1,355 / 1,730
小学生編
幸せが集う場所 29
しおりを挟む
風呂から上がると、脱衣籠の上に、綺麗に畳まれた作務衣が置かれていた。
「へぇ、まるで旅館みたいだな。ちゃんとタグに大・中・小って印がついているぞ」
「流石月影寺ですね」
目が合ったのでいつものようにニカッと微笑むと、瑞樹は頬を染めた。
「宗吾さんは、腰にタオルまかないんですか。その……目のやり場に困ります……」
「あー? 隠すほどのものではナイナイ!」
「……」
瑞樹が耳朶まで赤く染めて、また俯いてしまった。
君って、本当に恥ずかしがり屋だよな。
しっとりした色白の肌に水滴を纏い、可憐な色気を振り撒いている。
腰にしっかりタオルを巻いているのが残念だが、今はこれでいい。
自制心にしっかりブレーキだ。
「いっくん、ちょっと待て! じっとしていて」
「パパぁ、パパぁ、いっくんもパパのおからだふきたい」
「え? オレはいいよ。いっくんがさきだ」
「いっくんもパパのおてつだいしたいよぅ、パパだいしゅきだからぁ」
ははっ、こっちは安定の溺愛トークだな。
腰に手をあてて豪快にハハハッと笑っていると、芽生の声がした。
「パパはやっぱり『中』かな?」
「ん? なんのサイズ? オレはなんでもビッグサイズだから『大』に決まってる!」
「ふぅん、じゃあジュンくんが『中』サイズ?」
ちらっと潤の股間を見て、勝ったなとほくそ笑むと、瑞樹に作務衣を押しつけられた。
「宗吾さん‼‼ どこ見てるんですか」
「え?」
「弟の裸をニヤニヤ見るなんて……ヘン……」
「わぁー ちがう! 誤解だ!」
慌てて口を押さえると、瑞樹がふふっと笑った。
お? 珍しい笑い方だ。
「今、笑ったよな?」
「ハイ、笑いました」
「どうして?」
「だってサイズに面白いほど反応しているので……作務衣のサイズなのに」
「だよなぁ」
「えぇ、だよなぁです」(おどけた口調もいいぞ!)
「かわいい!」
いっくんと潤が作務衣を着せあいっこしていた。
芽生もその横で、頑張って一人で着替えた。
今がチャンスだ!
一瞬の隙をついて瑞樹の唇を掠めるようにもらうと、ポンっと花火があがるように赤くなってしまった。
「も、もう~ 油断大敵ですよ!」
作務衣を着た瑞樹は胸元が開いていて色っぽい。
いつもシャツのボタンをきっちり留める方なので、こういう姿はそそられる。
あーいかん、いかん。
制御不能にならないといいが。
****
兄さんと宗吾さんって『互いの愛』を隠さないんだな。
二人がOPENにイチャつく様子が微笑ましかった。
兄さん、今、本物の恋をしているんだな。
恋をしている兄さんを見たのは、宗吾さんと付き合い出してからだ。
小さい頃から「ごめんね、すみません、許して」と謝ってばかりだった兄さんが、今はこんなにも幸せそうに、甘く甘く微笑んでいる。
兄さんの幸せを守ってやりたい。
オレが弟として出来る限りのことをしてやりたい。
兄さんは大切な兄さんだから。
そうだ!
ずっと夏のキャンプのお礼をしたかった。
今こそ、その時では?
いっくんとキャッキャとはしゃぐ芽生坊の元に急いで駆け寄った。
「芽生坊、今日はよかったらいっくんと一緒に、オレの部屋で寝ないか」
「えっ! いいの?」
「キャンプの時、いっくんが泊まらせてもらったからお礼をしたいんだ」
「わぁ~ お兄ちゃん、パパ、いいかな? いっくんと一緒にねても」
「みーくん、そーくん、いいでしゅか。めーくんとねんねちても」
いっくんも目を輝かせて、ワクワクしてる。
「おねがいしましゅ」
両手をぴたりと合せて頬にくっつけて小首を傾げるいっくんは、唸るほど可愛かった。
ヤバイ、かわいい。
しんどいくらい、かわいい。
兄さんもこのいっくんの仕草にメロメロだ。
「宗吾さん、いいですよね?」
「あぁ、芽生、行ってこい。せっかくいっくんと会えたんだ。ずっと一緒にいたいんだろう」
「わぁ~ ありがとう! いっくん、今日はずっといっしょだよ」
「わぁい! わぁい!」
二人が手を取り合って、うさぎみたいに跳ねる。
子供の純粋なうれしさのパワーは、大人も押し上げる。
「俄然やる気になるな」
宗吾さんの鼻息が荒くなったような気がしたのは、気のせい……気のせい、気のせいだよな?
