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小学生編
ムーンライト・セレナーデ 21 (月影寺の夏休み編)
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数年前、葉山の海で知り合った瑞樹くんは、不思議な男だ。
彼を前にすると、私の洋への過剰過ぎる独占欲は見事に影を潜める。
早朝のいきなりの来訪も、いつもなら眉をひそめる案件なのに、自然と微笑んでいた。
彼の甘い天使の微笑みのせいだろうか、それとも彼が持つ五月の薫風が吹き抜けるような爽やかな透明感のせいだろうか。
警戒心の強い私が、ここまで気を許せるなんて凄い事だ。
「じゃあ、お邪魔します」
おずおずと彼がベッドに近づいていく。
布団の中の洋はまだ全裸なのに、瑞樹くんには近づく事を許せた。
あの事件を乗り越えた当初は、洋の生まれたままの姿を見ていいのは、この先は私だけだと思っていたが、月影寺に帰って来て、ここで暮らすようになって気持ちが大きく変化した。
ここはとても安全な安心な場所だ。
二人の兄が長い年月をかけて築いてくれた男達の楽園だ。
だから洋も安心しきって、本来の気質なのか……少し強気な性格や男らしい面を最近は見せるようになった。
出逢った頃はすぐに頬を染め困惑し……いつもどこか遠く見つめ、ぼんやりしていたが、今、その瞳には強い意志が宿り、人並み外れた美し過ぎる容貌や官能的な身体も自分のものとして受け入れ、堂々としている。
つまり私達は今も成長しているという事か。
私も洋に劣らず成長しているよな?
このゴッドハンドには、更に磨きがかかっているはずだ。
「丈、さっきから何を一人でニヤついている?」
「ん?」
白いバスローブ姿の洋に顔を覗き込まれて、苦笑してしまった。
どうやら珈琲を飲みながら、あれこれ妄想していたようだ。
「瑞樹くんは?」
「もうとっくに帰ったよ」
「彼、洋のヌードを見て、真っ赤になっていたな」
「ふふ、そういえば……俺、瑞樹くんの前で裸でうろうろして悪かったか。彼は無色透明な存在だから、つい気を許してしまったが」
「どうだろう? 洋は色気ムンムンだったぞ」
「相変わらず、エロい言い方だ」
こちらにグッと抱き寄せ、白いバスローブの襟元から手をすっと差し込んで、胸の突起を指で捏ねると、洋はふっと余裕の笑みを浮かべた。
「随分と余裕だな」
「そういうわけじゃ……だが……絶対丈はこうすると思った」
「この手の習慣になっているようだ」
「いいよ、丈せんせ。今日も診療所はお盆休みだから……朝からスルのもたまにはいいな」
「煽ったな」
「ふふ、どうとでも」
私は洋の華奢な身体をソファに押し倒し、バスローブの襟に手をかけて左右に剥いた。白い艶やかな胸が露わになると、喉がゴクリと鳴る。
「美味しそうだ」
「食うか」
「あぁ」
離れの部屋に、チュッチュとリップ音を立てていく。
****
「じゃあ洋くん、また後で。僕は宿坊に戻るよ」
「あぁ、いつでもまた来ていいよ」
「え? いやいや……ここはかなりお邪魔だよ」
「ふふ、瑞樹くんって初心で可愛いな」
「うう、洋くん、僕で遊んでない? もう宗吾さんの所に戻るよ」
「ごめん! そんなつもりじゃ」
「大丈夫だよ。洋くんって月影寺の中で、とてもカッコいいよ。憧れてしまうよ」
「俺がカッコいい? それは……きっと丈のお陰だ」
うーん、やっぱりあてられたんだよな。
あれは、かなりあてられた。
それにしても僕の頬、火照ってる。
竹林からの差し込む朝日を浴びた洋くんのヌードが美しすぎて、同じ男なのにドキドキしたなんて……宗吾さんにバレたら大変だ。
「瑞樹、どうした? 可愛い顔で、百面相してるが」
「あ! 宗吾さん、いやいや、僕は何も見てませんよ。けっしてやましい心になったわけでは」
「ん?」
「はっ!」
しまった! また墓穴を掘った。
「瑞樹? もしかして欲求不満なのか。昨夜は俺たち健全に何もしなかったもんな。可哀想にあてられたのか、よしよし」
「そ、宗吾さんっ、声が大きいです」
宗吾さんにギュッと抱きしめられたので、慌てて辺りを見渡した。
「大丈夫。ここには誰もいないよ」
