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破壊の予兆:臨界点間近に達する憎悪
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藤倉春樹は、ついに合宿の日を迎えた。
那須の山中に佇む合宿所、その外観は一見して何かが狂っているような異様な雰囲気を放っている。
古びた外壁に増築された新しい部屋は、無理やり繋ぎ合わせたように不格好で、まるで何かを隠しているかのようだ。
「愛される力を手に入れる ~本当の自分で繋がるために~」というプログラム。
藤倉はこの言葉に一縷の望みを託し、これまでの孤独で惨めな人生を変える手段を見つけたいと願っていた。
しかし、その足取りにはどこか不安が滲んでいる。
周囲の参加者たちも同じような表情だ。
男女、若者から中年まで、見た目も経歴も様々な参加者たちが増築・改装された建物へと次々に吸い込まれていく。心配そうに周りを見回す者、何かを悟ったかのように俯く者、誰もがこの異様な空間に不安を隠しきれない。
「ここで…何かが変わるんだろうか」
そう呟きながら、藤倉もまた、重く閉ざされた扉の向こう側へと消えていった。
その合宿所から遠く離れた平地林越しに停めた車の中。
捜査二課の小峯仁警視は双眼鏡を手に取り、参加者たちがぞろぞろと中へ入っていく様子を監視していた。
彼の隣では、若手の板橋将貴警部補がデジタルカメラで記録を取っている。
「全員不安そうだな。自己啓発だの対人関係改善だのいろんな面目で、表向きは甘い文句だが、裏では何をされるやら…」小峯は双眼鏡から目を離し、ため息をついた。
「上からの圧力で捜査が打ち切られても、監視だけは続けられるのが救いですけど…それにしても、リストが手に入らないと、一体誰が入っているのか見当もつかない」と板橋が応える。
「上層部の圧力で捜査がストップされたとはいえ、これで終わりじゃない。俺たちが掴んだ情報は必ず役に立つはずだ」と小峯は低い声で言った。
夕暮れの中、参加者たちは次々と合宿所の奥へと消え、彼らの姿が完全に見えなくなるまで、二人は静かに監視を続ける。
それにしても、あそこで何が行われているんだろう?
「くぉの能無し!クズ!ゴミ!ネバーエンディングオナニー野郎!!」
合宿参加者が着用させられる空色のトレーナーを着せられ後手に拘束されたまま逆さ吊りにされた藤倉を、「絆ネットワーク」代表で参加者の洗脳を行う「導き手」の桝充利が罵倒している。
逆さづりのために血のめぐりに異変が生じて頭の中が混乱し、何が現実かもわからなくなっていたが、目の前に立つ桝の容赦ない罵倒の声だけが耳に響く。
「藤倉、テメー何やってきたんだよ!?この40年間、何がやれた?何もねーだろがよ!!クズだよクズ、おめーはよう!!!女一人抱けねぇ無能が一丁前に生きてるつもりか!?」
最初に「絆ネットワーク」の面談に訪れた時にはいかつい容貌なのに気さくな態度で接してくれた桝の罵倒の言葉の連発が彼のわずかに残っていた自尊心を粉砕していった。
これまで藤倉は心のどこかで自分を慰め、言い訳をしてきたが、その言い訳はもはや通用しない。
桝の言葉はまるで鋭利な刃物のように心を抉り、残酷に真実を突きつけてくる。
「お前みたいな童貞が女に何を求める?美人局に引っかかって、殴られて、それでわかったろ!?自分がどれだけ無価値な存在か女に教えてもらってよ!!!笑えるよな!!!」
藤倉は泣きたいのに涙すら出ない。
桝の言葉は途切れることなく続く。
「それに新聞配達一筋20年?クソみてぇな仕事だな!!それが唯一できることだろ?お前の人生はゴミ以下の仕事で生き延びてきただけじゃねーか!!!それがお前の価値だよ、分かるか?」
藤倉は反論しようとするが言葉が口から出てこない。
