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小学生編
ムーンライト・セレナーデ 3 (月影寺の夏休み編)
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すみれと赤ん坊が無事に退院し、新しい生活が始まった。
芽生坊のお下がりのベビーベッドは、すみれの腰に負担が少なく助かったが、狭い我が家がますます狭くなってしまった。
これはやはり落ち着いたら引っ越しを考えた方が良さそうだ。いっくんのおもちゃを置く場所がなくなって、可哀想だ。
すみれは産休と育休で1年以上、仕事を休めることになった。
すみれが家いるのなら、いっくんもママとべったり過ごしたいのでは? いっそ保育園は退園して、1年間ママと過ごしてもいいと思った。これまで我慢を沢山してきたいっくんには、すみれと穏やかに過ごす時間も大切だ。
ところがいっくんは大きな瞳を潤ませて、首を横に振った。
「ううん、いっくん、ほいくえんがいい」
「え? ママとまきくんがずっとお家にいるんだから、いっくんも一緒にいていいのよ」
「……ううん……え、えっとね……いっくんね、ほいくえんのおともだちとあそびたいの……ごめんなちゃい」
意外な答えに、すみれと顔を見合わせた。
「謝らなくていいのよ。そっか、そうよね。お家の中ばかりじゃつまらないわよね。潤くん、送り迎えを暫く頼んでもいいかしら?」
「もちろんだ。いっくん……本当にそれでいいのか」
「うん!」
まだまだあどけないいっくんに負担を強いてないか心配になったが、明るい笑顔を浮かべていたので、その気持ちを優先した。
その日からいっくんはオレと一緒に家を出て、保育園に通うことになった。
「まきくん、おにいちゃんいってくるね。いいこにしていてねぇ」
いっくんは出掛ける前に弟の顔を覗き込んで、優しく語りかけた。
いっくんの優しさには感動するよ。
芽生坊と交流したのが良かったのか、お兄ちゃんとして頑張ろうという気持ちが育っているようで、微笑ましかった。
保育園に迎えに行くと、その日あったことを、ニコニコ笑顔で教えてくれる。
「パパぁ、いっくん、きょうもほいくえん、たのしかったよ」
「そうか」
「はやく、まきくんにあいたいね」
「そうだな」
いっくんが無理していないか。俺は瑞樹兄さんの子育てを見習って注意深く観察を続けたが、いっくんは家に戻ってからも元気だった。
「ママぁ、ただいま~ いっくんおててあらってくるね。それからまきくん、いいこいいこするんだ」
今まで言われないと出来なかったことも、率先して偉いな。
「いっくん、おむつを1枚取ってくれる?」
「うん!」
おむつを届けたり、とにかく赤ちゃんのお世話に夢中だ。
人は自然と、下にきょうだいが生まれると成長していくのか。オレは永遠に三兄弟の末っ子だったから、甘え癖がなかなか抜けなかったが。
広樹兄さんや瑞樹兄さんは、こうやって成長していったのかと思うと、胸が少しだけ切なくなった。
同時に二人の兄に大切に守られ成長したことに気付かせてもらった。
結婚して良かった、父になれて良かった。
オレは、まだまだこれからだ。
人は人と関わり、学び、成長していこう!
「パパぁ、いっくんもう……ねむいよ」
「まだいつもより早いぞ?」
「でもねぇ……もう、ねむいの」
「そうか、じゃあパパとお布団に行こう」
「うん」
いっくんと手をつないで何気なく振り返ると、すみれが槙に授乳していた。
母が赤ん坊に乳を与える光景って神聖だ。
オレが踏み入れてはいけない世界の気がして、そっと襖を閉めて、布団の中で、いっくんを優しく抱きしめてやった。
「いっくん、おやすみ」
「パパぁ」
いっくんは俺の腕にしがみついて、キュッと目を閉じた。
小さないっくんは頑張り屋だ。
オレには、まだまだ甘えて欲しい。
「パパぁ……しゅき、しゅき」
「いっくん、オレも大好きだ」
そんな日常が順調に続き、やがて梅雨が明けて夏がやってきた。
ある朝、青空を見上げて、いっくんがワクワクした顔を浮かべていた。
お! 久しぶりにいっくんらしい笑顔だ。
「いっくん。今朝はごきげんだな」
「パパ、もう8がつだよ。きゃんぷたのしかったね。こんどはみんなでどこにいくの?」
おっと……答えに窮してしまった。
槙はようやく生後3ヶ月。首もしっかり座っていない赤ん坊にキャンプや海なんて無理なので、先月、兄さんに「夏休みにまた一緒に旅行をしないか」と声をかけてもらったが丁重に断ってしまった。
兄さんも「あっ! それもそうだよね。兄さん、気がまわらなくてごめん。じゃあ来年には一緒に行こう」と言ってくれた。だからいっくんにも「今年は無理だから来年だよ」と、素っ気なく答えてしまった。
いっくんは目を見開いて、一瞬固まってしまった。
オレも残念だったから、いっくんが残念がるのも当然だろう。
「いっくん、大丈夫か。ごめんな」
「そっか……そうなんだね。いいこにしていたら……いいことあるかなって……」
「ん? どうした?」
「ううん……なんでもないよぅ」
胸にひっかかるものがあり、モヤモヤする。
オレはまた何か見落としているのでは?
心を研ぎ澄ませ。
子供小さな声には理由があるはずだ。
保育園のお迎え時、下の子を抱っこしてお迎えに来ていたお母さんに思い切って聞いてみた。
「あの……うちも最近下が生まれたのですが……上のお子さんの様子はどうですか。赤ちゃん返りって、しました?」
「いっくんのお父さんですよね。菫ちゃんとおめでとうございます。えっと……その子供によって違うと思うけれども、うちは授乳の度に『ぼくもー』って大泣きで大変でしたよ。最近はやっと納得出来たみたいだけど」
「そ、そうなんですね」
子供によって違うといっても、いっくんは槙が生まれてから良い子過ぎるのでは? すみれもやはり同じことを思っていたらしく、夏休みにせめて東京の兄さんのマンションに泊まらせてもらうのはどうかと相談していた矢先、兄さんから鎌倉の月影寺に一緒に宿泊しないかと誘いがあったので即答した。
「いっくん、夏休みは鎌倉のお寺に行かないか」
すると、いっくんが、いきなり……堪えていたものを吐き出すように大泣きした。
「ううっ……えーん、えーん、えーん!」
これは嬉しいのではなく、悲しい泣き声だ。
「え? どうした? いやだったか」
「いっくん……もう、いらないの? いっくんだけ……いくの?」
「‼」
オレはいっくんをギュッと抱きしめてやった。
馬鹿だな! この小さな頭でそんなことを考えていたのか。
「いっくん、違うよ。家族皆で行くんだよ。パパとママといっくんとまきの全員で遊びにいかないか」
「え! みんな……いっしょなの?」
「そうだよ。どうだ? 行くか。めーくんにもあえるぞ」
いっくんの瞳がみるみる輝き出す。
雨上がりの虹のような笑顔を浮かべて、オレに飛びついてくれた。
「パパぁ、パパぁ、ありがとう。いっくんね……ちょっと……ちょっとだけさみしかったんだ」
「あぁ、そうだよな。そうだったよな。いっくん、ごめんな。パパ……まだまだ……駄目だな」
「そんなことないよぅ。パパはいつもいっくんだいすきっていってくれるもん」
オレたちの会話を聞いたすみれが、泣きながらいっくんを抱きしめた。
「いっくん、いっくん、ママのいっくん、だいすきよ!」
すみれに抱かれると、いっくんはコトンと頭をすみれの胸元に預けて、うっとりと目を閉じた。
「いっくんもママだいしゅき。あのね、あかちゃんのおせわ、ママがんばってるから、いっくんもがんばろうって……おもったんだよぅ」
「うんうん。頑張るのはいいけど我慢はしないでね。寂しい時は寂しいってちゃんと教えてね、ママには」
「うん、いっくん、まきくんだいすきなのに、まだ……いっくんができることあまりなくて……さみしかったぁ」
いっくんの発想に驚いた。
子供って本当に清らかだ。
やっぱり、いっくんは天使だ。
「まきくんも数年経てば、今のいっくんみたいになるのよ。そうしたらいっくんとめーくんみたいに仲良く遊べるわ。だから今は楽しみに待っていてね。鎌倉では、いっぱいめーくんと遊んでね」
「うん! いっくんね、しゅごく、しゅごく、たのちみ!」
いっくんは尻尾を振る子犬のように、全身で喜びを表現していた。
オレたちはいつも一緒だ。
さぁ、家族の思い出を作りに行こう!
兄さん、ありがとう。
タイミングよく誘ってくれて、本当に嬉しかった!
今のオレには、頼れる人が沢山いる。
今は周りに甘えよう。
恩返し出来る時が来たら、返していけばいい。
肩の力を抜くと、見える景色が全然違う。
優しさは優しさに支えられていることを知ったよ。
すみれ、いっくん、まき、よろしくな!
