18 / 32
17 お泊まりデート③
しおりを挟む
「俺はソファーで寝るんで、レベッカさんはベッドを使ってください」
レオンさんが真面目な顔でそんなことを言うので、驚いてしまった。
「ベッドがかなり広いですから、隣で並んで寝ましょう」
そう伝えると、彼はぶわっと頬が真っ赤に染まった。そして困った顔をしてポリポリと頭をかきながらもごもごと話し出した。
「そう言ってくださるのはめちゃくちゃ嬉しいです。でも流石にそうなると……俺は何もしない自信がないと言いますか……健全な男の欲望があると言いますか……」
自分で言いながら恥ずかしくなったのか、顔を両手で隠している。
「はぁ……格好悪いですね。俺が大人の男だったらきっと『何もしないから抱き締めて眠らせて』とか言えるのに。余裕ないガキですみません」
「……いいですよ」
私はグッと拳に力を入れて、意を決してその言葉を絞り出した。
「…………………………え?」
「あなたとならいいです。何があっても」
緊張して声が震えてしまう。そしてレオンさんは目を大きく見開いて固まってしまった。
――こんなこと言うべきではなかったか。
「レベッカさん、酔って……ます?」
酔いのせいで誤魔化しても良かったが、なんとなくそうしたくなかった。
「酔っていません。正直な私の気持ちです」
彼の反応が怖くて、それだけ伝えて逃げるように「お風呂に入ってきます」とその場を立ち去った。
シャワーを浴びながら、なんて大胆なことを言ったのだろうと後悔が襲ってきた。だけど、これは本音でもある。
私の初めてはレオンさん、そして我儘かもしれないがレオンさんの初めても私がいい。明日もわからないこの命ならば、有限な時間を大切にしたい。
彼の人生の最後まで一緒にいられないのであれば、最初の相手くらいは私が欲しい。
いつか彼が最後の恋をした時に、そういえば最初の相手はレベッカだったな……懐かしいな位に思い出してくれたらそれだけでいいのだから。
私はいつもより念入りに全身を洗って、バスルームを出た。
「すみません、先にお風呂いただきました」
私が髪をタオルで拭きながら部屋に入ると、レオンさんはバッとあからさまに顔を背けた。
「……?」
さっきあんなことを言ったから、困っているのかもしれないなと申し訳なく思った。
「先程は変なこと言ってすみませんでした。あの、私がソファーで寝ますからレオンさんがベッドを使ってくだ……」
「レベッカさんをソファーに寝かせるなんてできません!!」
レオンさんは食い気味に話し出した。何故か顔が真っ赤になっている。
「なんか顔が赤くありませんか?」
「そっ……そりゃそうですよ!レベッカさんのガウン姿も……その濡れた髪も……すごく……色っぽいから戸惑います」
「へ?」
色っぽい?髪が濡れているのが?
「俺が乾かしますから、俺の前に座ってください」
そう言われて、彼の前にちょこんと座ると「風」と唱えた。
するとブワッと心地の良い風が舞って、一瞬で髪の毛がサラサラに乾いた。
「うわっ、すごい!もう乾いたわ。まるで魔法みたい」
「ははっ、何言ってるんですか。レベッカさんの恋人は魔法使いなんですから覚えておいてください」
自分自身に魔法を使われることなんて初めてなので、新鮮な気持ちだった。そして彼に後ろからギュッと抱き締められる。
「俺、レベッカさんと一緒のベッドで寝たいです。でも一つになるのは結婚してからって決めています。あなたを大事にしたいし、古いって言われるかもしれないけどこれは男としてのケジメだから。だからそこは譲れません」
どうやら今夜私の願いは叶いそうにない。だけど、こういう誠実なところが好きなので……仕方がない。
「わかりました。きちんと考えてくださってありがとうございます」
「格好つけた後で、なんなんですが……」
それから彼はガシガシと乱暴に頭をかきだした。髪の毛はもうぐしゃぐしゃだ。
「何もしないとは言い切れませんが、大丈夫ですか?」
「ん?」
何もしないとは言い切れない発言はわざわざ私にするべきものなのだろうか?普通は黙っていて、そういう雰囲気にもっていって自然とするものでは?
「レベッカさんの前では俺は煩悩だらけですから。いっぱいキスしたいし、いっぱい抱き締めたいし……いっぱい触れたいです」
真っ赤になりながら正直にそんな告白をしてくれる。
――可愛いな。
この人には狡さとか駆け引きとかそういうものは無いらしい。
「い、嫌だったら俺ソファーに行きます。こんなこと言ってますけど、レベッカさんが嫌がることは絶対しませんし、絶対にしたくない」
私は彼の手に自分の手を重ね、安心させるように優しく撫でた。
「レオンさんにされて嫌なことなんてありません」
「……っ!」
レオンさんは急に私の肩を持ってガバリと引き剥がした。
「シャ……シャワーをアビテキマス」
「ごゆっくり」
「ハイ」
片言になり両手と両足を一緒に出しながら歩いている彼は、色んなものにガンガンとぶつかりながら浴室に消えて行った。その後も奥でガチャガチャと大きな音を立てていたので、色々と心配になったが恐らく放っておいた方が良いのだろうとそっとしておいた。
――レオンさんの動揺がすごいわね。
私ももちろん緊張しているけれど、彼の慌てっぷりにむしろ冷静になってきた。
私は彼が入浴中にガウンから持ってきていた夜着に着替えた。一緒に寝るなんて思ってもいなかったので、普通の……いや、嘘だ。同じ部屋に泊まるなんて思ってはいなかったが、見られる可能性もあるかもと大人っぽくってお洒落な物をちょっと奮発して買ってしまった。
「……遅いな」
彼が入ってからだいぶ時間が経過しているので中で倒れたりしていないかと心配していると、彼がやっと出てきた。もう髪は乾いているので浴室で魔法をかけてきたらしい。
「お待たせしました」
先程よりは若干落ち着いた様子のレオンさんだったが、わたしの夜着をチラリと見て照れている。
「その夜着……もしかしてそれ俺に見せるために用意してくれたんですか?なーんて……冗談です……」
ハハハと笑うレオンさんの言葉に私の頬がブワッと染まった。その指摘が図星だったからだ。
「……っ!」
「えっ!?レベッカさん?その反応はまさか。ほ、ほ、本当ですか!?」
「……ごめんなさい。私……浮かれてるみたい。恥ずかし……っ」
あまりの恥ずかしさに私は顔を両手で隠して下を向いた。すると、私の肩にそっと手が添えられた。
「恥ずかしくないです。レベッカさんがこの旅行楽しみにしてくれてたなら、俺はめちゃくちゃ嬉しい。それに俺のために……服を選んでくれたなんてとても幸せです」
レオンさんはちゅっ、と私の手にキスをして「顔を見せて」と甘く囁いた。そっと手を外すと蕩けるように微笑み、唇にキスをしてくれた。
そしてそのままベッドにドサリと押し倒された。レオンさんの美しいブルーの瞳がギラギラと獲物を狙う獣のように光っている。
――こんなに男っぽい人だったかしら。
いつもと違う表情にドキッと胸が高鳴る。ニコニコ優しいレオンさんは今はどこにもいない。
「レベッカさん、綺麗です。とても可愛い」
「凄く似合ってる」
「柔らかくて気持ちいいです」
彼は夜着の上から私の身体をそっとなぞって、顔や首に沢山キスをしている。
「レベッカさんの全てを愛しています」
「私も……愛しています」
そのまま何度も何度も唇を吸われて、部屋中にちゅっちゅとリップ音だけが響いていて恥ずかしい。
「かわい……大好き……」
私が慣れていないせいなのか、あまりにも情熱的なせいなのかはわからないが上手く息ができない。昨日まで一度もしたことがなかったのに、今日だけで何度キスをしたのだろう?
そんな時、彼が私からいきなりガバリと身体を離した。
「これ以上したら……俺、理性が負けてレベッカさんを襲ってしまいそうです。だから、もうおやすみなさい」
そう言って私の顔が見えぬように、ギュッと胸の中に抱き寄せた。
ドキドキドキ……自分の胸の鼓動が激しい。そして彼の温もりがポカポカと温かくて気持ちがいい。
レオンさんは細身だと思っていたが、ガッシリと筋肉がある。そういえば入団した時よりもだいぶ背が伸びた気がする。愛おしくてすりっと頬擦りをすると、彼が優しく頭を撫でてくれた。
「レオンさん、おやすみなさい」
「おやすみなさい、レベッカさん」
おでこにキスをされそっと目をつぶった。寝られないかと思ったが、長旅の疲れとレオンさんの体温でいつの間にか眠りについていた。
レオンさんが真面目な顔でそんなことを言うので、驚いてしまった。
「ベッドがかなり広いですから、隣で並んで寝ましょう」
そう伝えると、彼はぶわっと頬が真っ赤に染まった。そして困った顔をしてポリポリと頭をかきながらもごもごと話し出した。
「そう言ってくださるのはめちゃくちゃ嬉しいです。でも流石にそうなると……俺は何もしない自信がないと言いますか……健全な男の欲望があると言いますか……」
自分で言いながら恥ずかしくなったのか、顔を両手で隠している。
「はぁ……格好悪いですね。俺が大人の男だったらきっと『何もしないから抱き締めて眠らせて』とか言えるのに。余裕ないガキですみません」
「……いいですよ」
私はグッと拳に力を入れて、意を決してその言葉を絞り出した。
「…………………………え?」
「あなたとならいいです。何があっても」
緊張して声が震えてしまう。そしてレオンさんは目を大きく見開いて固まってしまった。
――こんなこと言うべきではなかったか。
「レベッカさん、酔って……ます?」
酔いのせいで誤魔化しても良かったが、なんとなくそうしたくなかった。
「酔っていません。正直な私の気持ちです」
彼の反応が怖くて、それだけ伝えて逃げるように「お風呂に入ってきます」とその場を立ち去った。
シャワーを浴びながら、なんて大胆なことを言ったのだろうと後悔が襲ってきた。だけど、これは本音でもある。
私の初めてはレオンさん、そして我儘かもしれないがレオンさんの初めても私がいい。明日もわからないこの命ならば、有限な時間を大切にしたい。
彼の人生の最後まで一緒にいられないのであれば、最初の相手くらいは私が欲しい。
いつか彼が最後の恋をした時に、そういえば最初の相手はレベッカだったな……懐かしいな位に思い出してくれたらそれだけでいいのだから。
私はいつもより念入りに全身を洗って、バスルームを出た。
「すみません、先にお風呂いただきました」
私が髪をタオルで拭きながら部屋に入ると、レオンさんはバッとあからさまに顔を背けた。
「……?」
さっきあんなことを言ったから、困っているのかもしれないなと申し訳なく思った。
「先程は変なこと言ってすみませんでした。あの、私がソファーで寝ますからレオンさんがベッドを使ってくだ……」
「レベッカさんをソファーに寝かせるなんてできません!!」
レオンさんは食い気味に話し出した。何故か顔が真っ赤になっている。
「なんか顔が赤くありませんか?」
「そっ……そりゃそうですよ!レベッカさんのガウン姿も……その濡れた髪も……すごく……色っぽいから戸惑います」
「へ?」
色っぽい?髪が濡れているのが?
「俺が乾かしますから、俺の前に座ってください」
そう言われて、彼の前にちょこんと座ると「風」と唱えた。
するとブワッと心地の良い風が舞って、一瞬で髪の毛がサラサラに乾いた。
「うわっ、すごい!もう乾いたわ。まるで魔法みたい」
「ははっ、何言ってるんですか。レベッカさんの恋人は魔法使いなんですから覚えておいてください」
自分自身に魔法を使われることなんて初めてなので、新鮮な気持ちだった。そして彼に後ろからギュッと抱き締められる。
「俺、レベッカさんと一緒のベッドで寝たいです。でも一つになるのは結婚してからって決めています。あなたを大事にしたいし、古いって言われるかもしれないけどこれは男としてのケジメだから。だからそこは譲れません」
どうやら今夜私の願いは叶いそうにない。だけど、こういう誠実なところが好きなので……仕方がない。
「わかりました。きちんと考えてくださってありがとうございます」
「格好つけた後で、なんなんですが……」
それから彼はガシガシと乱暴に頭をかきだした。髪の毛はもうぐしゃぐしゃだ。
「何もしないとは言い切れませんが、大丈夫ですか?」
「ん?」
何もしないとは言い切れない発言はわざわざ私にするべきものなのだろうか?普通は黙っていて、そういう雰囲気にもっていって自然とするものでは?
