上 下
2 / 9

シェシフィール魔法学校(改稿済み)

しおりを挟む

「で、デカい…!!」

俺はシルフィアス=アスタロト。 
黒髪はここでは珍しいため、それが特徴だと自負しているが、そんな事はどうでも良い。
とにかく、シェシフィール魔法学校がでかすぎるのだ。
まぁ、とりあえず入学式会場へ向かおう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さて、入学式は終わり、俺は自分のクラスでHRを受けていた。

「えー、まず、僕が君達の担任のオルレアン=ファクト。これから7年間一緒なので、気軽にMr.ファクト、もしくはファクト師、とにかく何でも良いけれどよろしくお願いしますね。
では、皆さんも、自己紹介いきましょうか。
そうですねー…では最初は主席のクレディルスさんから。」

そう指名があり、一人の女の子が立った。

「私は、セレア=クレディルスです。これから七年と言う長い時間を皆さんと過ごしますが、よろしければ、クレディルス公爵令嬢として接するのではなく、ただのお友達として接してほしいと思っています。よろしくお願いいたします」

な、なんちゅー完璧な自己紹介だよ?!
しかし、公爵令嬢として接して欲しくない、か。
公爵令嬢も何かと大変そうだ。
周りの奴等は彼女の自己紹介に感動してるけど。
これは、きっと人気者になって、クラスの中心になるタイプのやつだな。
まぁ、関係ないが。
自己紹介はどんどん進む。
そして、俺の番になった。

「…俺はシルフィアス=アスタロト。龍種族だ。」

そう言うと、片腕を龍の手にする。
ザワめく教室。
それもそうだろう。
なぜなら、この多種族が共存する国の中で最も恐れられ、最も忌み嫌われているのが、龍種族だからだ。
もちろん、竜人族も、いるのだが、彼らと俺らには、根本的な違いが存在する。
それは、竜に成れるかの違いである。
その事もあって、竜人族は普通にしていられる。
しかし、龍種族は違う。
この国は、龍種族を恐れ、忌み嫌うあまり、『人権』を認めていないのだ。
よって、龍種族は差別の対象となっている。
俺は、片腕を元に戻し、座った。

「さぁ次の生徒は自己紹介をしてください」

・・・・
・・・
・・

自己紹介も終わり、今日はこれで終わりと言うことになった。
ちなみにこのシェシフィール魔法学校は全寮制になっており、全生徒は、必然的に寮生活になる。
それも、二人一部屋なので、最悪だ。
しかし俺は、そんな事気にしていても仕方ないと腹をくくり、教室を出ようとした。
すると、先生が、すれ違い様に、

「…後で校長室に来るように。」

と、俺にしか届かないような微かな声で囁いた。

「…はい」

そう返すと教室を出たのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

豪傑の元騎士隊長~武源の力で敵を討つ!~

かたなかじ
ファンタジー
東にある王国には最強と呼ばれる騎士団があった。 その名は『武源騎士団』。 王国は豊かな土地であり、狙われることが多かった。 しかし、騎士団は外敵の全てを撃退し国の平和を保っていた。 とある独立都市。 街には警備隊があり、強力な力を持つ隊長がいた。 戦えば最強、義に厚く、優しさを兼ね備える彼。彼は部下たちから慕われている。 しかし、巨漢で強面であるため住民からは時に恐れられていた。 そんな彼は武源騎士団第七隊の元隊長だった……。 なろう、カクヨムにも投稿中

性転換マッサージ2

廣瀬純一
ファンタジー
性転換マッサージに通う夫婦の話

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

最強スキル『忍術』で始めるアサシン教団生活

さとう
ファンタジー
生まれつき絶大な魔力を持つハーフィンクス公爵家に生まれた少年、シャドウ。 シャドウは歴代最高と言われるほど絶大な魔力を持っていたが、不幸なことに魔力を体外に放出する才能が全くないせいで、落ちこぼれと呼ばれ冷遇される毎日を送っていた。 十三歳になったある日。姉セレーナ、妹シェリアの策略によって実家を追放され、『闇の森』で魔獣に襲われ死にかける。 だが、シャドウは救われた……世界最高峰の暗殺者教団である『黄昏旅団』最強のアサシン、ハンゾウに。 彼は『日本』から転移した日本人と、シャドウには意味が理解できないことを言う男で、たった今『黄昏旅団』を追放されたらしい。しかも、自分の命がもう少しで尽きてしまうので、自分が異世界で得た知識を元に開発した『忍術』をシャドウに継承すると言う。 シャドウはハンゾウから『忍術』を習い、内に眠る絶大な魔力を利用した『忍術』を発動させることに成功……ハンゾウは命が尽きる前に、シャドウに最後の願いをする。 『頼む……黄昏旅団を潰してくれ』 シャドウはハンゾウの願いを聞くために、黄昏旅団を潰すため、新たなアサシン教団を立ちあげる。 これは、暗殺者として『忍術』を使うアサシン・シャドウの復讐と、まさかの『学園生活』である。

25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい

こばやん2号
ファンタジー
とある会社に勤める25歳のOL重御寺姫(じゅうおんじひめ)は、漫画やアニメが大好きなオタク女子である。 社員旅行の最中謎の光を発見した姫は、気付けば異世界に来てしまっていた。 頭の中で妄想していたことが現実に起こってしまったことに最初は戸惑う姫だったが、自身の知識と持ち前の性格でなんとか異世界を生きていこうと奮闘する。 オタク女子による異世界生活が今ここに始まる。 ※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。

あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

mio
ファンタジー
 なんやかんや、無理矢理あいつに異世界へと連れていかれました。  こうなったら仕方ない。とにかく、平和に楽しく暮らしていこう。  なぜ、少女は異世界へと連れてこられたのか。  自分の中に眠る力とは何なのか。  その答えを知った時少女は、ある決断をする。 長い間更新をさぼってしまってすいませんでした!

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

ハンドレッド・オンライン

のにあ
ファンタジー
2045年 HOLLIGER(ホリガー)によって開発されたVRMMORPG、 「Hundred Online」(ハンドレッド・オンライン)、通称HdO。 プレイヤーは剣士と魔法使いどちらかを選択し、 100階層からなる塔「Tanahand(タナハンド)」を攻略していく。 10万人限定のアーリーアクセス権を獲得し、ゲーム攻略を進めるラスタは、色々な出会いをながらも塔を攻略していく。 *カクヨム様、小説家になろう様と重複投稿させて頂いております。

処理中です...