****
お風呂の後、潤がいっくんと芽生くんと遊んでくれると申し出てくれたので、僕と宗吾さんは和室で寛ぐことにした。
「瑞樹、いいお湯だったな」
「そうですね、温泉ではないのに肌がすべすべになりましたよ」
「どれ?」
宗吾さんに首筋を撫でられ、ドキッとした。
「本当だ、触り心地がますます良くなった」
「あ、はい」
どうしよう……煩悩の芽が出て来てしまう! 宗吾さんの手に過敏に官能してしまう! どうしたら?
「瑞樹? どうした? 百面相してるぞ」
「う……意地悪です」
「え? 俺、なんかしたか」
「……何もしてないですが、してます」
「んんん? 歩く煩悩と言われたことはあるが、そういう意味か」
「も、もう――」
そんな怪しいやりとりをしていると、袈裟に着替えた翠さんがやってきた。
このままではこんな時間から、月影寺で煩悩塗れになってしまうよ。藁にも縋る思いで、翠さんの袈裟の袂を引っ張った。
「翠さん、よかったら今すぐ写経をしたいのですが」
「今から? いいね、では、ここでしよう!」
「瑞樹ぃ、今はその時か」
「はい、その時です」
心も体も健康になれば、性欲も芽生える。
人間だからあたり前のことだが、僕はいつまで経っても慣れなくて、その都度真っ赤になっている。
こんな僕でいいのですか。僕はそんな宗吾さんが大好きですが……
言葉には出さずに伝えると、宗吾さんにはちゃんと伝わったようで。
写経用紙に大きな丸を描いた。
OKってことかな?
すると翠さんが――
「宗吾さんは、早速『円窓』を描かれたのですね。今、幸せで満ちているのですね」
「はい、家族揃って月影寺に来られました。みんなで風呂に入れました。作務衣を着て、それぞれが寛いでいます、それが幸せです」
宗吾さんがしっかり答えると、翠さんも深く頷く。
「宗吾さんと瑞樹くんと芽生くんが作った円は、これからも角張らないよう、お互いの違いを認め合い、思いやりをもって寄り添って分かり合って維持してくださいね」
翠さんらしい分かりやすく優しい説法に、僕と宗吾さんは一礼した。
月影寺は縁(円)あるお寺だ。
僕たちとの縁も、どんどん深まっていく。
「へぇ、まるで旅館みたいだな。ちゃんとタグに大・中・小って印がついているぞ」
「流石月影寺ですね」
目が合ったのでいつものようにニカッと微笑むと、瑞樹は頬を染めた。
「宗吾さんは、腰にタオルまかないんですか。その……目のやり場に困ります……」
「あー? 隠すほどのものではナイナイ!」
「……」
瑞樹が耳朶まで赤く染めて、また俯いてしまった。
君って、本当に恥ずかしがり屋だよな。
しっとりした色白の肌に水滴を纏い、可憐な色気を振り撒いている。
腰にしっかりタオルを巻いているのが残念だが、今はこれでいい。
自制心にしっかりブレーキだ。
「いっくん、ちょっと待て! じっとしていて」
「パパぁ、パパぁ、いっくんもパパのおからだふきたい」
「え? オレはいいよ。いっくんがさきだ」
「いっくんもパパのおてつだいしたいよぅ、パパだいしゅきだからぁ」
ははっ、こっちは安定の溺愛トークだな。
腰に手をあてて豪快にハハハッと笑っていると、芽生の声がした。
「パパはやっぱり『中』かな?」
「ん? なんのサイズ? オレはなんでもビッグサイズだから『大』に決まってる!」
「ふぅん、じゃあジュンくんが『中』サイズ?」
ちらっと潤の股間を見て、勝ったなとほくそ笑むと、瑞樹に作務衣を押しつけられた。
「宗吾さん‼‼ どこ見てるんですか」
「え?」
「弟の裸をニヤニヤ見るなんて……ヘン……」
「わぁー ちがう! 誤解だ!」
慌てて口を押さえると、瑞樹がふふっと笑った。
お? 珍しい笑い方だ。
「今、笑ったよな?」
「ハイ、笑いました」
「どうして?」
「だってサイズに面白いほど反応しているので……作務衣のサイズなのに」
「だよなぁ」
「えぇ、だよなぁです」(おどけた口調もいいぞ!)
「かわいい!」
いっくんと潤が作務衣を着せあいっこしていた。
芽生もその横で、頑張って一人で着替えた。
今がチャンスだ!
一瞬の隙をついて瑞樹の唇を掠めるようにもらうと、ポンっと花火があがるように赤くなってしまった。
「も、もう~ 油断大敵ですよ!」
作務衣を着た瑞樹は胸元が開いていて色っぽい。
いつもシャツのボタンをきっちり留める方なので、こういう姿はそそられる。
あーいかん、いかん。
制御不能にならないといいが。
****
兄さんと宗吾さんって『互いの愛』を隠さないんだな。
二人がOPENにイチャつく様子が微笑ましかった。
兄さん、今、本物の恋をしているんだな。
恋をしている兄さんを見たのは、宗吾さんと付き合い出してからだ。
小さい頃から「ごめんね、すみません、許して」と謝ってばかりだった兄さんが、今はこんなにも幸せそうに、甘く甘く微笑んでいる。
兄さんの幸せを守ってやりたい。
オレが弟として出来る限りのことをしてやりたい。
兄さんは大切な兄さんだから。
そうだ!
ずっと夏のキャンプのお礼をしたかった。
今こそ、その時では?
いっくんとキャッキャとはしゃぐ芽生坊の元に急いで駆け寄った。
「芽生坊、今日はよかったらいっくんと一緒に、オレの部屋で寝ないか」
「えっ! いいの?」
「キャンプの時、いっくんが泊まらせてもらったからお礼をしたいんだ」
「わぁ~ お兄ちゃん、パパ、いいかな? いっくんと一緒にねても」
「みーくん、そーくん、いいでしゅか。めーくんとねんねちても」
いっくんも目を輝かせて、ワクワクしてる。
「おねがいしましゅ」
両手をぴたりと合せて頬にくっつけて小首を傾げるいっくんは、唸るほど可愛かった。
ヤバイ、かわいい。
しんどいくらい、かわいい。
兄さんもこのいっくんの仕草にメロメロだ。
「宗吾さん、いいですよね?」
「あぁ、芽生、行ってこい。せっかくいっくんと会えたんだ。ずっと一緒にいたいんだろう」
「わぁ~ ありがとう! いっくん、今日はずっといっしょだよ」
「わぁい! わぁい!」
二人が手を取り合って、うさぎみたいに跳ねる。
子供の純粋なうれしさのパワーは、大人も押し上げる。
「俄然やる気になるな」
宗吾さんの鼻息が荒くなったような気がしたのは、気のせい……気のせい、気のせいだよな?
****
お風呂の後、潤がいっくんと芽生くんと遊んでくれると申し出てくれたので、僕と宗吾さんは和室で寛ぐことにした。
「瑞樹、いいお湯だったな」
「そうですね、温泉ではないのに肌がすべすべになりましたよ」
「どれ?」
宗吾さんに首筋を撫でられ、ドキッとした。
「本当だ、触り心地がますます良くなった」
「あ、はい」
どうしよう……煩悩の芽が出て来てしまう! 宗吾さんの手に過敏に官能してしまう! どうしたら?
「瑞樹? どうした? 百面相してるぞ」
「う……意地悪です」
「え? 俺、なんかしたか」
「……何もしてないですが、してます」
「んんん? 歩く煩悩と言われたことはあるが、そういう意味か」
「も、もう――」
そんな怪しいやりとりをしていると、袈裟に着替えた翠さんがやってきた。
このままではこんな時間から、月影寺で煩悩塗れになってしまうよ。藁にも縋る思いで、翠さんの袈裟の袂を引っ張った。
「翠さん、よかったら今すぐ写経をしたいのですが」
「今から? いいね、では、ここでしよう!」
「瑞樹ぃ、今はその時か」
「はい、その時です」
心も体も健康になれば、性欲も芽生える。
人間だからあたり前のことだが、僕はいつまで経っても慣れなくて、その都度真っ赤になっている。
こんな僕でいいのですか。僕はそんな宗吾さんが大好きですが……
言葉には出さずに伝えると、宗吾さんにはちゃんと伝わったようで。
写経用紙に大きな丸を描いた。
OKってことかな?
すると翠さんが――
「宗吾さんは、早速『円窓』を描かれたのですね。今、幸せで満ちているのですね」
「はい、家族揃って月影寺に来られました。みんなで風呂に入れました。作務衣を着て、それぞれが寛いでいます、それが幸せです」
宗吾さんがしっかり答えると、翠さんも深く頷く。
「宗吾さんと瑞樹くんと芽生くんが作った円は、これからも角張らないよう、お互いの違いを認め合い、思いやりをもって寄り添って分かり合って維持してくださいね」
翠さんらしい分かりやすく優しい説法に、僕と宗吾さんは一礼した。
月影寺は縁(円)あるお寺だ。
僕たちとの縁も、どんどん深まっていく。
11
お気に入りに追加
832
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる