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11章
番外編 安志&涼 『SUMMER VACATION』10
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プールサイドに立つ三人の男たち。
最初はその様子が恥ずかしくて真っ赤になってしまったが、あまりに丈が堂々としているから……
あの冷静沈着な丈が、まさかスーツでプールに飛び込んで、しかもそのまま裸になるなんてあり得ないだろう?
それに便乗する流さんと安志のノリの良さったらないよな。
まるであそこの大きさ比べでもするかのように、三人の体格の良い男たちがプールサイドに並んでお互いの股間を見比べている様子に、思わず涼と顔を見合わせて、大笑いしてしまったじゃないか。
恥ずかしいのやら、可笑しいのやら……もう大変だよ!
丈……お前そんなキャラだったか。
お盆休みというものが、何かを狂わせているのか。
「さてと、そろそろ上がるよ」
翠さんが妙に冷静な口調で、三人に白いバスタオルを配っている様子も可笑しかった。
「洋兄さん、僕たちも水着を」
「確かに!」
涼が言うや否や、翠さんがさっき放り投げた水着を手渡してくれた。
もちろん翠さんの腰にも、きゅっとタオルが巻かれていた。
純白のタオルが神々しいなと思った。
そして翠さんを先頭に、タオルを腰に巻いた男たちがすごすごと去っていく。
どうやら翠さんの家でシャワーを浴びるようだ。
「洋兄さん最高だったね」
「あぁ本当に滅多に見ることが出来ない貴重な光景だったよな」
俺たちもう一度腹を抱えて笑った。
まるで子供のように!
最高のプール日和だった。
人生で一番笑った日かもしれない。
****
That night……
「涼、おいこらっいつまで笑っているんだよ」
「ごめん、でも……だって」
僕は離れの部屋でシーツに包まれて、安志さんの胸に抱かれていた。パジャマはとうに剥かれ、素肌をくっつけ合っていた。
「丈さんが、あんなことする人だと思わなかったな」
「うんうん。あ……びしょ濡れのスーツを拾っている洋兄さんの顔、ちょっと怒っていたけれども、大丈夫かな」
「ははっ今頃怒られてるだろうな。洋を怒らせるとこわいぞ」
「安志さんだって」
「え? 涼……俺に怒っているのか」
「うーん今日はいいけど、他ではダメだよ」
「なんで? 俺の裸なんて見ても誰も喜ばないぞ?」
安志さんがあっけらかんとした顔で、不思議がっている。
「僕が、イヤなの」
「どうして?」
「だって安志さんの……立派なのバレちゃう……だろ」
「涼ぉぉ~それ嬉しすぎ。もう我慢できない。そろそろココ解れたかな」
「う……ん」
さっきから指先で、入り口を丁寧に解されていた。
卑猥な手の動きに、何度も声が漏れそうになった。
それをやり過ごしながら、こんな会話も出来てしまうようになったなんて、自分でもびっくりだ。
でもこの先はもう……そんな余裕はなくなる。
だってあの太くて硬いものが挿入されてしまうから。
僕を貫く太い幹。
大きな樹木のような温かみを感じながら、僕は貫かれていく。
手は頭の横で優しく固定され脚を大きく左右に開かれて、その間に安志さんがやってくる。
「あっあ……あ」
「んっ可愛い。涼こそ見せんなよ。他の人には絶対だめだ。この寺の中だけだぞ。あんな自由にさせるのは」
「う……んっ、分かってる……あぁ」
汗ばむ身体を互いに擦り合わせるように、僕たちはふたりで前後に揺れる。
逞しい背中にしがみついていれば、何も怖くない。
明日までは僕は安志さんだけのもの。
もっと僕の中に。もっと僕を欲しがって……
そんな貪婪な性欲に、僕の若い身体は満ちていく。
安志さんは僕だけのものだから。
この月影寺は、僕たちを守ってくれる場所だった。
羽を休ませるオアシス。
洋兄さんが僕たちに用意してくれた憩いの場。
最初はその様子が恥ずかしくて真っ赤になってしまったが、あまりに丈が堂々としているから……
あの冷静沈着な丈が、まさかスーツでプールに飛び込んで、しかもそのまま裸になるなんてあり得ないだろう?
それに便乗する流さんと安志のノリの良さったらないよな。
まるであそこの大きさ比べでもするかのように、三人の体格の良い男たちがプールサイドに並んでお互いの股間を見比べている様子に、思わず涼と顔を見合わせて、大笑いしてしまったじゃないか。
恥ずかしいのやら、可笑しいのやら……もう大変だよ!
丈……お前そんなキャラだったか。
お盆休みというものが、何かを狂わせているのか。
「さてと、そろそろ上がるよ」
翠さんが妙に冷静な口調で、三人に白いバスタオルを配っている様子も可笑しかった。
「洋兄さん、僕たちも水着を」
「確かに!」
涼が言うや否や、翠さんがさっき放り投げた水着を手渡してくれた。
もちろん翠さんの腰にも、きゅっとタオルが巻かれていた。
純白のタオルが神々しいなと思った。
そして翠さんを先頭に、タオルを腰に巻いた男たちがすごすごと去っていく。
どうやら翠さんの家でシャワーを浴びるようだ。
「洋兄さん最高だったね」
「あぁ本当に滅多に見ることが出来ない貴重な光景だったよな」
俺たちもう一度腹を抱えて笑った。
まるで子供のように!
最高のプール日和だった。
人生で一番笑った日かもしれない。
****
That night……
「涼、おいこらっいつまで笑っているんだよ」
「ごめん、でも……だって」
僕は離れの部屋でシーツに包まれて、安志さんの胸に抱かれていた。パジャマはとうに剥かれ、素肌をくっつけ合っていた。
「丈さんが、あんなことする人だと思わなかったな」
「うんうん。あ……びしょ濡れのスーツを拾っている洋兄さんの顔、ちょっと怒っていたけれども、大丈夫かな」
「ははっ今頃怒られてるだろうな。洋を怒らせるとこわいぞ」
「安志さんだって」
「え? 涼……俺に怒っているのか」
「うーん今日はいいけど、他ではダメだよ」
「なんで? 俺の裸なんて見ても誰も喜ばないぞ?」
安志さんがあっけらかんとした顔で、不思議がっている。
「僕が、イヤなの」
「どうして?」
「だって安志さんの……立派なのバレちゃう……だろ」
「涼ぉぉ~それ嬉しすぎ。もう我慢できない。そろそろココ解れたかな」
「う……ん」
さっきから指先で、入り口を丁寧に解されていた。
卑猥な手の動きに、何度も声が漏れそうになった。
それをやり過ごしながら、こんな会話も出来てしまうようになったなんて、自分でもびっくりだ。
でもこの先はもう……そんな余裕はなくなる。
だってあの太くて硬いものが挿入されてしまうから。
僕を貫く太い幹。
大きな樹木のような温かみを感じながら、僕は貫かれていく。
手は頭の横で優しく固定され脚を大きく左右に開かれて、その間に安志さんがやってくる。
「あっあ……あ」
「んっ可愛い。涼こそ見せんなよ。他の人には絶対だめだ。この寺の中だけだぞ。あんな自由にさせるのは」
「う……んっ、分かってる……あぁ」
汗ばむ身体を互いに擦り合わせるように、僕たちはふたりで前後に揺れる。
逞しい背中にしがみついていれば、何も怖くない。
明日までは僕は安志さんだけのもの。
もっと僕の中に。もっと僕を欲しがって……
そんな貪婪な性欲に、僕の若い身体は満ちていく。
安志さんは僕だけのものだから。
この月影寺は、僕たちを守ってくれる場所だった。
羽を休ませるオアシス。
洋兄さんが僕たちに用意してくれた憩いの場。
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