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第4章
逃避行 3
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「洋、おいで」
「うっ……」
シャワールームの中へもう一度洋を連れ込み、背中を向けるように立たせてから、ボディソープを泡立て、洋のまだ小さく震えている薄い躰にゆっくりと手を這わせ丁寧に洗ってやる。洋の躰を清めていくように労わるように、慎重に動かした。
洋の薄いピンク色の綺麗な乳首の周りも、丁寧に指先で刺激してやる。ボディソープの白い泡から擦ったり摘んだりする度に、どんどん尖っていくその先端がちらちらと見え隠れするのが艶めかしい。
「あっ……んんっ……」
さらに手を下肢に滑るように降ろしていく。洋の細い腰から形の良い尻に泡をつけながら、手を行ったり来たりさせ、その美しい躰のラインを確かめる。
久しぶりに洋の躰に触れることが出来、この瞬間をどんなに求めていたかを噛みしめた。洋を初めて抱いてから、こんなにも長い間抱かない日はなかった。
やっとだ、やっと……洋に触れられる。そう思うと熱い想いが躰の奥底からじわっと湧き上がってくる。
止まらない。
理性というものがなくなっていくこの感覚が懐かしい。
「洋……私の方こそ洋を助けられなくて……すまなかった」
「丈は何も悪い事なんてしていない。……むしろ……したのは俺の方だ」
「洋っ! もう自分を貶めるのはやめろ」
いつまでも汚れたことを気にしている洋がいじらしいが、いつまでもそれでは駄目だ。もどかしい思いを込めて、洋の顎を掴んで振り向かせ、口づけを落としていく。
二人の胸の間に泡が挟まり、ヌルヌルとした感触にぞくっとくる。
「私には、もう洋だけなんだ。洋とここにいるのだ。だから洋も私だけを見ていろ!」
洋の指を絡ませ絡めとり、シャワールームのガラス戸に押し付けながら、唇を更に深く奪っていく。
シャワーの水音が跳ねるように聞こえてくる中、思いの丈を込めた口づけと抱擁を繰り返していくと、洋の唇から呑み込み切れなかった唾液がつぅーっと落ちて行った。
「んっ……んんっ丈っ……本当に俺でいいのか」
「当たり前だ」
「じゃあ……俺のことを……また……前のように抱いてくれるのか」
この期に及んでもそんなことを心配する洋に、溜息が漏れる。
「当たり前だろう。お前が欲しい。抱いていいか」
「こっここで?」
「あぁ」
「分かった……して……上書きして欲しいんだ。すべて消し去って」
首を赤く染めた洋が、恥ずかしそうに目を潤ましながら私を見上げる。その華奢な首元を私は噛みつくように吸う。
「あぁ!」
途端に洋がのけぞるように喉を逸らして啼く。
「はっ、はぁ……んっ……」
鎖骨のあたりまで舌を這わし手で洋の弱い乳首を揉み込んでいくと、洋の喘ぎが止まらなくなっていく。
「大丈夫か」
「うっ……うん」
指先にシャワージェルをつけ、洋の蕾にあてがう。
「くっ」
洋にとっても私と触れ合うのは気が付けば一ヶ月ぶりになっている。洋の方も緊張して躰が硬くなっているのが分かる。
「少しきついな。しっかり解してやるから心配するな」
指先をズブっと洋の中に入れて、洋の感じるところを探してやり、刺激していけば、徐々に洋の内壁が蕩けだしていく。
「はうっ……あっ……」
なんともいえない艶めかしい声が洋から上がってくる。この声だ。この声を聴きたかった。
私にしか聴けない、この洋の感じている喘ぎ声が耳に届いた時、やっと私の腕の中に戻って来てくれたと実感できた。
「洋、止まらない。酷くしそうだ」
「いい……丈になら何をされてもいい!」
「うっ……」
シャワールームの中へもう一度洋を連れ込み、背中を向けるように立たせてから、ボディソープを泡立て、洋のまだ小さく震えている薄い躰にゆっくりと手を這わせ丁寧に洗ってやる。洋の躰を清めていくように労わるように、慎重に動かした。
洋の薄いピンク色の綺麗な乳首の周りも、丁寧に指先で刺激してやる。ボディソープの白い泡から擦ったり摘んだりする度に、どんどん尖っていくその先端がちらちらと見え隠れするのが艶めかしい。
「あっ……んんっ……」
さらに手を下肢に滑るように降ろしていく。洋の細い腰から形の良い尻に泡をつけながら、手を行ったり来たりさせ、その美しい躰のラインを確かめる。
久しぶりに洋の躰に触れることが出来、この瞬間をどんなに求めていたかを噛みしめた。洋を初めて抱いてから、こんなにも長い間抱かない日はなかった。
やっとだ、やっと……洋に触れられる。そう思うと熱い想いが躰の奥底からじわっと湧き上がってくる。
止まらない。
理性というものがなくなっていくこの感覚が懐かしい。
「洋……私の方こそ洋を助けられなくて……すまなかった」
「丈は何も悪い事なんてしていない。……むしろ……したのは俺の方だ」
「洋っ! もう自分を貶めるのはやめろ」
いつまでも汚れたことを気にしている洋がいじらしいが、いつまでもそれでは駄目だ。もどかしい思いを込めて、洋の顎を掴んで振り向かせ、口づけを落としていく。
二人の胸の間に泡が挟まり、ヌルヌルとした感触にぞくっとくる。
「私には、もう洋だけなんだ。洋とここにいるのだ。だから洋も私だけを見ていろ!」
洋の指を絡ませ絡めとり、シャワールームのガラス戸に押し付けながら、唇を更に深く奪っていく。
シャワーの水音が跳ねるように聞こえてくる中、思いの丈を込めた口づけと抱擁を繰り返していくと、洋の唇から呑み込み切れなかった唾液がつぅーっと落ちて行った。
「んっ……んんっ丈っ……本当に俺でいいのか」
「当たり前だ」
「じゃあ……俺のことを……また……前のように抱いてくれるのか」
この期に及んでもそんなことを心配する洋に、溜息が漏れる。
「当たり前だろう。お前が欲しい。抱いていいか」
「こっここで?」
「あぁ」
「分かった……して……上書きして欲しいんだ。すべて消し去って」
首を赤く染めた洋が、恥ずかしそうに目を潤ましながら私を見上げる。その華奢な首元を私は噛みつくように吸う。
「あぁ!」
途端に洋がのけぞるように喉を逸らして啼く。
「はっ、はぁ……んっ……」
鎖骨のあたりまで舌を這わし手で洋の弱い乳首を揉み込んでいくと、洋の喘ぎが止まらなくなっていく。
「大丈夫か」
「うっ……うん」
指先にシャワージェルをつけ、洋の蕾にあてがう。
「くっ」
洋にとっても私と触れ合うのは気が付けば一ヶ月ぶりになっている。洋の方も緊張して躰が硬くなっているのが分かる。
「少しきついな。しっかり解してやるから心配するな」
指先をズブっと洋の中に入れて、洋の感じるところを探してやり、刺激していけば、徐々に洋の内壁が蕩けだしていく。
「はうっ……あっ……」
なんともいえない艶めかしい声が洋から上がってくる。この声だ。この声を聴きたかった。
私にしか聴けない、この洋の感じている喘ぎ声が耳に届いた時、やっと私の腕の中に戻って来てくれたと実感できた。
「洋、止まらない。酷くしそうだ」
「いい……丈になら何をされてもいい!」
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