1,093 / 1,730
小学生編
光の庭にて 1
しおりを挟む
「メイくん、また来てくれたんだね」
あれれ?
おふとんの中のボクをのぞきこむのは、パパとお兄ちゃんじゃなかったよ。
えっと、この人たちは……たしか……。
「あー! ルイさんとキシさんだ!」
「はは、だから俺はアーサーだって! まぁ愛する瑠衣を守る騎士《キシ》さんだけどね」
「アーサー、ちょっと子供相手に何を言っているの?」
わぁ~わぁ! これって、あの日見た、夢のつづきなのかな?
前に、お兄ちゃんには話したけど、イギリスに遊びに行く夢を見たんだ。
「メイくん、お久しぶり。君にずっと会いたかったよ」
ぬいぐるみみたいにふんわりと、ボクは綺麗なお兄さんにだっこしてもらったよ。
サラサラな黒髪がキレイ!
ルイさんって、ボクのお兄ちゃんみたいにやさしくて、キレイな人だなぁ。
「良かった……今度はちゃんと朝までいてくれたんだね。嬉しいよ」
「えー、やっぱりもう朝なの? はやくおきがえしないと……あ、でもボク、ここにはもってきてないよ」
「着替え? あぁ服なら、ちゃんとあるよ」
「アーサー、あの衣装がついに役立つ日が来たんだね。待っていて」
ルイさんがもってきてくれたのは、赤いバラのお洋服だったよ。
昨日着たのとまったく同じだったので、びっくり!
「あれ? これって」
「これは俺が君位の時にパーティーで着た洋服だよ。よかったら着てくれないか」
「でもぉ……とっても大切なおようふくなんでしょう? ボクが着てもいいの?」
あれれ? でももう昨日着ちゃったんだった!
「もちろんだよ。メイくんが着てくれたら嬉しいよ。さぁ僕に見せて」
「うん!」
なぜか涙ぐんでいるルイさんに見せてあげたくて、もう一度お洋服を着たよ。
「可愛い、可愛いよ! 小さな騎士だね。メイくんとってもカッコイイよ」
「えへへ」
「あーあ、瑠衣は坊やにメロメロだなぁ」
「あ……ごめん。だってアーサーの小さい頃も思い出してしまって……二重に可愛いんだ」
「そ、そうなのか」
うふふ、どっかで聞いたおしゃべりだなぁ~
****
「あれ? 芽生が寝ながらニヤニヤ笑っているぞ」
芽生くんの様子を見に行った宗吾さんが、呟いた。
「宗吾さんってば……芽生くんはいい夢を見ているんですよ、きっと」
「そういうもんか……人間って寝ながら、こんなに笑えるのか」
宗吾さんが顎に手をあてて真剣に考え込んでいる。
くすっ、そんなに悩むことですか。
「それを言うなら……宗吾さんだって、よくニヤニヤしていますよ」
「え? そ、そうなのか」
「くすっ、はい、昨日も夜中に目覚めたら……していました」
「なんだ。あれから起きたのか。疲れ果ててぐっすりだったのに」
「喉が渇いて……すみません。そ……その……全部お任せで」
「昨日も可愛かったよ。声も沢山聞かせてくれてありがとうな」
「え……えっと……」
「瑞樹、そんなに照れんなよ。ほら、おはようのキスをしよう」
……ん? もう朝なのかな?
パパとお兄ちゃんの声がする。
なんだか楽しそうだな。
ボクもまざりたいな!
「瑞樹……」
「あっ、はい……」
パチッと飛び起きてキョロキョロすると、お兄ちゃんとパパが『あちち』なのが見えたよ。
「あー! チュウだ!」
「わ! 芽生、起きたのか」
「め、芽生くん……」
お兄ちゃんってば、真っ赤っか!
「うん! おはよう! あのね、あのね……ボクとってもいい夢をみたんだよ」
「そうなの? どんな夢?」
「ええっと……なんだったかなぁ? イギリスのキシさんにあったような……」
「英国旅行の夢かな?」
「うん、昨日着たお洋服の夢だったよ」
よく覚えていないけれども、とてもしあわせな光の中で、笑っている人がいたよ。
今も昔も、日本も外国も……いつだって笑顔はいっしょなんだなって思ったよ。
****
ホテルで朝食を食べていると、潤家族が入ってきたのが見えた。
「あ……潤だ」
「あーあ、潤はしまりのない顔をしているな」
「くすっ」
潤はまだ眠そうないっくんを抱っこして、菫さんをさり気なくエスコートしていた。
素敵な一夜を過ごしたんだね。
菫さんと潤の雰囲気が一段と柔らかくなっていた。
愛し愛される関係に生まれるのも、また愛だ。
愛溢れる家族なのが、遠目にも伝わってきた。
いいね、潤。
大切にするんだよ。
菫さんといっくんは、かけがえのない家族なんだよ。
「潤は、しあわせオーラ全開だな」
「はい、あ……あそこにも……広樹兄さんたちが」
広樹兄さんとみっちゃんと優美ちゃんもやってきた。
「なぁ、広樹は髭剃らないのか」
「……もしかしたら、近々剃るかもそれませんよ」
「なんで分かる?」
ちゃんとは聞いていないが……兄さんは貫禄が出て年長者に見えるように、髭を生やしはじめた気がする。
全ては……父親がいない家庭だったから。
でももう必要ないよね。
くまさんという立派なお父さんがいるんだから。
「髭はくまさん……お父さんがいるから……もう不要かなって」
「あぁ、そうか……そういうことか。そうだな」
「それに、兄さんは髭があってもなくてもイケメンなんですよ」
ニコっと笑うと、宗吾さんが身悶えた。
「どうしました?」
「いや……手強いなって」
「手強いって?」
「君のブラコン熱、最近ますます高まってないか」
「あ……すみません」
「謝ることじゃないさ! 俺は別格だもんな」
ニカッと笑う宗吾さんの明るさに、今日も元気をもらう。
「パパ、おごりたかぶってはいけませんよ」
「え?」
「おばあちゃんの~」
「ウリウリだね!」
「そう!」
芽生くんと僕はハイタッチ。
ほらね、僕もこんなに明るくなったよ。
「あとはお父さんとお母さんの出待ちだなぁ」
「駄目ですって。そんなにキョロキョロ探したら……くまさんは恥ずかしがり屋かも……」
話していると、二人がやってきた。
くまさんとお母さんは、初々しくもあり、長年寄り添った夫婦のようでもあり、堂々としていて眩しかった。
「宗吾さん……僕の両親がいます。あそこに……」
「あぁ、いい光景だな」
あとがき(不要な方は飛ばして下さい)
****
『誓いの言葉』は終わりましたが、その続きの後日談を少し。
『幸せな存在』はこんなゆったりとしたペースが似合う物語かなっと。
他サイトですみません。
アーサーと瑠衣は『ランドマーク』の主人公です。
洋服のエピソードは、こちらのエッセイにて昨日一昨日と小話として連載しています。
志生帆 海のエッセイ「しあわせやさん」https://estar.jp/novels/25768518
あれれ?
おふとんの中のボクをのぞきこむのは、パパとお兄ちゃんじゃなかったよ。
えっと、この人たちは……たしか……。
「あー! ルイさんとキシさんだ!」
「はは、だから俺はアーサーだって! まぁ愛する瑠衣を守る騎士《キシ》さんだけどね」
「アーサー、ちょっと子供相手に何を言っているの?」
わぁ~わぁ! これって、あの日見た、夢のつづきなのかな?
前に、お兄ちゃんには話したけど、イギリスに遊びに行く夢を見たんだ。
「メイくん、お久しぶり。君にずっと会いたかったよ」
ぬいぐるみみたいにふんわりと、ボクは綺麗なお兄さんにだっこしてもらったよ。
サラサラな黒髪がキレイ!
ルイさんって、ボクのお兄ちゃんみたいにやさしくて、キレイな人だなぁ。
「良かった……今度はちゃんと朝までいてくれたんだね。嬉しいよ」
「えー、やっぱりもう朝なの? はやくおきがえしないと……あ、でもボク、ここにはもってきてないよ」
「着替え? あぁ服なら、ちゃんとあるよ」
「アーサー、あの衣装がついに役立つ日が来たんだね。待っていて」
ルイさんがもってきてくれたのは、赤いバラのお洋服だったよ。
昨日着たのとまったく同じだったので、びっくり!
「あれ? これって」
「これは俺が君位の時にパーティーで着た洋服だよ。よかったら着てくれないか」
「でもぉ……とっても大切なおようふくなんでしょう? ボクが着てもいいの?」
あれれ? でももう昨日着ちゃったんだった!
「もちろんだよ。メイくんが着てくれたら嬉しいよ。さぁ僕に見せて」
「うん!」
なぜか涙ぐんでいるルイさんに見せてあげたくて、もう一度お洋服を着たよ。
「可愛い、可愛いよ! 小さな騎士だね。メイくんとってもカッコイイよ」
「えへへ」
「あーあ、瑠衣は坊やにメロメロだなぁ」
「あ……ごめん。だってアーサーの小さい頃も思い出してしまって……二重に可愛いんだ」
「そ、そうなのか」
うふふ、どっかで聞いたおしゃべりだなぁ~
****
「あれ? 芽生が寝ながらニヤニヤ笑っているぞ」
芽生くんの様子を見に行った宗吾さんが、呟いた。
「宗吾さんってば……芽生くんはいい夢を見ているんですよ、きっと」
「そういうもんか……人間って寝ながら、こんなに笑えるのか」
宗吾さんが顎に手をあてて真剣に考え込んでいる。
くすっ、そんなに悩むことですか。
「それを言うなら……宗吾さんだって、よくニヤニヤしていますよ」
「え? そ、そうなのか」
「くすっ、はい、昨日も夜中に目覚めたら……していました」
「なんだ。あれから起きたのか。疲れ果ててぐっすりだったのに」
「喉が渇いて……すみません。そ……その……全部お任せで」
「昨日も可愛かったよ。声も沢山聞かせてくれてありがとうな」
「え……えっと……」
「瑞樹、そんなに照れんなよ。ほら、おはようのキスをしよう」
……ん? もう朝なのかな?
パパとお兄ちゃんの声がする。
なんだか楽しそうだな。
ボクもまざりたいな!
「瑞樹……」
「あっ、はい……」
パチッと飛び起きてキョロキョロすると、お兄ちゃんとパパが『あちち』なのが見えたよ。
「あー! チュウだ!」
「わ! 芽生、起きたのか」
「め、芽生くん……」
お兄ちゃんってば、真っ赤っか!
「うん! おはよう! あのね、あのね……ボクとってもいい夢をみたんだよ」
「そうなの? どんな夢?」
「ええっと……なんだったかなぁ? イギリスのキシさんにあったような……」
「英国旅行の夢かな?」
「うん、昨日着たお洋服の夢だったよ」
よく覚えていないけれども、とてもしあわせな光の中で、笑っている人がいたよ。
今も昔も、日本も外国も……いつだって笑顔はいっしょなんだなって思ったよ。
****
ホテルで朝食を食べていると、潤家族が入ってきたのが見えた。
「あ……潤だ」
「あーあ、潤はしまりのない顔をしているな」
「くすっ」
潤はまだ眠そうないっくんを抱っこして、菫さんをさり気なくエスコートしていた。
素敵な一夜を過ごしたんだね。
菫さんと潤の雰囲気が一段と柔らかくなっていた。
愛し愛される関係に生まれるのも、また愛だ。
愛溢れる家族なのが、遠目にも伝わってきた。
いいね、潤。
大切にするんだよ。
菫さんといっくんは、かけがえのない家族なんだよ。
「潤は、しあわせオーラ全開だな」
「はい、あ……あそこにも……広樹兄さんたちが」
広樹兄さんとみっちゃんと優美ちゃんもやってきた。
「なぁ、広樹は髭剃らないのか」
「……もしかしたら、近々剃るかもそれませんよ」
「なんで分かる?」
ちゃんとは聞いていないが……兄さんは貫禄が出て年長者に見えるように、髭を生やしはじめた気がする。
全ては……父親がいない家庭だったから。
でももう必要ないよね。
くまさんという立派なお父さんがいるんだから。
「髭はくまさん……お父さんがいるから……もう不要かなって」
「あぁ、そうか……そういうことか。そうだな」
「それに、兄さんは髭があってもなくてもイケメンなんですよ」
ニコっと笑うと、宗吾さんが身悶えた。
「どうしました?」
「いや……手強いなって」
「手強いって?」
「君のブラコン熱、最近ますます高まってないか」
「あ……すみません」
「謝ることじゃないさ! 俺は別格だもんな」
ニカッと笑う宗吾さんの明るさに、今日も元気をもらう。
「パパ、おごりたかぶってはいけませんよ」
「え?」
「おばあちゃんの~」
「ウリウリだね!」
「そう!」
芽生くんと僕はハイタッチ。
ほらね、僕もこんなに明るくなったよ。
「あとはお父さんとお母さんの出待ちだなぁ」
「駄目ですって。そんなにキョロキョロ探したら……くまさんは恥ずかしがり屋かも……」
話していると、二人がやってきた。
くまさんとお母さんは、初々しくもあり、長年寄り添った夫婦のようでもあり、堂々としていて眩しかった。
「宗吾さん……僕の両親がいます。あそこに……」
「あぁ、いい光景だな」
あとがき(不要な方は飛ばして下さい)
****
『誓いの言葉』は終わりましたが、その続きの後日談を少し。
『幸せな存在』はこんなゆったりとしたペースが似合う物語かなっと。
他サイトですみません。
アーサーと瑠衣は『ランドマーク』の主人公です。
洋服のエピソードは、こちらのエッセイにて昨日一昨日と小話として連載しています。
志生帆 海のエッセイ「しあわせやさん」https://estar.jp/novels/25768518
11
お気に入りに追加
832
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる