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発展編
恋心……溢れて 4
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瑞樹と暮らし始めて、初めての平日を迎える。
今日からやっと幼稚園が1日保育になので、俺は早起きし弁当作りをしていた。
フライパンで芽生の好きなタコウインナーを転がしていると、瑞樹の甘い声がした。
「宗吾さん、おはようございます!」
「おはよう。瑞樹」
うん、いいもんだな。朝一番に君の顔と声を、こんなに身近で感じられるなんてさ。
「すみません。寝坊しちゃって……あの、何か手伝います」
「あぁ、じゃあパンを焼いてもらえるか」
「はい、焦げ目はどれ位つけますか」
「こんがりキツネ色で」
「僕もそれが好きですよ」
もうワイシャツにネクタイまできっちり締めて……まだパジャマでもいいのに、朝からきちんとしているのが君らしいよ。
でも澄ました顔をしているが……意外と朝に弱いことを知ってしまったぞ。
目覚ましが鳴り出してもなかなか止められず、その後は洗面所と寝室と自室を行ったりきたりと随分バタバタしていたな。
まだ少し寝ぐせのついた後髪も、少し水滴のついた前髪も全部可愛くて、このまま寝室に連れ込んで押し倒したくなる。
イカン……また妄想が。
それにキングサイズのベッドのど真ん中には芽生が寝ているから、無理だなと苦笑してしまった。
一昨日……初めて抱いた君の様子を思い出してしまうじゃないか。
ベッドの中での君は想像よりずっと俺に協力的で感動したよ。打てば響くというのか……俺が触れた箇所すべて素直に反応し、過敏に震える躰がとても可愛かったよ。
俺達の躰の相性も良かった。とてもしっくりと来た。
なぁ君もそう思うだろう?
「宗吾さん? 焦げてしまいますよ」
「あぁ、まずい。ごめんごめん」
「あの……何か心配ごとでも? 」
「ははっ、そうだよ。なぁ次はいつ君を……抱ける?」
「なっ」
瑞樹がジドっとした目つきで俺を見た。
あれ? この目つきどこかで。
あぁそうだ。月影寺の洋くんも、彼氏のことをたまにこんな目で見ていたっけ。もしかしてあの彼氏も澄ました顔して相当なむっつりスケベなのか。彼らにまた会いたいな。瑞樹のことでは本当に洋くんに助けてもらったし……心配もかけたから。
「宗吾さんは……想像よりずっと……エ……」
「ん? カッコよかっただろう? 」
エロいとか、むっつりスケベと言われる前に先手を打たねば!
すると瑞樹が耳まで真っ赤になってしまった。
あぁこの恥ずかしそうな表情……あの観覧車の上でした天空のキスを思い出す。
あの日、瑞樹は初めて自分からキスをしてくれた。そして互いに想いを寄せ合った深いキスを交わした。
あの時の君の仕草、表情、すべてカラフルに思い出せる。
空の色も、君の頬の色も……耳たぶの色もさ!
目を閉じてあの日の映像を追ってしまう。
「瑞樹、おはようのキスするか」
「……はい」
即、断られると思ったが、瑞樹の方から俺のエプロンに手をかけて背伸びしてくれた。
唇と唇で、朝の挨拶をしよう。
「お・は・よ・う」と4度のキスを啄み、ニコッっと微笑み合う。
「あ……そろそろ芽生くん起こしましょうか」
照れくさそうに濡れた唇をそっと押さえた君が、俺を見て小首を傾げて甘く笑う。
「あぁ頼むよ。俺達も支度があるしな」
「はい! この家から一緒に出発ですね! 」
「そうだよ」
君と暮らし出せば、世界がカラフルになる。
パレットにいろんな色の絵の具を出して、ふたりで混ぜ合って、新しい色を作れる。
俺と瑞樹の新生活を──彩る色を……作ろう!
今日からやっと幼稚園が1日保育になので、俺は早起きし弁当作りをしていた。
フライパンで芽生の好きなタコウインナーを転がしていると、瑞樹の甘い声がした。
「宗吾さん、おはようございます!」
「おはよう。瑞樹」
うん、いいもんだな。朝一番に君の顔と声を、こんなに身近で感じられるなんてさ。
「すみません。寝坊しちゃって……あの、何か手伝います」
「あぁ、じゃあパンを焼いてもらえるか」
「はい、焦げ目はどれ位つけますか」
「こんがりキツネ色で」
「僕もそれが好きですよ」
もうワイシャツにネクタイまできっちり締めて……まだパジャマでもいいのに、朝からきちんとしているのが君らしいよ。
でも澄ました顔をしているが……意外と朝に弱いことを知ってしまったぞ。
目覚ましが鳴り出してもなかなか止められず、その後は洗面所と寝室と自室を行ったりきたりと随分バタバタしていたな。
まだ少し寝ぐせのついた後髪も、少し水滴のついた前髪も全部可愛くて、このまま寝室に連れ込んで押し倒したくなる。
イカン……また妄想が。
それにキングサイズのベッドのど真ん中には芽生が寝ているから、無理だなと苦笑してしまった。
一昨日……初めて抱いた君の様子を思い出してしまうじゃないか。
ベッドの中での君は想像よりずっと俺に協力的で感動したよ。打てば響くというのか……俺が触れた箇所すべて素直に反応し、過敏に震える躰がとても可愛かったよ。
俺達の躰の相性も良かった。とてもしっくりと来た。
なぁ君もそう思うだろう?
「宗吾さん? 焦げてしまいますよ」
「あぁ、まずい。ごめんごめん」
「あの……何か心配ごとでも? 」
「ははっ、そうだよ。なぁ次はいつ君を……抱ける?」
「なっ」
瑞樹がジドっとした目つきで俺を見た。
あれ? この目つきどこかで。
あぁそうだ。月影寺の洋くんも、彼氏のことをたまにこんな目で見ていたっけ。もしかしてあの彼氏も澄ました顔して相当なむっつりスケベなのか。彼らにまた会いたいな。瑞樹のことでは本当に洋くんに助けてもらったし……心配もかけたから。
「宗吾さんは……想像よりずっと……エ……」
「ん? カッコよかっただろう? 」
エロいとか、むっつりスケベと言われる前に先手を打たねば!
すると瑞樹が耳まで真っ赤になってしまった。
あぁこの恥ずかしそうな表情……あの観覧車の上でした天空のキスを思い出す。
あの日、瑞樹は初めて自分からキスをしてくれた。そして互いに想いを寄せ合った深いキスを交わした。
あの時の君の仕草、表情、すべてカラフルに思い出せる。
空の色も、君の頬の色も……耳たぶの色もさ!
目を閉じてあの日の映像を追ってしまう。
「瑞樹、おはようのキスするか」
「……はい」
即、断られると思ったが、瑞樹の方から俺のエプロンに手をかけて背伸びしてくれた。
唇と唇で、朝の挨拶をしよう。
「お・は・よ・う」と4度のキスを啄み、ニコッっと微笑み合う。
「あ……そろそろ芽生くん起こしましょうか」
照れくさそうに濡れた唇をそっと押さえた君が、俺を見て小首を傾げて甘く笑う。
「あぁ頼むよ。俺達も支度があるしな」
「はい! この家から一緒に出発ですね! 」
「そうだよ」
君と暮らし出せば、世界がカラフルになる。
パレットにいろんな色の絵の具を出して、ふたりで混ぜ合って、新しい色を作れる。
俺と瑞樹の新生活を──彩る色を……作ろう!
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