1,341 / 1,657
14章
よく晴れた日に 22
しおりを挟む
丈によって揺さぶられる身体。
俺は熱に浮かされたように身を投げ出して、手足を丈に絡めて、丈を呼んでいた。
「丈……丈、俺……幸せだ、最近、幸せ過ぎて……怖いくらいだ」
「洋の幸せは、洋の努力によって手に入れたものだ。だから両手を広げて享受しろ」
「う……ん……んっ」
丈が愛おしげに俺の頬を撫で、唇を何度も何度も吸い上げていく。
感じ過ぎて、おかしくなりそうだ
丈とは何度、身体を重ねただろう。
もう数え切れない程だ。
だが一回一回が新鮮で、こんなにも愛おしい。
先ほどから絶え間なく抽挿され、俺の体内に丈の気配を感じ、丈の大きさを覚えさせられている。
「お……大きい」
「ふっ」
次から次に湧き上がってくる快楽の海に溺れそうだ。
「しっかり掴まっていろ」
長い間……喘ぎ続けてしまった。
都心のホテルというシチュエーションのせいか、丈もいつもよりハードに動き、俺も……いつもより深く乱れた。
後だけで、精を放つ身体になった。
俺の体内を丈が熱くしてくれるのが、心地良いと感じるようになった。
「あぁっ――」
「くっ」
繋がり合ったまま、俺は泣いていた。
気持ち良すぎて、丈が好き過ぎて……
丈によって抱きすくめられて、耳元で愛を囁かれる。
「洋、愛している」
「丈……俺も愛してる」
何度も何度も唇を重ね合って、余韻を楽しんでいく。
心と身体が満たされ、心地良い眠りに落ちていく。
丈に抱かれたまま、よく晴れた朝を迎えるだろう。
****
「もう、おかしくなりそうだ」
感じ過ぎて戦慄く唇を、流が舌で宥めてくれる。
流は満足そうに僕を見下ろし、僕の中にやってきた。
「あ……あぁっ、あ……」
声を上げてしまう。今までの茶室は外に音が漏れてしまうので、必死に抑えていたのに。
「いいぞ、もっと、もっと聞かせてくれよ。翠が俺に感じている声が聞きたい」
「うっ……あぁ」
流の愛撫は止まらない。
挿入された部分はパンパンに張り詰め、ヒクヒクと流のものを咥え込んでいた。
過敏に尖った乳首を指先で捏ねられると、身体がシーツから浮くほど跳ねた。 身体を仰け反らせると、背中から回された流の手が僕の腰を抱き上げ、下半身同士を擦り合わせられる。
流が激しく上下に動けば、摩擦で火がつきそうだ。じんじんと疼いて溜まらない。
「翠……大丈夫か。悪い……激しくし過ぎた」
「いい……流になら、何をされてもいい」
ふと洋くんのことを思いだした。彼も丈に抱かれる時このような心地になるのか。僕にも分かるよ。委ねられる相手になら、何をされてもいいと…… 僕の身体が流の全てを受け止められることが嬉しい。
身体の中に流を受け入れれば、流の心も同時に入ってくる。
愛されている。
愛している。
言葉が重なれば、また一段と愛が深まっていく。
「流、もっと……」
「翠……」
「もっと欲しい」
感激した流の顔。
もうなりふり構っていられない、本能のままに流を求めていく。
全身を激しくゆずぶられ、切羽詰まった声が茶室に響き渡り……最奥に熱を感じ、僕も流も果てた。
互いに興奮が冷めずに、続けて二度目の逢瀬に入った。
****
深い逢瀬から数日後。
「流、そろそろ入院の準備をしようか」
「そうだな」
「いよいよだな」
「おい、身体が熱いな。まさか風邪でも?」
「違う……ここ数日……沢山抱いてもらったから」
流の傍に近づくだけで、身体が悦んでしまうんだよ。
恋の病なのかもと思う程、僕の身体は、素直に流を欲していた。
火照る身体を静めるために、僕は窓を開け……朝の空気を招きいれた。
「流……今日もよく晴れているな」
『よく晴れた日に』 了
俺は熱に浮かされたように身を投げ出して、手足を丈に絡めて、丈を呼んでいた。
「丈……丈、俺……幸せだ、最近、幸せ過ぎて……怖いくらいだ」
「洋の幸せは、洋の努力によって手に入れたものだ。だから両手を広げて享受しろ」
「う……ん……んっ」
丈が愛おしげに俺の頬を撫で、唇を何度も何度も吸い上げていく。
感じ過ぎて、おかしくなりそうだ
丈とは何度、身体を重ねただろう。
もう数え切れない程だ。
だが一回一回が新鮮で、こんなにも愛おしい。
先ほどから絶え間なく抽挿され、俺の体内に丈の気配を感じ、丈の大きさを覚えさせられている。
「お……大きい」
「ふっ」
次から次に湧き上がってくる快楽の海に溺れそうだ。
「しっかり掴まっていろ」
長い間……喘ぎ続けてしまった。
都心のホテルというシチュエーションのせいか、丈もいつもよりハードに動き、俺も……いつもより深く乱れた。
後だけで、精を放つ身体になった。
俺の体内を丈が熱くしてくれるのが、心地良いと感じるようになった。
「あぁっ――」
「くっ」
繋がり合ったまま、俺は泣いていた。
気持ち良すぎて、丈が好き過ぎて……
丈によって抱きすくめられて、耳元で愛を囁かれる。
「洋、愛している」
「丈……俺も愛してる」
何度も何度も唇を重ね合って、余韻を楽しんでいく。
心と身体が満たされ、心地良い眠りに落ちていく。
丈に抱かれたまま、よく晴れた朝を迎えるだろう。
****
「もう、おかしくなりそうだ」
感じ過ぎて戦慄く唇を、流が舌で宥めてくれる。
流は満足そうに僕を見下ろし、僕の中にやってきた。
「あ……あぁっ、あ……」
声を上げてしまう。今までの茶室は外に音が漏れてしまうので、必死に抑えていたのに。
「いいぞ、もっと、もっと聞かせてくれよ。翠が俺に感じている声が聞きたい」
「うっ……あぁ」
流の愛撫は止まらない。
挿入された部分はパンパンに張り詰め、ヒクヒクと流のものを咥え込んでいた。
過敏に尖った乳首を指先で捏ねられると、身体がシーツから浮くほど跳ねた。 身体を仰け反らせると、背中から回された流の手が僕の腰を抱き上げ、下半身同士を擦り合わせられる。
流が激しく上下に動けば、摩擦で火がつきそうだ。じんじんと疼いて溜まらない。
「翠……大丈夫か。悪い……激しくし過ぎた」
「いい……流になら、何をされてもいい」
ふと洋くんのことを思いだした。彼も丈に抱かれる時このような心地になるのか。僕にも分かるよ。委ねられる相手になら、何をされてもいいと…… 僕の身体が流の全てを受け止められることが嬉しい。
身体の中に流を受け入れれば、流の心も同時に入ってくる。
愛されている。
愛している。
言葉が重なれば、また一段と愛が深まっていく。
「流、もっと……」
「翠……」
「もっと欲しい」
感激した流の顔。
もうなりふり構っていられない、本能のままに流を求めていく。
全身を激しくゆずぶられ、切羽詰まった声が茶室に響き渡り……最奥に熱を感じ、僕も流も果てた。
互いに興奮が冷めずに、続けて二度目の逢瀬に入った。
****
深い逢瀬から数日後。
「流、そろそろ入院の準備をしようか」
「そうだな」
「いよいよだな」
「おい、身体が熱いな。まさか風邪でも?」
「違う……ここ数日……沢山抱いてもらったから」
流の傍に近づくだけで、身体が悦んでしまうんだよ。
恋の病なのかもと思う程、僕の身体は、素直に流を欲していた。
火照る身体を静めるために、僕は窓を開け……朝の空気を招きいれた。
「流……今日もよく晴れているな」
『よく晴れた日に』 了
10
お気に入りに追加
443
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
悩める文官のひとりごと
きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。
そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。
エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。
ムーンライト様にも掲載しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
番?呪いの別名でしょうか?私には不要ですわ
紅子
恋愛
私は充分に幸せだったの。私はあなたの幸せをずっと祈っていたのに、あなたは幸せではなかったというの?もしそうだとしても、あなたと私の縁は、あのとき終わっているのよ。あなたのエゴにいつまで私を縛り付けるつもりですか?
何の因果か私は10歳~のときを何度も何度も繰り返す。いつ終わるとも知れない死に戻りの中で、あなたへの想いは消えてなくなった。あなたとの出会いは最早恐怖でしかない。終わらない生に疲れ果てた私を救ってくれたのは、あの時、私を救ってくれたあの人だった。
12話完結済み。毎日00:00に更新予定です。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる