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小学生編
マイ・リトル・スター 21
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瑞樹と運転を代わるために、サービスエリアに立ち寄った。
休憩もしたかったので、ちょうどいいタイミングだ。
車を降りると、芽生が俯いてもぞもぞと足を動かしていた。
この仕草はアレだな。
ちゃんと自分で言えるか。
見守っていると、瑞樹の手を引っ張って歩き出した。
「お兄ちゃん、ボク、おトイレにすっごく行きたい! 一緒に行こう」
「わかった。僕も行きたかったんだ」
「そうなの?」
「そうだよ」
瑞樹が笑顔で応じる様子に、安心する。
もしも瑞樹が子供嫌いな男だったら、こんなシーンは存在しないだろう。
出会った時から、芽生をまるで自分の子供のようにずっと愛してくれている。
心のこもった愛は、良質だ。
芽生が病気の時は甲斐甲斐しく看病してくれ、実の母よりも深い愛情を注いでくれた。
瑞樹と過ごす日々が長くなるにつれ、当たり前の日常過ぎて意識することも少なくなったが、感謝の気持ちは忘れずに持ち続けたい。
してもらって当たり前なことはない。
人と人は支え合って生きているのだから。
そのことを胸に刻んでいこう。
「俺も行くよ!」
「はい、皆で行きましょう」
「ツレションも悪くないな」
「くすっ、はい!」
男三人旅も悪くない。
ただトイレに行くだけで、こんなに満ち足りた気分になるなんてな。
トイレの後、売店の前を通ると、芽生の目が爛々と輝いた。
「わぁ~ おいしそう。ボク、お腹空いちゃった」
「朝、早かったからな」
「あー! あれ食べたい」
じゃがバターに、焼きそばにたこ焼き
ここは屋台かよ。
子供心を刺激する、美味そう物ばかり並んでいる。
香ばしい匂いが、また食欲を刺激する。
だが、菫さんが昼食をが用意してくれているから……
「ダメだ。着いたらご馳走が待っているから、今食べたら勿体ないぞ」
「えー でもぉ……今、おなかペコペコだよ」
芽生が駄々を捏ねる。
よほど腹が減っているのか。
横に立っていた瑞樹がしゃがんで、斜めがけの鞄から小さな袋菓子を取り出した。
「芽生くん、これ食べる?」
「うん! チョコクッキーだいすき」
「よかった。あ、ここにドッグランがあるんだって。ちょっと見に行ってみようか」
「ドッグラン?」
「わんちゃんが自由に走り回れるコーナーだよ」
「わぁ、見たい!」
ありがたい!
芽生の気が逸れたようで、ほっとした。
俺もこのSAに関越道唯一のドッグランがあることはリサーチ済みだったが、瑞樹も既に知っていたのか。
瑞樹は常に芽生が快適に過ごせるように心配りをしてくれている。けっして押しつけがましいのではなく、必要な時にさっと出してくれるので、嫌みがなくて心地良い。
瑞樹が誰からも愛され、居心地が良いと言われる所以だ。
「宗吾さん、少し見に行ってもいいですか」
「もちろんだ。ドッグランはこっちだ」
「わぁー 広い道!」
ゆったりした歩道を歩き出すと、芽生が久しぶりに俺とも手をつないでくれた。
「えへへ、ここは誰もいないからだよ」
4年生にもなると父親と手をつなぐのは恥ずかしいようで、本当に久しぶりだ。
きっともうそう何度もあることではない。
だから俺は噛みしめた。
芽生がいてくれたおかげで、瑞樹と巡り逢えた。
芽生の存在のおかげで、離婚後投げやりにならずに頑張れた。
芽生と出会えて良かった。
芽生は俺の息子だ。
大切な息子だ。
3人で手をつないで歩いた。
穏やかな五月晴れに、ハッピーな気持ちになる。
空気も澄んで心地よい。
都会暮らしは悪くないが、澄んだ空気を胸一杯吸い込むと、無性に緑豊かな空気の良い土地に引っ越したくなる。
軽井沢から戻ったら、あの横浜の新緑区の土地をそろそろ本気で押さえにいくか。地元の不動産業者には動きがあったら知らせてくれと頼んではあるが、実際に動きがあってからでは遅い。
ドッグランは充分な広さがあり、いろんな犬種の犬たちが嬉しそうに走り回っていた。
「あー わんちゃん、いっぱいいる」
「ちゃたちゃたにも見せてあげよう」
「うん!」
ベンチに座ると、芽生は膝に兄さんからもらったばかりのぬいぐるみを置いて、ドッグランで遊ぶ犬の様子を眺めていた。
「……わんちゃん、いいなぁ」
「そうだな。マンションは飼えないが、引っ越したら飼おう」
「え? お引っ越しするの?」
「今すぐじゃないが、いずれな」
「それ、いいと思う! あ、でも……」
「どうした?」
「うん……と……小学校のお友達とはなれちゃうのは、ちょっとさみしいな」
「……そうか」
瑞樹が少し困った表情をしている。
「宗吾さん、あの……僕は10歳で転校して、少しさみしい思いをしました。できたら小学校はこのままで」
「そうだな。じゃあ中学を上がるタイミングはどうだ?」
「芽生くんの気持ちに添います」
「軽井沢から戻ったら、そろそろ本気で動いていいか」
「あ……はい」
「俺さ、潤がマイホームを手に入れたから、刺激を受けたみたいだ」
きっと軽井沢の潤の家に行ったら、この気持ちがもっと強くなる。
だから前振りさ!
「ボクもわんちゃんを飼えるなら、中学生になったらお引っ越ししたい」
芽生は結構乗り気のようだ。
瑞樹と一緒に、俺たちの家を建てたい。
この気持ちを大切にしたいんだ。
「さぁ、そろそろ行くぞ」
今度は瑞樹がハンドルを握った。
運転席に座ると、表情が引き締まる。
普段は優しく可憐な男だが、キリッとした表情の男らしい面も持っている。
可愛い笑顔の君も、凜々しい君も、全部好きだ。
そう耳元で囁きたくなったが、運転に支障が出そうなのでやめておいた。
****
休憩後は、僕が運転した。
ファミリーカーなので、視界も良好だ。
真新しい車に、僕の気持ちも日向ぼっこ。
少しだけ胸がドキドキしているのは、さっきの話のせいだ。
宗吾さん、本気だ。
何度か話題に上がってはそのままになっていた、僕たちのマイホーム作りの話。ついに実現に向かって動き出すのか。
宗吾さんは大沼の家のように、一からオーダーする注文住宅で建てようと言ってくれた。
大沼の家もログハウスも、2年という月日をかけて建てられたとくまさんから教えてもらった。
僕と宗吾さんが忙しい仕事の合間に向き合うとなると1年、いや2年近くかかるかもしれない。
そうなると、芽生くんの中学校の入学までに引っ越すためには、そろそろなのか。
夢を実現させるためには、僕も力を出すことが必要だ。
潤がマイホームを手に入れた今だから、僕も積極的になれる。
軽井沢に着いたら……
潤のお城をじっくり見せてもらおう。
そして沢山の刺激をもらって帰ろう。
僕の未来のために。
宗吾さんと芽生くんと過ごす家を手に入れるために。
休憩もしたかったので、ちょうどいいタイミングだ。
車を降りると、芽生が俯いてもぞもぞと足を動かしていた。
この仕草はアレだな。
ちゃんと自分で言えるか。
見守っていると、瑞樹の手を引っ張って歩き出した。
「お兄ちゃん、ボク、おトイレにすっごく行きたい! 一緒に行こう」
「わかった。僕も行きたかったんだ」
「そうなの?」
「そうだよ」
瑞樹が笑顔で応じる様子に、安心する。
もしも瑞樹が子供嫌いな男だったら、こんなシーンは存在しないだろう。
出会った時から、芽生をまるで自分の子供のようにずっと愛してくれている。
心のこもった愛は、良質だ。
芽生が病気の時は甲斐甲斐しく看病してくれ、実の母よりも深い愛情を注いでくれた。
瑞樹と過ごす日々が長くなるにつれ、当たり前の日常過ぎて意識することも少なくなったが、感謝の気持ちは忘れずに持ち続けたい。
してもらって当たり前なことはない。
人と人は支え合って生きているのだから。
そのことを胸に刻んでいこう。
「俺も行くよ!」
「はい、皆で行きましょう」
「ツレションも悪くないな」
「くすっ、はい!」
男三人旅も悪くない。
ただトイレに行くだけで、こんなに満ち足りた気分になるなんてな。
トイレの後、売店の前を通ると、芽生の目が爛々と輝いた。
「わぁ~ おいしそう。ボク、お腹空いちゃった」
「朝、早かったからな」
「あー! あれ食べたい」
じゃがバターに、焼きそばにたこ焼き
ここは屋台かよ。
子供心を刺激する、美味そう物ばかり並んでいる。
香ばしい匂いが、また食欲を刺激する。
だが、菫さんが昼食をが用意してくれているから……
「ダメだ。着いたらご馳走が待っているから、今食べたら勿体ないぞ」
「えー でもぉ……今、おなかペコペコだよ」
芽生が駄々を捏ねる。
よほど腹が減っているのか。
横に立っていた瑞樹がしゃがんで、斜めがけの鞄から小さな袋菓子を取り出した。
「芽生くん、これ食べる?」
「うん! チョコクッキーだいすき」
「よかった。あ、ここにドッグランがあるんだって。ちょっと見に行ってみようか」
「ドッグラン?」
「わんちゃんが自由に走り回れるコーナーだよ」
「わぁ、見たい!」
ありがたい!
芽生の気が逸れたようで、ほっとした。
俺もこのSAに関越道唯一のドッグランがあることはリサーチ済みだったが、瑞樹も既に知っていたのか。
瑞樹は常に芽生が快適に過ごせるように心配りをしてくれている。けっして押しつけがましいのではなく、必要な時にさっと出してくれるので、嫌みがなくて心地良い。
瑞樹が誰からも愛され、居心地が良いと言われる所以だ。
「宗吾さん、少し見に行ってもいいですか」
「もちろんだ。ドッグランはこっちだ」
「わぁー 広い道!」
ゆったりした歩道を歩き出すと、芽生が久しぶりに俺とも手をつないでくれた。
「えへへ、ここは誰もいないからだよ」
4年生にもなると父親と手をつなぐのは恥ずかしいようで、本当に久しぶりだ。
きっともうそう何度もあることではない。
だから俺は噛みしめた。
芽生がいてくれたおかげで、瑞樹と巡り逢えた。
芽生の存在のおかげで、離婚後投げやりにならずに頑張れた。
芽生と出会えて良かった。
芽生は俺の息子だ。
大切な息子だ。
3人で手をつないで歩いた。
穏やかな五月晴れに、ハッピーな気持ちになる。
空気も澄んで心地よい。
都会暮らしは悪くないが、澄んだ空気を胸一杯吸い込むと、無性に緑豊かな空気の良い土地に引っ越したくなる。
軽井沢から戻ったら、あの横浜の新緑区の土地をそろそろ本気で押さえにいくか。地元の不動産業者には動きがあったら知らせてくれと頼んではあるが、実際に動きがあってからでは遅い。
ドッグランは充分な広さがあり、いろんな犬種の犬たちが嬉しそうに走り回っていた。
「あー わんちゃん、いっぱいいる」
「ちゃたちゃたにも見せてあげよう」
「うん!」
ベンチに座ると、芽生は膝に兄さんからもらったばかりのぬいぐるみを置いて、ドッグランで遊ぶ犬の様子を眺めていた。
「……わんちゃん、いいなぁ」
「そうだな。マンションは飼えないが、引っ越したら飼おう」
「え? お引っ越しするの?」
「今すぐじゃないが、いずれな」
「それ、いいと思う! あ、でも……」
「どうした?」
「うん……と……小学校のお友達とはなれちゃうのは、ちょっとさみしいな」
「……そうか」
瑞樹が少し困った表情をしている。
「宗吾さん、あの……僕は10歳で転校して、少しさみしい思いをしました。できたら小学校はこのままで」
「そうだな。じゃあ中学を上がるタイミングはどうだ?」
「芽生くんの気持ちに添います」
「軽井沢から戻ったら、そろそろ本気で動いていいか」
「あ……はい」
「俺さ、潤がマイホームを手に入れたから、刺激を受けたみたいだ」
きっと軽井沢の潤の家に行ったら、この気持ちがもっと強くなる。
だから前振りさ!
「ボクもわんちゃんを飼えるなら、中学生になったらお引っ越ししたい」
芽生は結構乗り気のようだ。
瑞樹と一緒に、俺たちの家を建てたい。
この気持ちを大切にしたいんだ。
「さぁ、そろそろ行くぞ」
今度は瑞樹がハンドルを握った。
運転席に座ると、表情が引き締まる。
普段は優しく可憐な男だが、キリッとした表情の男らしい面も持っている。
可愛い笑顔の君も、凜々しい君も、全部好きだ。
そう耳元で囁きたくなったが、運転に支障が出そうなのでやめておいた。
****
休憩後は、僕が運転した。
ファミリーカーなので、視界も良好だ。
真新しい車に、僕の気持ちも日向ぼっこ。
少しだけ胸がドキドキしているのは、さっきの話のせいだ。
宗吾さん、本気だ。
何度か話題に上がってはそのままになっていた、僕たちのマイホーム作りの話。ついに実現に向かって動き出すのか。
宗吾さんは大沼の家のように、一からオーダーする注文住宅で建てようと言ってくれた。
大沼の家もログハウスも、2年という月日をかけて建てられたとくまさんから教えてもらった。
僕と宗吾さんが忙しい仕事の合間に向き合うとなると1年、いや2年近くかかるかもしれない。
そうなると、芽生くんの中学校の入学までに引っ越すためには、そろそろなのか。
夢を実現させるためには、僕も力を出すことが必要だ。
潤がマイホームを手に入れた今だから、僕も積極的になれる。
軽井沢に着いたら……
潤のお城をじっくり見せてもらおう。
そして沢山の刺激をもらって帰ろう。
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