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宿題いやだな
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はるくんは、宿題をするのにだらだらだらだら時間がかかりすぎます。
おかあさんが、
「早くしなさい!」
と注意しても、テレビをみては、ぼけーっとしているんです。
「はぁ~、どうしたら宿題するのかなぁ。もう知りませんよ」
おかあさんは、怒って台所に行ってしまいました。
すると、消したはずのテレビがパチっとついて、ねこのぬいぐるみがでてきました。
「あれ?」
はるくんは、目をぱちくり。
「小さい頃遊んでたねこのぬいぐるみの、にゃーさんだ!となりのあきちゃんにあげたはずなのに」
テレビの中のにゃーさんは、
「はるくん、何をぐずぐずしているの?」
と言います。
(あれ~、なんでわかるのかな?)
はるくんは聞いてみます。
「にゃーさん、なんでわかるの?」
「えへへへへ。わたしはなんでもお見通しよ。小さい頃からいっしょに遊んでたんだもの」
「なんでも?」
「そうよ、なんでもよ。今はるくんが宿題をだらだらしてるのもみてたよ!」
「えーっ、いやだなぁ」
「宿題は時間を決めてやるといいよ。今から40分間、わたしはテレビの中ではかるから、がんばってね。では、はじめ!」
「えーっ」
はるくんは、しぶしぶ漢字ドリルを書き始めました。
かりかり かりかり
鉛筆をはしらせます。
(ふ~っ、つかれた)
はるくんが、ふっとテレビをみると、にゃーさんがほっぺたをひっぱって、べろをだしています。
「ぷっ、変な顔!」
思わず、はるくんはふきだしました。
「はい、リラックスできたら続けて続けて」
はるくんは仕方なく漢字を書きます。
「はぁ~、やっと書けた!」
はるくんが、るんるんしてテレビをみると、にゃーさんが両手で丸を作って、
「グー!」
と言ってくれました。
(次は、算数ドリルをしなくちゃ)
はるくんは、ドリルをだすと問題を解き始めました。
「こんなの簡単!」
はるくんは、すいすい解いていきます。
最後の問題で、はるくんは頭をかかえました。
「うーん、むずかしいなぁ」
テレビをちらっとみると、にゃーさんが、
「教科書をみてごらん」
と言います。
はるくんは、教科書をみました。
「あっ、そっか。わかった!」
はるくんは、最後の問題を解くと、
「終わった~」
とバンザイしました。
「はい、ちょうど40分だよ」
プチッ
テレビから音がして、画面が真っ暗になりました。
「にゃーさん、消えちゃった!」
はるくんは、テレビをたたいてみたけど、にゃーさんは、でてきませんでした。
「ふしぎだなぁ」
はるくんは、首をかしげています。
でも、なつかしいにゃーさんに会えて、はるくんの心は、ほかほかしています。
にゃーさんに教えてもらった宿題を早くする方法も忘れないでね、はるくん!
おかあさんが、
「早くしなさい!」
と注意しても、テレビをみては、ぼけーっとしているんです。
「はぁ~、どうしたら宿題するのかなぁ。もう知りませんよ」
おかあさんは、怒って台所に行ってしまいました。
すると、消したはずのテレビがパチっとついて、ねこのぬいぐるみがでてきました。
「あれ?」
はるくんは、目をぱちくり。
「小さい頃遊んでたねこのぬいぐるみの、にゃーさんだ!となりのあきちゃんにあげたはずなのに」
テレビの中のにゃーさんは、
「はるくん、何をぐずぐずしているの?」
と言います。
(あれ~、なんでわかるのかな?)
はるくんは聞いてみます。
「にゃーさん、なんでわかるの?」
「えへへへへ。わたしはなんでもお見通しよ。小さい頃からいっしょに遊んでたんだもの」
「なんでも?」
「そうよ、なんでもよ。今はるくんが宿題をだらだらしてるのもみてたよ!」
「えーっ、いやだなぁ」
「宿題は時間を決めてやるといいよ。今から40分間、わたしはテレビの中ではかるから、がんばってね。では、はじめ!」
「えーっ」
はるくんは、しぶしぶ漢字ドリルを書き始めました。
かりかり かりかり
鉛筆をはしらせます。
(ふ~っ、つかれた)
はるくんが、ふっとテレビをみると、にゃーさんがほっぺたをひっぱって、べろをだしています。
「ぷっ、変な顔!」
思わず、はるくんはふきだしました。
「はい、リラックスできたら続けて続けて」
はるくんは仕方なく漢字を書きます。
「はぁ~、やっと書けた!」
はるくんが、るんるんしてテレビをみると、にゃーさんが両手で丸を作って、
「グー!」
と言ってくれました。
(次は、算数ドリルをしなくちゃ)
はるくんは、ドリルをだすと問題を解き始めました。
「こんなの簡単!」
はるくんは、すいすい解いていきます。
最後の問題で、はるくんは頭をかかえました。
「うーん、むずかしいなぁ」
テレビをちらっとみると、にゃーさんが、
「教科書をみてごらん」
と言います。
はるくんは、教科書をみました。
「あっ、そっか。わかった!」
はるくんは、最後の問題を解くと、
「終わった~」
とバンザイしました。
「はい、ちょうど40分だよ」
プチッ
テレビから音がして、画面が真っ暗になりました。
「にゃーさん、消えちゃった!」
はるくんは、テレビをたたいてみたけど、にゃーさんは、でてきませんでした。
「ふしぎだなぁ」
はるくんは、首をかしげています。
でも、なつかしいにゃーさんに会えて、はるくんの心は、ほかほかしています。
にゃーさんに教えてもらった宿題を早くする方法も忘れないでね、はるくん!
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