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13章
安志&涼編 『僕の決意』8
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泊まる予定だった和室の灯りは、既に消えていた。
「あぁ、そうだよな。こんな時間だもんな~、流石に涼はもう寝ちゃったか」
彼は未成年なので、宴会に遅くまで参加は無理だろうとは思っていた。
それにしても……ここは月明かりが届かない奥まった座敷で、暗くて中がよく見えない。それでも二つ並んで敷かれていた布団の片方に人の気配を感じた。安らからな寝息もしっかり聴こえている。
目が慣れてくると布団をすっぽりと目元近くまで被って眠っている恋人の横顔を、なんとか垣間見ることが出来た。
ぼんやりと暗闇に浮かぶ長い睫毛と整った鼻筋……いつ見ても完璧な横顔だよな。この世にこんなに美しい顔があるのかと、涼と従兄弟の洋のふたりの美人度は抜群だ。今でも盗み見しては溜息が出るほど綺麗な顔だ。
最近の涼は洋とそっくりだった時期に比べて少し変わって来ていた。より涼らしさが全面に出て来て眩しいほど綺麗だ。太陽のような笑顔がいつも俺を優しく明るく照らしてくれる。俺はそんな涼のことを心から愛している。
あれ? でも今日の涼は……洋に似ているな。目を閉じているせいかな。
いずれにせよ……あぁ俺の涼だ。やっと会えた。そのことにほっと安堵した。同時に新年早々一人寝させるなんて、寂しいことをさせたな。と胸の奥がズキッとした。
涼は少し寒そうに丸まっていたので、俺の体温で温めてやりたくなった。
酒を飲んで躰が熱いし丁度いいと思い、俺は手っ取り早く着ているものを脱ぎ捨てトランクスだけになった。このまま潜り込もうと思ったが、ここは自宅ではないので、急に誰か来たらまずいと躊躇した。
枕元に綺麗に折り畳まれた浴衣が用意されていたのに気づいたので、それをさっと腰紐もつけずに羽織り、涼の布団にいそいそと潜り込んだ。
それからほっそりとした涼の腰に手を回し、そっと抱きしめた。
ん……? なんだかいつもと抱き心地が少し違うような気もしたが、俺はウイスキーやらブランデーなど飲みなれない酒を飲んで酔っ払っていたから、さして気にもせず、細い躰を起こさない程度に抱きしめて眠ることにした。
あれ? 涼の方もいつもと違う匂いがする。もしかして宴会で酒を少し飲んだのか。しょうがない奴だ。洋のように百合の花のような香りがするのが不思議だ。
でも気持ちいい。恋人を湯たんぽのように抱きしめて眠るのは、とてつもなく気持ちいい。
ん? おっと、いやいや……参ったな。
気持ち良すぎて勃ってしまいそうになるのを、必死に自制した。
おいおい恋人を放って出かけていたのは俺だぞ。眠っている恋人を起こして、抱くほど溜まってない……。
たぶん。
だが……ううううう、意識すればするほど下半身に血が集まってしまい、もうビンビンで痛い程だ。無意識に涼の可愛い尻に擦り付けてしまう。何度か擦り付けていると涼の方も気づいたのか、もぞもぞと動き出した。だが無言のままだ。
可愛いな。照れているのか。
その躰がどんどん強張っていくのを不思議に思ったが、グルグル回る頭では、快楽しか追えない。我ながら酒に飲まれてるよなと呑気に考え、さらに腰をブンブン振った。
「うっ……や……」
すると涼が微かな切なげな苦悩の声をあげた。その声色がいつもよりぐんと色っぽくて……なんだか分からないがガツンと一気にやられた! どうやら必死に保っていた理性がブチっと吹っ飛んだようだ。
勢いのままガバっと涼に覆い被さり、布団に埋もれていた顎をグイっと掴んで、可愛い唇に恋人同士のディープなキスを仕掛けようした。
突然!!
身体に猛烈な激痛が走り、天地がひっくり返った!
