775 / 1,657
第2部 10章
番外編 安志×涼 「君を守る」8
しおりを挟む
「も……離して、駄目」
「涼……そんなに感じる? まだキスしかしてないのに」
「だって、なんかほっとして……」
「嬉しいな」
そのまま僕の腰を抱きしめていた安志さんの手が、優しく僕の股間に触れようとして来た。いや……それはまずい。ここは病室だし。今触られたらもう兆している僕のものはあっという間に弾けてしまうよ。
「駄目っ! 駄目だよ」
まさに安志さんの手が僕の股間をジーンズの上から掴もうとした時、絶妙の間の悪さで僕のスマホが鳴ってしまった。
「……涼、出る?」
「いいっ」
声は上ずり涙目になっていただろう。高まる熱に冒されるのを懸命に耐えている状態では、とても通話できる状態ではない。ところが呼び出し音はすぐにはやまず、何度もしつこい程のコールだった。
「やっぱり出た方がいい」
そう言って安志さんが僕の上着のポケットに手を伸ばそうとした時、プツリと切れてしまった。
「あっ切れちゃったな」
「ん……あとでかけ直すから」
「そうか、ちゃんとするんだぞ」
「うん、もう少しだけキスが欲しい」
「可愛いおねだりだ。くそっ俺もキツイな」
そう言いながらも安志さんが再び僕の顎を掴み、唇を重ねてくれた。目を閉じて受け入れると、下半身に直結しているような震えるほどいいキスだった。
今度はそのタイミングで安志さんのスマホが震え、ベッド脇サイドボードの上でバイブ音を鳴り響かせていた。
「あっ……出る?」
「んー今いいところだから後でいいや」
そのまま舌を絡められ、口を塞がれる。そしてさっきのようにまた安志さんの手が降りて来る。
そこ触って……気持ち良くして。
もう我慢できない。安志さんで満たされたい。ここが病室だとか人目がとか忘れてしまいそうになるほど、腰に来るよ。
安志さん……キス上手い……
ところが、今度はいつまでたってもコールが止まない。
「悪い涼、一旦保留な」
流石に安志さんが僕を引き離し、とうとう通話に出ることを選んだ。そしてスマホの画面を見た途端はっとした顔になり、僕にジェスチャーで謝った。
「もしもし……」
****
涼には悪いが、電話に出た。
「はぁ……もしもし、じゃないよっ! 安志、お前無事なのか」
「洋っ……なんでそれ知って」
「ニュースで映像が流れて。怪我したボディガードの男性って安志お前じゃないか!驚いたよ」
「あっそんな大ニュースになってるのか。さっきのあれが……」
「当たり前だよ! それより涼を知らないか。さっき電話をしたのに全然出なくて心配なんだ」
「あーえっと、涼なら……」
「あ……そっか。もしかして今一緒か」
洋の語尾が何かを察して小さくなっていく。
「うん、心配して見舞いに来てくれて」
「そういうことか、ならよかったよ。二人が無事で……本当に……よかった……」
洋は電話の向こうで涙ぐんでいるようだった。語尾がさっきから濁っている。心配かけてしまったなと思う反面、泣くほど無事を喜んでもらえて嬉しくもあった。
「あの……安志さん、もしかして洋兄さんから?」
「あぁそうだよ」
「通話に出てもいい?」
「おお、もちろん。洋、涼にかわるよ」
涼の方も、従兄弟兼日本での保護者の洋の声からの電話にほっとしているようだった。
「もしもし洋兄さん? あの、さっきは電話に出なくてごめんなさい」
「大丈夫だよ。お邪魔したかな。マネージャーさんからも電話もらったし、ニュースでも見て心配したよ。涼は怪我はないのか。安志の怪我は……入院って聞いて驚いている」
「うん、安志さんが僕を守ってくれたから無事だよ。でも安志さんが切り傷だらけで」
「そうか……怖かったな。涼、こっちは準備出来ているから今日からでも大丈夫だよ。おいで」
「え……」
「一週間雲隠れするのだろう? マネージャーさんから聞いたよ。翠さんにも了解取ったし、僕も涼が泊まりに来てくれるなんて嬉しいよ」
「ありがとう」
「安志も来れそうなら、一緒にって伝えて」
「うん!そうする」
****
電話を切るなり、安志さんが嬉しそうに聞いて来た。
「なに? 涼は明日から一週間オフなのか」
「うん、世間が騒がしいから一週間雲隠れしろって。だから洋兄さんの所に行こうと思って」
「本当か?」
安志さんが満面の笑みを浮かべていた。
「俺も怪我の療養で、一週間休みなんだ」
「えっ本当なの」
なんて嬉しいことだろう。
安志さんの生命の危機、僕も決死の覚悟で恐ろしい一日だった。その最後にこんなサプライズが待っているなんて!
