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完結後の甘い話の章
『蜜月旅行 97』終わりは始まり
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翠の躰を隈なく眺めさせてもらった。
躰の内側のホクロの位置は全部確認出来た。もしかしたらこんな場所にもと願った場所にも、それはあった。
まるで官能のツボを刺激しているかのように、ホクロの位置を口で吸うと翠の躰はゆるゆると震えた。
太腿の内側、背中に二つ並ぶ小さなホクロ、脇腹も色っぽいな。
そして仕上げに翠の左目の目元にある泣きぼくろも……翠がどこか憂いて見えるのは、このせいなのか。
その名の通り翠の涙のような粒にも口づけをした。
翠は全てを見せてくれていた。なのに、まるで最後とでもいいたげな態度に少し腹が立ってしまった。
もっとじっくり、ゆっくりと……ベッドの上で、翠を抱こう。今宵は声を我慢しなくてもいいのだから、翠を激しく突き上げ啼かせてみたい。翠はどんな声で今宵は啼くのか、聴きたくて堪らない。
ところがベッドに翠を連れて来ると、先に横たわるように言われた。
「先に流が横になって」
「は?」
「いいから」
翠にトンっと肩を押され、俺はしぶしぶ仰向けになった。一体何をするつもりか。
翠は優しく微笑んでベッドを揺らしながら、俺に口づけをしてくれた。翠の方からしてくれる口づけは、とても甘美なものだった。
「ん……」
思わず、翠の腰に手をまわし、もっと深いものが欲しくて強請ってしまう。
「いいよ……あげる」
翠の方から舌を絡めてくれる。翠の方から積極的に誘う口づけを初めてもらった。なんだか下半身に直結しているようで、急にムラムラと変な気分になってくる。
「どうしたんだ、翠……今日はなんでそんなに積極的に?」
「ん……それは……いつももらってばかりだったから。僕だって流が欲しいよ」
そう言いながら、翠の熱いキスですっかり屹立してしまった股間に、翠が手を這わしてくる。こんな受け身なのは柄ではないのだが、翠がすることには逆らえない。それに翠自らがこんなことをしてくれるなんて、夢のようじゃないか!
翠のたおやかな指先は俺のバスローブを押しのけ、屹立に触れてくれた。
ブルっと期待で腰が震える。
翠はじっとそれを暫し見つめ、その後……頭を下半身にずらし舌を出し、慣れない動きで舐め始めた。
「おっおい! 慣れないことするな」
「ん……流は少し黙って」
翠なりに頑張っているのだろう。正直、俺のは大きく、まして翠に触れられ弾けんばかりのサイズになっているはずだ。
翠の小さな口には持て余す質量だと思うのだが、小さな口を懸命に開き、咥えこんでくれたのには感激で震えた。
まさか、こんな日が来るなんて。
俺はもうずっと恋していたんだ。
気が付いた時には、もう恋だと知っていた。
なのに相手は同性で、しかも実の兄だったなんて……
翠の弟として生まれたことを、どれほど呪ったことか。
だから信じられないよ。
俺達がこうやって一線を越えることが出来たのは夢のようだ。
たどたどしく舐めてくれる翠の髪の毛を、指でそっと梳いてやる。地肌がうっすら汗ばんでいることにより、翠が必死に施してくれているのが伝わり、愛おしい気持ちで胸が張り裂けそうになる。
俺にされて気持ちがよかったことを思い出しながら、舐めたり吸ったり一生懸命してくれているのが伝わり、俺の方もあまりに嬉しさに限界を感じていた。
「翠っ……もうよせっ! 出るから離せっ」
ところが翠は頭を振るだけで、どいてくれない。
まずい!このままじゃ本当に翠の中に放ってしまう。
翠が仕上げだといわんばかりに、ちゅっと吸い上げたので驚いた。こんなに翠が巧みに出来るなんて思わなくて、不覚にも弾けてしまった。
翠の口腔内に。
翠は一瞬目を丸くしたが、ゴクンと嚥下してくれた。
俺は一部始終を見てからはっとした。それから慌てて翠を跳ね飛ばし、冷蔵庫からペットボトルの水を持って来た。
「馬鹿! 無理するな! こんなことしたこともない癖にっ」
「大丈夫だよ……流のだから」
「そういうもんじゃない、いいから水を飲めよ。まずいだろう」
「……流の味だよ」
嫌がる翠に水を飲ませ、俺の上に跨がせた。きっちり着付けたはずのバスローブももうだいぶ乱れて来ていた。ちらちらと緩んだ腰紐から翠の胸元が見えるのが、そそられる。
「僕だって、流のが欲しかった。いつも流ばかりが僕のを奪うのだから」
拗ねたように感情を零す翠が愛おしい。
「しょうがないな。他にしたいことは? まさか挿れるってことはないよな?」
「ぷっ!流ごめん、それは流石に無理。……僕は流に抱かれる方がいい」
「ふっ憎らしい程、可愛い奴だ」
愉快そうに肩を揺らして笑う翠が、可愛いと思った。
俺達もういい歳だが、両想いは始まったばかりだからいいよな。
可愛いとか、綺麗だとか、好きだとか、愛しているとか……
そんな甘い睦言を囁きあっていいはずだ。
翠も俺も、何もかも解き放たれた自由な気持ちで、ベッドに沈み込んだ。
躰の内側のホクロの位置は全部確認出来た。もしかしたらこんな場所にもと願った場所にも、それはあった。
まるで官能のツボを刺激しているかのように、ホクロの位置を口で吸うと翠の躰はゆるゆると震えた。
太腿の内側、背中に二つ並ぶ小さなホクロ、脇腹も色っぽいな。
そして仕上げに翠の左目の目元にある泣きぼくろも……翠がどこか憂いて見えるのは、このせいなのか。
その名の通り翠の涙のような粒にも口づけをした。
翠は全てを見せてくれていた。なのに、まるで最後とでもいいたげな態度に少し腹が立ってしまった。
もっとじっくり、ゆっくりと……ベッドの上で、翠を抱こう。今宵は声を我慢しなくてもいいのだから、翠を激しく突き上げ啼かせてみたい。翠はどんな声で今宵は啼くのか、聴きたくて堪らない。
ところがベッドに翠を連れて来ると、先に横たわるように言われた。
「先に流が横になって」
「は?」
「いいから」
翠にトンっと肩を押され、俺はしぶしぶ仰向けになった。一体何をするつもりか。
翠は優しく微笑んでベッドを揺らしながら、俺に口づけをしてくれた。翠の方からしてくれる口づけは、とても甘美なものだった。
「ん……」
思わず、翠の腰に手をまわし、もっと深いものが欲しくて強請ってしまう。
「いいよ……あげる」
翠の方から舌を絡めてくれる。翠の方から積極的に誘う口づけを初めてもらった。なんだか下半身に直結しているようで、急にムラムラと変な気分になってくる。
「どうしたんだ、翠……今日はなんでそんなに積極的に?」
「ん……それは……いつももらってばかりだったから。僕だって流が欲しいよ」
そう言いながら、翠の熱いキスですっかり屹立してしまった股間に、翠が手を這わしてくる。こんな受け身なのは柄ではないのだが、翠がすることには逆らえない。それに翠自らがこんなことをしてくれるなんて、夢のようじゃないか!
翠のたおやかな指先は俺のバスローブを押しのけ、屹立に触れてくれた。
ブルっと期待で腰が震える。
翠はじっとそれを暫し見つめ、その後……頭を下半身にずらし舌を出し、慣れない動きで舐め始めた。
「おっおい! 慣れないことするな」
「ん……流は少し黙って」
翠なりに頑張っているのだろう。正直、俺のは大きく、まして翠に触れられ弾けんばかりのサイズになっているはずだ。
翠の小さな口には持て余す質量だと思うのだが、小さな口を懸命に開き、咥えこんでくれたのには感激で震えた。
まさか、こんな日が来るなんて。
俺はもうずっと恋していたんだ。
気が付いた時には、もう恋だと知っていた。
なのに相手は同性で、しかも実の兄だったなんて……
翠の弟として生まれたことを、どれほど呪ったことか。
だから信じられないよ。
俺達がこうやって一線を越えることが出来たのは夢のようだ。
たどたどしく舐めてくれる翠の髪の毛を、指でそっと梳いてやる。地肌がうっすら汗ばんでいることにより、翠が必死に施してくれているのが伝わり、愛おしい気持ちで胸が張り裂けそうになる。
俺にされて気持ちがよかったことを思い出しながら、舐めたり吸ったり一生懸命してくれているのが伝わり、俺の方もあまりに嬉しさに限界を感じていた。
「翠っ……もうよせっ! 出るから離せっ」
ところが翠は頭を振るだけで、どいてくれない。
まずい!このままじゃ本当に翠の中に放ってしまう。
翠が仕上げだといわんばかりに、ちゅっと吸い上げたので驚いた。こんなに翠が巧みに出来るなんて思わなくて、不覚にも弾けてしまった。
翠の口腔内に。
翠は一瞬目を丸くしたが、ゴクンと嚥下してくれた。
俺は一部始終を見てからはっとした。それから慌てて翠を跳ね飛ばし、冷蔵庫からペットボトルの水を持って来た。
「馬鹿! 無理するな! こんなことしたこともない癖にっ」
「大丈夫だよ……流のだから」
「そういうもんじゃない、いいから水を飲めよ。まずいだろう」
「……流の味だよ」
嫌がる翠に水を飲ませ、俺の上に跨がせた。きっちり着付けたはずのバスローブももうだいぶ乱れて来ていた。ちらちらと緩んだ腰紐から翠の胸元が見えるのが、そそられる。
「僕だって、流のが欲しかった。いつも流ばかりが僕のを奪うのだから」
拗ねたように感情を零す翠が愛おしい。
「しょうがないな。他にしたいことは? まさか挿れるってことはないよな?」
「ぷっ!流ごめん、それは流石に無理。……僕は流に抱かれる方がいい」
「ふっ憎らしい程、可愛い奴だ」
愉快そうに肩を揺らして笑う翠が、可愛いと思った。
俺達もういい歳だが、両想いは始まったばかりだからいいよな。
可愛いとか、綺麗だとか、好きだとか、愛しているとか……
そんな甘い睦言を囁きあっていいはずだ。
翠も俺も、何もかも解き放たれた自由な気持ちで、ベッドに沈み込んだ。
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