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小学生編
見守って 6
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「葉山、帰っちまったな」
「あぁ、なんだかかなり急いでいるみたいだったな」
「これから、どうする?」
「もちろん、飲みに行こう」
「森田は、相変わらずいい奴だなぁ」
葉山瑞樹とは、高校卒業以来の再会だった。
結婚式会場で見かけたあの花は、やはり葉山が生けたものだったのだろうか。
聞く時間も余裕も無かったが、それでいいと思った。
「あいつ、なんだか変わったな」
「そうだな」
高校時代、元々目立つ奴ではなかったが、登下校で目をつけられたらしくストーカーに追い回されてしまい、学校にも警察が来たりして……ますます影を潜めてしまった。
休み時間も俯いて弁当もひとりで食べて……話し掛けても控えめに微笑むのみで、自分の話なんてするはずもなく。
顔をあげて、もっと明るく笑えばいいのに。せっかくの爽やかな美形が台無しだと、男相手に余計なことを考えてしまった。
結局、高校時代は手を差し伸べることも出来ず、何もしてやれなかったな。
「今……きっと幸せなんだな」
「そうだと思う」
「結婚って、いいもんなんだな、アイツを見て、思ったよ」
「そうだな。だから葉山のことは、当分誘うなよ。新婚さんの邪魔はするな」
「そうなのか」
「あいつは、きっとやっと幸せを掴んだばかりだ。だから……そっとしてやりたい」
「わかったよぉ。その代わり森田が付き合えよ」
「いいよ」
転がった指輪を真っ青な顔で追いかけて来た様子と、俺たちの前で堂々と指輪をつけた、以前の葉山だったら絶対にしない行動から、俺は察した。
葉山のことは、そっと見守ってやりたい。
学生時代……何もしてやれなかった俺だったが、今日は大事な指輪を拾えて良かった。
もう俯くなよ!
****
僕からのキスを、宗吾さんはとても喜んでくれた。
啄むと啄み返される甘い感覚に酔いそうだ。
先ほど、ビールを飲んだせいかな? ほろ酔い気分で、心がふわりと解放されていく。
ふと気になって、僕から宗吾さんの下半身に手を伸ばしてみた。
感じるのは予想通りの反応だった。
「あ……もう?」
「あぁ、もうだ。君からのキスに持って行かれた」
「くすっ、僕もです」
宗吾さんの手を導けば、僕のものも兆していた。
「一緒だな。以心伝心だ」
「え? ちょっと違うようですが。でも……今日は助かりました」
「悪かったな」
「宗吾さんが謝ることではないですよ。僕の対応が悪かったから」
「おい、自分を責めるな」
「……はい。でも、水野とちゃんと話せて良かったです。僕は高校時代にあんなことがあったので……正直クラスメイトとの思い出が記憶になくて、だから無意識に誰かを傷つけてしまったようで、後悔しています」
宗吾さんには、もう何でも話せる。
僕の弱音も後悔も――
宗吾さんも見せてくれたから、僕も見せていく。
「瑞樹、君は真面目過ぎる。それはそれだ。仕方が無かったんだし、もう気にするな。ちゃんと思い出せたんだろう?」
「はい。あいつはサッカー部の主将で輝いていました。だから眩しかったよって言ってあげました」
そう話すと、宗吾さんが苦笑した。
「参ったな。それ! 惚れられるぞ」
「え? そんなつもりじゃ」
「俺と触れ合ってこんなに昂ぶらせているのに、他の男を褒めるなんて、お仕置きだ」
「え? わ……っ」
くるりと体勢が逆転してしまう。
「あ、あの……ベッドに行きませんか」
「そうだな。ここはまずい」
自分から誘ってしまった。だから、もう全部宗吾さんに委ねよう。
僕たちはベッドで手を繋いだ。
シーツに埋もれる手に光る物があった。
あ、いつの間に……
宗吾さんの左手薬指にも、再び指輪がはめられていた。
「瑞樹と同じにしたくてな」
「嬉しいです」
宗吾さんが僕に覆い被さってきて、パジャマの前釦をあっという間に外された。
僕の胸を撫で回す手に、ドキドキと胸の鼓動が早まっていく。
「相変わらず、滑らかで温かな胸だな」
僕の身体は宗吾さんのひと言ひと言に過敏に反応するようになっている。
「あ、あ、……うっ」
くぐもった嬌声が漏れだせば、宗吾さんが僕の乳首を摘まんで弄びだした。
「そこ、弱くなって……駄目、あぁ……」
「可愛いよ。瑞樹が悶えるの」
「も、もう――」
「俺が欲しい?」
「えっ……」
いつもなら聞かないことを聞いてくるので、少し驚いたが、素直に答えた。
「僕だって男です。宗吾さんに欲情しています。だから欲しいです」
「瑞樹、よく言えたな」
僕の方から宗吾さんの股間に手を這わすと、そこはもう熱くなっていた。
「あ……すごい」
「煽るな」
僕もいつになく大胆だ。だから……僕からも宗吾さんを愛したい。
むくりと起き上がり、宗吾さんのものを口に咥えた。
「あ、よせ……」
「なんで……? いつも宗吾さんがすることですよ」
丁寧に屹立を舐めたり吸ってみた。いつも宗吾さんがしてくれるように丁寧に。
「お、おい……」
宗吾さんの息も上がって、困惑しているようだ。唇を噛みしめ……息を、声を殺している。聞いてみたいな……いつも僕が追い詰められて喘いでばかりで、宗吾さんが感じている声を掻き消してしまうから。
宗吾さんのモノがまたムクリと大きくなったので、口淫するのが大変になってきた。
「ん……おっきい」
「おーい、もう駄目だ。駄目だ。勘弁してくれ」
「むっ」
僕も意地になって喉奥まで咥えたら、むせてしまった。
「ケホッ――」
「だから言っただろう。俺のはデカすぎだ」
「くすっ。もう、ほんと……大きいです。こんなの……受け止めているんですね、僕……」
しみじみと告げると宗吾さんのスイッチを押したらしく、勢い付いてしまった。
「瑞樹、俺が欲しいか」
「……欲しいです」
「じゃあ俺を跨げよ」
「え……っ」
僕たちの営みは、いつもはどちらかといえば受け身だ。
しかし今日は違う、僕のために奮闘してくれた頼もしい宗吾さん。
彼が喜ぶことをしてあげたい。
自分からパジャマのズボンを脱いで足を開き……宗吾さんの腰部分に跨がった。
もう蕩けそう。先走りを利用して道を作り、宗吾さんの先端を蕾にあてがって焦らした。
お互い積極的だ。今宵は……
「おい、焦らすなよ」
「宗吾さん、僕に入りたいですか」
「瑞樹……言ったな」
宗吾さんが僕の昂ぶったものを扱き出すと、自然に腰が揺れる。
揺れる度に、宗吾さんのものをメリメリと呑み込んでいった。
「エロい……な。その姿」
腰を掴まれ、一気にずんっと突き上げられ、涙が出るほど気持ち良かった。
「や……あっ、ああっ」
ビールを飲んだせいか、あっという間に上り詰めてしまう。
「うっ……」
宗吾さんが僕を求めて駆け上がってくる。
僕は宗吾さんの元に駆け下りていく。
二人が正面でぶつかった瞬間、互いに精を迸っていた。
座位でするのは珍しい。
僕の放ったものは宗吾さんの腹を濡らし、僕の蕾からは彼のものが溢れてきた。
「ん……っふ、ふぅ……」
疲れ果ててそのまま宗吾さんの胸にもたれ掛かった。
お互いいつの間にか、真っ裸になっており、温もりを分け合った。
「大丈夫か……」
「はい……なんとか」
宗吾さんが僕の髪を梳き、頬を撫でてくれる。
僕は紅潮した顔で宗吾さんを見つめた。
「実は……今日……路地で宗吾さんが手を振っているのを見た時から、こうしたかったです」
そう告白すると、宗吾さんが破顔した。
僕たちの夜は、温もりで満ちている。
1日1日、色々な事があるが、最後はここに収まる。
そんな場所があるのが、嬉しくて……ほろりと涙が零れてしまう。
「みーずき、また泣いているのか」
「……ここが気持ち良くて」
宗吾さんの逞しい胸板に耳をあてた。
トクトク、トクトク……
僕の好きな人の鼓動が、僕の場所。
「あぁ、なんだかかなり急いでいるみたいだったな」
「これから、どうする?」
「もちろん、飲みに行こう」
「森田は、相変わらずいい奴だなぁ」
葉山瑞樹とは、高校卒業以来の再会だった。
結婚式会場で見かけたあの花は、やはり葉山が生けたものだったのだろうか。
聞く時間も余裕も無かったが、それでいいと思った。
「あいつ、なんだか変わったな」
「そうだな」
高校時代、元々目立つ奴ではなかったが、登下校で目をつけられたらしくストーカーに追い回されてしまい、学校にも警察が来たりして……ますます影を潜めてしまった。
休み時間も俯いて弁当もひとりで食べて……話し掛けても控えめに微笑むのみで、自分の話なんてするはずもなく。
顔をあげて、もっと明るく笑えばいいのに。せっかくの爽やかな美形が台無しだと、男相手に余計なことを考えてしまった。
結局、高校時代は手を差し伸べることも出来ず、何もしてやれなかったな。
「今……きっと幸せなんだな」
「そうだと思う」
「結婚って、いいもんなんだな、アイツを見て、思ったよ」
「そうだな。だから葉山のことは、当分誘うなよ。新婚さんの邪魔はするな」
「そうなのか」
「あいつは、きっとやっと幸せを掴んだばかりだ。だから……そっとしてやりたい」
「わかったよぉ。その代わり森田が付き合えよ」
「いいよ」
転がった指輪を真っ青な顔で追いかけて来た様子と、俺たちの前で堂々と指輪をつけた、以前の葉山だったら絶対にしない行動から、俺は察した。
葉山のことは、そっと見守ってやりたい。
学生時代……何もしてやれなかった俺だったが、今日は大事な指輪を拾えて良かった。
もう俯くなよ!
****
僕からのキスを、宗吾さんはとても喜んでくれた。
啄むと啄み返される甘い感覚に酔いそうだ。
先ほど、ビールを飲んだせいかな? ほろ酔い気分で、心がふわりと解放されていく。
ふと気になって、僕から宗吾さんの下半身に手を伸ばしてみた。
感じるのは予想通りの反応だった。
「あ……もう?」
「あぁ、もうだ。君からのキスに持って行かれた」
「くすっ、僕もです」
宗吾さんの手を導けば、僕のものも兆していた。
「一緒だな。以心伝心だ」
「え? ちょっと違うようですが。でも……今日は助かりました」
「悪かったな」
「宗吾さんが謝ることではないですよ。僕の対応が悪かったから」
「おい、自分を責めるな」
「……はい。でも、水野とちゃんと話せて良かったです。僕は高校時代にあんなことがあったので……正直クラスメイトとの思い出が記憶になくて、だから無意識に誰かを傷つけてしまったようで、後悔しています」
宗吾さんには、もう何でも話せる。
僕の弱音も後悔も――
宗吾さんも見せてくれたから、僕も見せていく。
「瑞樹、君は真面目過ぎる。それはそれだ。仕方が無かったんだし、もう気にするな。ちゃんと思い出せたんだろう?」
「はい。あいつはサッカー部の主将で輝いていました。だから眩しかったよって言ってあげました」
そう話すと、宗吾さんが苦笑した。
「参ったな。それ! 惚れられるぞ」
「え? そんなつもりじゃ」
「俺と触れ合ってこんなに昂ぶらせているのに、他の男を褒めるなんて、お仕置きだ」
「え? わ……っ」
くるりと体勢が逆転してしまう。
「あ、あの……ベッドに行きませんか」
「そうだな。ここはまずい」
自分から誘ってしまった。だから、もう全部宗吾さんに委ねよう。
僕たちはベッドで手を繋いだ。
シーツに埋もれる手に光る物があった。
あ、いつの間に……
宗吾さんの左手薬指にも、再び指輪がはめられていた。
「瑞樹と同じにしたくてな」
「嬉しいです」
宗吾さんが僕に覆い被さってきて、パジャマの前釦をあっという間に外された。
僕の胸を撫で回す手に、ドキドキと胸の鼓動が早まっていく。
「相変わらず、滑らかで温かな胸だな」
僕の身体は宗吾さんのひと言ひと言に過敏に反応するようになっている。
「あ、あ、……うっ」
くぐもった嬌声が漏れだせば、宗吾さんが僕の乳首を摘まんで弄びだした。
「そこ、弱くなって……駄目、あぁ……」
「可愛いよ。瑞樹が悶えるの」
「も、もう――」
「俺が欲しい?」
「えっ……」
いつもなら聞かないことを聞いてくるので、少し驚いたが、素直に答えた。
「僕だって男です。宗吾さんに欲情しています。だから欲しいです」
「瑞樹、よく言えたな」
僕の方から宗吾さんの股間に手を這わすと、そこはもう熱くなっていた。
「あ……すごい」
「煽るな」
僕もいつになく大胆だ。だから……僕からも宗吾さんを愛したい。
むくりと起き上がり、宗吾さんのものを口に咥えた。
「あ、よせ……」
「なんで……? いつも宗吾さんがすることですよ」
丁寧に屹立を舐めたり吸ってみた。いつも宗吾さんがしてくれるように丁寧に。
「お、おい……」
宗吾さんの息も上がって、困惑しているようだ。唇を噛みしめ……息を、声を殺している。聞いてみたいな……いつも僕が追い詰められて喘いでばかりで、宗吾さんが感じている声を掻き消してしまうから。
宗吾さんのモノがまたムクリと大きくなったので、口淫するのが大変になってきた。
「ん……おっきい」
「おーい、もう駄目だ。駄目だ。勘弁してくれ」
「むっ」
僕も意地になって喉奥まで咥えたら、むせてしまった。
「ケホッ――」
「だから言っただろう。俺のはデカすぎだ」
「くすっ。もう、ほんと……大きいです。こんなの……受け止めているんですね、僕……」
しみじみと告げると宗吾さんのスイッチを押したらしく、勢い付いてしまった。
「瑞樹、俺が欲しいか」
「……欲しいです」
「じゃあ俺を跨げよ」
「え……っ」
僕たちの営みは、いつもはどちらかといえば受け身だ。
しかし今日は違う、僕のために奮闘してくれた頼もしい宗吾さん。
彼が喜ぶことをしてあげたい。
自分からパジャマのズボンを脱いで足を開き……宗吾さんの腰部分に跨がった。
もう蕩けそう。先走りを利用して道を作り、宗吾さんの先端を蕾にあてがって焦らした。
お互い積極的だ。今宵は……
「おい、焦らすなよ」
「宗吾さん、僕に入りたいですか」
「瑞樹……言ったな」
宗吾さんが僕の昂ぶったものを扱き出すと、自然に腰が揺れる。
揺れる度に、宗吾さんのものをメリメリと呑み込んでいった。
「エロい……な。その姿」
腰を掴まれ、一気にずんっと突き上げられ、涙が出るほど気持ち良かった。
「や……あっ、ああっ」
ビールを飲んだせいか、あっという間に上り詰めてしまう。
「うっ……」
宗吾さんが僕を求めて駆け上がってくる。
僕は宗吾さんの元に駆け下りていく。
二人が正面でぶつかった瞬間、互いに精を迸っていた。
座位でするのは珍しい。
僕の放ったものは宗吾さんの腹を濡らし、僕の蕾からは彼のものが溢れてきた。
「ん……っふ、ふぅ……」
疲れ果ててそのまま宗吾さんの胸にもたれ掛かった。
お互いいつの間にか、真っ裸になっており、温もりを分け合った。
「大丈夫か……」
「はい……なんとか」
宗吾さんが僕の髪を梳き、頬を撫でてくれる。
僕は紅潮した顔で宗吾さんを見つめた。
「実は……今日……路地で宗吾さんが手を振っているのを見た時から、こうしたかったです」
そう告白すると、宗吾さんが破顔した。
僕たちの夜は、温もりで満ちている。
1日1日、色々な事があるが、最後はここに収まる。
そんな場所があるのが、嬉しくて……ほろりと涙が零れてしまう。
「みーずき、また泣いているのか」
「……ここが気持ち良くて」
宗吾さんの逞しい胸板に耳をあてた。
トクトク、トクトク……
僕の好きな人の鼓動が、僕の場所。
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