自分を守るための貧弱な盾は桝の一言一言で粉々に壊されていた。
胸の奥にあるかろうじて存在したプライドが徐々に溶かされていく。
「何だその顔。泣いてんの?藤倉?おい、ハゲ!!無価値で生きてる意味もねーうえに泣いてんのか?どーしょうもねえな!!」
その瞬間、藤倉の中で何かが崩れた。
抵抗する気力すら失い、彼は完全に桝の言葉に支配されるようになっている。
これまで抱えていた小さな希望や夢、そして自尊心は完全に消し飛んだのだ。
洗脳の第一段階は終わろうとしていた。
彼の人生はもう、自分のものではなくなりつつあったのだ。
一方の桝充利はこれから始まる第二段階第三段階で藤倉をただ共栄教会に帰依させるだけでは満足するつもりはなかった。
すでに洗脳のベテランの彼は教団の教義に従って信者を洗脳して無条件に従わせる技術に磨きをかけていたが、今回はそれ以上のことを考えている。
桝の狙いは藤倉を自分の目的のために利用できる男にすることであった。
彼は自分の私的な欲望を満たすために藤倉を操りやすい駒にしようとしていたのだ。
藤倉はこれまでの人生で女に一度もモテたことがなく、そのことへの恨みを心の奥底に抱えていたはずである。
桝はその点に目をつけ、藤倉の怒りや不満を「モテる男」に対する憎しみに向けようと画策していた。
彼が感じている屈辱や無力感を煽り立て、女に愛されることが当然と思っている男たちへの憎悪を植え付けていく。
「藤倉、お前悔しくねえか?世の中にはオメーが一回もできなかったセックスをお前のオナニーよりたくさんしてるやつがいるんだぜ!ムカつかねえか?」
「なんでオメーがその年になって童貞かって、ああいう奴らが全部持ってっちまうからじゃねーか、なあ?」
「そんな奴生かしておけねえだろう」
桝はすでに漂白された藤倉の心の隙間に忍び込み、モテる男に対する憎悪を徐々に強めていく。
この誘導の裏には、桝の個人的な恨みがあった。
桝が狙っていたガールズバーの女性がいたのだが彼女はすでにある男に夢中になっており、その男に対する嫉妬と怒りが桝の中で燃え上がり、彼は自分自身の手を汚すことなくその男を排除したいと考えていたのである。
そして藤倉はまさにその計画にうってつけの存在だと合宿に参加させる前から思っていたのだ。
思惑通り合宿二週目になると早くも教団への帰依もさることながら藤倉の目は憎悪に満ち、言葉が彼の口から「殺してやる…いや、殺しまくってやる」という言葉が漏れ始めていた。
まるで溢れ出すように繰り返されるその言葉にはこれまでの鬱屈した人生から湧き出た暗い感情が凝縮されていたが、桝はその様子を目にして思わずほくそ笑んだ。
彼的に合宿が成功した証拠である。
藤倉は見事に彼の思惑通り、モテる男への強烈な憎悪を抱くように仕上がった――そう信じていた。
合宿は最終日を迎えてもろもろの儀式が終わるや、毎回のごとく藤倉を含む全ての参加者たちは互いを「兄弟」「姉妹」と呼び合い、手を取り合い、抱擁し合い、教会の教えを守ることを誓い合う歓喜の中で新たな「家族」の一員となったことを喜び合う。
藤倉もその一員として、今や以前の自分とは全く異なる表情を浮かべていた。
かつての気弱で何もできない卑屈な顔つきは消え、代わりに憎しみと狂気が漂い暴発寸前の暗い目がそこにあった。
桝は藤倉が「使える」存在に成り果てたことを確信する。
狙っていた女を盗んだ男への復讐計画も藤倉を通じて実行に移す日が近い。
あいつはドロボー男を始末してくれるはずだ――その計画は桝にとって完璧に進んでいるかのように見えた。
だが、桝は気づいていない。
藤倉の目に宿った憎しみは、桝の狙いとは全く違う対象へと向けられていたことを。
彼が心の中でたぎらせていたのはモテる男ではなく、世のすべての女性に対する憎悪。
彼を無視し、見下し、あわよくば利用しようとする存在――藤倉にとって女性そのものが彼の復讐の対象になっていたのである。
藤倉はその冷たい瞳の奥に計り知れぬ狂気を隠し持ち、桝もすでに制御不能になりつつあったことも。
那須の山中に佇む合宿所、その外観は一見して何かが狂っているような異様な雰囲気を放っている。
古びた外壁に増築された新しい部屋は、無理やり繋ぎ合わせたように不格好で、まるで何かを隠しているかのようだ。
「愛される力を手に入れる ~本当の自分で繋がるために~」というプログラム。
藤倉はこの言葉に一縷の望みを託し、これまでの孤独で惨めな人生を変える手段を見つけたいと願っていた。
しかし、その足取りにはどこか不安が滲んでいる。
周囲の参加者たちも同じような表情だ。
男女、若者から中年まで、見た目も経歴も様々な参加者たちが増築・改装された建物へと次々に吸い込まれていく。心配そうに周りを見回す者、何かを悟ったかのように俯く者、誰もがこの異様な空間に不安を隠しきれない。
「ここで…何かが変わるんだろうか」
そう呟きながら、藤倉もまた、重く閉ざされた扉の向こう側へと消えていった。
その合宿所から遠く離れた平地林越しに停めた車の中。
捜査二課の小峯仁警視は双眼鏡を手に取り、参加者たちがぞろぞろと中へ入っていく様子を監視していた。
彼の隣では、若手の板橋将貴警部補がデジタルカメラで記録を取っている。
「全員不安そうだな。自己啓発だの対人関係改善だのいろんな面目で、表向きは甘い文句だが、裏では何をされるやら…」小峯は双眼鏡から目を離し、ため息をついた。
「上からの圧力で捜査が打ち切られても、監視だけは続けられるのが救いですけど…それにしても、リストが手に入らないと、一体誰が入っているのか見当もつかない」と板橋が応える。
「上層部の圧力で捜査がストップされたとはいえ、これで終わりじゃない。俺たちが掴んだ情報は必ず役に立つはずだ」と小峯は低い声で言った。
夕暮れの中、参加者たちは次々と合宿所の奥へと消え、彼らの姿が完全に見えなくなるまで、二人は静かに監視を続ける。
それにしても、あそこで何が行われているんだろう?
「くぉの能無し!クズ!ゴミ!ネバーエンディングオナニー野郎!!」
合宿参加者が着用させられる空色のトレーナーを着せられ後手に拘束されたまま逆さ吊りにされた藤倉を、「絆ネットワーク」代表で参加者の洗脳を行う「導き手」の桝充利が罵倒している。
逆さづりのために血のめぐりに異変が生じて頭の中が混乱し、何が現実かもわからなくなっていたが、目の前に立つ桝の容赦ない罵倒の声だけが耳に響く。
「藤倉、テメー何やってきたんだよ!?この40年間、何がやれた?何もねーだろがよ!!クズだよクズ、おめーはよう!!!女一人抱けねぇ無能が一丁前に生きてるつもりか!?」
最初に「絆ネットワーク」の面談に訪れた時にはいかつい容貌なのに気さくな態度で接してくれた桝の罵倒の言葉の連発が彼のわずかに残っていた自尊心を粉砕していった。
これまで藤倉は心のどこかで自分を慰め、言い訳をしてきたが、その言い訳はもはや通用しない。
桝の言葉はまるで鋭利な刃物のように心を抉り、残酷に真実を突きつけてくる。
「お前みたいな童貞が女に何を求める?美人局に引っかかって、殴られて、それでわかったろ!?自分がどれだけ無価値な存在か女に教えてもらってよ!!!笑えるよな!!!」
藤倉は泣きたいのに涙すら出ない。
桝の言葉は途切れることなく続く。
「それに新聞配達一筋20年?クソみてぇな仕事だな!!それが唯一できることだろ?お前の人生はゴミ以下の仕事で生き延びてきただけじゃねーか!!!それがお前の価値だよ、分かるか?」
藤倉は反論しようとするが言葉が口から出てこない。
自分を守るための貧弱な盾は桝の一言一言で粉々に壊されていた。
胸の奥にあるかろうじて存在したプライドが徐々に溶かされていく。
「何だその顔。泣いてんの?藤倉?おい、ハゲ!!無価値で生きてる意味もねーうえに泣いてんのか?どーしょうもねえな!!」
その瞬間、藤倉の中で何かが崩れた。
抵抗する気力すら失い、彼は完全に桝の言葉に支配されるようになっている。
これまで抱えていた小さな希望や夢、そして自尊心は完全に消し飛んだのだ。
洗脳の第一段階は終わろうとしていた。
彼の人生はもう、自分のものではなくなりつつあったのだ。
一方の桝充利はこれから始まる第二段階第三段階で藤倉をただ共栄教会に帰依させるだけでは満足するつもりはなかった。
すでに洗脳のベテランの彼は教団の教義に従って信者を洗脳して無条件に従わせる技術に磨きをかけていたが、今回はそれ以上のことを考えている。
桝の狙いは藤倉を自分の目的のために利用できる男にすることであった。
彼は自分の私的な欲望を満たすために藤倉を操りやすい駒にしようとしていたのだ。
藤倉はこれまでの人生で女に一度もモテたことがなく、そのことへの恨みを心の奥底に抱えていたはずである。
桝はその点に目をつけ、藤倉の怒りや不満を「モテる男」に対する憎しみに向けようと画策していた。
彼が感じている屈辱や無力感を煽り立て、女に愛されることが当然と思っている男たちへの憎悪を植え付けていく。
「藤倉、お前悔しくねえか?世の中にはオメーが一回もできなかったセックスをお前のオナニーよりたくさんしてるやつがいるんだぜ!ムカつかねえか?」
「なんでオメーがその年になって童貞かって、ああいう奴らが全部持ってっちまうからじゃねーか、なあ?」
「そんな奴生かしておけねえだろう」
桝はすでに漂白された藤倉の心の隙間に忍び込み、モテる男に対する憎悪を徐々に強めていく。
この誘導の裏には、桝の個人的な恨みがあった。
桝が狙っていたガールズバーの女性がいたのだが彼女はすでにある男に夢中になっており、その男に対する嫉妬と怒りが桝の中で燃え上がり、彼は自分自身の手を汚すことなくその男を排除したいと考えていたのである。
そして藤倉はまさにその計画にうってつけの存在だと合宿に参加させる前から思っていたのだ。
思惑通り合宿二週目になると早くも教団への帰依もさることながら藤倉の目は憎悪に満ち、言葉が彼の口から「殺してやる…いや、殺しまくってやる」という言葉が漏れ始めていた。
まるで溢れ出すように繰り返されるその言葉にはこれまでの鬱屈した人生から湧き出た暗い感情が凝縮されていたが、桝はその様子を目にして思わずほくそ笑んだ。
彼的に合宿が成功した証拠である。
藤倉は見事に彼の思惑通り、モテる男への強烈な憎悪を抱くように仕上がった――そう信じていた。
合宿は最終日を迎えてもろもろの儀式が終わるや、毎回のごとく藤倉を含む全ての参加者たちは互いを「兄弟」「姉妹」と呼び合い、手を取り合い、抱擁し合い、教会の教えを守ることを誓い合う歓喜の中で新たな「家族」の一員となったことを喜び合う。
藤倉もその一員として、今や以前の自分とは全く異なる表情を浮かべていた。
かつての気弱で何もできない卑屈な顔つきは消え、代わりに憎しみと狂気が漂い暴発寸前の暗い目がそこにあった。
桝は藤倉が「使える」存在に成り果てたことを確信する。
狙っていた女を盗んだ男への復讐計画も藤倉を通じて実行に移す日が近い。
あいつはドロボー男を始末してくれるはずだ――その計画は桝にとって完璧に進んでいるかのように見えた。
だが、桝は気づいていない。
藤倉の目に宿った憎しみは、桝の狙いとは全く違う対象へと向けられていたことを。
彼が心の中でたぎらせていたのはモテる男ではなく、世のすべての女性に対する憎悪。
彼を無視し、見下し、あわよくば利用しようとする存在――藤倉にとって女性そのものが彼の復讐の対象になっていたのである。
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