750 / 1,730
小学生編
見守って 10
しおりを挟む
「お兄ちゃん~、パパ、遅いね」
「そうだね」
スマホを確認するが、飲み会が入ったという最初の連絡だけだった。
宗吾さんもお付き合いが大変だな、お疲れ様です。
「パパは今日は遅くなりそうだから、先に寝ようか」
「そっか~、あ、じゃあ今日はボクのベッドでねない?」
「くすっ、もちろん、いいよ」
可愛いお誘いだ。出逢った頃と比べたら一回り大きくなった芽生くんだが、まだ僕よりずっと小さい身体だ。
だからシングルベッドで添い寝も余裕だね。でも小学校の高学年になったら無理だろうな。小学校で見た5、6年生には大人並みの体格の子もいたし……そう思うと貴重な時間だと思った。
「じゃあ寝る支度をしようね」
「はーい」
パジャマに着替えて、歯磨きをして……芽生くんと一緒だと何でも小さなイベントみたいで楽しいよ! パジャマのボタンも出逢った頃は上手に出来なくていつも手伝っていたのに、手際が良くなったね。
「お兄ちゃん、青い車も、持っていこうよ」
「そうだね」
「今度はお兄ちゃんが走らせてみて」
子供部屋の床に車を置いて動かしてみると、懐かしい光景が蘇ってくる。
「出発するよ」
「わーい!」
芽生くんは床に寝そべり、車と同じ高さになってワクワクしている。それ、僕もよくやったな。
夏樹と一緒によく遊んだし、夏樹が風邪を引いた時は、僕はひとり子供部屋に籠もって青い車で遊んでいた。
『みーくんが大きくなったら、青い車にママを乗せてね。ママと一緒にドライブにしようね』
そんな優しい声が、天上から聞こえて来た。
『でも……僕が青い車を買っても、お母さんがこの世界にいないから無理だよ』
心の中で呟くと、返事が聞こえた。
『あら、みーくんってば……何のために人は夢を見ると思って? 会いたい人に会うためでしょう』
『あ……もしかして、夢でなら……会えるの?』
『そうよ。あなたが願えばね。待っているわ、一緒にドライブしましょう。パパも夏樹も……今のあなたに会ってみたいって話しているの』
青い車に触れながら、心の中で母と言葉を交わした。
「お兄ちゃん、ふぁぁ……そろそろ、ねむいよ」
「あ、ごめん。じゃあ寝ようか」
「うん! お兄ちゃんは、ここね」
芽生くんが先にお布団に潜り、空いた部分をポンポンと叩いてくれた。
「くすっ、じゃあお邪魔します」
「わーい、お兄ちゃんがボクのベッドでねむってくれるの、ひさしぶりだね」
「そうだね」
「おやすみなさい。お兄ちゃん」
「おやすみ、芽生くん」
「お兄ちゃん……あのね……おててつないで」
僕も夢を見よう。
青い車にエンジンのかかる音が聞こえてくる。
さぁ、出発だ!
****
さっきから、何度も腕時計を見てしまう。
「滝沢さん、次、歌って下さいよ」
「あ、あぁ……」
部署の新人の歓迎会だ。勝手に抜ける訳にはいかないよな~と思いつつ、流石にもうすぐ0時だ。家に帰りたい。
「滝沢さん、さっきからさり気なく時計ばかり見ていますね。何だがおとぎ話の主人公みたいですよ」
「ぶっ! それ、俺に言う?」
「ですよね~」
部署のメンバー男女混合6名で、一次会→二次会→カラオケと巡ってきた。
「悪い、ちょっとトイレ」
化粧室で顔を洗って、急いでスマホを取り出した。
お! 瑞樹から来ている。
『宗吾さん、お疲れさまです。明日も早いので、芽生くんと眠りますね。お先に失礼します。おやすみなさい』
うぉぉ……瑞樹らしい丁寧で律儀な言葉遣いに萌える。だがだが、もっと甘い言葉が欲しいと欲が出てしまう。
クンクンと自分のスーツを嗅ぐと、煙草と酒の匂いにまみれていた。
「臭っ!」
最近の俺は、芽生の日溜まりのような匂いと、瑞樹の清楚な花の匂いに慣れてしまったので、嫌悪感を抱いてしまう。
仕事の付き合いといっても0時の鐘が鳴ったら消えてしまおう! この前、瑞樹が芽生に読み聞かせていたおとぎ話を思いだして、そう決心した。
「俺、そろそろ帰りますが、いいですか」
「えぇー、滝沢さん、まだ駄目ですよぅ~」
グデグデに酔っ払った女の後輩に背後から抱きつかれ、ギョッとした。
「お、おいっ、離せよ」
