1,084 / 1,743
小学生編
誓いの言葉 42
しおりを挟む
イングリッシュガーデンは、まさに花盛り。
5月28日、今日は僕の大切な弟、潤の結婚式だ。
広樹兄さんの結婚式では、宗吾さんと芽生くんは参列しなかったし、まだ……くまさんに出逢ってもいなかった。
だから、今、僕の横に宗吾さんが立っていて、芽生くんと手を繋いでいられるのが、嬉しい。
前方に立つお母さんの横には、逞しいくまさんの姿が見える。
先程のくまさんの言葉には、感動した。
あんなに潔く『葉山勇大』になると宣言出来るなんて、くまさんはカッコイイ! 僕の両親をよく知るくまさんが、お父さん代わりになってくれると言ってくれた時、どんなに心強かったことか。それが今度はお母さんと再婚して……本当に僕のお父さんになってくれた。
何度考えても、夢のような奇跡。
「夢みたいですね……この光景」
「ん?」
「宗吾さんがいて芽生くんがいて……僕の……両親がいます」
あぁ視界が滲んでいくよ、水彩画のように。
「瑞樹は泣いてばかりだな」
「……は、花婿の兄ですから」
「そうだな」
宗吾さんは白いタオルハンカチを取り出して、僕の目元をそっと拭ってくれた。
「泣いてもいいよ。幸せな涙は世界を浄化するって言うだろ。でも頬を伝う涙は拭かないとな。瑞樹のすべすべの頬が荒れるのは俺が嫌だし、間もなく始まる結婚式がよく見えないだろう」
「あ……はい」
宗吾さんの言う通りだ。
今から始まるウェディングをしっかり見届けたい。
朱色、深紅、ローズピンク、白。
正面のアーチには、色取り取りの薔薇が咲き誇っており、ハートを象った植木も置かれ、晴れの舞台が出来ていた。
「お、ついに主役の登場だぞ」
潤と菫さんといっくんが手をつないで現れた。
「わぁ、いっくん、かわいいー」
「菫さんのドレス、綺麗だな」
「はい……三人とも最高です!」
菫さんのオーガンジー素材のドレスが太陽の光に透けると、控え室で見た時よりも何倍も何倍もキラキラと繊細に輝いて見えた。
「まるで……菫の妖精のようですね」
「あぁ、そして、いっくんは天使だな」
「あ……いっくんの衣装、僕が着付けてあげたんですよ」
つい宗吾さんに自慢したくなるほど、可愛らしい姿だった。背中から映えた白い羽が純白のキッズスーツと同化して、本物の天使の羽のようだ。
生まれた時には……既にお父さんがいなかった、いっくん。
母子家庭で苦労したことも多いだろうに、それでもまっすぐに成長して……
いっくん……君の天使スマイルに、誰もが目尻が下がりっぱなしだよ。
こちらに向かって三人が歩き出すと、途中でいっくんが潤に手を伸ばした。
「パパ、みんながみえないよぅ」
「おー いっくん、今だっこしてやるからな」
「うん!」
「わぁ~」
潤は純白のタキシード姿だ。ベストとチーフは菫色で統一感があるし、凜々しい立ち姿は本当に南国の王子様みたいだよ。
服が汚れるのも構わず、潤がいっくんを軽々と抱き上げる。
ふわりとした浮遊感に、僕たちの足下まで、ふわふわになったような気分だ。現実世界は厳しいことも多いが、今、この瞬間は……誰もが幸せの国の住人なんだ。
天上の雲の上にいるような高揚感!
いっくんを優しく逞しく抱きしめる潤に、涙が滲み出す。
「潤……立派だよ。もうお父さんの顔をして……あんなに小さかったのに」
今思い出すのは、悲しい思い出ではない。僕と出会った頃の小さな潤の、太陽のような笑顔ばかり浮かぶよ! 活発でやんちゃで……大変なことも多かったけれども、お世話し甲斐もあったよ。
すれ違った日々も確かにあったが、今の潤の晴れやかな顔を見れば、全部水に流せるよ。
だって、僕の心がこんなに喜んでいる!
「じゅーん、潤……じゅん……おめでとう」
三人が薔薇のアーチの下に立った。
「本日、オレたちは……大切な人たちの前で、お互いに結婚の誓いを立てたいと思います」
潤の飾らない言葉が、胸を打つ。
「オレにとって家族とは……宝ものです。だからお願いがあります」
何だろう?