「よかった。それより朗報です。夕刻には洋くんのおばあさまからのピクニックバスケットが、ここに届くそうです」
「おぉ! やっぱり頼りになるな。よし君も会場設営を手伝ってくれるか」
「はい、喜んで!」
「俺たちで、泊まらせてもらったお礼に『ナイトピクニック』を企画しようぜ」
「まるで白薔薇のイベントの再来ですね。あんな楽しいことは、もう二度とないと思っていたので、嬉しいです」
「瑞樹、楽しかったことはまたしよう! 何度でもしよう! 俺たちの人生は、一度きりだが、出来ることは無限だぞ」
「あ……はい!」
ピクニックって、休みの日に皆で予定を合わせて朝早くから準備して意気込んで楽しむレジャーというイメージが強かったけれども、宗吾さんにかかれば、気軽に日常生活に取り入れてもいいのだと思える。
宗吾さんの発想はいつも凄い。
やっぱり……僕が一人では越えられないハードルを軽々と跳び越えていく人だ。
僕もついていきます。どこまでも――
****
「いっくん、芽生くん、それでは行ってくるよ」
小森くんといっくんと遊んでいたら、スイさんとリュウくんがやってきたよ。わぁ、ビシッとお坊さんの格好をしている。かっこいいなぁ。
「すいしゃん、どこいくの?」
「今日もお盆だから、檀家さんのお家でお経を読んでくるよ」
「わぁ、しゅごい。いっくん、おみおくりする」
「ボクもするよ!」
「ありがとう、二人とも。それにしても小僧さんの衣装を着ていると、小森くんと兄弟みたいで可愛らしいねぇ」
「えへへ」
いっくんと手をつないで山門まで、やってきたよ。
「いいかい、ここから先には勝手に出てはいけないよ。階段は子供だけで下りては駄目だよ」
「うん、わかった」
「あい!」
急な階段を二人が下りていく。
「翠、手を――」
「流、ありがとう」
二人も、とってもなかよしさんだね。
名前を呼び合って、手をぎゅっとつないでいるよ。
お兄ちゃんが昨日「大好きな人との手は離しちゃだめだよ」って言ってたの分かるな~
スイさんとリュウくんも、おたがいがとっても大事なんだね。
「芽生くん、こんな所にいたんだね」
「いっくん、探したぞ」
「お兄ちゃん、ジュンくん」
「パパぁ」
「さぁ、こっちにおいで。もうお昼の時間だよ」
「お腹すいたよー」
ボクは自分からお兄ちゃんと手をつないだよ。
クラスのおともだちは、「もうママと手をつなぐのはずかしいなぁ」「パパは手をつなぎたがるけど、わたしはもういやだな」って言っていたけど、ボクはちがうよ。
お兄ちゃん、どこにもいかないでね。ずっとそばにいてねって気持ちをこめてキュッとにぎると、お兄ちゃんもキュッとにぎり返してくれたよ。
はじめてこれをしてもらった時、うれしかったな。
心と心がしっかりつながったみたいで、お兄ちゃんがとっても近く感じたよ。
おばあちゃんが言ってたよ。
『芽生、好きな気持ちは惜しんじゃダメよ。ちゃんと伝えてあげてね、きっとうれしいから』って。
「お兄ちゃん、今日も大好き!」
「わぁ、芽生くん、じーんとするよ。僕も、僕も大好きだよ!」
彼を前にすると、私の洋への過剰過ぎる独占欲は見事に影を潜める。
早朝のいきなりの来訪も、いつもなら眉をひそめる案件なのに、自然と微笑んでいた。
彼の甘い天使の微笑みのせいだろうか、それとも彼が持つ五月の薫風が吹き抜けるような爽やかな透明感のせいだろうか。
警戒心の強い私が、ここまで気を許せるなんて凄い事だ。
「じゃあ、お邪魔します」
おずおずと彼がベッドに近づいていく。
布団の中の洋はまだ全裸なのに、瑞樹くんには近づく事を許せた。
あの事件を乗り越えた当初は、洋の生まれたままの姿を見ていいのは、この先は私だけだと思っていたが、月影寺に帰って来て、ここで暮らすようになって気持ちが大きく変化した。
ここはとても安全な安心な場所だ。
二人の兄が長い年月をかけて築いてくれた男達の楽園だ。
だから洋も安心しきって、本来の気質なのか……少し強気な性格や男らしい面を最近は見せるようになった。
出逢った頃はすぐに頬を染め困惑し……いつもどこか遠く見つめ、ぼんやりしていたが、今、その瞳には強い意志が宿り、人並み外れた美し過ぎる容貌や官能的な身体も自分のものとして受け入れ、堂々としている。
つまり私達は今も成長しているという事か。
私も洋に劣らず成長しているよな?
