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10 本当の旦那様
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「アメリア、ただいま」
「フィン、お帰りなさいませ」
「……逢いたかった」
フィンは玄関でぎゅうと私を抱き締めてくれた。色んなことがあったが、私たちは予定通り結婚した。
結婚してからは、お互い敬称はなしにしようと決めた。癖で敬語は相変わらずだけど。
テオドールの誘拐事件があって知ったことだが、フィンは実は私のことをずっと好きだったらしい。
彼が騎士団入ったばかりの時に、厳しい訓練で怪我をしたそうだ。しかし彼は基本的に無表情なので、特に誰からも心配も治療もされずにただ痛みに耐えていたらしい。
その時たまたま王宮に来ていた私が彼を見かけて『大丈夫?』と声をかけて助けたらしいのだ(覚えていないけれど)
『国を守るために頑張っていただいて、ありがとうございます。どうか強い騎士になってくださいませ』
私は傷の手当てをして、ニコリと微笑んだらしい(覚えていないけれど)
「その時、あなたに恋をしました。誰も気付いていないのに、あなたは私のケガに気が付いてくれた。凛としていて、なんて素敵で綺麗な人なんだろうって。そして絶対に強くなろうと決意して、訓練も死ぬ気で頑張りました」
だが強い騎士になってからも家格の差や年齢のことが気になり、彼から私に話しかけることはできなかったそうだ。
そして一年前に私が誘拐されたと知り、足取りを辿って必死に探した結果……適当に時間を潰して助ける機会を伺っていたテオドールを追い抜いてフィンが助けてくれたということだったらしい。
「でも婚約してからも無表情でしたわよね。ぜんぜん触れてくださらなかったし」
「一度触れたら、我慢できなくなる気がしたんです。それに遠征前に頬に触れたら、あなたが避けたので……嫌がられてると思っていました」
あれはやっぱりわざと頬に触れていたのか。
「あれは急でびっくりしただけですわ。それにあなたも……ゴミがついていたって言ってたのに」
「と、とっさに誤魔化したんです。それに助けた御礼として、半ば無理矢理婚約することが申し訳なくて。でも……そんな卑怯な手を使っても……あなたと結婚するチャンスを逃したくなくて。すみません」
見た目通りの真面目っぷりに、私は笑ってしまった。
「私はあなたが助けてくれた瞬間に恋におちたの」
「そ……そうですか」
「大好きよ」
真っ赤に頬を染め、照れているフィンはとても可愛らしい。結婚してからの彼は、少しずつ表情豊かになってきている。
「……すぐに寝ましょう」
「え、ご飯は食べないのですか?」
「それより欲しいものがありますから」
フィンはニッと色っぽく微笑んで、私を横抱きにしてベッドに優しく下ろした。
「アメリア、愛してるよ」
「ちょ、ちょっと待ってください」
「可愛いアメリアを前にして、我慢なんてできるはずがない」
ちゅっちゅ……と軽いキスから、すぐに熱く深いキスに変わっていく。
そしてそのまま彼に、頭のてっぺんから足の指先まで全てをくまなく愛された。
「アメリア、とても綺麗だ」
フィンは、この時ばかりは甘く蕩ける顔を見せてくれる。二人きりの時の彼は、とても素直に感情を出してくれるようになったのだ。
「愛してるよ」
そしてとても色っぽくて格好良いので、私は毎回胸がドキドキしてしまう。結婚前に男女の経験がないと言って恥じらっていた人と、同一人物とは思えない。彼は真面目で勉強熱心なので、回数を重ねるたびに男としてものすごい成長を遂げていったのだった。
世間的にフィンは『超真面目な旦那様』だと言われている。だから、周りからは『仕事人間なんでしょう』とか『冷たそう』なんて思われている。
でもそれは間違っている。だってフィンは私を溺愛しており、いつも溢れんばかりの愛を伝えてくれる。
「アメリア、あーん」
「……フィン、一人で食べられますから」