「そうだ、涼ごめんな」
「なに?」
「せっかくもらった時計壊してしまって」
「あ……見せてもらえる」
安志さんから手渡された腕時計は僕とペアで、クリスマスに贈ったものだった。でもそんなことはどうでもいい。この腕時計が安志さんの心臓を守ってくれたのだから。
舞台袖からマネージャーたちに押さえつけながら見た光景を思い出し、ぞくっと悪寒が走る。ナイフは確実に安志さんの心臓をめがけて振り下ろされた。もう駄目だと目を瞑った時、ガラスの砕ける音がした。
文字盤のガラスが粉々に割れてしまっていた。
もう壊れて動かない時計。それでもこれは僕を命がけで守ってくれた安志さんの心の勲章だ。
「あーぁペアだったのに、残念だよ」
「そうだ!これ、沙織ちゃんから預かってきたんだ」
預かった時計は新品の僕の限定モデルの腕時計。まさに壊れてしまったものと同じだった。
「わ、限定で入手困難だって聞いたのに? いいのか」
「サオリちゃんがお礼にだって」
「そうか……でもサオリさんを守ったのは涼だよ、それに俺はこの壊れた時計も悪くないなって思っている。涼を守った証のようで、かっこいいよな」
「僕も……僕もそう思った。動かなくてもいい。壊れた文字盤を見るたびに、僕は今日のことを思い出すよ。僕のこと全身で守ってくれたこと。僕がどんなに安志さんを愛しているか、愛されているかを思い出すから……僕はこの時計が好きだ」
「あぁサオリちゃんには悪いが、俺はこの壊れた時計が気に入っているよ。俺達はさ、一つの時計で時を刻めれば充分じゃないか。これから先も俺と涼はずっと離れずに一緒にいるのだろう?」
まるでプロポーズのような言葉に、火が付いたように顔が赤くなった。
「涼、顔真っ赤。もう可愛いな。なぁ涼……涼はまだ若いし未来もあるけれども、俺はさ涼を手放すことが出来ないと思う。ずっと一緒にいてくれるか。洋と丈さんのようにずっと傍に……」
「嬉しいよ。そんなにはっきり言ってくれたの初めてだよ。僕の方こそまだまだ未熟だけど、頑張るから、安志さんに追いつけるように頑張るから」
「馬鹿だな、そのままの涼がいいんだよ。年相応でいい。無理して大人になるな。俺が見守っているからゆっくりでいい。あー早く抱きたい。洋には離れの個室を頼んでおいてくれよ」
「……安志さんってば、療養に行くんじゃ……」
「そうだな。つきっきりで涼が看病をしてくれるか」
「ふっ、喜んで!」
こんな会話、世間から見たら、甘くて死にそうだろう。
でも僕と安志さんには甘ったるい位でちょうどいい。
命の危険に晒されたというダメージは二人で蜜を塗り合って、克服していきたい。
「続きは北鎌倉で……」
「……だな」
二人はこうやっていろんなものから守り合って、お互いの位置を確立していくのかもしれない。
安志さんが僕を守る。
僕も安志さんを守っていく。
二人は共に生きていく。
未来の約束は壊れた時計に誓おう。
ありがとう。
そしてこれからよろしく。
安志&涼 番外編 「君を守る」 了
あとがき (不要な方はスルーで)
****
志生帆 海です。
現在773話まで来ました。こんなに長く連載していけるのも、皆さんの応援に励まされてです。いつもありがとうございます。
今日で安志と涼のハラハラドキドキな番外編は終了で、明日からまた舞台は「月影寺」に戻っていきます。今度は丈と洋の新居のリフォーム話は主軸になり、更に流と翠の話も深まっていきます。まだ超えないといけない山があります。
「涼……そんなに感じる? まだキスしかしてないのに」
「だって、なんかほっとして……」
「嬉しいな」
そのまま僕の腰を抱きしめていた安志さんの手が、優しく僕の股間に触れようとして来た。いや……それはまずい。ここは病室だし。今触られたらもう兆している僕のものはあっという間に弾けてしまうよ。
「駄目っ! 駄目だよ」
まさに安志さんの手が僕の股間をジーンズの上から掴もうとした時、絶妙の間の悪さで僕のスマホが鳴ってしまった。