このゴッドハンドには、更に磨きがかかっているはずだ。
「丈、さっきから何を一人でニヤついている?」
「ん?」
白いバスローブ姿の洋に顔を覗き込まれて、苦笑してしまった。
どうやら珈琲を飲みながら、あれこれ妄想していたようだ。
「瑞樹くんは?」
「もうとっくに帰ったよ」
「彼、洋のヌードを見て、真っ赤になっていたな」
「ふふ、そういえば……俺、瑞樹くんの前で裸でうろうろして悪かったか。彼は無色透明な存在だから、つい気を許してしまったが」
「どうだろう? 洋は色気ムンムンだったぞ」
「相変わらず、エロい言い方だ」
こちらにグッと抱き寄せ、白いバスローブの襟元から手をすっと差し込んで、胸の突起を指で捏ねると、洋はふっと余裕の笑みを浮かべた。
「随分と余裕だな」
「そういうわけじゃ……だが……絶対丈はこうすると思った」
「この手の習慣になっているようだ」
「いいよ、丈せんせ。今日も診療所はお盆休みだから……朝からスルのもたまにはいいな」
「煽ったな」
「ふふ、どうとでも」
私は洋の華奢な身体をソファに押し倒し、バスローブの襟に手をかけて左右に剥いた。白い艶やかな胸が露わになると、喉がゴクリと鳴る。
「美味しそうだ」
「食うか」
「あぁ」
離れの部屋に、チュッチュとリップ音を立てていく。
****
「じゃあ洋くん、また後で。僕は宿坊に戻るよ」
「あぁ、いつでもまた来ていいよ」
「え? いやいや……ここはかなりお邪魔だよ」
「ふふ、瑞樹くんって初心で可愛いな」
「うう、洋くん、僕で遊んでない? もう宗吾さんの所に戻るよ」
「ごめん! そんなつもりじゃ」
「大丈夫だよ。洋くんって月影寺の中で、とてもカッコいいよ。憧れてしまうよ」
「俺がカッコいい? それは……きっと丈のお陰だ」
うーん、やっぱりあてられたんだよな。
あれは、かなりあてられた。
それにしても僕の頬、火照ってる。
竹林からの差し込む朝日を浴びた洋くんのヌードが美しすぎて、同じ男なのにドキドキしたなんて……宗吾さんにバレたら大変だ。
「瑞樹、どうした? 可愛い顔で、百面相してるが」
「あ! 宗吾さん、いやいや、僕は何も見てませんよ。けっしてやましい心になったわけでは」
「ん?」
「はっ!」
しまった! また墓穴を掘った。
「瑞樹? もしかして欲求不満なのか。昨夜は俺たち健全に何もしなかったもんな。可哀想にあてられたのか、よしよし」
「そ、宗吾さんっ、声が大きいです」
宗吾さんにギュッと抱きしめられたので、慌てて辺りを見渡した。
「大丈夫。ここには誰もいないよ」
「よかった。それより朗報です。夕刻には洋くんのおばあさまからのピクニックバスケットが、ここに届くそうです」
「おぉ! やっぱり頼りになるな。よし君も会場設営を手伝ってくれるか」
「はい、喜んで!」
「俺たちで、泊まらせてもらったお礼に『ナイトピクニック』を企画しようぜ」
「まるで白薔薇のイベントの再来ですね。あんな楽しいことは、もう二度とないと思っていたので、嬉しいです」
「瑞樹、楽しかったことはまたしよう! 何度でもしよう! 俺たちの人生は、一度きりだが、出来ることは無限だぞ」
「あ……はい!」
ピクニックって、休みの日に皆で予定を合わせて朝早くから準備して意気込んで楽しむレジャーというイメージが強かったけれども、宗吾さんにかかれば、気軽に日常生活に取り入れてもいいのだと思える。
宗吾さんの発想はいつも凄い。
やっぱり……僕が一人では越えられないハードルを軽々と跳び越えていく人だ。
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****
「いっくん、芽生くん、それでは行ってくるよ」
小森くんといっくんと遊んでいたら、スイさんとリュウくんがやってきたよ。わぁ、ビシッとお坊さんの格好をしている。かっこいいなぁ。
「すいしゃん、どこいくの?」
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「わぁ、しゅごい。いっくん、おみおくりする」
「ボクもするよ!」
「ありがとう、二人とも。それにしても小僧さんの衣装を着ていると、小森くんと兄弟みたいで可愛らしいねぇ」
「えへへ」
いっくんと手をつないで山門まで、やってきたよ。
「いいかい、ここから先には勝手に出てはいけないよ。階段は子供だけで下りては駄目だよ」
「うん、わかった」
「あい!」
急な階段を二人が下りていく。
「翠、手を――」
「流、ありがとう」
二人も、とってもなかよしさんだね。
名前を呼び合って、手をぎゅっとつないでいるよ。
お兄ちゃんが昨日「大好きな人との手は離しちゃだめだよ」って言ってたの分かるな~
スイさんとリュウくんも、おたがいがとっても大事なんだね。
「芽生くん、こんな所にいたんだね」
「いっくん、探したぞ」
「お兄ちゃん、ジュンくん」
「パパぁ」
「さぁ、こっちにおいで。もうお昼の時間だよ」
「お腹すいたよー」
ボクは自分からお兄ちゃんと手をつないだよ。
クラスのおともだちは、「もうママと手をつなぐのはずかしいなぁ」「パパは手をつなぎたがるけど、わたしはもういやだな」って言っていたけど、ボクはちがうよ。
お兄ちゃん、どこにもいかないでね。ずっとそばにいてねって気持ちをこめてキュッとにぎると、お兄ちゃんもキュッとにぎり返してくれたよ。
はじめてこれをしてもらった時、うれしかったな。
心と心がしっかりつながったみたいで、お兄ちゃんがとっても近く感じたよ。
おばあちゃんが言ってたよ。
『芽生、好きな気持ちは惜しんじゃダメよ。ちゃんと伝えてあげてね、きっとうれしいから』って。
「お兄ちゃん、今日も大好き!」
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