「私がしたいのです。ほら、美味しいから口を開けてごらん」
今日も彼は私を膝の上に乗せて、自分がお土産で買ってきたスイーツを私に食べさせている。
「美味しいですか?」
「はい、すごく美味しいわ」
「それは良かった。もぐもぐ口を動かしているアメリアは、すごく可愛いですね。仕事の疲れも癒やされます」
「は、恥ずかしいです」
「恥じらっている姿もいいですね。この新しいワンピースもよく似合っています」
彼は私を後ろから抱き締め、ちゅっちゅと頬にキスをし続けている。
婚約中は全く言ってくれなかったが、旦那様になってからの彼は私の細かな変化にもすぐに反応して褒めてくれる。新しい服やアクセサリー、髪型を少し変えただけでも気が付いてくれる。
『以前からあなたの変化には全部気が付いていましたよ』
『でも、一度も指摘してくれなかったではありませんか』
『それは……私のような男が、あなたの細かな変化に全部気が付いたら気持ち悪いかと思って、言うのを我慢してました』
それを聞いて驚いてしまった。女性の変化なんて全く気が付かないタイプの男性だと勝手に思ってしまっていた。
『変化に気が付いてもらえるのは嬉しいですわ』
『そ、そうですか。では気が付いた時は、素直に感想をお伝えします』
そう言った瞬間から、フィンは私が少しでも何か変えると『可愛い』『似合ってる』『素敵です』と盛大に褒めてくれるようになったので……嬉しいけれど少し恥ずかしい。
実はそんな甘ったるい毎日を過ごしているのだが、外でのフィンは相変わらず無表情で真面目な男なので、周りからは未だに堅物騎士と呼ばれている。本人もそれを変える気はないようだ。
だけどこんなに甘く優しいフィンのことは、私だけが知っていればいい。
本当に、人は見かけによらないものだ。だって、みんなが堅物の真面目な騎士だと思っている彼は、とっても素敵な私の旦那様なのだから。
END
………………
これで本編は終了です。
あと一話、番外編として結婚後の二人を書きます。
良かったらそちらもお読みいただけると嬉しいです。
「フィン、お帰りなさいませ」
「……逢いたかった」
フィンは玄関でぎゅうと私を抱き締めてくれた。色んなことがあったが、私たちは予定通り結婚した。
結婚してからは、お互い敬称はなしにしようと決めた。癖で敬語は相変わらずだけど。
テオドールの誘拐事件があって知ったことだが、フィンは実は私のことをずっと好きだったらしい。
彼が騎士団入ったばかりの時に、厳しい訓練で怪我をしたそうだ。しかし彼は基本的に無表情なので、特に誰からも心配も治療もされずにただ痛みに耐えていたらしい。
その時たまたま王宮に来ていた私が彼を見かけて『大丈夫?』と声をかけて助けたらしいのだ(覚えていないけれど)
『国を守るために頑張っていただいて、ありがとうございます。どうか強い騎士になってくださいませ』
私は傷の手当てをして、ニコリと微笑んだらしい(覚えていないけれど)
「その時、あなたに恋をしました。誰も気付いていないのに、あなたは私のケガに気が付いてくれた。凛としていて、なんて素敵で綺麗な人なんだろうって。そして絶対に強くなろうと決意して、訓練も死ぬ気で頑張りました」
だが強い騎士になってからも家格の差や年齢のことが気になり、彼から私に話しかけることはできなかったそうだ。
そして一年前に私が誘拐されたと知り、足取りを辿って必死に探した結果……適当に時間を潰して助ける機会を伺っていたテオドールを追い抜いてフィンが助けてくれたということだったらしい。
「でも婚約してからも無表情でしたわよね。ぜんぜん触れてくださらなかったし」
「一度触れたら、我慢できなくなる気がしたんです。それに遠征前に頬に触れたら、あなたが避けたので……嫌がられてると思っていました」
あれはやっぱりわざと頬に触れていたのか。
「あれは急でびっくりしただけですわ。それにあなたも……ゴミがついていたって言ってたのに」
「と、とっさに誤魔化したんです。それに助けた御礼として、半ば無理矢理婚約することが申し訳なくて。でも……そんな卑怯な手を使っても……あなたと結婚するチャンスを逃したくなくて。すみません」
見た目通りの真面目っぷりに、私は笑ってしまった。
「私はあなたが助けてくれた瞬間に恋におちたの」
「そ……そうですか」
「大好きよ」
真っ赤に頬を染め、照れているフィンはとても可愛らしい。結婚してからの彼は、少しずつ表情豊かになってきている。
「……すぐに寝ましょう」
「え、ご飯は食べないのですか?」
「それより欲しいものがありますから」
フィンはニッと色っぽく微笑んで、私を横抱きにしてベッドに優しく下ろした。
「アメリア、愛してるよ」
「ちょ、ちょっと待ってください」
「可愛いアメリアを前にして、我慢なんてできるはずがない」
ちゅっちゅ……と軽いキスから、すぐに熱く深いキスに変わっていく。
そしてそのまま彼に、頭のてっぺんから足の指先まで全てをくまなく愛された。
「アメリア、とても綺麗だ」
フィンは、この時ばかりは甘く蕩ける顔を見せてくれる。二人きりの時の彼は、とても素直に感情を出してくれるようになったのだ。
「愛してるよ」
そしてとても色っぽくて格好良いので、私は毎回胸がドキドキしてしまう。結婚前に男女の経験がないと言って恥じらっていた人と、同一人物とは思えない。彼は真面目で勉強熱心なので、回数を重ねるたびに男としてものすごい成長を遂げていったのだった。
世間的にフィンは『超真面目な旦那様』だと言われている。だから、周りからは『仕事人間なんでしょう』とか『冷たそう』なんて思われている。
でもそれは間違っている。だってフィンは私を溺愛しており、いつも溢れんばかりの愛を伝えてくれる。
「アメリア、あーん」
「……フィン、一人で食べられますから」
「私がしたいのです。ほら、美味しいから口を開けてごらん」
今日も彼は私を膝の上に乗せて、自分がお土産で買ってきたスイーツを私に食べさせている。
「美味しいですか?」
「はい、すごく美味しいわ」
「それは良かった。もぐもぐ口を動かしているアメリアは、すごく可愛いですね。仕事の疲れも癒やされます」
「は、恥ずかしいです」
「恥じらっている姿もいいですね。この新しいワンピースもよく似合っています」
彼は私を後ろから抱き締め、ちゅっちゅと頬にキスをし続けている。
婚約中は全く言ってくれなかったが、旦那様になってからの彼は私の細かな変化にもすぐに反応して褒めてくれる。新しい服やアクセサリー、髪型を少し変えただけでも気が付いてくれる。
『以前からあなたの変化には全部気が付いていましたよ』
『でも、一度も指摘してくれなかったではありませんか』
『それは……私のような男が、あなたの細かな変化に全部気が付いたら気持ち悪いかと思って、言うのを我慢してました』
それを聞いて驚いてしまった。女性の変化なんて全く気が付かないタイプの男性だと勝手に思ってしまっていた。
『変化に気が付いてもらえるのは嬉しいですわ』
『そ、そうですか。では気が付いた時は、素直に感想をお伝えします』
そう言った瞬間から、フィンは私が少しでも何か変えると『可愛い』『似合ってる』『素敵です』と盛大に褒めてくれるようになったので……嬉しいけれど少し恥ずかしい。
実はそんな甘ったるい毎日を過ごしているのだが、外でのフィンは相変わらず無表情で真面目な男なので、周りからは未だに堅物騎士と呼ばれている。本人もそれを変える気はないようだ。
だけどこんなに甘く優しいフィンのことは、私だけが知っていればいい。
本当に、人は見かけによらないものだ。だって、みんなが堅物の真面目な騎士だと思っている彼は、とっても素敵な私の旦那様なのだから。
END
………………
これで本編は終了です。
あと一話、番外編として結婚後の二人を書きます。
良かったらそちらもお読みいただけると嬉しいです。
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