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その後の章
季節の番外編♡ハロウィン・ハネムーン 6
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「Kai……今度は何処に行くつもりだ?」
仮面舞踏会場を出て、そのまま電車に乗った。
Kaiに今回の旅行の計画は任せたが、先が読めないことばかりだ。ただ、それでもすぐ横にKaiがいてくれる安心感から、僕はそれを受け入れられる。
「今度は優也と二人きりでゆっくり出来る場所だよ」
「軽井沢? でもそれは明日だよね。一体どこに?」
「まだ分からない?」
「あっ……もしかして横浜方面ということは……洋くんの所か」
「そうだ。今から洋に会いに行こう」
「こんな時間から北鎌倉に行くのか」
「洋にはもう連絡済みだから心配ないよ」
これもまた予期していない事だった。
心の底ではせっかく帰国するなら、洋くんに会えたらいいとは思っていたが。そう考えると、僕はもしかして無意識に近いレベルで翔のことも気になっていたのかもしれない。
あの日……軽井沢で別れてから、どうしているのか……気にしていないつもりだったのに、Kaiにはお見通しだったのか。
Kaiと踊っている時に、翔と奥さんが仲良さそうに踊っているのが見えたので、ホッとした。翔が幸せそうにしている姿を、この目で見ることが出来てよかった。
それにしても……お互い面と向かって言えなかった言葉も、仮面を被っていると素直に出て来た。まさか翔から……改めて謝罪の言葉を聞けるなんて、思いもしなかった。
だから僕たちは対等な立場になって、もう一度『サヨナラ』を言い合った。
翔との再会に仮面舞踏会を指定したKaiの心意気が凄いよ。
「Kai……さっきは本当にありがとう」
「優也、いい表情をしているな。正直さっきは少し妬いたけれども、あいつときっぱり別れた後に、二人でダンスが出来て俺も最高に気持ち良かった。もう優也の中にアイツがいないことが直に伝わってきたからさ。なぁ……アイツとの悲しい思い出もいい思い出も、全部吹っ飛んだよな? 」
「Kai……」
知らず知らずのうちに、僕はKaiに負担をかけていたと思うと、申し訳ない気持ちになった。
Kaiは、そんな僕の微かな心の揺れすらも、すぐに察知してくれる。
「優也、そうじゃない。仮面舞踏会でのことは、全部……俺の我儘だ。優也が好き過ぎて、もう綺麗さっぱり前の彼を昇華して欲しくて、仕組んだことだ。俺は案外心が狭いちっぽけな人間なんだよ。幻滅した?」
「馬鹿だな。こんなに頼りがいのあって行動力のあるKaiが、僕の恋人だなんて……皆に自慢したいよ」
「優也……ありがとう。じゃあ洋の所で俺を褒めまくってくれよ」
「いいよ。でも洋と丈さんの熱々ぶりも、かなり手強いけれどもね」
「確かに……」
「くくっ」
最終電車で、僕達はソウルで出会った恩人、洋くんのいる北鎌倉へ向かうことになった。
「優也さん、俺たちのハロウィン・ハネムーンは、まだまだ続くよ」
「ハネムーン!だったのか」
「もう色気ないな。そんなこと言えなくなる程、後で抱いてやる」
「えっ」
ドキっとするセリフで煽られ、頬が火照ってしまうよ。
仮面舞踏会場を出て、そのまま電車に乗った。
Kaiに今回の旅行の計画は任せたが、先が読めないことばかりだ。ただ、それでもすぐ横にKaiがいてくれる安心感から、僕はそれを受け入れられる。
「今度は優也と二人きりでゆっくり出来る場所だよ」
「軽井沢? でもそれは明日だよね。一体どこに?」
「まだ分からない?」
「あっ……もしかして横浜方面ということは……洋くんの所か」
「そうだ。今から洋に会いに行こう」
「こんな時間から北鎌倉に行くのか」
「洋にはもう連絡済みだから心配ないよ」
これもまた予期していない事だった。
心の底ではせっかく帰国するなら、洋くんに会えたらいいとは思っていたが。そう考えると、僕はもしかして無意識に近いレベルで翔のことも気になっていたのかもしれない。
あの日……軽井沢で別れてから、どうしているのか……気にしていないつもりだったのに、Kaiにはお見通しだったのか。
Kaiと踊っている時に、翔と奥さんが仲良さそうに踊っているのが見えたので、ホッとした。翔が幸せそうにしている姿を、この目で見ることが出来てよかった。
それにしても……お互い面と向かって言えなかった言葉も、仮面を被っていると素直に出て来た。まさか翔から……改めて謝罪の言葉を聞けるなんて、思いもしなかった。
だから僕たちは対等な立場になって、もう一度『サヨナラ』を言い合った。
翔との再会に仮面舞踏会を指定したKaiの心意気が凄いよ。
「Kai……さっきは本当にありがとう」
「優也、いい表情をしているな。正直さっきは少し妬いたけれども、あいつときっぱり別れた後に、二人でダンスが出来て俺も最高に気持ち良かった。もう優也の中にアイツがいないことが直に伝わってきたからさ。なぁ……アイツとの悲しい思い出もいい思い出も、全部吹っ飛んだよな? 」
「Kai……」
知らず知らずのうちに、僕はKaiに負担をかけていたと思うと、申し訳ない気持ちになった。
Kaiは、そんな僕の微かな心の揺れすらも、すぐに察知してくれる。
「優也、そうじゃない。仮面舞踏会でのことは、全部……俺の我儘だ。優也が好き過ぎて、もう綺麗さっぱり前の彼を昇華して欲しくて、仕組んだことだ。俺は案外心が狭いちっぽけな人間なんだよ。幻滅した?」
「馬鹿だな。こんなに頼りがいのあって行動力のあるKaiが、僕の恋人だなんて……皆に自慢したいよ」
「優也……ありがとう。じゃあ洋の所で俺を褒めまくってくれよ」
「いいよ。でも洋と丈さんの熱々ぶりも、かなり手強いけれどもね」
「確かに……」
「くくっ」
最終電車で、僕達はソウルで出会った恩人、洋くんのいる北鎌倉へ向かうことになった。
「優也さん、俺たちのハロウィン・ハネムーンは、まだまだ続くよ」
「ハネムーン!だったのか」
「もう色気ないな。そんなこと言えなくなる程、後で抱いてやる」
「えっ」
ドキっとするセリフで煽られ、頬が火照ってしまうよ。
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