「……涼、出る?」
「いいっ」
声は上ずり涙目になっていただろう。高まる熱に冒されるのを懸命に耐えている状態では、とても通話できる状態ではない。ところが呼び出し音はすぐにはやまず、何度もしつこい程のコールだった。
「やっぱり出た方がいい」
そう言って安志さんが僕の上着のポケットに手を伸ばそうとした時、プツリと切れてしまった。
「あっ切れちゃったな」
「ん……あとでかけ直すから」
「そうか、ちゃんとするんだぞ」
「うん、もう少しだけキスが欲しい」
「可愛いおねだりだ。くそっ俺もキツイな」
そう言いながらも安志さんが再び僕の顎を掴み、唇を重ねてくれた。目を閉じて受け入れると、下半身に直結しているような震えるほどいいキスだった。
今度はそのタイミングで安志さんのスマホが震え、ベッド脇サイドボードの上でバイブ音を鳴り響かせていた。
「あっ……出る?」
「んー今いいところだから後でいいや」
そのまま舌を絡められ、口を塞がれる。そしてさっきのようにまた安志さんの手が降りて来る。
そこ触って……気持ち良くして。
もう我慢できない。安志さんで満たされたい。ここが病室だとか人目がとか忘れてしまいそうになるほど、腰に来るよ。
安志さん……キス上手い……
ところが、今度はいつまでたってもコールが止まない。
「悪い涼、一旦保留な」
流石に安志さんが僕を引き離し、とうとう通話に出ることを選んだ。そしてスマホの画面を見た途端はっとした顔になり、僕にジェスチャーで謝った。
「もしもし……」
****
涼には悪いが、電話に出た。
「はぁ……もしもし、じゃないよっ! 安志、お前無事なのか」
「洋っ……なんでそれ知って」
「ニュースで映像が流れて。怪我したボディガードの男性って安志お前じゃないか!驚いたよ」
「あっそんな大ニュースになってるのか。さっきのあれが……」
「当たり前だよ! それより涼を知らないか。さっき電話をしたのに全然出なくて心配なんだ」
「あーえっと、涼なら……」
「あ……そっか。もしかして今一緒か」
洋の語尾が何かを察して小さくなっていく。
「うん、心配して見舞いに来てくれて」
「そういうことか、ならよかったよ。二人が無事で……本当に……よかった……」
洋は電話の向こうで涙ぐんでいるようだった。語尾がさっきから濁っている。心配かけてしまったなと思う反面、泣くほど無事を喜んでもらえて嬉しくもあった。
「あの……安志さん、もしかして洋兄さんから?」
「あぁそうだよ」
「通話に出てもいい?」
「おお、もちろん。洋、涼にかわるよ」
涼の方も、従兄弟兼日本での保護者の洋の声からの電話にほっとしているようだった。
「もしもし洋兄さん? あの、さっきは電話に出なくてごめんなさい」
「大丈夫だよ。お邪魔したかな。マネージャーさんからも電話もらったし、ニュースでも見て心配したよ。涼は怪我はないのか。安志の怪我は……入院って聞いて驚いている」
「うん、安志さんが僕を守ってくれたから無事だよ。でも安志さんが切り傷だらけで」
「そうか……怖かったな。涼、こっちは準備出来ているから今日からでも大丈夫だよ。おいで」
「え……」
「一週間雲隠れするのだろう? マネージャーさんから聞いたよ。翠さんにも了解取ったし、僕も涼が泊まりに来てくれるなんて嬉しいよ」
「ありがとう」
「安志も来れそうなら、一緒にって伝えて」
「うん!そうする」
****
電話を切るなり、安志さんが嬉しそうに聞いて来た。
「なに? 涼は明日から一週間オフなのか」
「うん、世間が騒がしいから一週間雲隠れしろって。だから洋兄さんの所に行こうと思って」
「本当か?」
安志さんが満面の笑みを浮かべていた。
「俺も怪我の療養で、一週間休みなんだ」
「えっ本当なの」
なんて嬉しいことだろう。
安志さんの生命の危機、僕も決死の覚悟で恐ろしい一日だった。その最後にこんなサプライズが待っているなんて!
