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第1章
君に抱かれる 2
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あまりの気持ち良さに心と身体がバラバラになりそうだ 。そんな自分が急に恥ずかしくなり逃げ出したくなるが 、そんなの丈は許してくれない 。
「洋……このまま最後まで抱いていいか」
「んっ……」
俺の中に少しだけ冷静な心が戻ってきて、恥ずかしさから逃げ出そうと必死にもがくが、あっという間に手首をシーツに縫いとめられ、再び甘く深い口づけで一気に攻められる。
「あっ……あ……あっ」
ぞくっと躰が震えるたびに、躰の奥のもっと奥の、今まで自分が知らなかった部分が疼きだす 。指はいつの間にか増え 、俺の中を縦横無尽にうごめいている。
「そろそろ挿れてもいいか。少し待っていろ」
丈は俺の後孔に何かどろっとした薬のようなものを垂らした。そのひんやりとした感触を受け、俺は覚悟を決めた。
いよいよなのか。
なんで、丈なんだろう 。
数えきれない程、男に襲わそうになって吐き気がするほど嫌だったこの先、なんとか未遂で終わっていた行為を、俺の方から誘うなんて 。
もしかしたら、俺は待っていたのか。
丈と出逢うのを !
そう確信できるほど 、後悔なんて気持ちはひとつもなくて 、ただ純粋に欲しい。丈が欲しい 。そんな気持ちで心が満ちていた。
「洋……少し痛いかもしれない」
「丈……いいよ。心配しないで」
丈の熱いものを感じた途端一気に挿入が始まり、徐々に痛みが広がってくる。
「んんっ……あっ痛っ!や……駄目……あぁっ!」
痛くないといったら嘘になる 。
今まで経験したことがない躰を突き刺される灼熱の痛みに 、頭の中が一瞬真っ赤になった 。
「痛っぁ……あっ!ううッ」
ぎゅっと目をつぶり躰を突き抜けていく痛みをやり過ごしていると、泪が自然に目尻に溜まっていく。
「すまない。痛いよな」
溜まる涙を、丈がそっと優しく吸ってくれる 。
「洋の初めてだな」
「んっ……あぁ……そんな」
丈の優しい口づけに落ち着きを取り戻し、痛みを通り過ぎた躰に快楽が少しづつ戻ってくる 。
「はっ…あぁ」
俺の中に丈がいる 。そんな初めての感覚に戸惑う。戸惑うが嫌じゃない。
嬉しい?何故そんな風に感じるのかわからない。でも遠い昔からの約束が叶ったような ……そんな気持ちが溢れてくる 。
俺は丈の背中に今一度手をまわし必死にしがみつく 。置いて行かれないように、共に上りつめたくて。
「洋、動いていいか」
その問いに恥ずかしさで震える躰で、コクリと頷くことが精一杯だ。丈の律動が一気に増せば、俺の中の気持ち良いところに擦れ、そこに熱が籠り、どろどろとなにか透明なものが溢れ流れ落ちていくのが分かる。
「んっああっ!」
丈はが更に激しく腰を揺らせば、途端に頭の中が真っ白になった。
「くっ」
丈からも堪え切れない色っぽい声が短く上がると同時に、躰の奥底に注ぎ込まれる白濁のもの。
「洋……可愛い」
「はぁはぁ……丈……」
愛おしそうな目、少し汗ばんだ手で、丈が俺の頬を優しく撫でてくれた。息がまだ整わない俺は、目を瞑ってその愛撫を深く受け止めた。
「洋……このまま最後まで抱いていいか」
「んっ……」
俺の中に少しだけ冷静な心が戻ってきて、恥ずかしさから逃げ出そうと必死にもがくが、あっという間に手首をシーツに縫いとめられ、再び甘く深い口づけで一気に攻められる。
「あっ……あ……あっ」
ぞくっと躰が震えるたびに、躰の奥のもっと奥の、今まで自分が知らなかった部分が疼きだす 。指はいつの間にか増え 、俺の中を縦横無尽にうごめいている。
「そろそろ挿れてもいいか。少し待っていろ」
丈は俺の後孔に何かどろっとした薬のようなものを垂らした。そのひんやりとした感触を受け、俺は覚悟を決めた。
いよいよなのか。
なんで、丈なんだろう 。
数えきれない程、男に襲わそうになって吐き気がするほど嫌だったこの先、なんとか未遂で終わっていた行為を、俺の方から誘うなんて 。
もしかしたら、俺は待っていたのか。
丈と出逢うのを !
そう確信できるほど 、後悔なんて気持ちはひとつもなくて 、ただ純粋に欲しい。丈が欲しい 。そんな気持ちで心が満ちていた。
「洋……少し痛いかもしれない」
「丈……いいよ。心配しないで」
丈の熱いものを感じた途端一気に挿入が始まり、徐々に痛みが広がってくる。
「んんっ……あっ痛っ!や……駄目……あぁっ!」
痛くないといったら嘘になる 。
今まで経験したことがない躰を突き刺される灼熱の痛みに 、頭の中が一瞬真っ赤になった 。
「痛っぁ……あっ!ううッ」
ぎゅっと目をつぶり躰を突き抜けていく痛みをやり過ごしていると、泪が自然に目尻に溜まっていく。
「すまない。痛いよな」
溜まる涙を、丈がそっと優しく吸ってくれる 。
「洋の初めてだな」
「んっ……あぁ……そんな」
丈の優しい口づけに落ち着きを取り戻し、痛みを通り過ぎた躰に快楽が少しづつ戻ってくる 。
「はっ…あぁ」
俺の中に丈がいる 。そんな初めての感覚に戸惑う。戸惑うが嫌じゃない。
嬉しい?何故そんな風に感じるのかわからない。でも遠い昔からの約束が叶ったような ……そんな気持ちが溢れてくる 。
俺は丈の背中に今一度手をまわし必死にしがみつく 。置いて行かれないように、共に上りつめたくて。
「洋、動いていいか」
その問いに恥ずかしさで震える躰で、コクリと頷くことが精一杯だ。丈の律動が一気に増せば、俺の中の気持ち良いところに擦れ、そこに熱が籠り、どろどろとなにか透明なものが溢れ流れ落ちていくのが分かる。
「んっああっ!」
丈はが更に激しく腰を揺らせば、途端に頭の中が真っ白になった。
「くっ」
丈からも堪え切れない色っぽい声が短く上がると同時に、躰の奥底に注ぎ込まれる白濁のもの。
「洋……可愛い」
「はぁはぁ……丈……」
愛おしそうな目、少し汗ばんだ手で、丈が俺の頬を優しく撫でてくれた。息がまだ整わない俺は、目を瞑ってその愛撫を深く受け止めた。
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