芽生坊のお下がりのベビーベッドは、すみれの腰に負担が少なく助かったが、狭い我が家がますます狭くなってしまった。
これはやはり落ち着いたら引っ越しを考えた方が良さそうだ。いっくんのおもちゃを置く場所がなくなって、可哀想だ。
すみれは産休と育休で1年以上、仕事を休めることになった。
すみれが家いるのなら、いっくんもママとべったり過ごしたいのでは? いっそ保育園は退園して、1年間ママと過ごしてもいいと思った。これまで我慢を沢山してきたいっくんには、すみれと穏やかに過ごす時間も大切だ。
ところがいっくんは大きな瞳を潤ませて、首を横に振った。
「ううん、いっくん、ほいくえんがいい」
「え? ママとまきくんがずっとお家にいるんだから、いっくんも一緒にいていいのよ」
「……ううん……え、えっとね……いっくんね、ほいくえんのおともだちとあそびたいの……ごめんなちゃい」
意外な答えに、すみれと顔を見合わせた。
「謝らなくていいのよ。そっか、そうよね。お家の中ばかりじゃつまらないわよね。潤くん、送り迎えを暫く頼んでもいいかしら?」
「もちろんだ。いっくん……本当にそれでいいのか」
「うん!」
まだまだあどけないいっくんに負担を強いてないか心配になったが、明るい笑顔を浮かべていたので、その気持ちを優先した。
その日からいっくんはオレと一緒に家を出て、保育園に通うことになった。
「まきくん、おにいちゃんいってくるね。いいこにしていてねぇ」
いっくんは出掛ける前に弟の顔を覗き込んで、優しく語りかけた。
いっくんの優しさには感動するよ。
芽生坊と交流したのが良かったのか、お兄ちゃんとして頑張ろうという気持ちが育っているようで、微笑ましかった。
保育園に迎えに行くと、その日あったことを、ニコニコ笑顔で教えてくれる。
「パパぁ、いっくん、きょうもほいくえん、たのしかったよ」
「そうか」
「はやく、まきくんにあいたいね」
「そうだな」
いっくんが無理していないか。俺は瑞樹兄さんの子育てを見習って注意深く観察を続けたが、いっくんは家に戻ってからも元気だった。
「ママぁ、ただいま~ いっくんおててあらってくるね。それからまきくん、いいこいいこするんだ」
今まで言われないと出来なかったことも、率先して偉いな。
「いっくん、おむつを1枚取ってくれる?」
「うん!」
おむつを届けたり、とにかく赤ちゃんのお世話に夢中だ。
人は自然と、下にきょうだいが生まれると成長していくのか。オレは永遠に三兄弟の末っ子だったから、甘え癖がなかなか抜けなかったが。
広樹兄さんや瑞樹兄さんは、こうやって成長していったのかと思うと、胸が少しだけ切なくなった。
同時に二人の兄に大切に守られ成長したことに気付かせてもらった。
結婚して良かった、父になれて良かった。
オレは、まだまだこれからだ。
人は人と関わり、学び、成長していこう!
「パパぁ、いっくんもう……ねむいよ」
「まだいつもより早いぞ?」
「でもねぇ……もう、ねむいの」
「そうか、じゃあパパとお布団に行こう」
「うん」
いっくんと手をつないで何気なく振り返ると、すみれが槙に授乳していた。
母が赤ん坊に乳を与える光景って神聖だ。
オレが踏み入れてはいけない世界の気がして、そっと襖を閉めて、布団の中で、いっくんを優しく抱きしめてやった。
「いっくん、おやすみ」
「パパぁ」
いっくんは俺の腕にしがみついて、キュッと目を閉じた。
小さないっくんは頑張り屋だ。
オレには、まだまだ甘えて欲しい。
「パパぁ……しゅき、しゅき」
「いっくん、オレも大好きだ」
そんな日常が順調に続き、やがて梅雨が明けて夏がやってきた。
ある朝、青空を見上げて、いっくんがワクワクした顔を浮かべていた。
お! 久しぶりにいっくんらしい笑顔だ。
「いっくん。今朝はごきげんだな」
「パパ、もう8がつだよ。きゃんぷたのしかったね。こんどはみんなでどこにいくの?」
おっと……答えに窮してしまった。
槙はようやく生後3ヶ月。首もしっかり座っていない赤ん坊にキャンプや海なんて無理なので、先月、兄さんに「夏休みにまた一緒に旅行をしないか」と声をかけてもらったが丁重に断ってしまった。
兄さんも「あっ! それもそうだよね。兄さん、気がまわらなくてごめん。じゃあ来年には一緒に行こう」と言ってくれた。だからいっくんにも「今年は無理だから来年だよ」と、素っ気なく答えてしまった。
いっくんは目を見開いて、一瞬固まってしまった。
オレも残念だったから、いっくんが残念がるのも当然だろう。
「いっくん、大丈夫か。ごめんな」
「そっか……そうなんだね。いいこにしていたら……いいことあるかなって……」
「ん? どうした?」
「ううん……なんでもないよぅ」
胸にひっかかるものがあり、モヤモヤする。
オレはまた何か見落としているのでは?
心を研ぎ澄ませ。
子供小さな声には理由があるはずだ。
保育園のお迎え時、下の子を抱っこしてお迎えに来ていたお母さんに思い切って聞いてみた。
「あの……うちも最近下が生まれたのですが……上のお子さんの様子はどうですか。赤ちゃん返りって、しました?」
「いっくんのお父さんですよね。菫ちゃんとおめでとうございます。えっと……その子供によって違うと思うけれども、うちは授乳の度に『ぼくもー』って大泣きで大変でしたよ。最近はやっと納得出来たみたいだけど」
「そ、そうなんですね」
子供によって違うといっても、いっくんは槙が生まれてから良い子過ぎるのでは? すみれもやはり同じことを思っていたらしく、夏休みにせめて東京の兄さんのマンションに泊まらせてもらうのはどうかと相談していた矢先、兄さんから鎌倉の月影寺に一緒に宿泊しないかと誘いがあったので即答した。
「いっくん、夏休みは鎌倉のお寺に行かないか」
すると、いっくんが、いきなり……堪えていたものを吐き出すように大泣きした。
「ううっ……えーん、えーん、えーん!」
これは嬉しいのではなく、悲しい泣き声だ。
「え? どうした? いやだったか」
「いっくん……もう、いらないの? いっくんだけ……いくの?」
「‼」
オレはいっくんをギュッと抱きしめてやった。
馬鹿だな! この小さな頭でそんなことを考えていたのか。
「いっくん、違うよ。家族皆で行くんだよ。パパとママといっくんとまきの全員で遊びにいかないか」
「え! みんな……いっしょなの?」
「そうだよ。どうだ? 行くか。めーくんにもあえるぞ」
いっくんの瞳がみるみる輝き出す。
雨上がりの虹のような笑顔を浮かべて、オレに飛びついてくれた。
「パパぁ、パパぁ、ありがとう。いっくんね……ちょっと……ちょっとだけさみしかったんだ」
「あぁ、そうだよな。そうだったよな。いっくん、ごめんな。パパ……まだまだ……駄目だな」
「そんなことないよぅ。パパはいつもいっくんだいすきっていってくれるもん」
オレたちの会話を聞いたすみれが、泣きながらいっくんを抱きしめた。
「いっくん、いっくん、ママのいっくん、だいすきよ!」
すみれに抱かれると、いっくんはコトンと頭をすみれの胸元に預けて、うっとりと目を閉じた。
「いっくんもママだいしゅき。あのね、あかちゃんのおせわ、ママがんばってるから、いっくんもがんばろうって……おもったんだよぅ」
「うんうん。頑張るのはいいけど我慢はしないでね。寂しい時は寂しいってちゃんと教えてね、ママには」
「うん、いっくん、まきくんだいすきなのに、まだ……いっくんができることあまりなくて……さみしかったぁ」
いっくんの発想に驚いた。
子供って本当に清らかだ。
やっぱり、いっくんは天使だ。
「まきくんも数年経てば、今のいっくんみたいになるのよ。そうしたらいっくんとめーくんみたいに仲良く遊べるわ。だから今は楽しみに待っていてね。鎌倉では、いっぱいめーくんと遊んでね」
「うん! いっくんね、しゅごく、しゅごく、たのちみ!」
いっくんは尻尾を振る子犬のように、全身で喜びを表現していた。
オレたちはいつも一緒だ。
さぁ、家族の思い出を作りに行こう!
兄さん、ありがとう。
タイミングよく誘ってくれて、本当に嬉しかった!
今のオレには、頼れる人が沢山いる。
今は周りに甘えよう。
恩返し出来る時が来たら、返していけばいい。
肩の力を抜くと、見える景色が全然違う。
優しさは優しさに支えられていることを知ったよ。
すみれ、いっくん、まき、よろしくな!
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