「そうだ、涼ごめんな」
「なに?」
「せっかくもらった時計壊してしまって」
「あ……見せてもらえる」
安志さんから手渡された腕時計は僕とペアで、クリスマスに贈ったものだった。でもそんなことはどうでもいい。この腕時計が安志さんの心臓を守ってくれたのだから。
舞台袖からマネージャーたちに押さえつけながら見た光景を思い出し、ぞくっと悪寒が走る。ナイフは確実に安志さんの心臓をめがけて振り下ろされた。もう駄目だと目を瞑った時、ガラスの砕ける音がした。
文字盤のガラスが粉々に割れてしまっていた。
もう壊れて動かない時計。それでもこれは僕を命がけで守ってくれた安志さんの心の勲章だ。
「あーぁペアだったのに、残念だよ」
「そうだ!これ、沙織ちゃんから預かってきたんだ」
預かった時計は新品の僕の限定モデルの腕時計。まさに壊れてしまったものと同じだった。
「わ、限定で入手困難だって聞いたのに? いいのか」
「サオリちゃんがお礼にだって」
「そうか……でもサオリさんを守ったのは涼だよ、それに俺はこの壊れた時計も悪くないなって思っている。涼を守った証のようで、かっこいいよな」
「僕も……僕もそう思った。動かなくてもいい。壊れた文字盤を見るたびに、僕は今日のことを思い出すよ。僕のこと全身で守ってくれたこと。僕がどんなに安志さんを愛しているか、愛されているかを思い出すから……僕はこの時計が好きだ」
「あぁサオリちゃんには悪いが、俺はこの壊れた時計が気に入っているよ。俺達はさ、一つの時計で時を刻めれば充分じゃないか。これから先も俺と涼はずっと離れずに一緒にいるのだろう?」
まるでプロポーズのような言葉に、火が付いたように顔が赤くなった。
「涼、顔真っ赤。もう可愛いな。なぁ涼……涼はまだ若いし未来もあるけれども、俺はさ涼を手放すことが出来ないと思う。ずっと一緒にいてくれるか。洋と丈さんのようにずっと傍に……」
「嬉しいよ。そんなにはっきり言ってくれたの初めてだよ。僕の方こそまだまだ未熟だけど、頑張るから、安志さんに追いつけるように頑張るから」
「馬鹿だな、そのままの涼がいいんだよ。年相応でいい。無理して大人になるな。俺が見守っているからゆっくりでいい。あー早く抱きたい。洋には離れの個室を頼んでおいてくれよ」
「……安志さんってば、療養に行くんじゃ……」
「そうだな。つきっきりで涼が看病をしてくれるか」
「ふっ、喜んで!」
こんな会話、世間から見たら、甘くて死にそうだろう。
でも僕と安志さんには甘ったるい位でちょうどいい。
命の危険に晒されたというダメージは二人で蜜を塗り合って、克服していきたい。
「続きは北鎌倉で……」
「……だな」
二人はこうやっていろんなものから守り合って、お互いの位置を確立していくのかもしれない。
安志さんが僕を守る。
僕も安志さんを守っていく。
二人は共に生きていく。
未来の約束は壊れた時計に誓おう。
ありがとう。
そしてこれからよろしく。
安志&涼 番外編 「君を守る」 了
あとがき (不要な方はスルーで)
****
志生帆 海です。
現在773話まで来ました。こんなに長く連載していけるのも、皆さんの応援に励まされてです。いつもありがとうございます。
今日で安志と涼のハラハラドキドキな番外編は終了で、明日からまた舞台は「月影寺」に戻っていきます。今度は丈と洋の新居のリフォーム話は主軸になり、更に流と翠の話も深まっていきます。まだ超えないといけない山があります。
10
お気に入りに追加
445
あなたにおすすめの小説
【完結】Amnesia(アムネシア)~カフェ「時遊館」に現れた美しい青年は記憶を失っていた~
紫紺
ミステリー
郊外の人気カフェ、『時游館』のマスター航留は、ある日美しい青年と出会う。彼は自分が誰かも全て忘れてしまう記憶喪失を患っていた。
行きがかり上、面倒を見ることになったのが……。
※「Amnesia」は医学用語で、一般的には「記憶喪失」のことを指します。
わたしは夫のことを、愛していないのかもしれない
鈴宮(すずみや)
恋愛
孤児院出身のアルマは、一年前、幼馴染のヴェルナーと夫婦になった。明るくて優しいヴェルナーは、日々アルマに愛を囁き、彼女のことをとても大事にしている。
しかしアルマは、ある日を境に、ヴェルナーから甘ったるい香りが漂うことに気づく。
その香りは、彼女が勤める診療所の、とある患者と同じもので――――?

そんなの真実じゃない
イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———?
彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。
==============
人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。

好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる