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第1章
君を抱く 2
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「洋……本当にいいのか 」
洋の口からそんな言葉が聞けるなんて、信じられない。
部屋の明るすぎる照明を落としてから、ベッドに横たわる洋の上に覆いかぶさるように跨り、そっと不安げな目で見つめ返す頬を優しく撫でてやる。
そして洋の着ている真っ白なシャツのボタンに手を伸ばし 、一つ一つゆっくり外して左右に見開き上半身を露わにした。 途端に白く細い躰が照明を落とした部屋に浮かび上がった。
あぁ洋は想像していた通り、穢れなく清らかでしなやかな肢体だ。傷一つない白くほっそりとした上品な体つきに惚れ惚れする。
静かな部屋にはお互いが緊張で息を呑む呼吸音とベッドがきしむ音だけが響いていく。
「本当にいいのか。覚悟は出来ているのか」
「ん……いいよ。俺は、丈になら……」
だが、私を誘うように伸ばした手は緊張で小刻みに震えている。
「可愛い……」
いつも強気な面もある洋なのに、今は緊張のあまり震えている。そのすべてが愛おしい。目を閉じながら彼の頬を撫で、唇に優しく口づけを落としてやる。
くちゅっ……くちゅ……
洋から甘い吐息があがってくる度に 、口づけはどんどん求める力が加わり激しくなってしまう 。
「うっ……ふっう…」
息継ぎのタイミングが分からない洋は、いささか苦しさの混じった声をあげ始める。
「んんっ……ううっ」
次第に苦しさから甘い吐息へと変化していくのを確認し 、一旦唇を離し腕の中にいる洋をじっと見つめると、私を見上げる洋と視線が絡み合う。少しぼーっとした表情で、だがまだ緊張しているようで肩が小刻みに震えている。 だから、その頼りない肩をぎゅっと抱きしめてやる。
「落ち着いて……」
首筋から舌を這わせ緊張して固くなっている胸の突起を口に含み、舌で転がしてやる。
「えっ!あっ……あぁ!」
洋はビクッと身体に電流が走ったかのように反応した。初めての感触に驚き上ずって逃げようとする腰に手をあてて、阻止する。
「逃げるな。大丈夫だから……」
「あっ……ああ」
洋は自分を納得させるように硬い表情で唾をごくりと呑み込んだ後、必死に花のような微笑みを作ってくれた。
「あぁ……俺は分かっている。お前に俺の全てをあげたい」
そう答え、私の肩に手を回し自分から引き寄せた。
可愛い。こんなに震えて緊張しているのに、それでも俺に触れさせてくれるのか。私は今まで、こんなに他人を愛おしいと感じたことはなかった。
何故だ?
何故君は私の心をこんなにも揺さぶる?
何故求めることを……すべて許してくれる?
今、君を抱く。
****
丈……。
お前に抱かれる日がとうとう来たのか。俺はずっとこの日を待っていたのかもしれない。 ずっとお前に会うために生きてきた気がするのは何故だろう。自分でも分からない気持ちによって、背中を押されているような気がする。
今から、俺は同性のお前に抱かれる。
間違っていない。これは昔から決まっていたことだ 。
そう確信が持てるのは何故なんだろう 。
お前に抱かれること、俺の方から誘った 。だから好きにしていい。
目を閉じて……丈からの愛撫を全身で受け止め 、震える躰の全てを委ねることを、俺は誓う。
今、君に抱かれる。
洋の口からそんな言葉が聞けるなんて、信じられない。
部屋の明るすぎる照明を落としてから、ベッドに横たわる洋の上に覆いかぶさるように跨り、そっと不安げな目で見つめ返す頬を優しく撫でてやる。
そして洋の着ている真っ白なシャツのボタンに手を伸ばし 、一つ一つゆっくり外して左右に見開き上半身を露わにした。 途端に白く細い躰が照明を落とした部屋に浮かび上がった。
あぁ洋は想像していた通り、穢れなく清らかでしなやかな肢体だ。傷一つない白くほっそりとした上品な体つきに惚れ惚れする。
静かな部屋にはお互いが緊張で息を呑む呼吸音とベッドがきしむ音だけが響いていく。
「本当にいいのか。覚悟は出来ているのか」
「ん……いいよ。俺は、丈になら……」
だが、私を誘うように伸ばした手は緊張で小刻みに震えている。
「可愛い……」
いつも強気な面もある洋なのに、今は緊張のあまり震えている。そのすべてが愛おしい。目を閉じながら彼の頬を撫で、唇に優しく口づけを落としてやる。
くちゅっ……くちゅ……
洋から甘い吐息があがってくる度に 、口づけはどんどん求める力が加わり激しくなってしまう 。
「うっ……ふっう…」
息継ぎのタイミングが分からない洋は、いささか苦しさの混じった声をあげ始める。
「んんっ……ううっ」
次第に苦しさから甘い吐息へと変化していくのを確認し 、一旦唇を離し腕の中にいる洋をじっと見つめると、私を見上げる洋と視線が絡み合う。少しぼーっとした表情で、だがまだ緊張しているようで肩が小刻みに震えている。 だから、その頼りない肩をぎゅっと抱きしめてやる。
「落ち着いて……」
首筋から舌を這わせ緊張して固くなっている胸の突起を口に含み、舌で転がしてやる。
「えっ!あっ……あぁ!」
洋はビクッと身体に電流が走ったかのように反応した。初めての感触に驚き上ずって逃げようとする腰に手をあてて、阻止する。
「逃げるな。大丈夫だから……」
「あっ……ああ」
洋は自分を納得させるように硬い表情で唾をごくりと呑み込んだ後、必死に花のような微笑みを作ってくれた。
「あぁ……俺は分かっている。お前に俺の全てをあげたい」
そう答え、私の肩に手を回し自分から引き寄せた。
可愛い。こんなに震えて緊張しているのに、それでも俺に触れさせてくれるのか。私は今まで、こんなに他人を愛おしいと感じたことはなかった。
何故だ?
何故君は私の心をこんなにも揺さぶる?
何故求めることを……すべて許してくれる?
今、君を抱く。
****
丈……。
お前に抱かれる日がとうとう来たのか。俺はずっとこの日を待っていたのかもしれない。 ずっとお前に会うために生きてきた気がするのは何故だろう。自分でも分からない気持ちによって、背中を押されているような気がする。
今から、俺は同性のお前に抱かれる。
間違っていない。これは昔から決まっていたことだ 。
そう確信が持てるのは何故なんだろう 。
お前に抱かれること、俺の方から誘った 。だから好きにしていい。
目を閉じて……丈からの愛撫を全身で受け止め 、震える躰の全てを委ねることを、俺は誓う。
今、君に抱かれる。
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