くものクモリン

こぐまじゅんこ

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くものクモリン

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 おばあちゃんの家の庭に、大きなくもが巣をはっていました。
 くもの名前はクモリン。
 きれいなくもの巣の真ん中に、クモリンはどっしり居座っています。
 今日は秋晴れのよいお天気で、空には青空が広がっています。
 おばあちゃんは、目をこすりながら、庭にでてきんもくせいの香りを楽しんでいました。
「おや、でっかいくもの巣があるわねぇ」
 おばあちゃんが、クモリンに近寄っていきます。
 クモリンは、ドキドキしています。
(巣をこわされないかなぁ)
 おばあちゃんは、クモリンをみると、
「あなた、すごいわね。レース編みができるんじゃない?」
と、笑顔で言いました。
「私も今、レース編みをしてるんだけど、目が疲れてなかなかできないのよ。ちょっと手伝ってくれない?」
 クモリンは、びっくりしましたが、おばあちゃんのやさしい笑顔をみて、ことわれなくなりました。
 おばあちゃんの家に入って、レース糸をたぐりよせます。
(レース糸で巣を作るのは、はじめてだからむずかしいなぁ)
 クモリンは、とまどいながらも、コツをつかんで、すいすい編んでいきました。
 あっという間に、素敵なテーブルクロスができあがりました。
「まぁ素敵! クモリンありがとう」
 おばあちゃんは、にこにこ。
 クモリンは、巣にもどってお昼寝をはじめましたよ。
 ちょっと疲れたんですね。
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