421 / 1,730
成就編
夏便り 20
しおりを挟む
オレだけの瑞樹の写真が、欲しい!
ワクワクした気持ちで待っていると、すぐに着信があった。
端正な日本庭園を背景に、夏の日差しを浴びた瑞樹が照れくさそうに映っている。
「わっ! スゲーカワイイ!」
あれ? でもこれ……自撮りかと思ったら違うな。
ははん、宗吾さんが撮ってくれたんだな。
函館では、いつも悩みを抱えていた(原因はオレだ)瑞樹だったから、こんな風に心を許した屈託のない笑顔は最高だ。
瑞樹、幸せそうで何よりだ!
オレもやっと素直に……瑞樹の幸せを願えるようになった。
写真と一緒にメッセージも届いた。
『潤、頑張れ! 今度、宗吾さんのご実家の庭の手入れをアドバイスして欲しい。改めて電話するよ』
うぉぉ! 瑞樹がオレを頼ってくれた。その事にジーンとした。
『兄さん写真ありがとう。元気そうで幸せそうで、安心した!』
『ありがとう。潤の写真も格好良かったよ。日焼けして逞しくなったね』
和やかなメッセージをやりとりをしながら盛大にニヤけていると、同僚に馬鹿にされた。
「潤~ 彼女かよ? ニヤけすぎ」
「違うよ。兄さんさ」
「ははっ、ブラコンか」
「そう!ブラコンだ」
函館の兄貴の気持ちが、今になって分かるよ。
瑞樹の……『打てば響く優しさ』が心地いい。
どうして昔は、それを鬱陶しく思ってしまったんだろうな。
失いそうになって気づくなんて……本当にギリギリの所だった。
瑞樹には、こんな風に甘えれば良かったんだな。
今更ながら、しみじみと思う。
間違った関係を長く続けトドメをさしてしまったオレだけど、優しい心を開いて、もう一度受け入れてくれてありがとうな。
瑞樹、いや、兄さん……感謝している──
****
「それじゃ母さん、また来るから」
「庭の手入れがあるので、定期的に通わせてもらいますね」
「おばーちゃん、またあそぼうね」
楽しいお盆休みだった。
まるで俺が子供の頃に過ごした夏休みを凝縮したような、濃密な時間だった。浴衣に花火、スイカにビニールプールに水風船。おねしょのおまけまでついて楽しかったな。
瑞樹を連れて実家に泊まったのは、実に新鮮だった。
「宗吾さん、楽しい一時をありがとうございます」
「瑞樹が輪の中心だったよ。みんなの気持ちを和ませてくれてありがとうな」
「そんな、僕は……でも嬉しいです。そんな風に思って下さって」
「宿題も出したしな」
「宿題って?」
「俺のシャツを着ることさ!」
瑞樹の顔がみるみる赤くなる。
日の高いうちから刺激的過ぎたかな。
「……宗吾さんの過ごした部屋は、充分刺激的でしたよ」
可愛い事を……俺の匂いに過敏に反応していたよな。
「さぁ帰ろう。俺たちの家に」
「はい!」
家に帰ると、瑞樹はすぐに浴衣を丁寧に畳みだした。
「なんだ? もう畳んじゃうのか」」
「きちんと畳まないと、次に着るとき皺になりますので」
「ふぅん」
「これ、宗吾さんのなんですね。そう思うと大切にしたくて」
口角を上げて、幸せがこぼれそうだ。
「そんなに気に入ってくれたのか」
「とても」
「ボク、ゆかたもっと着たいな。おまつりにいって、おおきなはなびもみたい」
「お? そうか。なら調べてみるよ」
お盆を過ぎたら夏休みも後半戦だ。8月の週末はあと2回。
「瑞樹、次の週末の休みはいつだ?」
「はい。最後の週は休めます」
「了解!」
インターネットで早速検索していると、丁度良さそうな花火大会を見つけた。
お祭りの屋台も出るし、これは楽しめそうだ。
すぐに瑞樹に相談すると、二つ返事でOKをもらえた。
おねしょのせいで5時に起きて、昼間はビニールプールで水遊びをした芽生は疲れていたらしく、夕食を食べながら船を漕ぎ出し、夜の8時からぐっすり眠ってしまった。
「芽生くんも、楽しかったのでしょうね」
芽生に布団をかけながら、瑞樹が優しい眼差しを浮かべていた。
瑞樹にとっては血の繋がらない芽生だが、瑞樹と過ごせば過ごす程、芽生は俺と瑞樹の子供なんだと強く思うよ。
3人で、同じ空間で同じ時間を過ごしているからなのか。
「あぁ満足そうな寝顔だ」
「ふふっ本当に可愛いです」
「さぁ瑞樹はこっちおいで。 思いがけず俺たちの時間が早くやってきたな」
「あ、そうですね。……ビールでも飲みますか」
瑞樹も満更ではないのか、甘くはにかんだ笑顔を浮かべていた。
「いや、まずは着替えだ」
「え?」
「俺のシャツを着る約束したよな」
「あ……くすっ、早速なんですね。いいですよ」
瑞樹がパジャマのボタンを照れくさそうに外していく。
そして上半身を露わにしてくれる。
もうその時点でソファに押し倒したくなったが、グッと堪えた。
芽生が瑞樹のTシャツを着ていたのを思い出し、俺も瑞樹に白いTシャツを着せてやった。
素肌が隠れてしまうが、ぶかぶかの襟ぐりから少し覗き込めば、可愛い突起が拝めるし、瑞樹の躰のラインが動く度にシルエットで浮かび上がるのもいい。
「これは脱ごう」
「え!」
そのまま彼のパジャマのズボンを脱がして、下着だけにする。
「あ、あの──」
恥ずかしそうに、Tシャツの前見頃を引っ張る様子が溜まらないな。
「似合うなぁ」
「そんなに……似合いませんよ」
「じゃあエロい」
「それは……宗吾さんが脱がしたからです」
「ははっ俺、本当に君が好きで好きで、変になりそうだ」
寝室のベッドに連れて行き、その場で押し倒して抱きしめた。
項に口づけを落とし、柔らかい髪を指で梳く。
芽生と風呂に入った身体からは、清潔なボディソープの香りが立ち込めている。
「実家では君を抱けなかったから、欲求不満だ。分かってくれ」
「宗吾さん……宗吾さんの部屋で、僕はドキドキしました」
「微塵も感じさせないで、隠すのが上手いな」
「それは、芽生くんの事もあって……」
「家に帰ってきて安心した? ここならいいだろう」
「はい……改めて、ここが僕の家なんだなって思いました」
「そう思ってくれて嬉しいよ」
話しながら次第に距離を詰めて……
後は互いの素肌に触れ合いながら、会話しよう。
俺のシャツを着た君が可愛すぎるので……脱がさずに、裾から手を大きく潜り込ませた。
DIVE INTO YOUR BODY……
真夏の暑い夜に、君の熱い躰に飛び込むよ。
シーツという海に沈んだ瑞樹も……熟れた瞳で、俺をゆらゆらと誘う。
「……瑞樹」
「宗吾さん……」
今日の君は、やっぱり誘っているな。
まるで海中を泳ぐように、俺の背中にまわされた細い腕。
息継ぎするように口を開いて、口づけを繰り返す。
潜ろう!
君の躰の最奥まで……
真夏の夜の夢を見に行こう。
ワクワクした気持ちで待っていると、すぐに着信があった。
端正な日本庭園を背景に、夏の日差しを浴びた瑞樹が照れくさそうに映っている。
「わっ! スゲーカワイイ!」
あれ? でもこれ……自撮りかと思ったら違うな。
ははん、宗吾さんが撮ってくれたんだな。
函館では、いつも悩みを抱えていた(原因はオレだ)瑞樹だったから、こんな風に心を許した屈託のない笑顔は最高だ。
瑞樹、幸せそうで何よりだ!
オレもやっと素直に……瑞樹の幸せを願えるようになった。
写真と一緒にメッセージも届いた。
『潤、頑張れ! 今度、宗吾さんのご実家の庭の手入れをアドバイスして欲しい。改めて電話するよ』
うぉぉ! 瑞樹がオレを頼ってくれた。その事にジーンとした。
『兄さん写真ありがとう。元気そうで幸せそうで、安心した!』
『ありがとう。潤の写真も格好良かったよ。日焼けして逞しくなったね』
和やかなメッセージをやりとりをしながら盛大にニヤけていると、同僚に馬鹿にされた。
「潤~ 彼女かよ? ニヤけすぎ」
「違うよ。兄さんさ」
「ははっ、ブラコンか」
「そう!ブラコンだ」
函館の兄貴の気持ちが、今になって分かるよ。
瑞樹の……『打てば響く優しさ』が心地いい。
どうして昔は、それを鬱陶しく思ってしまったんだろうな。
失いそうになって気づくなんて……本当にギリギリの所だった。
瑞樹には、こんな風に甘えれば良かったんだな。
今更ながら、しみじみと思う。
間違った関係を長く続けトドメをさしてしまったオレだけど、優しい心を開いて、もう一度受け入れてくれてありがとうな。
瑞樹、いや、兄さん……感謝している──
****
「それじゃ母さん、また来るから」
「庭の手入れがあるので、定期的に通わせてもらいますね」
「おばーちゃん、またあそぼうね」
楽しいお盆休みだった。
まるで俺が子供の頃に過ごした夏休みを凝縮したような、濃密な時間だった。浴衣に花火、スイカにビニールプールに水風船。おねしょのおまけまでついて楽しかったな。
瑞樹を連れて実家に泊まったのは、実に新鮮だった。
「宗吾さん、楽しい一時をありがとうございます」
「瑞樹が輪の中心だったよ。みんなの気持ちを和ませてくれてありがとうな」