なっ、何だ?
痛ぇ――っ‼
「あぁ、そうだよな。こんな時間だもんな~、流石に涼はもう寝ちゃったか」
彼は未成年なので、宴会に遅くまで参加は無理だろうとは思っていた。
それにしても……ここは月明かりが届かない奥まった座敷で、暗くて中がよく見えない。それでも二つ並んで敷かれていた布団の片方に人の気配を感じた。安らからな寝息もしっかり聴こえている。
目が慣れてくると布団をすっぽりと目元近くまで被って眠っている恋人の横顔を、なんとか垣間見ることが出来た。
ぼんやりと暗闇に浮かぶ長い睫毛と整った鼻筋……いつ見ても完璧な横顔だよな。この世にこんなに美しい顔があるのかと、涼と従兄弟の洋のふたりの美人度は抜群だ。今でも盗み見しては溜息が出るほど綺麗な顔だ。
最近の涼は洋とそっくりだった時期に比べて少し変わって来ていた。より涼らしさが全面に出て来て眩しいほど綺麗だ。太陽のような笑顔がいつも俺を優しく明るく照らしてくれる。俺はそんな涼のことを心から愛している。
あれ? でも今日の涼は……洋に似ているな。目を閉じているせいかな。
いずれにせよ……あぁ俺の涼だ。やっと会えた。そのことにほっと安堵した。同時に新年早々一人寝させるなんて、寂しいことをさせたな。と胸の奥がズキッとした。
涼は少し寒そうに丸まっていたので、俺の体温で温めてやりたくなった。
酒を飲んで躰が熱いし丁度いいと思い、俺は手っ取り早く着ているものを脱ぎ捨てトランクスだけになった。このまま潜り込もうと思ったが、ここは自宅ではないので、急に誰か来たらまずいと躊躇した。
枕元に綺麗に折り畳まれた浴衣が用意されていたのに気づいたので、それをさっと腰紐もつけずに羽織り、涼の布団にいそいそと潜り込んだ。
それからほっそりとした涼の腰に手を回し、そっと抱きしめた。
ん……? なんだかいつもと抱き心地が少し違うような気もしたが、俺はウイスキーやらブランデーなど飲みなれない酒を飲んで酔っ払っていたから、さして気にもせず、細い躰を起こさない程度に抱きしめて眠ることにした。
あれ? 涼の方もいつもと違う匂いがする。もしかして宴会で酒を少し飲んだのか。しょうがない奴だ。洋のように百合の花のような香りがするのが不思議だ。
でも気持ちいい。恋人を湯たんぽのように抱きしめて眠るのは、とてつもなく気持ちいい。
ん? おっと、いやいや……参ったな。
気持ち良すぎて勃ってしまいそうになるのを、必死に自制した。
おいおい恋人を放って出かけていたのは俺だぞ。眠っている恋人を起こして、抱くほど溜まってない……。
たぶん。
だが……ううううう、意識すればするほど下半身に血が集まってしまい、もうビンビンで痛い程だ。無意識に涼の可愛い尻に擦り付けてしまう。何度か擦り付けていると涼の方も気づいたのか、もぞもぞと動き出した。だが無言のままだ。
可愛いな。照れているのか。
その躰がどんどん強張っていくのを不思議に思ったが、グルグル回る頭では、快楽しか追えない。我ながら酒に飲まれてるよなと呑気に考え、さらに腰をブンブン振った。
「うっ……や……」
すると涼が微かな切なげな苦悩の声をあげた。その声色がいつもよりぐんと色っぽくて……なんだか分からないがガツンと一気にやられた! どうやら必死に保っていた理性がブチっと吹っ飛んだようだ。
勢いのままガバっと涼に覆い被さり、布団に埋もれていた顎をグイっと掴んで、可愛い唇に恋人同士のディープなキスを仕掛けようした。
突然!!
身体に猛烈な激痛が走り、天地がひっくり返った!
なっ、何だ?
痛ぇ――っ‼
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