「あ、すみません~」
「ははは、だいぶ酔ってるみたいですね。彼女はオレが送りますから、先輩は帰って下さい」
「悪いな」
「あ……っ」
「ん?」
「……背広に……口紅が」
「ええ? あー、参ったな」
俺の薄いグレーのスーツに、キスマークがブチュッとついていた。
仕方が無いので背広を脱ぎ手に持って、夜道を歩いた。
やれやれ……サラリーマンも辛いもんだ。
いつも愛する人たちといたいが、ままならないものだな。
家に着いたのは、もう夜中の1時近かった。
「……ただいま」
返事がないのは分かっているが、寂しいもんだ。
とにかく、この酒と煙草臭いスーツは、さっさと脱いでシャワーを浴びよう! いらぬ心配と誤解を招きそうな口紅は必死に洗った。スーツって水洗いしていいんだっけ? とにかく早く愛しい瑞樹と芽生の顔を見たいが、ここはグッと我慢だ。超高速で身体と髪を洗い、上半身は裸のまま寝室に向かった。
「瑞樹……? 帰ったぞ」
眠っている瑞樹を抱きしめたい、そんな欲情を抱いていた。
「ん? いないのか」
ところがベッドは、もぬけの殻だった。
「今日は自分の部屋で寝ているのか。瑞樹……どこだぁ?」」(すまん。俺、酔ってるよなぁ)
瑞樹の部屋にもいなかった。じゃあ芽生の部屋か。
「いた!」
子供部屋で、瑞樹と芽生が仲良く手を繋いで眠っていた。
すやすやと安定した寝息が聞こえてくると、俺もホッとした。
くぅ……いいな! 仲良し兄弟って感じで、羨ましい。
俺も入れてくれ!
布団をはぐと、芽生と瑞樹は寒そうに更にギュッとくっついた。
瑞樹? 悲しい夢を見ているのか。
目尻にうっすら涙を浮かべていたので、ドキッとした。
でも、口元は幸せそうに微笑んでいる。
泣くほど……いい夢なんだな。
その表情を見たら、ここは俺が割り込んで起こす場面ではなく、朝まで瑞樹の楽しい夢が続くよう、騎士のように守るべきだと思った。(俺、最近『おとぎ話』がブームだぜ!)
よーし! 今日はここで、俺も眠る。
君らの足下で、騎士のようにお守りしまっせ!
「は……はくしょんっ!」
ヤバイ、パジャマの上を取ってこないと。暗闇で歩くと、足で何かをスコーンっと蹴飛ばしてしまった。壁にぶつかったものを拾って廊下に出て確認すると、冷や汗が流れた。
青い車? こんなの家にあったか。あ……もしかして瑞樹の?
やべっ、今の衝撃で車輪が外れたようだ。慌てて工具箱から小さなネジ回しを出して、洗面所にしゃがみ込んで必死に修理した。
一気に酔いが覚める。おもちゃの修理なら兄さんの方が得意だったが、俺もいつも見ていたので、なんとかなった! 兄さんに感謝だ。
そこで、ふと気が付いた。
青い車の腹に『みーくん』とマジックで書いてある。
お母さんの字か。
『みーくん』は、瑞樹の愛称なのか……すごく可愛いな。
小さな頃、君はそんな風に呼ばれていたんだな。
俺も亡くなった祖母に『そうちゃん』とか『そーくん』と呼ばれていたな。懐かしい思い出が蘇ってくるよ。
よーし、朝になったら瑞樹のこと、『みーくん』と呼んでみよう。どんな反応をしてくれるか、楽しみだ。
今すぐ呼んで抱きしめたいのは、我慢する。
俺は子供部屋の壁にもたれ、青い車を抱きしめたまま眠りにつく。
瑞樹は今頃きっと天国にドライブ中だ。
会いたい人に会って、ゆっくり話して来いよ。
俺は、君がゆっくりと夢を見られるよう、この静寂を守っているから。
いつも……君を見守っている。
あとがき(不要な方はスルーで)
****
んんん? 何故でしょう。
宗吾さんが登場すると、コメディになってしまいますね。
皆様の反応が……。
でもでも、私はこんな宗吾さんを推していきます。
さて……また宣伝失礼します。何度もすみません
瑞樹が今まさに見ている夢は、BOOTHに置いてある『青い車に乗って』で書いています。お母さんを助手席に乗せて天国までドライブし、お父さんと夏樹に会うという幸せな夢物語です。既にダウンロード下さった方は、ぜひまた一緒に読んでみて下さい♡ https://shiawaseyasan.booth.pm/
『天上のランドスケープ』のおまけのSSになります。
「そうだね」