「そんな、僕は……でも嬉しいです。そんな風に思って下さって」
「宿題も出したしな」
「宿題って?」
「俺のシャツを着ることさ!」
瑞樹の顔がみるみる赤くなる。
日の高いうちから刺激的過ぎたかな。
「……宗吾さんの過ごした部屋は、充分刺激的でしたよ」
可愛い事を……俺の匂いに過敏に反応していたよな。
「さぁ帰ろう。俺たちの家に」
「はい!」
家に帰ると、瑞樹はすぐに浴衣を丁寧に畳みだした。
「なんだ? もう畳んじゃうのか」」
「きちんと畳まないと、次に着るとき皺になりますので」
「ふぅん」
「これ、宗吾さんのなんですね。そう思うと大切にしたくて」
口角を上げて、幸せがこぼれそうだ。
「そんなに気に入ってくれたのか」
「とても」
「ボク、ゆかたもっと着たいな。おまつりにいって、おおきなはなびもみたい」
「お? そうか。なら調べてみるよ」
お盆を過ぎたら夏休みも後半戦だ。8月の週末はあと2回。
「瑞樹、次の週末の休みはいつだ?」
「はい。最後の週は休めます」
「了解!」
インターネットで早速検索していると、丁度良さそうな花火大会を見つけた。
お祭りの屋台も出るし、これは楽しめそうだ。
すぐに瑞樹に相談すると、二つ返事でOKをもらえた。
おねしょのせいで5時に起きて、昼間はビニールプールで水遊びをした芽生は疲れていたらしく、夕食を食べながら船を漕ぎ出し、夜の8時からぐっすり眠ってしまった。
「芽生くんも、楽しかったのでしょうね」
芽生に布団をかけながら、瑞樹が優しい眼差しを浮かべていた。
瑞樹にとっては血の繋がらない芽生だが、瑞樹と過ごせば過ごす程、芽生は俺と瑞樹の子供なんだと強く思うよ。
3人で、同じ空間で同じ時間を過ごしているからなのか。
「あぁ満足そうな寝顔だ」
「ふふっ本当に可愛いです」
「さぁ瑞樹はこっちおいで。 思いがけず俺たちの時間が早くやってきたな」
「あ、そうですね。……ビールでも飲みますか」
瑞樹も満更ではないのか、甘くはにかんだ笑顔を浮かべていた。
「いや、まずは着替えだ」
「え?」
「俺のシャツを着る約束したよな」
「あ……くすっ、早速なんですね。いいですよ」
瑞樹がパジャマのボタンを照れくさそうに外していく。
そして上半身を露わにしてくれる。
もうその時点でソファに押し倒したくなったが、グッと堪えた。
芽生が瑞樹のTシャツを着ていたのを思い出し、俺も瑞樹に白いTシャツを着せてやった。
素肌が隠れてしまうが、ぶかぶかの襟ぐりから少し覗き込めば、可愛い突起が拝めるし、瑞樹の躰のラインが動く度にシルエットで浮かび上がるのもいい。
「これは脱ごう」
「え!」
そのまま彼のパジャマのズボンを脱がして、下着だけにする。
「あ、あの──」
恥ずかしそうに、Tシャツの前見頃を引っ張る様子が溜まらないな。
「似合うなぁ」
「そんなに……似合いませんよ」
「じゃあエロい」
「それは……宗吾さんが脱がしたからです」
「ははっ俺、本当に君が好きで好きで、変になりそうだ」
寝室のベッドに連れて行き、その場で押し倒して抱きしめた。
項に口づけを落とし、柔らかい髪を指で梳く。
芽生と風呂に入った身体からは、清潔なボディソープの香りが立ち込めている。
「実家では君を抱けなかったから、欲求不満だ。分かってくれ」
「宗吾さん……宗吾さんの部屋で、僕はドキドキしました」
「微塵も感じさせないで、隠すのが上手いな」
「それは、芽生くんの事もあって……」
「家に帰ってきて安心した? ここならいいだろう」
「はい……改めて、ここが僕の家なんだなって思いました」
「そう思ってくれて嬉しいよ」
話しながら次第に距離を詰めて……
後は互いの素肌に触れ合いながら、会話しよう。
俺のシャツを着た君が可愛すぎるので……脱がさずに、裾から手を大きく潜り込ませた。
DIVE INTO YOUR BODY……
真夏の暑い夜に、君の熱い躰に飛び込むよ。
シーツという海に沈んだ瑞樹も……熟れた瞳で、俺をゆらゆらと誘う。
「……瑞樹」
「宗吾さん……」
今日の君は、やっぱり誘っているな。
まるで海中を泳ぐように、俺の背中にまわされた細い腕。
息継ぎするように口を開いて、口づけを繰り返す。
潜ろう!
君の躰の最奥まで……
真夏の夜の夢を見に行こう。
11
お気に入りに追加
832
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる