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小学生編
新緑の輝き 1
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「めーくぅん……ぐすん」
新幹線で、いっくんはオレの膝には座らず、窓側の席で窓にぴたりと張り付いていた。
駅のホームでは、芽生坊が必死に手を振っている。
ブンブン、ブンブンと力一杯!
兄弟がいなかったのは、いっくんも芽生坊も同じだ。
だからなのか、二人は会うたびに仲を深め合っている。
懐いて懐かれて、あたたかく柔らかな関係を築いている。
それにしても今回の旅行では、芽生坊の優しさに兄さんを面影を感じる場面も多かった。
芽生坊といっくんは年の差は5歳、俺と兄さんの年の差も5歳だ。
まるでオレと兄さんが素直に出来なかったことを叶えてくれているように感じる。だから二人が仲良くなればなるほど、過去の後悔から解き放たれていく心地になるよ。
二人とも、ありがとうな。
「あぁん、もうみえないよぅ……ぐすっ、ぐすっ」
新幹線の速度が上がり景色がビュンビュン飛び出すと、いっくんは小さな手を丸めて、目をゴシゴシ擦りながら泣いてしまった。
一度泣き止んだのに、また大粒の涙がポロポロ溢れて、柔らかい頬を濡らしていく。
オレにはどうしてやることも出来なくて、いっくんの気持ちが落ち着くのをじっと見守った。
軽井沢と東京、二人には距離があるが、心の距離は近いんだよ。
それを信じて応援することしか出来ないなんて、もどかしいな。
「パパぁ……おわかれって、さみちいんだね」
「あぁ、そうだな。だけど、いっくんと芽生坊はまたちゃんと会えるよ。その日を楽しみに過ごそうな」
「……うん、あえないのさみちいけど……おてがみ、かくもん。パパぁ、だっこぉ」
ようやく、いっくんがオレの膝によじ登ってきてくれたので、思いっきり小さな身体を抱きしめてやった。
上手い言葉は見つからない。気の利いた言葉で、いっくんを慰めることもできない不器用なオレだが、いっくんの気持ちを全力で受け止めることは出来る!
「パパ、かえったらおてがみかいてもいい?」
「もちろんだよ」
「パパもかく?」
「そうだな。パパも兄さんに手紙を書いてみようかな」
「それがいいよ。みーくん、しゅきしゅき♡ってね」
「ええっ!」
「えへへ、いっくんは、めーくん、しゅき!」
子供は切り替えが早いんだな。
オレも見習わないと!
「よーし、パパも書くぞー!」(って、宗吾さんに怒られるか)
軽井沢に着く前に、いっくんはまたコテッと電池が切れたみたいに眠ってしまった。まぁ無理もないか。今日も早朝からよく遊んだもんな。
いっくんを抱き上げ荷物を持って、オレは一歩一歩大地を踏みしめた。
吐く息も白く凍えそうだが、いっくんを抱いているのでポカポカと暖かかった。
やがて小さな小さなアパートが見えてくる。
2階の俺たちの家には、ちゃんと電気がついている。
オレの家だ。
オレの奥さんが待ってくれている。
お腹には、生まれてくる赤ちゃんがいる。
そして、大好きな息子、いっくんを抱っこしている。
オレの幸せを並べると、もっと幸せになった。
「潤くーん、お帰りなさい!」
菫が嬉しそうに出迎えてくれた。
「ただいま! 何事もなかった?」
「うん。すごーくゆっくりしちゃった。赤ちゃんのベストを編んでみたの。いっくんとお揃いよ」
「そうか、よかった! いっくんも喜ぶよ」
「また寝ちゃったのね、重たかったでしょう」
「なぁに、幸せな重みだよ」
「ありがとう。いっくん、とても幸せそうな顔で眠っているわ」
「オレも幸せだった。次は夏休みに家族旅行をしよう。菫も一緒に!」
「うん! その前に出産を頑張るね」
いっくんを布団に寝かして、菫を慎重に抱きしめた。
「……オレの奥さん」
「どうしたの?」
「幸せだなって……」
「うん、あのね、赤ちゃんすごく動くようになったの」
「そうなのか」
「あ、ほら……今もすごい!」
菫がお腹にオレの手を導いてくれると、ググッと腹が動いたので驚いた。
「これ……足か! すごくリアルに分かる」
「ふふっ、潤くんもこんなだったのよ。きっとお腹の中で元気だったでしょうね」
「……そういえば、母さんがオレを妊娠中、胎動がすごくて……父さんが頼もしいなって言っていたそうだよ」
「わぁ、それってお父さんとの貴重な思い出ね」
「あ……そうか……そういうことになるのか」
父さんとの思い出なんて一つもないと思ったが、違うんだな。
「そういえば、旅先でいっくんに名前の由来を聞かれたから、お空のパパがつけたって話したよ」
「え……そうだったの?」
「なぁ、お空のパパも、生前、いっくんの胎動を感じられたのか」
「え? あ、うん……あのね、亡くなった彼の話をするのいやじゃない?」
菫が心配そうに聞くので、首を横に振った。
「いや、むしろ、もっと教えて欲しいよ。いっくんに名前をプレゼントしてくれた彼のことを……オレ、いっくんの父親になったんだから、全部受け止めておきたい。それは俺の父さんを知ることにもなるんだ」
少しずつでいいから、折に触れて聞こう。
この世にいっくんを授けてくれた人のことを、もっと知りたい。
****
季節は、冬から春へ。
まるで春の息吹に後押しされるように目まぐるしく過ぎ、あっという間に4月になっていた。
いよいよ今日から、芽生くんは小学三年生になる。
つい先日、小学校入学準備をした気がするのに、子供の成長って早いね。
「芽生くん、何してるの?」
「あ! ちょっと時間があったから、いっくんに手紙を書いていたの」
「そうだったんだね」
「お兄ちゃん、ほら見て! 住所もひとりで書けたよ。これであってるかな?」
「うん、大丈夫だよ」
「今日出したいな。切手はどこにあるの?」
「じゃあ今、持ってくるね」
「ありがとう」
学習机に向かう芽生くんの後ろ姿は、また一回り大きくなっていた。
もう僕の手伝いはいらない。
服もきちんと着られるし、宿題も時間割もひとりでこなせるようになった。
手をかけてあげることが減ってしまい寂しいが、成長の喜びをそれ以上に感じている。
「えっと、切手はここだったはず……」
切手を探していると、うっかり一緒に入っていたコピー用紙で指先を切ってしまった。
「あっ、痛っ」
「どうした?」
「どうしたの?」
振り返ると宗吾さんと芽生くんが血相を変えて駆けつけてくれていた。
「あ……その、ちょっと紙で手を……」
「見せてみろ!」
「ボク、お薬取ってくる」
「だ、大丈夫だよ」
「だが手は……」
「大事にした方がいいよ」
「くすっ、なんだか二人がかりで……」
愛してもらえて幸せです。
その言葉は面と向かっては言えなかったが、僕は幸せ者だと思った。
大好きな宗吾さんと、宗吾さんにどんどん似てくる芽生くんに、こんなに大切にされて。
「瑞樹は大切な人だ」
「僕もだよ。お兄ちゃん」
「二人ともありがとう。もう止まったようです……ほら」
「よかった」
「うんうん」
ほんの些細な出来事に、幸せな毎日を過ごしていると実感する。
「じゃあ、いってきまーす!」
満面の笑みの芽生くん。
ランドセルはもう大きすぎず、背中にいい感じにフィットしている。
「行ってらっしゃい!」
「うん」
「あ……そうだ、芽生くん、三年生に進級おめでとう」
「今日からね、中学年なんだよ! 出来る事もいっぱいふえるんだ!」
「そうか、家のお手伝いも沢山してくれて頼もしいよ」
そう言うと、芽生くんは望んでいた言葉が手に入ったように、笑ってくれた。
「パパもお兄ちゃんもがんばっているから、お手伝いしたいんだよ」
見送った後、宗吾さんが僕を抱きしめてきた。
「ど、どうしたのですか」
「瑞樹ぃ~ 芽生は相変わらず天使だな」
「はい、芽生くんは、もうずっと前から僕の天使ですよ」(これは自信を持って言えることだ)
「瑞樹に育ててもらったおかげで、心優しい子に成長してくれて嬉しいよ」
「宗吾さん……」
「瑞樹……」
朝のキスは爽やかに――
僕たちの恋は、何年生かな?
この先も僕たちは二人の間に芽生えた愛を育てていく。
ずっと自分に自信がなかった僕も、少し変化した。
愛は二人で育てるものだから。
新幹線で、いっくんはオレの膝には座らず、窓側の席で窓にぴたりと張り付いていた。
駅のホームでは、芽生坊が必死に手を振っている。
ブンブン、ブンブンと力一杯!
兄弟がいなかったのは、いっくんも芽生坊も同じだ。
だからなのか、二人は会うたびに仲を深め合っている。
懐いて懐かれて、あたたかく柔らかな関係を築いている。
それにしても今回の旅行では、芽生坊の優しさに兄さんを面影を感じる場面も多かった。
芽生坊といっくんは年の差は5歳、俺と兄さんの年の差も5歳だ。
まるでオレと兄さんが素直に出来なかったことを叶えてくれているように感じる。だから二人が仲良くなればなるほど、過去の後悔から解き放たれていく心地になるよ。
二人とも、ありがとうな。
「あぁん、もうみえないよぅ……ぐすっ、ぐすっ」
新幹線の速度が上がり景色がビュンビュン飛び出すと、いっくんは小さな手を丸めて、目をゴシゴシ擦りながら泣いてしまった。
一度泣き止んだのに、また大粒の涙がポロポロ溢れて、柔らかい頬を濡らしていく。
オレにはどうしてやることも出来なくて、いっくんの気持ちが落ち着くのをじっと見守った。
軽井沢と東京、二人には距離があるが、心の距離は近いんだよ。
それを信じて応援することしか出来ないなんて、もどかしいな。
「パパぁ……おわかれって、さみちいんだね」
「あぁ、そうだな。だけど、いっくんと芽生坊はまたちゃんと会えるよ。その日を楽しみに過ごそうな」
「……うん、あえないのさみちいけど……おてがみ、かくもん。パパぁ、だっこぉ」
ようやく、いっくんがオレの膝によじ登ってきてくれたので、思いっきり小さな身体を抱きしめてやった。
上手い言葉は見つからない。気の利いた言葉で、いっくんを慰めることもできない不器用なオレだが、いっくんの気持ちを全力で受け止めることは出来る!
「パパ、かえったらおてがみかいてもいい?」
「もちろんだよ」
「パパもかく?」
「そうだな。パパも兄さんに手紙を書いてみようかな」
「それがいいよ。みーくん、しゅきしゅき♡ってね」
「ええっ!」
「えへへ、いっくんは、めーくん、しゅき!」
子供は切り替えが早いんだな。
オレも見習わないと!
「よーし、パパも書くぞー!」(って、宗吾さんに怒られるか)
軽井沢に着く前に、いっくんはまたコテッと電池が切れたみたいに眠ってしまった。まぁ無理もないか。今日も早朝からよく遊んだもんな。
いっくんを抱き上げ荷物を持って、オレは一歩一歩大地を踏みしめた。
吐く息も白く凍えそうだが、いっくんを抱いているのでポカポカと暖かかった。
やがて小さな小さなアパートが見えてくる。
2階の俺たちの家には、ちゃんと電気がついている。
オレの家だ。
オレの奥さんが待ってくれている。
お腹には、生まれてくる赤ちゃんがいる。
そして、大好きな息子、いっくんを抱っこしている。
オレの幸せを並べると、もっと幸せになった。
「潤くーん、お帰りなさい!」
菫が嬉しそうに出迎えてくれた。
「ただいま! 何事もなかった?」
「うん。すごーくゆっくりしちゃった。赤ちゃんのベストを編んでみたの。いっくんとお揃いよ」
「そうか、よかった! いっくんも喜ぶよ」
「また寝ちゃったのね、重たかったでしょう」
「なぁに、幸せな重みだよ」
「ありがとう。いっくん、とても幸せそうな顔で眠っているわ」
「オレも幸せだった。次は夏休みに家族旅行をしよう。菫も一緒に!」
「うん! その前に出産を頑張るね」
いっくんを布団に寝かして、菫を慎重に抱きしめた。
「……オレの奥さん」
「どうしたの?」
「幸せだなって……」
「うん、あのね、赤ちゃんすごく動くようになったの」
「そうなのか」
「あ、ほら……今もすごい!」
菫がお腹にオレの手を導いてくれると、ググッと腹が動いたので驚いた。
「これ……足か! すごくリアルに分かる」
「ふふっ、潤くんもこんなだったのよ。きっとお腹の中で元気だったでしょうね」
「……そういえば、母さんがオレを妊娠中、胎動がすごくて……父さんが頼もしいなって言っていたそうだよ」
「わぁ、それってお父さんとの貴重な思い出ね」
「あ……そうか……そういうことになるのか」
父さんとの思い出なんて一つもないと思ったが、違うんだな。
「そういえば、旅先でいっくんに名前の由来を聞かれたから、お空のパパがつけたって話したよ」
「え……そうだったの?」
「なぁ、お空のパパも、生前、いっくんの胎動を感じられたのか」
「え? あ、うん……あのね、亡くなった彼の話をするのいやじゃない?」
菫が心配そうに聞くので、首を横に振った。
「いや、むしろ、もっと教えて欲しいよ。いっくんに名前をプレゼントしてくれた彼のことを……オレ、いっくんの父親になったんだから、全部受け止めておきたい。それは俺の父さんを知ることにもなるんだ」
少しずつでいいから、折に触れて聞こう。
この世にいっくんを授けてくれた人のことを、もっと知りたい。
****
季節は、冬から春へ。
まるで春の息吹に後押しされるように目まぐるしく過ぎ、あっという間に4月になっていた。
いよいよ今日から、芽生くんは小学三年生になる。
つい先日、小学校入学準備をした気がするのに、子供の成長って早いね。
「芽生くん、何してるの?」
「あ! ちょっと時間があったから、いっくんに手紙を書いていたの」
「そうだったんだね」
「お兄ちゃん、ほら見て! 住所もひとりで書けたよ。これであってるかな?」
「うん、大丈夫だよ」
「今日出したいな。切手はどこにあるの?」
「じゃあ今、持ってくるね」
「ありがとう」
学習机に向かう芽生くんの後ろ姿は、また一回り大きくなっていた。
もう僕の手伝いはいらない。
服もきちんと着られるし、宿題も時間割もひとりでこなせるようになった。
手をかけてあげることが減ってしまい寂しいが、成長の喜びをそれ以上に感じている。
「えっと、切手はここだったはず……」
切手を探していると、うっかり一緒に入っていたコピー用紙で指先を切ってしまった。
「あっ、痛っ」
「どうした?」
「どうしたの?」
振り返ると宗吾さんと芽生くんが血相を変えて駆けつけてくれていた。
「あ……その、ちょっと紙で手を……」
「見せてみろ!」
「ボク、お薬取ってくる」
「だ、大丈夫だよ」
「だが手は……」
「大事にした方がいいよ」
「くすっ、なんだか二人がかりで……」
愛してもらえて幸せです。
その言葉は面と向かっては言えなかったが、僕は幸せ者だと思った。
大好きな宗吾さんと、宗吾さんにどんどん似てくる芽生くんに、こんなに大切にされて。
「瑞樹は大切な人だ」
「僕もだよ。お兄ちゃん」
「二人ともありがとう。もう止まったようです……ほら」
「よかった」
「うんうん」
ほんの些細な出来事に、幸せな毎日を過ごしていると実感する。
「じゃあ、いってきまーす!」
満面の笑みの芽生くん。
ランドセルはもう大きすぎず、背中にいい感じにフィットしている。
「行ってらっしゃい!」
「うん」
「あ……そうだ、芽生くん、三年生に進級おめでとう」
「今日からね、中学年なんだよ! 出来る事もいっぱいふえるんだ!」
「そうか、家のお手伝いも沢山してくれて頼もしいよ」
そう言うと、芽生くんは望んでいた言葉が手に入ったように、笑ってくれた。
「パパもお兄ちゃんもがんばっているから、お手伝いしたいんだよ」
見送った後、宗吾さんが僕を抱きしめてきた。
「ど、どうしたのですか」
「瑞樹ぃ~ 芽生は相変わらず天使だな」
「はい、芽生くんは、もうずっと前から僕の天使ですよ」(これは自信を持って言えることだ)
「瑞樹に育ててもらったおかげで、心優しい子に成長してくれて嬉しいよ」
「宗吾さん……」
「瑞樹……」
朝のキスは爽やかに――
僕たちの恋は、何年生かな?
この先も僕たちは二人の間に芽生えた愛を育てていく。
ずっと自分に自信がなかった僕も、少し変化した。
愛は二人で育てるものだから。
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