スマホを確認するが、飲み会が入ったという最初の連絡だけだった。
宗吾さんもお付き合いが大変だな、お疲れ様です。
「パパは今日は遅くなりそうだから、先に寝ようか」
「そっか~、あ、じゃあ今日はボクのベッドでねない?」
「くすっ、もちろん、いいよ」
可愛いお誘いだ。出逢った頃と比べたら一回り大きくなった芽生くんだが、まだ僕よりずっと小さい身体だ。
だからシングルベッドで添い寝も余裕だね。でも小学校の高学年になったら無理だろうな。小学校で見た5、6年生には大人並みの体格の子もいたし……そう思うと貴重な時間だと思った。
「じゃあ寝る支度をしようね」
「はーい」
パジャマに着替えて、歯磨きをして……芽生くんと一緒だと何でも小さなイベントみたいで楽しいよ! パジャマのボタンも出逢った頃は上手に出来なくていつも手伝っていたのに、手際が良くなったね。
「お兄ちゃん、青い車も、持っていこうよ」
「そうだね」
「今度はお兄ちゃんが走らせてみて」
子供部屋の床に車を置いて動かしてみると、懐かしい光景が蘇ってくる。
「出発するよ」
「わーい!」
芽生くんは床に寝そべり、車と同じ高さになってワクワクしている。それ、僕もよくやったな。
夏樹と一緒によく遊んだし、夏樹が風邪を引いた時は、僕はひとり子供部屋に籠もって青い車で遊んでいた。
『みーくんが大きくなったら、青い車にママを乗せてね。ママと一緒にドライブにしようね』
そんな優しい声が、天上から聞こえて来た。
『でも……僕が青い車を買っても、お母さんがこの世界にいないから無理だよ』
心の中で呟くと、返事が聞こえた。
『あら、みーくんってば……何のために人は夢を見ると思って? 会いたい人に会うためでしょう』
『あ……もしかして、夢でなら……会えるの?』
『そうよ。あなたが願えばね。待っているわ、一緒にドライブしましょう。パパも夏樹も……今のあなたに会ってみたいって話しているの』
青い車に触れながら、心の中で母と言葉を交わした。
「お兄ちゃん、ふぁぁ……そろそろ、ねむいよ」
「あ、ごめん。じゃあ寝ようか」
「うん! お兄ちゃんは、ここね」
芽生くんが先にお布団に潜り、空いた部分をポンポンと叩いてくれた。
「くすっ、じゃあお邪魔します」
「わーい、お兄ちゃんがボクのベッドでねむってくれるの、ひさしぶりだね」
「そうだね」
「おやすみなさい。お兄ちゃん」
「おやすみ、芽生くん」
「お兄ちゃん……あのね……おててつないで」
僕も夢を見よう。
青い車にエンジンのかかる音が聞こえてくる。
さぁ、出発だ!
****
さっきから、何度も腕時計を見てしまう。
「滝沢さん、次、歌って下さいよ」
「あ、あぁ……」
部署の新人の歓迎会だ。勝手に抜ける訳にはいかないよな~と思いつつ、流石にもうすぐ0時だ。家に帰りたい。
「滝沢さん、さっきからさり気なく時計ばかり見ていますね。何だがおとぎ話の主人公みたいですよ」
「ぶっ! それ、俺に言う?」
「ですよね~」
部署のメンバー男女混合6名で、一次会→二次会→カラオケと巡ってきた。
「悪い、ちょっとトイレ」
化粧室で顔を洗って、急いでスマホを取り出した。
お! 瑞樹から来ている。
『宗吾さん、お疲れさまです。明日も早いので、芽生くんと眠りますね。お先に失礼します。おやすみなさい』
うぉぉ……瑞樹らしい丁寧で律儀な言葉遣いに萌える。だがだが、もっと甘い言葉が欲しいと欲が出てしまう。
クンクンと自分のスーツを嗅ぐと、煙草と酒の匂いにまみれていた。
「臭っ!」
最近の俺は、芽生の日溜まりのような匂いと、瑞樹の清楚な花の匂いに慣れてしまったので、嫌悪感を抱いてしまう。
仕事の付き合いといっても0時の鐘が鳴ったら消えてしまおう! この前、瑞樹が芽生に読み聞かせていたおとぎ話を思いだして、そう決心した。
「俺、そろそろ帰りますが、いいですか」
「えぇー、滝沢さん、まだ駄目ですよぅ~」
グデグデに酔っ払った女の後輩に背後から抱きつかれ、ギョッとした。
「お、おいっ、離せよ」
「あ、すみません~」
「ははは、だいぶ酔ってるみたいですね。彼女はオレが送りますから、先輩は帰って下さい」
「悪いな」
「あ……っ」
「ん?」
「……背広に……口紅が」
「ええ? あー、参ったな」
俺の薄いグレーのスーツに、キスマークがブチュッとついていた。
仕方が無いので背広を脱ぎ手に持って、夜道を歩いた。
やれやれ……サラリーマンも辛いもんだ。
いつも愛する人たちといたいが、ままならないものだな。
家に着いたのは、もう夜中の1時近かった。
「……ただいま」
返事がないのは分かっているが、寂しいもんだ。
とにかく、この酒と煙草臭いスーツは、さっさと脱いでシャワーを浴びよう! いらぬ心配と誤解を招きそうな口紅は必死に洗った。スーツって水洗いしていいんだっけ? とにかく早く愛しい瑞樹と芽生の顔を見たいが、ここはグッと我慢だ。超高速で身体と髪を洗い、上半身は裸のまま寝室に向かった。
「瑞樹……? 帰ったぞ」
眠っている瑞樹を抱きしめたい、そんな欲情を抱いていた。
「ん? いないのか」
ところがベッドは、もぬけの殻だった。
「今日は自分の部屋で寝ているのか。瑞樹……どこだぁ?」」(すまん。俺、酔ってるよなぁ)
瑞樹の部屋にもいなかった。じゃあ芽生の部屋か。
「いた!」
子供部屋で、瑞樹と芽生が仲良く手を繋いで眠っていた。
すやすやと安定した寝息が聞こえてくると、俺もホッとした。
くぅ……いいな! 仲良し兄弟って感じで、羨ましい。
俺も入れてくれ!
布団をはぐと、芽生と瑞樹は寒そうに更にギュッとくっついた。
瑞樹? 悲しい夢を見ているのか。
目尻にうっすら涙を浮かべていたので、ドキッとした。
でも、口元は幸せそうに微笑んでいる。
泣くほど……いい夢なんだな。
その表情を見たら、ここは俺が割り込んで起こす場面ではなく、朝まで瑞樹の楽しい夢が続くよう、騎士のように守るべきだと思った。(俺、最近『おとぎ話』がブームだぜ!)
よーし! 今日はここで、俺も眠る。
君らの足下で、騎士のようにお守りしまっせ!
「は……はくしょんっ!」
ヤバイ、パジャマの上を取ってこないと。暗闇で歩くと、足で何かをスコーンっと蹴飛ばしてしまった。壁にぶつかったものを拾って廊下に出て確認すると、冷や汗が流れた。
青い車? こんなの家にあったか。あ……もしかして瑞樹の?
やべっ、今の衝撃で車輪が外れたようだ。慌てて工具箱から小さなネジ回しを出して、洗面所にしゃがみ込んで必死に修理した。
一気に酔いが覚める。おもちゃの修理なら兄さんの方が得意だったが、俺もいつも見ていたので、なんとかなった! 兄さんに感謝だ。
そこで、ふと気が付いた。
青い車の腹に『みーくん』とマジックで書いてある。
お母さんの字か。
『みーくん』は、瑞樹の愛称なのか……すごく可愛いな。
小さな頃、君はそんな風に呼ばれていたんだな。
俺も亡くなった祖母に『そうちゃん』とか『そーくん』と呼ばれていたな。懐かしい思い出が蘇ってくるよ。
よーし、朝になったら瑞樹のこと、『みーくん』と呼んでみよう。どんな反応をしてくれるか、楽しみだ。
今すぐ呼んで抱きしめたいのは、我慢する。
俺は子供部屋の壁にもたれ、青い車を抱きしめたまま眠りにつく。
瑞樹は今頃きっと天国にドライブ中だ。
会いたい人に会って、ゆっくり話して来いよ。
俺は、君がゆっくりと夢を見られるよう、この静寂を守っているから。
いつも……君を見守っている。
あとがき(不要な方はスルーで)
****
んんん? 何故でしょう。
宗吾さんが登場すると、コメディになってしまいますね。
皆様の反応が……。
でもでも、私はこんな宗吾さんを推していきます。
さて……また宣伝失礼します。何度もすみません
瑞樹が今まさに見ている夢は、BOOTHに置いてある『青い車に乗って』で書いています。お母さんを助手席に乗せて天国までドライブし、お父さんと夏樹に会うという幸せな夢物語です。既にダウンロード下さった方は、ぜひまた一緒に読んでみて下さい♡ https://shiawaseyasan.booth.pm/
『天上のランドスケープ』のおまけのSSになります。
11
お気に入りに追加
832
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる