1,094 / 1,743
小学生編
光の庭にて 2
しおりを挟む
「いただきます!」
「いただきましゅ」
朝食会場で、菫さんは昨日の疲れが残っているのか、少し眠たそうに目を擦り、いっくんは早く眠った分、早起きしてイキイキしていた。
菫さんと目が合うと、少し恥ずかしそうに目を伏せてしまったが、すぐに顔を上げて微笑んでくれた。
昨夜……初めて、菫さんを抱いた。
華奢な体を壊れないように優しく包むと、菫さんもオレの背中に手を回して、抱きしめてくれた。
これが……兄さんが教えてくれた歩み寄る恋なんだと実感した。
細い身体で一人で出産し、いっくんをここまで立派に育ててきたと思うと、胸に迫るものがある。
オレは菫さんもいっくんも、絶対に壊さない。
そう胸に誓いながら、お互いの想いを重ねた。何度も何度もキスをしながら、柔らかい身体を丁寧に辿り、優しく開いて、つながった。
「パパとママも、あちちでしゅか」
いっくんがフォークにウインナーをさして、小首を傾げている。
「い……いっくんってば……何を言って……もうっ」
菫さんは照れてしまったが、オレは嬉しかった。
「はは、いっくん、そのアチチって、芽生坊から習ったのか」
「うん! あのねあのね、 きのう、みーくんとそーくんがね、くらいところで、あちちしてたのみたんだよ!」
「ぶほっ‼」
なっ何を! どっどこで見たのか!
「ちょっと、潤くんってば、大丈夫?」
「あ、あぁ……いっくんは何を見たんだ?」
「えっとでしゅね、おてて! みーくんとそーくんがね、おつくえのしたで、おててとおててをぎゅっとしてたの」
「あぁ……なんだ、机の下か……手か……」
ははは……オレ、一体何を想像して?
大好きな兄さんが恋人に溺愛されているのはよく知っているが、オレの大好きな兄さんでもあるわけであって、あー もう支離滅裂だ!
「くすっ、潤くんってお兄さんが大好きよね。特に瑞樹くんのことが」
「あ……ごめん、オレ」
ヤバい! ブラコン丸出しか。
「ううん、違くて。なんか嬉しいの。いっくんと瑞樹くんって……ちょっと似ている所があるので、潤くんが瑞樹くんを大切にするのを見ていると、いっくんのこともそうやってずっと大切にしてもらえるんだなって、しみじみと思えるの。先のことも……安心できるの」
菫さんの言葉が、心にすーっと水のように染み込んでくる。
心から信頼されていることが、嬉しくて溜まらない。
「大切にするよ。いっくんのことは……絶対に」
「潤くん」
すると……いっくんが小さな手を伸ばして、オレと菫さんの手をそっと重ねてくれた。
「パパたちも、あちちして……ねっ?」
「まぁ、いっくんってば」
「パパとママは、いま、あちちでしゅか」
「あぁ、アチチだ。いっくんもな」
「わぁ!」
オレたちはテーブルの上で、手を重ねた。
こんな風に、温もりから広がる優しい恋をしている。
「あ……あそこ、瑞樹くんも幸せそうね」
菫さんの声に促されて兄さんたちのテーブルを探すと、花明かりのようにほわんと見えた。
「芽生くん、美味しい?」
「うん! お兄ちゃんもおいしい?」
「うん、とっても」
離れていても、そんな何気ない優しい会話が聞こえるようだった。
****
朝食会場で自分の顎に手をあてて、ふと思い立った。
「……髭を剃ってみようかな」
「え? ヒロくん、一体どういう風の吹き回し?」
「若返る!」
「へ?」
みっちゃんがポカンとしてしまった。
「ははっ、いや……俺さ、ずっと母さんを支え、弟達を守るためにも貫禄つけたくて……髭を生やしていたんだ」
「うん、それは察していたわ」
「父さんも出来たし、ここらで心機一転しようかなって。優美も髭がジョリジョリはいやそうだしな。それにみっちゃん、昨日もくすぐったいって」
「ヒロくんってば、もうっ、でも楽しみにしているね」
「あ、言っておくが期待し過ぎるなよ。瑞樹みたいに、スベスベにはならないからな」
はっ、瑞樹……! そうだ、瑞樹もこの朝食会場にいるのか。
キョロキョロ見渡すと、可憐な笑顔を振りまく瑞樹が見えたので、ほっとした。
「くすっ、三兄弟の愛は今日も深そうね」
****
座席に座って周囲を見渡した。
広樹、瑞樹、潤。
俺の息子達の姿を探した。
皆、それぞれの家庭を持ち、そこで自分たちの花を咲かせているので、俺が出来ることは少ないかもしれないが、精一杯君たちをサポートしたいよ。
「くまさん……本当にありがとう。広樹にとっても……瑞樹や潤にとっても、くまさんの存在は大きいわ。今まで私は息子たちに、いろんな負担をかけてしまって窮屈だったと思うの……特に広樹には頼ってばかりだったわ」
「そんなことないよ。さっちゃんは頑張った。広樹くんだって進んで父親代わりをしてくれたんだ。さっちゃんがそんな風に思うのは良くないぞ。彼の努力が無駄になるだろう」
「あ……ありがとう」
もう一度見渡すと、最初にみーくんが気付いて可憐に手を振ってくれた。
宗吾くんと芽生坊もニコニコしてくれた。
広樹くんとその家族も、俺と目が合うと、丁寧に会釈してくれた。
お? さっきからしきりに顎に手をやっているのは、髭を剃る決心がついたのか。昨日更衣室でアドバイスしたのは、俺だからな。
潤くんと菫さんといっくんは、テーブルの上で手を重ねて、微笑みあっていた。
いい光景だな。
いっくんが最初に気付いて、小さな手をパタパタと振ってくれた。
もう天使の衣装は着ていないのに、まるで背中に羽が見えるようだった。
「俺とさっちゃん、昨夜……夫婦になったんだなぁ」
しみじみと息を吐きながら呟くと、さっちゃんは少女のように頬を染めていた。
本当に、それぞれの幸せが重なる朝だ。
大樹さん、空から見ていますか。
こんな風に……小さな幸せを摘んでいきます。
葉山勇大として、生きていきます。
あとがき(不要な方は飛ばしてくださいね)
****
今日は、それぞれの視点で総まとめ的に振り返ってみました。
これで結婚式の後日談も、ほぼ終わりです。
明日からぐぐっと季節を進めていきますね。
7月中は、梅雨のお話(少しズレてしまって申し訳ないです)
8月は、重なる月とコラボした夏休みspecialでいきます。
現在の『幸せな存在』は、日々の小さな幸せに寄り添うお話になっています。
大きなストーリーの展開は少なく、それぞれの登場人物の視点と感情を掘り下げていくことが多いです。まどろっこしい展開かもしれませんが、毎日読んで反応下さる読者さまのお陰で続けられています。いつもありがとうございます。
「いただきましゅ」
朝食会場で、菫さんは昨日の疲れが残っているのか、少し眠たそうに目を擦り、いっくんは早く眠った分、早起きしてイキイキしていた。
菫さんと目が合うと、少し恥ずかしそうに目を伏せてしまったが、すぐに顔を上げて微笑んでくれた。
昨夜……初めて、菫さんを抱いた。
華奢な体を壊れないように優しく包むと、菫さんもオレの背中に手を回して、抱きしめてくれた。
これが……兄さんが教えてくれた歩み寄る恋なんだと実感した。
細い身体で一人で出産し、いっくんをここまで立派に育ててきたと思うと、胸に迫るものがある。
オレは菫さんもいっくんも、絶対に壊さない。
そう胸に誓いながら、お互いの想いを重ねた。何度も何度もキスをしながら、柔らかい身体を丁寧に辿り、優しく開いて、つながった。
「パパとママも、あちちでしゅか」
いっくんがフォークにウインナーをさして、小首を傾げている。
「い……いっくんってば……何を言って……もうっ」
菫さんは照れてしまったが、オレは嬉しかった。
「はは、いっくん、そのアチチって、芽生坊から習ったのか」
「うん! あのねあのね、 きのう、みーくんとそーくんがね、くらいところで、あちちしてたのみたんだよ!」
「ぶほっ‼」
なっ何を! どっどこで見たのか!
「ちょっと、潤くんってば、大丈夫?」
「あ、あぁ……いっくんは何を見たんだ?」
「えっとでしゅね、おてて! みーくんとそーくんがね、おつくえのしたで、おててとおててをぎゅっとしてたの」
「あぁ……なんだ、机の下か……手か……」
ははは……オレ、一体何を想像して?
大好きな兄さんが恋人に溺愛されているのはよく知っているが、オレの大好きな兄さんでもあるわけであって、あー もう支離滅裂だ!
「くすっ、潤くんってお兄さんが大好きよね。特に瑞樹くんのことが」
「あ……ごめん、オレ」
ヤバい! ブラコン丸出しか。
「ううん、違くて。なんか嬉しいの。いっくんと瑞樹くんって……ちょっと似ている所があるので、潤くんが瑞樹くんを大切にするのを見ていると、いっくんのこともそうやってずっと大切にしてもらえるんだなって、しみじみと思えるの。先のことも……安心できるの」
菫さんの言葉が、心にすーっと水のように染み込んでくる。
心から信頼されていることが、嬉しくて溜まらない。
「大切にするよ。いっくんのことは……絶対に」
「潤くん」
すると……いっくんが小さな手を伸ばして、オレと菫さんの手をそっと重ねてくれた。
「パパたちも、あちちして……ねっ?」
「まぁ、いっくんってば」
「パパとママは、いま、あちちでしゅか」
「あぁ、アチチだ。いっくんもな」
「わぁ!」
オレたちはテーブルの上で、手を重ねた。
こんな風に、温もりから広がる優しい恋をしている。
「あ……あそこ、瑞樹くんも幸せそうね」
菫さんの声に促されて兄さんたちのテーブルを探すと、花明かりのようにほわんと見えた。
「芽生くん、美味しい?」
「うん! お兄ちゃんもおいしい?」
「うん、とっても」
離れていても、そんな何気ない優しい会話が聞こえるようだった。
****
朝食会場で自分の顎に手をあてて、ふと思い立った。
「……髭を剃ってみようかな」
「え? ヒロくん、一体どういう風の吹き回し?」
「若返る!」
「へ?」
みっちゃんがポカンとしてしまった。
「ははっ、いや……俺さ、ずっと母さんを支え、弟達を守るためにも貫禄つけたくて……髭を生やしていたんだ」
「うん、それは察していたわ」
「父さんも出来たし、ここらで心機一転しようかなって。優美も髭がジョリジョリはいやそうだしな。それにみっちゃん、昨日もくすぐったいって」
「ヒロくんってば、もうっ、でも楽しみにしているね」
「あ、言っておくが期待し過ぎるなよ。瑞樹みたいに、スベスベにはならないからな」
はっ、瑞樹……! そうだ、瑞樹もこの朝食会場にいるのか。
キョロキョロ見渡すと、可憐な笑顔を振りまく瑞樹が見えたので、ほっとした。
「くすっ、三兄弟の愛は今日も深そうね」
****
座席に座って周囲を見渡した。
広樹、瑞樹、潤。
俺の息子達の姿を探した。
皆、それぞれの家庭を持ち、そこで自分たちの花を咲かせているので、俺が出来ることは少ないかもしれないが、精一杯君たちをサポートしたいよ。
「くまさん……本当にありがとう。広樹にとっても……瑞樹や潤にとっても、くまさんの存在は大きいわ。今まで私は息子たちに、いろんな負担をかけてしまって窮屈だったと思うの……特に広樹には頼ってばかりだったわ」
「そんなことないよ。さっちゃんは頑張った。広樹くんだって進んで父親代わりをしてくれたんだ。さっちゃんがそんな風に思うのは良くないぞ。彼の努力が無駄になるだろう」
「あ……ありがとう」
もう一度見渡すと、最初にみーくんが気付いて可憐に手を振ってくれた。
宗吾くんと芽生坊もニコニコしてくれた。
広樹くんとその家族も、俺と目が合うと、丁寧に会釈してくれた。
お? さっきからしきりに顎に手をやっているのは、髭を剃る決心がついたのか。昨日更衣室でアドバイスしたのは、俺だからな。
潤くんと菫さんといっくんは、テーブルの上で手を重ねて、微笑みあっていた。
いい光景だな。
いっくんが最初に気付いて、小さな手をパタパタと振ってくれた。
もう天使の衣装は着ていないのに、まるで背中に羽が見えるようだった。
「俺とさっちゃん、昨夜……夫婦になったんだなぁ」
しみじみと息を吐きながら呟くと、さっちゃんは少女のように頬を染めていた。
本当に、それぞれの幸せが重なる朝だ。
大樹さん、空から見ていますか。
こんな風に……小さな幸せを摘んでいきます。
葉山勇大として、生きていきます。
あとがき(不要な方は飛ばしてくださいね)
****
今日は、それぞれの視点で総まとめ的に振り返ってみました。
これで結婚式の後日談も、ほぼ終わりです。
明日からぐぐっと季節を進めていきますね。
7月中は、梅雨のお話(少しズレてしまって申し訳ないです)
8月は、重なる月とコラボした夏休みspecialでいきます。
現在の『幸せな存在』は、日々の小さな幸せに寄り添うお話になっています。
大きなストーリーの展開は少なく、それぞれの登場人物の視点と感情を掘り下げていくことが多いです。まどろっこしい展開かもしれませんが、毎日読んで反応下さる読者さまのお陰で続けられています。いつもありがとうございます。
12
お気に入りに追加
834
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。
えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな?
そして今日も何故かオレの服が脱げそうです?
そんなある日、義弟の親友と出会って…。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる