は主席のクレディルスさんから。」
そう指名があり、一人の女の子が立った。
「私は、セレア=クレディルスです。これから七年と言う長い時間を皆さんと過ごしますが、よろしければ、クレディルス公爵令嬢として接するのではなく、ただのお友達として接してほしいと思っています。よろしくお願いいたします」
な、なんちゅー完璧な自己紹介だよ?!
しかし、公爵令嬢として接して欲しくない、か。
公爵令嬢も何かと大変そうだ。
周りの奴等は彼女の自己紹介に感動してるけど。
これは、きっと人気者になって、クラスの中心になるタイプのやつだな。
まぁ、関係ないが。
自己紹介はどんどん進む。
そして、俺の番になった。
「…俺はシルフィアス=アスタロト。龍種族だ。」
そう言うと、片腕を龍の手にする。
ザワめく教室。
それもそうだろう。
なぜなら、この多種族が共存する国の中で最も恐れられ、最も忌み嫌われているのが、龍種族だからだ。
もちろん、竜人族も、いるのだが、彼らと俺らには、根本的な違いが存在する。
それは、竜に成れるかの違いである。
その事もあって、竜人族は普通にしていられる。
しかし、龍種族は違う。
この国は、龍種族を恐れ、忌み嫌うあまり、『人権』を認めていないのだ。
よって、龍種族は差別の対象となっている。
俺は、片腕を元に戻し、座った。
「さぁ次の生徒は自己紹介をしてください」
・・・・
・・・
・・
自己紹介も終わり、今日はこれで終わりと言うことになった。
ちなみにこのシェシフィール魔法学校は全寮制になっており、全生徒は、必然的に寮生活になる。
それも、二人一部屋なので、最悪だ。
しかし俺は、そんな事気にしていても仕方ないと腹をくくり、教室を出ようとした。
すると、先生が、すれ違い様に、
「…後で校長室に来るように。」
と、俺にしか届かないような微かな声で囁いた。
「…はい」
そう返すと教室を出たのだった。
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