狙われた楽園~20〷年日本国滅亡への序章~

44年の童貞地獄

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六反家の悪夢~蹂躙される母娘~

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美容整形外科「六反クリニック」の経営者、44歳の六反学(ろくだんまなぶ)は、業界でも指折りの成功者として知られている。
彼はその技術と経営手腕で多くの顧客を獲得し、東京都調布市に150平米の土地に四階建てという豪邸を構え、裕福な生活を手に入れた。

その六反家のリビングはこじゃれたデザインで洗練された空間だった。
広々としたフローリングは上質なウォールナットで、柔らかなカーペットがその一部を覆い、そこに配された家具はモダンな北欧風のもので統一されている。
壁には大きな抽象画が飾られ、飾り棚には海外旅行の土産物とともに家族の写真が並んでいた。
昼間は大きな窓から庭が見え、太陽の光が差し込むようになっている。

だが今晩のその空間には、恐怖と緊張感が充満していた。

六反の妻で39歳の六反香織は両手を後ろ手に粘着テープで縛られ、口にはガムテープが貼られてフローリングにへたり込み、14歳の長女・未来、13歳の長男・大地、9歳の次女・小百合もまた同じように縛られて母親の隣にぴったりと寄り添って震えながら泣いている。
彼らの顔は恐怖に満ち、涙が次々とガムテープを濡らしていた。

彼らがそんな有様にされて恐怖を味わっている原因は、目の前に立っている顔を覆面で覆って黒づくめの服装の男二人と、今も広い家の中を物色して回っている同じような格好の三人の男たちにあった。
夫の学が北海道へ出張手術に行って不在のこの日、母子四人が夕食後にくつろいでいたところにこの五人が押し入ってきたのだ。

女子供ばかりだったので制圧は簡単だった。
逃げようとした長女と長男は捕まって殴り倒され、呆然とする母親にしがみついた次女を乱暴にはがし、次々にテープで手首と足首、膝を縛り、身動きできないようにする。
そして、母親である香織の前で子供たちを痛めつけて現金や貴金属のありかを聞くものだから彼女は洗いざらい言わざるを得なかった。
賊の一人などは空き瓶を13歳の長男の肛門に挿入しようとすらした。

三人が自分の白状した貴重品のありかや金庫のある場所などへ金目の物を回収に行き、目の前にいる二人が自分や子供たちを見張っている。
彼らが押し入ってからそんなに時間はたっていないはずだったが、時間が異様に長く感じた。
極限の恐怖と苦痛を味わわされたばかりか、この二人は完全に屈服した自分たちを言葉でなじり、時々暴力をふるってくるからだ。

おそらく中年と思われる方は「玉の輿した罰だぜ」だの「俺たちのこと見下してんだろ」とかののしりながら自分を殴り、若い方は「世の中の厳しさを教えてやる」と言って長女と長男、次女に暴力をふるう。
そのたびに子供たちはガムテープでふさがれた口からくぐもった泣き声を上げた。

「お金でも何でもあげるからもうやめて」

香織はふさがれた口でそう叫んだが、賊の横暴は止まらない。
ばかりか、子供たちの前で自分に対して悪魔の所業が加えられようとしていた。
何と自分を殴っていた男が自分のジーパンを脱がせにかかったのだ。

「~~~!!!」

暴れたが完全に身動きできない体での抵抗は無意味だ。
しかも横ではもう一人の男に中学二年生の未来がスウェットパンツを脱がされているではないか!
自分たち母娘を長男と次女の前で蹂躙しようというのだ。

「やめて…お願い、やめて…」

香織は心の中で何度も叫んだが、その声はガムテープに遮られて外に出ることはない。
未来の目からは大量の涙が溢れて半狂乱に抵抗していたが、彼女もまた身動きできず、悪魔たちの手に落ちようとしていた。

「何してんだてめえら!!」

突然の野太い声に悪魔たちの動きが止まった。
賊のうちのひとり、さっきまで家で物色していたリーダーと思しきがっしりとした男だ。
もうあらかた金目の物を奪ったらしい。

「勝手なことしてんじゃねえ!」と怒鳴られてすっかり縮こまった二人にパンチをくらわす。

こんな状況でも地獄に仏とはこのことだ。
香織は一瞬、助かったと思った。
しかし、その安堵はすぐに絶望に変わる。

「俺たちが先だろ?」

そう言うや、リーダー格の男はすでに下半身を裸にされている長女に向かっていき、自分にはリーダー格の男と一緒にやって来た男に組み敷かれる。
体内に押し入られた香織の体が震え、涙が頬を伝った。
長女の未来もまた、無抵抗のまま蹂躙されていく。
彼女たちは長男や次女の目の前でさらなる屈辱と恐怖を味わわされることとなった。
母と娘が声にならない叫びを上げ、涙を流しながら絶望の淵に落ちていく。

賊たちは十分に満足した後、現金数百万円以上と高価な貴金属を手にして家を後にする。
彼らが去った後、六反家の家族は縛られたままボロボロの状態で放置され、リビングには複数のすすり泣く声と、あまりにも過酷な現実が残されていた。

賊たちは外に待たせてあったバンに乗り込んで急発進。
甲州街道に出て、そのまま新宿方面へ進む。
その車中で先ほどのリーダー格と思しき男が覆面を脱いだ。

「やってやったぜ!」と満面の邪悪な笑みを浮かべたその男は「絆ネットワーク」の桝充利。
共栄教会の信者勧誘と洗脳を担当する機関の一つである団体の人間で、いまや代表を務めるようになっている。

「こりゃ一千万はかてえな」と奪った貴金属をいじっていた男は副代表を務める金善均だ。
彼らに続いて覆面をとったのは、かつて那須の合宿所で桝たちに過酷な洗脳を受けた岡崎正英と高木泰助、立花聡だ。

岡崎と高木は先ほど香織と未来を犯そうとして桝に妨害されて殴られ、それぞれ頬や口を押えて渋い顔をしている。

桝たちの団体は信者の勧誘や洗脳を行ってその後の管理も行い、時々「神の怒り行動」と称し、信者を使って資産家などを狙った押し込み強盗を働いていたのだ。
犯罪に慣れた桝たちは今回の行動においても前もって家族構成やその行動パターン、資産、家の間取り、セキュリティの状態をくまなく調べ、使う道具や車の確保、役割分担、逃走経路の選定、セキュリティの無力化などの下準備を十分にしてから行っている。

それに今回大金を奪われ妻子を蹂躙された六反学は、以前に医師を信者に勧誘するためのクリニック経営関連セミナーに参加したことがあったが、そこでセミナーを開催している団体が本当の目的を隠しているいかがわしい連中と見抜き、大勢の参加者の前で理路整然とこのセミナーは怪しすぎると抗議。
その日の勧誘のためのセミナーをおじゃんにしたばかりか、背後に共栄教会がいることを突き止めて幅広い人脈の隅々に警告を発するなど、勧誘を妨害してきたにっくき人物だったのだ。

「いい気味だ。天罰を下してやったぜ」

桝たちは、北海道から帰ってきた自分を迎える家庭が以前のものとは全く違う有様であることを知った六反がどんな顔をするか、ほくそ笑みながらアジトの一つである都内の倉庫に向かっていった。

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