「集まってくれた方に牧師役をしてもらい、オレたちが答える形をとりたいです」
そんな結婚式初めてだ。でも潤らしいよ。
もちろん皆、賛同してくれる。
「じゃあ、まず菫さんのご両親からお願いします」
「あぁ……じゃあ、潤くんに一言だな。 今日から家族の一員になってくれる潤君、菫はひとりで頑張りすぎてしまう所があって親として心配だ。どうかこれからは……二人で分け合ってもらえるか」
「はい、お約束します。オレは……菫さんの傘となります。幸せも悲しみも……全部半分にしていきたいです」
じーんとする。
「じゃあ、お父さん、お母さんも、いいですか」
「あぁ……潤は……本当に優しい心を持った自慢の息子なんです。菫さん……これから一緒に明るい家庭を築いてくれますか?」
「はい、お約束します。私も潤くんの優しいところが好きです」
うんうん、潤はね、とっても優しいんだよ。
思わず頷いてしまう。
「広樹兄さんもいいですか」
「おぅ……えっと今日から大切な義妹になってくれる菫さん。潤は日焼けするとますます真っ黒になるが、大丈夫ですか」
「ふふ。私は南国の王子様のような潤くんが大好きです」
わぁ、菫さんは愛情表現がストレートなんだね。
「瑞樹兄さんもお願い」
「え……えっと……何を言おう……」
あっという間に僕の番で、頭が真っ白になる。
そこに芽生くんが囁いてくれる。
「おにいちゃん、ボクのことお願いしてほしいなぁ」
「あ、そうだね……えっと菫さん、これから沢山僕たちとも交流してもらえますか。いっくんと芽生くんが一緒に遊べる機会が持てたら嬉しいです」
「はい! もちろんです。芽生くんは、もういっくんのお兄ちゃんですよね」
「めーくん! いっくんだよー おにいちゃーん!」
いっくんの無邪気な呼び声に、笑みが漏れ、同時に泣けてしまうよ。
「最後に二人で『誓いの言葉』をします」
いっくんと菫さんと潤が向かいあって、声を揃える。
……
今日、皆様に見守られ結婚できることがとても幸せです。
ふたりは、ここに結婚の誓いをいたします
互いに嘘や偽りなく、常に誠実であります。
互いの親、兄弟、友人を生涯大切にします。
今日の日を迎えられた感謝を、一生忘れません!
オレたちは、私たちは……この約束を生涯守り、いっくんと一緒に笑顔溢れる家庭を築いていくことを、ここに誓います。
2022年5月28日 新郎 葉山潤、新婦 菫
またもや拍手喝采だ。
いつの間にか集まってきていたイングリッシュガーデンのお客様も手を叩いて祝福してくれていた。
心はどこまでも澄み渡った、晴れ模様。
これからも僕たちは……心のお天気を整えて、前へ前へ、明日へ明日へ。
今を踏みしめて、今に感謝して生きていこう。
僕も気持ち新たに生きていくよ。
潤……素晴らしい式を見せてくれてありがとう。
やっぱり潤は自慢の、最高の弟だよ!
ありがとう。
僕の弟でいてくれて、ありがとう。
感謝の言葉は、何度でもリフレイン。
5月28日、今日は僕の大切な弟、潤の結婚式だ。
広樹兄さんの結婚式では、宗吾さんと芽生くんは参列しなかったし、まだ……くまさんに出逢ってもいなかった。
だから、今、僕の横に宗吾さんが立っていて、芽生くんと手を繋いでいられるのが、嬉しい。
前方に立つお母さんの横には、逞しいくまさんの姿が見える。
先程のくまさんの言葉には、感動した。
あんなに潔く『葉山勇大』になると宣言出来るなんて、くまさんはカッコイイ! 僕の両親をよく知るくまさんが、お父さん代わりになってくれると言ってくれた時、どんなに心強かったことか。それが今度はお母さんと再婚して……本当に僕のお父さんになってくれた。
何度考えても、夢のような奇跡。
「夢みたいですね……この光景」
「ん?」
「宗吾さんがいて芽生くんがいて……僕の……両親がいます」
あぁ視界が滲んでいくよ、水彩画のように。
「瑞樹は泣いてばかりだな」
「……は、花婿の兄ですから」
「そうだな」
宗吾さんは白いタオルハンカチを取り出して、僕の目元をそっと拭ってくれた。
「泣いてもいいよ。幸せな涙は世界を浄化するって言うだろ。でも頬を伝う涙は拭かないとな。瑞樹のすべすべの頬が荒れるのは俺が嫌だし、間もなく始まる結婚式がよく見えないだろう」
「あ……はい」
宗吾さんの言う通りだ。
今から始まるウェディングをしっかり見届けたい。
朱色、深紅、ローズピンク、白。
正面のアーチには、色取り取りの薔薇が咲き誇っており、ハートを象った植木も置かれ、晴れの舞台が出来ていた。
「お、ついに主役の登場だぞ」
潤と菫さんといっくんが手をつないで現れた。
「わぁ、いっくん、かわいいー」
「菫さんのドレス、綺麗だな」
「はい……三人とも最高です!」
菫さんのオーガンジー素材のドレスが太陽の光に透けると、控え室で見た時よりも何倍も何倍もキラキラと繊細に輝いて見えた。
「まるで……菫の妖精のようですね」
「あぁ、そして、いっくんは天使だな」
「あ……いっくんの衣装、僕が着付けてあげたんですよ」
つい宗吾さんに自慢したくなるほど、可愛らしい姿だった。背中から映えた白い羽が純白のキッズスーツと同化して、本物の天使の羽のようだ。
生まれた時には……既にお父さんがいなかった、いっくん。
母子家庭で苦労したことも多いだろうに、それでもまっすぐに成長して……
いっくん……君の天使スマイルに、誰もが目尻が下がりっぱなしだよ。
こちらに向かって三人が歩き出すと、途中でいっくんが潤に手を伸ばした。
「パパ、みんながみえないよぅ」
「おー いっくん、今だっこしてやるからな」
「うん!」
「わぁ~」
潤は純白のタキシード姿だ。ベストとチーフは菫色で統一感があるし、凜々しい立ち姿は本当に南国の王子様みたいだよ。
服が汚れるのも構わず、潤がいっくんを軽々と抱き上げる。
ふわりとした浮遊感に、僕たちの足下まで、ふわふわになったような気分だ。現実世界は厳しいことも多いが、今、この瞬間は……誰もが幸せの国の住人なんだ。
天上の雲の上にいるような高揚感!
いっくんを優しく逞しく抱きしめる潤に、涙が滲み出す。
「潤……立派だよ。もうお父さんの顔をして……あんなに小さかったのに」
今思い出すのは、悲しい思い出ではない。僕と出会った頃の小さな潤の、太陽のような笑顔ばかり浮かぶよ! 活発でやんちゃで……大変なことも多かったけれども、お世話し甲斐もあったよ。
すれ違った日々も確かにあったが、今の潤の晴れやかな顔を見れば、全部水に流せるよ。
だって、僕の心がこんなに喜んでいる!
「じゅーん、潤……じゅん……おめでとう」
三人が薔薇のアーチの下に立った。
「本日、オレたちは……大切な人たちの前で、お互いに結婚の誓いを立てたいと思います」
潤の飾らない言葉が、胸を打つ。
「オレにとって家族とは……宝ものです。だからお願いがあります」
何だろう?
「集まってくれた方に牧師役をしてもらい、オレたちが答える形をとりたいです」
そんな結婚式初めてだ。でも潤らしいよ。
もちろん皆、賛同してくれる。
「じゃあ、まず菫さんのご両親からお願いします」
「あぁ……じゃあ、潤くんに一言だな。 今日から家族の一員になってくれる潤君、菫はひとりで頑張りすぎてしまう所があって親として心配だ。どうかこれからは……二人で分け合ってもらえるか」
「はい、お約束します。オレは……菫さんの傘となります。幸せも悲しみも……全部半分にしていきたいです」
じーんとする。
「じゃあ、お父さん、お母さんも、いいですか」
「あぁ……潤は……本当に優しい心を持った自慢の息子なんです。菫さん……これから一緒に明るい家庭を築いてくれますか?」
「はい、お約束します。私も潤くんの優しいところが好きです」
うんうん、潤はね、とっても優しいんだよ。
思わず頷いてしまう。
「広樹兄さんもいいですか」
「おぅ……えっと今日から大切な義妹になってくれる菫さん。潤は日焼けするとますます真っ黒になるが、大丈夫ですか」
「ふふ。私は南国の王子様のような潤くんが大好きです」
わぁ、菫さんは愛情表現がストレートなんだね。
「瑞樹兄さんもお願い」
「え……えっと……何を言おう……」
あっという間に僕の番で、頭が真っ白になる。
そこに芽生くんが囁いてくれる。
「おにいちゃん、ボクのことお願いしてほしいなぁ」
「あ、そうだね……えっと菫さん、これから沢山僕たちとも交流してもらえますか。いっくんと芽生くんが一緒に遊べる機会が持てたら嬉しいです」
「はい! もちろんです。芽生くんは、もういっくんのお兄ちゃんですよね」
「めーくん! いっくんだよー おにいちゃーん!」
いっくんの無邪気な呼び声に、笑みが漏れ、同時に泣けてしまうよ。
「最後に二人で『誓いの言葉』をします」
いっくんと菫さんと潤が向かいあって、声を揃える。
……
今日、皆様に見守られ結婚できることがとても幸せです。
ふたりは、ここに結婚の誓いをいたします
互いに嘘や偽りなく、常に誠実であります。
互いの親、兄弟、友人を生涯大切にします。
今日の日を迎えられた感謝を、一生忘れません!
オレたちは、私たちは……この約束を生涯守り、いっくんと一緒に笑顔溢れる家庭を築いていくことを、ここに誓います。
2022年5月28日 新郎 葉山潤、新婦 菫
またもや拍手喝采だ。
いつの間にか集まってきていたイングリッシュガーデンのお客様も手を叩いて祝福してくれていた。
心はどこまでも澄み渡った、晴れ模様。
これからも僕たちは……心のお天気を整えて、前へ前へ、明日へ明日へ。
今を踏みしめて、今に感謝して生きていこう。
僕も気持ち新たに生きていくよ。
潤……素晴らしい式を見せてくれてありがとう。
やっぱり潤は自慢の、最高の弟だよ!
ありがとう。
僕の弟でいてくれて、ありがとう。
感謝の言葉は、何度でもリフレイン。
11
お気に入りに追加
834
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる