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小学生編
北国のぬくもり 19
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瑞樹の唇をもらう度に、甘いため息が漏れた。
「随分と機嫌が良さそうだな」
「あ……分かりますか」
出逢った頃の瑞樹はいつも感情をセーブして慎ましかったが、今は違う。
怖いときは怖いと叫び、泣きたい時は泣く。
そして嬉しい時は頬を緩ませて、こんな風に上機嫌になってくれる。
「可愛いな」
「宗吾さん……お母さんって……特別なんですね」
「そうだな。函館のお母さんとの関係もまた一歩深まったんじゃないか」
瑞樹のパジャマの裾から手を差し入れて、平らな胸の鼓動を確かめる。
「僕もそう思っています。あ……っ、んっ」
「気持ち良さそうだな」
「宗吾さんに触れてもらうの、好きです」
瑞樹が身体の力を抜いて、寛いでいく。
「いいのか。シテも」
「はい……」
細い腕を絡ませて、俺を胸元に抱き寄せてくれる。
「幸せ過ぎるのは怖いと思っていたんですが、違うんですね。こうやって……僕も腕を広げ、幸せを抱きしめていいんですね」
「そうだよ、可愛いことを」
胸元の尖りをペロペロ舐めてやると、ふふっと擽ったそうに身を捩る。
「ここ、弄られるの好きだよな」
「そ、そんなことないです」
言葉で煽ってやると、身体が朱に染まっていくのもキレイだ。
「明日は……リフォームですよ。だから、その……」
「分かっているよ、君の体力を残しておかないとな」
「はい、だから、一度だけですよ、今日は」
「分かった」
一日働きづめだったお互いの身体を労るような逢瀬にしよう。
今日はさ、俺、君の手助けを沢山出来て嬉しかったよ。
隣のベッドで、芽生がすやすやと眠っている。
瑞樹を裸にするのはやめて、パジャマを胸元までたくし上げズボンを途中まで下げて、愛撫を繰り返した。
脱ぎかけの姿って、エロいな。
瑞樹も気になるようで、布団の中で顔を赤らめていた。
「な……なんだか、これって……かなり、恥ずかしいです」
「それが狙いだ」
「も、もう――」
下腹部を擦り合わせ互いのものを高めあい、俺達は協力しあって快楽を求めていく。
「ん……っ、あぁ」
「静かにな」
「はい」
片方だけ足を抜いて、そのまま腰をグイッと持ち上げて挿入の姿勢を取らせた。
「宗吾さん……」
「瑞樹、好きだよ」
仕事をしている君も、芽生の子育てをしてくれる君も、俺だけの君も……全部好きだ。
一つになろう、溶け合いたい。
「ん……んっ、あぁ!」
「くっ」
お互い求める熱量が同じなだけ、溶け合うのも弾けるのも早かった。
「あ、もう――、あぁ、出ちゃう……!」
「いや。俺もさ」
瑞樹が自身の腹を濡らし俺が瑞樹の中を濡らすのには、そう時間はかからなかった。
「くすっ、僕たち、飢えているみたいですね」
瑞樹が気恥ずかしそうに、目元を染めて俺を見上げる。
「あぁ飢えているさ。俺はいつだって君を求めている」
「そ、それってクマみたいで……その……」
「もっと欲しい?」
「い、いえ……」
そのままゴロンと瑞樹の横に寝転がった。
「瑞樹、やるなら、とことんやろう!」
「へっ? だ、駄目ですよ」
「どうして?」
「だって……さっき約束したじゃないですか。明日のために今日は一度だけって。僕だって、もっとしたいですが」
「へ? ははっ、君は本当はエッチなんだな」
「へ? なんで……どうして、そうなるんですかぁ」
瑞樹がキッと俺を睨むが、その顔は可愛いだけだぞ。
「あのさぁ、怒るなよ。やるのは、店のリフォームのことさ」
「あぁ……も、もう……宗吾さんの言葉はいつも紛らわしいんです!」
枕で殴られ、もう本当に可愛かった。
そこで、芽生の声がした。
「パパ……けんか……だめだよぉ……」
目を擦りながらむくりと隣のベッドに起き上がった芽生と目が合う‼
「あれ? お兄ちゃん……どこ?」
布団を盾に、瑞樹が猛烈な勢いでパジャマを整えていた。
「ごめん、こっちだよ」
「何してるの?」
「え、えーっと、う、うんどう?」
「ふぅん……けんかしてるかと……おもったよぉ」
芽生は、またコテッと横になってしまった。
耳を澄ましていると規則正しい寝息が聞こえてきた。
「寝惚けていたみたいだな。セーフだな」
「は、はい。びっくりしました」
「今日はもう寝よう。シャワーを浴びておいで」
「そうしましょう」
さっきの誤解、可愛かったな。
『ぼくだってもっとしたい』か……魔法の言葉のようで、気に入ったぞ。
***
翌朝、早起きして、葉山生花店に向かった。
「瑞樹、おはよう!」
潤がひとりでせっせと花屋の開店準備をしていた。
「なぁ兄さん、今日は花屋は店先だけにしよう。母さんも動けるようになったし。だから、やるならとことんやらないか」
おっと、その台詞はまずいぞ。
「やるならとことん……? う……うん、そうだね」
瑞樹は昨夜を思い出し、顔を赤らめていた。
「なんだよ? 熱でもあんのか」
「ない、ないよ! 絶対に絶対にないって、ないから! ない!」
瑞樹の否定が挙動不審レベルに達して、潤が目を丸くしていた。
「ははっ、兄さんってこんなに落ち着きなかったっけ? 宗吾さんに似てきたんじゃね?」
「そ、そうかな」
「でも今の方がいい。とっつきやすいや」
潤が笑えば、恥ずかしそうにしていた瑞樹も、一緒に嬉しそうに笑う。
良かったな。
弟との仲も、すっかり良好だな。
見通しの良い道は歩きやすいぞ。
「兄さん、いい日にしよう!」
あとがき(不要な方はスルー)
****
いつも読んでくださりありがとうございます。
今日はしっかりBLさせました♡
今日も力仕事を頑張る、宗吾さんにエネルギーを蓄えさせましたよ。
さぁどんな風に生まれ変わるのか、楽しみですね。
広樹兄さんの喜ぶ顔もみたいです。
「随分と機嫌が良さそうだな」
「あ……分かりますか」
出逢った頃の瑞樹はいつも感情をセーブして慎ましかったが、今は違う。
怖いときは怖いと叫び、泣きたい時は泣く。
そして嬉しい時は頬を緩ませて、こんな風に上機嫌になってくれる。
「可愛いな」
「宗吾さん……お母さんって……特別なんですね」
「そうだな。函館のお母さんとの関係もまた一歩深まったんじゃないか」
瑞樹のパジャマの裾から手を差し入れて、平らな胸の鼓動を確かめる。
「僕もそう思っています。あ……っ、んっ」
「気持ち良さそうだな」
「宗吾さんに触れてもらうの、好きです」
瑞樹が身体の力を抜いて、寛いでいく。
「いいのか。シテも」
「はい……」
細い腕を絡ませて、俺を胸元に抱き寄せてくれる。
「幸せ過ぎるのは怖いと思っていたんですが、違うんですね。こうやって……僕も腕を広げ、幸せを抱きしめていいんですね」
「そうだよ、可愛いことを」
胸元の尖りをペロペロ舐めてやると、ふふっと擽ったそうに身を捩る。
「ここ、弄られるの好きだよな」
「そ、そんなことないです」
言葉で煽ってやると、身体が朱に染まっていくのもキレイだ。
「明日は……リフォームですよ。だから、その……」
「分かっているよ、君の体力を残しておかないとな」
「はい、だから、一度だけですよ、今日は」
「分かった」
一日働きづめだったお互いの身体を労るような逢瀬にしよう。
今日はさ、俺、君の手助けを沢山出来て嬉しかったよ。
隣のベッドで、芽生がすやすやと眠っている。
瑞樹を裸にするのはやめて、パジャマを胸元までたくし上げズボンを途中まで下げて、愛撫を繰り返した。
脱ぎかけの姿って、エロいな。
瑞樹も気になるようで、布団の中で顔を赤らめていた。
「な……なんだか、これって……かなり、恥ずかしいです」
「それが狙いだ」
「も、もう――」
下腹部を擦り合わせ互いのものを高めあい、俺達は協力しあって快楽を求めていく。
「ん……っ、あぁ」
「静かにな」
「はい」
片方だけ足を抜いて、そのまま腰をグイッと持ち上げて挿入の姿勢を取らせた。
「宗吾さん……」
「瑞樹、好きだよ」
仕事をしている君も、芽生の子育てをしてくれる君も、俺だけの君も……全部好きだ。
一つになろう、溶け合いたい。
「ん……んっ、あぁ!」
「くっ」
お互い求める熱量が同じなだけ、溶け合うのも弾けるのも早かった。
「あ、もう――、あぁ、出ちゃう……!」
「いや。俺もさ」
瑞樹が自身の腹を濡らし俺が瑞樹の中を濡らすのには、そう時間はかからなかった。
「くすっ、僕たち、飢えているみたいですね」
瑞樹が気恥ずかしそうに、目元を染めて俺を見上げる。
「あぁ飢えているさ。俺はいつだって君を求めている」
「そ、それってクマみたいで……その……」
「もっと欲しい?」
「い、いえ……」
そのままゴロンと瑞樹の横に寝転がった。
「瑞樹、やるなら、とことんやろう!」
「へっ? だ、駄目ですよ」
「どうして?」
「だって……さっき約束したじゃないですか。明日のために今日は一度だけって。僕だって、もっとしたいですが」
「へ? ははっ、君は本当はエッチなんだな」
「へ? なんで……どうして、そうなるんですかぁ」
瑞樹がキッと俺を睨むが、その顔は可愛いだけだぞ。
「あのさぁ、怒るなよ。やるのは、店のリフォームのことさ」
「あぁ……も、もう……宗吾さんの言葉はいつも紛らわしいんです!」
枕で殴られ、もう本当に可愛かった。
そこで、芽生の声がした。
「パパ……けんか……だめだよぉ……」
目を擦りながらむくりと隣のベッドに起き上がった芽生と目が合う‼
「あれ? お兄ちゃん……どこ?」
布団を盾に、瑞樹が猛烈な勢いでパジャマを整えていた。
「ごめん、こっちだよ」
「何してるの?」
「え、えーっと、う、うんどう?」
「ふぅん……けんかしてるかと……おもったよぉ」
芽生は、またコテッと横になってしまった。
耳を澄ましていると規則正しい寝息が聞こえてきた。
「寝惚けていたみたいだな。セーフだな」
「は、はい。びっくりしました」
「今日はもう寝よう。シャワーを浴びておいで」
「そうしましょう」
さっきの誤解、可愛かったな。
『ぼくだってもっとしたい』か……魔法の言葉のようで、気に入ったぞ。
***
翌朝、早起きして、葉山生花店に向かった。
「瑞樹、おはよう!」
潤がひとりでせっせと花屋の開店準備をしていた。
「なぁ兄さん、今日は花屋は店先だけにしよう。母さんも動けるようになったし。だから、やるならとことんやらないか」
おっと、その台詞はまずいぞ。
「やるならとことん……? う……うん、そうだね」
瑞樹は昨夜を思い出し、顔を赤らめていた。
「なんだよ? 熱でもあんのか」
「ない、ないよ! 絶対に絶対にないって、ないから! ない!」
瑞樹の否定が挙動不審レベルに達して、潤が目を丸くしていた。
「ははっ、兄さんってこんなに落ち着きなかったっけ? 宗吾さんに似てきたんじゃね?」
「そ、そうかな」
「でも今の方がいい。とっつきやすいや」
潤が笑えば、恥ずかしそうにしていた瑞樹も、一緒に嬉しそうに笑う。
良かったな。
弟との仲も、すっかり良好だな。
見通しの良い道は歩きやすいぞ。
「兄さん、いい日にしよう!」
あとがき(不要な方はスルー)
****
いつも読んでくださりありがとうございます。
今日はしっかりBLさせました♡
今日も力仕事を頑張る、宗吾さんにエネルギーを蓄えさせましたよ。
さぁどんな風に生まれ変わるのか、楽しみですね。
広樹兄さんの喜ぶ顔もみたいです。
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