「レベッカさんの前では俺は煩悩だらけですから。いっぱいキスしたいし、いっぱい抱き締めたいし……いっぱい触れたいです」
真っ赤になりながら正直にそんな告白をしてくれる。
――可愛いな。
この人には狡さとか駆け引きとかそういうものは無いらしい。
「い、嫌だったら俺ソファーに行きます。こんなこと言ってますけど、レベッカさんが嫌がることは絶対しませんし、絶対にしたくない」
私は彼の手に自分の手を重ね、安心させるように優しく撫でた。
「レオンさんにされて嫌なことなんてありません」
「……っ!」
レオンさんは急に私の肩を持ってガバリと引き剥がした。
「シャ……シャワーをアビテキマス」
「ごゆっくり」
「ハイ」
片言になり両手と両足を一緒に出しながら歩いている彼は、色んなものにガンガンとぶつかりながら浴室に消えて行った。その後も奥でガチャガチャと大きな音を立てていたので、色々と心配になったが恐らく放っておいた方が良いのだろうとそっとしておいた。
――レオンさんの動揺がすごいわね。
私ももちろん緊張しているけれど、彼の慌てっぷりにむしろ冷静になってきた。
私は彼が入浴中にガウンから持ってきていた夜着に着替えた。一緒に寝るなんて思ってもいなかったので、普通の……いや、嘘だ。同じ部屋に泊まるなんて思ってはいなかったが、見られる可能性もあるかもと大人っぽくってお洒落な物をちょっと奮発して買ってしまった。
「……遅いな」
彼が入ってからだいぶ時間が経過しているので中で倒れたりしていないかと心配していると、彼がやっと出てきた。もう髪は乾いているので浴室で魔法をかけてきたらしい。
「お待たせしました」
先程よりは若干落ち着いた様子のレオンさんだったが、わたしの夜着をチラリと見て照れている。
「その夜着……もしかしてそれ俺に見せるために用意してくれたんですか?なーんて……冗談です……」
ハハハと笑うレオンさんの言葉に私の頬がブワッと染まった。その指摘が図星だったからだ。
「……っ!」
「えっ!?レベッカさん?その反応はまさか。ほ、ほ、本当ですか!?」
「……ごめんなさい。私……浮かれてるみたい。恥ずかし……っ」
あまりの恥ずかしさに私は顔を両手で隠して下を向いた。すると、私の肩にそっと手が添えられた。
「恥ずかしくないです。レベッカさんがこの旅行楽しみにしてくれてたなら、俺はめちゃくちゃ嬉しい。それに俺のために……服を選んでくれたなんてとても幸せです」
レオンさんはちゅっ、と私の手にキスをして「顔を見せて」と甘く囁いた。そっと手を外すと蕩けるように微笑み、唇にキスをしてくれた。
そしてそのままベッドにドサリと押し倒された。レオンさんの美しいブルーの瞳がギラギラと獲物を狙う獣のように光っている。
――こんなに男っぽい人だったかしら。
いつもと違う表情にドキッと胸が高鳴る。ニコニコ優しいレオンさんは今はどこにもいない。
「レベッカさん、綺麗です。とても可愛い」
「凄く似合ってる」
「柔らかくて気持ちいいです」
彼は夜着の上から私の身体をそっとなぞって、顔や首に沢山キスをしている。
「レベッカさんの全てを愛しています」
「私も……愛しています」
そのまま何度も何度も唇を吸われて、部屋中にちゅっちゅとリップ音だけが響いていて恥ずかしい。
「かわい……大好き……」
私が慣れていないせいなのか、あまりにも情熱的なせいなのかはわからないが上手く息ができない。昨日まで一度もしたことがなかったのに、今日だけで何度キスをしたのだろう?
そんな時、彼が私からいきなりガバリと身体を離した。
「これ以上したら……俺、理性が負けてレベッカさんを襲ってしまいそうです。だから、もうおやすみなさい」
そう言って私の顔が見えぬように、ギュッと胸の中に抱き寄せた。
ドキドキドキ……自分の胸の鼓動が激しい。そして彼の温もりがポカポカと温かくて気持ちがいい。
レオンさんは細身だと思っていたが、ガッシリと筋肉がある。そういえば入団した時よりもだいぶ背が伸びた気がする。愛おしくてすりっと頬擦りをすると、彼が優しく頭を撫でてくれた。
「レオンさん、おやすみなさい」
「おやすみなさい、レベッカさん」
おでこにキスをされそっと目をつぶった。寝られないかと思ったが、長旅の疲れとレオンさんの体温でいつの間にか眠りについていた。
2
お気に入りに追加
397
あなたにおすすめの小説
幼馴染に奪われそうな王子と公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
「王子様、本当に愛しているのは誰ですか???」
「私が愛しているのは君だけだ……」
「そんなウソ……これ以上は通用しませんよ???」
背後には幼馴染……どうして???
【完結】 婚約破棄間近の婚約者が、記憶をなくしました
瀬里
恋愛
その日、砂漠の国マレから留学に来ていた第13皇女バステトは、とうとうやらかしてしまった。
婚約者である王子ルークが好意を寄せているという子爵令嬢を、池に突き落とそうとしたのだ。
しかし、池には彼女をかばった王子が落ちることになってしまい、更に王子は、頭に怪我を負ってしまった。
――そして、ケイリッヒ王国の第一王子にして王太子、国民に絶大な人気を誇る、朱金の髪と浅葱色の瞳を持つ美貌の王子ルークは、あろうことか記憶喪失になってしまったのである。(第一部)
ケイリッヒで王子ルークに甘やかされながら平穏な学生生活を送るバステト。
しかし、祖国マレではクーデターが起こり、バステトの周囲には争乱の嵐が吹き荒れようとしていた。
今、為すべき事は何か?バステトは、ルークは、それぞれの想いを胸に、嵐に立ち向かう!(第二部)
全33話+番外編です
小説家になろうで600ブックマーク、総合評価5000ptほどいただいた作品です。
拍子挿絵を描いてくださったのは、ゆゆの様です。 挿絵の拡大は、第8話にあります。
https://www.pixiv.net/users/30628019
https://skima.jp/profile?id=90999
退役騎士の居候生活
夏菜しの
恋愛
戦の功績で騎士爵を賜ったオレーシャは辺境を警備する職に就いていた。
東方で三年、南方で二年。新たに赴任した南方で不覚を取り、怪我をしたオレーシャは騎士団を退役することに決めた。
彼女は騎士団を退役し暮らしていた兵舎を出ることになる。
新たな家を探してみるが幼い頃から兵士として暮らしてきた彼女にはそう言った常識が無く、家を見つけることなく退去期間を向かえてしまう。
事情を知った団長フェリックスは彼女を仮の宿として自らの家に招いた。
何も知らないオレーシャはそこで過ごすうちに、色々な事を知っていく。
※オレーシャとフェリックスのお話です。
虐げられた人生に疲れたので本物の悪女に私はなります
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
伯爵家である私の家には両親を亡くして一緒に暮らす同い年の従妹のカサンドラがいる。当主である父はカサンドラばかりを溺愛し、何故か実の娘である私を虐げる。その為に母も、使用人も、屋敷に出入りする人達までもが皆私を馬鹿にし、時には罠を這って陥れ、その度に私は叱責される。どんなに自分の仕業では無いと訴えても、謝罪しても許されないなら、いっそ本当の悪女になることにした。その矢先に私の婚約者候補を名乗る人物が現れて、話は思わぬ方向へ・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
根暗令嬢の華麗なる転身
しろねこ。
恋愛
「来なきゃよかったな」
ミューズは茶会が嫌いだった。
茶会デビューを果たしたものの、人から不細工と言われたショックから笑顔になれず、しまいには根暗令嬢と陰で呼ばれるようになった。
公爵家の次女に産まれ、キレイな母と実直な父、優しい姉に囲まれ幸せに暮らしていた。
何不自由なく、暮らしていた。
家族からも愛されて育った。
それを壊したのは悪意ある言葉。
「あんな不細工な令嬢見たことない」
それなのに今回の茶会だけは断れなかった。
父から絶対に参加してほしいという言われた茶会は特別で、第一王子と第二王子が来るものだ。
婚約者選びのものとして。
国王直々の声掛けに娘思いの父も断れず…
応援して頂けると嬉しいです(*´ω`*)
ハピエン大好き、完全自己満、ご都合主義の作者による作品です。
同名主人公にてアナザーワールド的に別な作品も書いています。
立場や環境が違えども、幸せになって欲しいという思いで作品を書いています。
一部リンクしてるところもあり、他作品を見て頂ければよりキャラへの理解が深まって楽しいかと思います。
描写的なものに不安があるため、お気をつけ下さい。
ゆるりとお楽しみください。
こちら小説家になろうさん、カクヨムさんにも投稿させてもらっています。
森に捨てられた令嬢、本当の幸せを見つけました。
玖保ひかる
恋愛
[完結]
北の大国ナバランドの貴族、ヴァンダーウォール伯爵家の令嬢アリステルは、継母に冷遇され一人別棟で生活していた。
ある日、継母から仲直りをしたいとお茶会に誘われ、勧められたお茶を口にしたところ意識を失ってしまう。
アリステルが目を覚ましたのは、魔の森と人々が恐れる深い森の中。
森に捨てられてしまったのだ。
南の隣国を目指して歩き出したアリステル。腕利きの冒険者レオンと出会い、新天地での新しい人生を始めるのだが…。
苦難を乗り越えて、愛する人と本当の幸せを見つける物語。
※小説家になろうで公開した作品を改編した物です。
※完結しました。
【完結】断罪を終えた令嬢は、まだ恋を知らない。〜年下騎士から好意を向けられている?対処の仕方がわかりません⋯⋯。
福田 杜季
恋愛
母親の離縁により、プライセル公爵家の跡取り娘となったセシリアには、新しい婚約者候補が現れた。
彼の名は、エリアーシュ・ラザル。
セシリアよりも2つ年下の騎士の青年だった。
実の弟ともまともに会話をしてこなかったセシリアには、年下の彼との接し方が分からない。
それどころか彼の顔をまともに直視することすらできなくなってしまったセシリアに、エリアーシュは「まずはお互いのことをよく知ろう」と週に一度会うことを提案する。
だが、週に一度の逢瀬を重ねる度に、セシリアの症状は悪化していって⋯⋯。
断罪を終えた令嬢は、今度こそ幸せになれるのか?
※拙著『義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜』の続編ですが、前作を読んでいなくても楽しめるようにします。
※例によってふんわり設定です。なるべく毎日更新できるよう頑張ります。
※執筆時間確保とネタバレ&矛盾防止のため、ご感想への返信は簡単めになります⋯。ご容赦ください。
いつかの空を見る日まで
たつみ
恋愛
皇命により皇太子の婚約者となったカサンドラ。皇太子は彼女に無関心だったが、彼女も皇太子には無関心。婚姻する気なんてさらさらなく、逃げることだけ考えている。忠実な従僕と逃げる準備を進めていたのだが、不用意にも、皇太子の彼女に対する好感度を上げてしまい、執着されるはめに。複雑な事情がある彼女に、逃亡中止は有り得ない。生きるも死ぬもどうでもいいが、皇宮にだけはいたくないと、従僕と2人、ついに逃亡を決行するのだが。
------------
復讐、逆転ものではありませんので、それをご期待のかたはご注意ください。
悲しい内容が苦手というかたは、特にご注意ください。
中世・近世の欧風な雰囲気ですが、それっぽいだけです。
どんな展開でも、どんと来いなかた向けかもしれません。
(うわあ…ぇう~…がはっ…ぇえぇ~…となるところもあります)
他サイトでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる