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番外編
もちもち②
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エルは今日から二日間仕事で帰らない。これは絶好のチャンスだ。私の身体はだいぶ痩せて、あと少しであのドレスが着れそうなのだ。
「二日間、先生の所へ行くわ」
「わかりました」
「奥様……旦那様が何かあったのかと、とても心配しておられました。不安であまりよく眠れていらっしゃらないようですし、そろそろ本当のことを伝えてあげてもらえないでしょうか?」
オリバーにそう言われて、彼が私のことをそんなに心配していたのかと申し訳なくなった。
「ええ。戻られたら言うわね。そして絶対あのドレスを着て彼を出迎えるわ」
オリバーとノエルは少し困ったように「わかりました。応援します」と微笑んでくれた。
♢♢♢
そして今日は最後のダンスレッスン。これでやっとダイエットは終わりを迎える。これからも気をつけるけれど、少しずつ普通の生活に戻ろうと思う。
「先生、今日もよろしくお願い致します」
「クリスティン様、計画は順調ですか?」
「はい! おかげさまで。もうお気に入りのドレスが着られそうなのです」
「そうですか、では本当に今日が最後ですね。でも残念です、貴方のように可愛らしい生徒さんが居なくなるなんて」
先生は整ったお顔立ちに切長の眼、線は細いのに筋肉がついていて……そしてオールバックにし一つに結んである髪がセクシーだ。
「まあ、先生の方が素敵です」
「はは、ありがとうございます。さあ、最後のレッスンをしましょうか?」
「はい」
先生にぴったりとくっ付き、踊り始める。舞踏会ではゆっくりした曲が多いが、今回はダイエット目的なので激しめのダンスをしている。動きが激しいがなかなか刺激的で楽しい。
「とってもお上手ですよ」
「先生のリードが良いおかげですわ」
うっすら汗をかくほど踊り、レッスンは終わりになった。先生は最後だから、と外まで見送ってくださった。
「お世話になり、ありがとうございました」
「いや、こちらこそありがとうございました。とても楽しかったです。またいつでも来てください」
「はい」
「さようなら」
先生は私のおでこにチュッとキスをしてくれた。微笑んだ顔がとても格好良くて、ポッと頬が染まってしまう。私はペコリと頭を下げて、馬車に飛び乗った。
「早くエルに逢いたいな」
私は家に着いて、あのドレスに袖を通した。なんの問題もなくスッとファスナーが上がった。
「ノエルーっ! 着られたわ」
「奥様、おめでとうございます!」
他の使用人やシェフ達も、エルに秘密で私のダイエットを見守ってくれていたので一緒に成功を喜んでくれた。しかし、オリバーから残念な報告が入った。
「奥様申し上げにくいのですが、旦那様は急な仕事で今夜は戻られないそうです。先程連絡がありました」
「そうなの。それは……仕方がないわね」
上手くいかないもので、彼は急な仕事で屋敷に帰らずそのまま任務へつくことになったらしい。私はエルに見せるために着たドレスをそっと脱いだ。
♢♢♢
翌日の夜遅くに、疲れた顔でエルは帰ってきた。そりゃそうだ……休みなく働いてしんどくないはずがない。
「おかえりなさいませ。大変でしたね」
私が出迎えても、彼は力なく微笑むだけだった。余程仕事が大変だったのね。
「ああ、ただいま。クリス、俺が遅い時は無理して起きていなくてもいいよ。身体を……壊してはいけないから」
「出迎えたかったのです。あのね、エルに話したいことがあるの」
私は今夜あのドレスを着ている。今まで一緒に寝れなかった理由を話して、謝りたい。そして綺麗になった私を見て欲しかった。
「話……それは今夜でないとだめか? 悪い……疲れていて」
私はそう言われてハッと気が付いた。そうだ……彼は仕事で疲れているのに、私は自分のことばかり言って我儘だったわ。
いつも彼は『君の声を聞くと疲れが吹っ飛ぶんだ。どんな些細なことも何でも話して』なんて言ってくれていたから……甘えてしまっていた。
「ご、ごめんなさい。もちろん今夜でなくていいの。おやすみなさいませ」
「悪いな……おやすみ」
私の頭をぽんと撫でて、彼は自室へ消えていった。夫婦の寝室には……来ないよね。寂しいが仕方ない。彼の体調が優先だ。私も自室で眠りについた。
それから数日、なんとなく彼に避けられている。最低限の挨拶はするし、顔も見るが少し長く話そうとすると逃げられる。これではまるで結婚当初のようだ。夫婦生活もないし、別の部屋で寝ている。
元々はダイエットのために私が先に夫婦生活を避けていたので……彼に文句は言えない。私が悪い。でも……エルはただ疲れているだけ? 本当に?
「私は嫌われちゃたのかしら?」
部屋で窓の外を眺めながらそう呟いた。なんだか涙が出そう。ノエルは「そんなはずはありません」と哀しそうな顔で否定してくれる。
ダイエット頑張ったのに、裏目に出ちゃった。ずっと仲良くしていたのに。こんなことなら素直にエルに『太った』と謝ればよかった。きっと彼は『それでも可愛い』って言ってくれた気がする。自分が馬鹿だったなと後悔した。
それでもし『痩せてくれ』と言われたら『頑張ります!』と言ってダイエットを始めたら良かったのだ。
私は沈んだ気持ちを振り払おうと、街に出た。彼に変な態度をとっていたことを謝ろうと思い、お詫びのために何か刺繍を作ろうと思ったのだ。手芸屋さんに向かう途中で、ダンスの先生にたまたまお会いした。
「クリスティン様、どうされましたか? 浮かない顔ですね?」
「あ……先生……」
「せっかくの可愛い顔が台無しですよ」
ニコリと微笑んでくれる先生に、私は涙が溢れてきた。先生には痩せるために力になってもらったのに……それが無駄になってしまった。
先生が私の涙を指で拭おうとしてくれたその時、後ろから「俺の妻に、触れるな」と低く冷たい声がした。
――その声は。
私が振り向くと、そこにはなぜか怒った表情のエルが立っていた。
「クリス、君は騙されている! こいつは君以外にも女が沢山いるんだ」
「……へ?」
――これは一体なんの話なのだろうか?
「俺には君しかいないんだ。君が彼を好きだって言っても、俺は絶対に別れない」
街のど真ん中で、エルにぎゅっと強く抱き締められた。彼を好き? 別れない??
「こんなやつより、俺の方が君を愛してる。だから……お願いだ。俺から離れて行かないでくれ」
彼はさらに私を強く抱き寄せ、悲痛な声でそんなことを言った。
「エル……エル! ちょっと待って。何か誤解してるわ」
「誤解だと……? だって君はこの男と俺に秘密で逢引きをしていたじゃないか」
まさか、彼にそんな誤解をされていたなんて思ってもいなかった。私は驚いてすぐに言葉が出なかった。
「ははははは、旦那様は私のことを、君の情人だと勘違いしたようですね。貴方様のお相手になれるならとても光栄ですが」
「勘違いだと……?」
エルはギロっと先生を睨んでいる。先生はそれを見てくすりと微笑んだ。
エル、違う違う……違うの! どうしてこんな勘違いをされてしまったのか。
「エル、勘違いよ! だって……先生は女性だもの」
「……じょせい……女性?」
「はい。男装をされているけど、先生は女性です! 元々は舞台で男役をされていて……私はダンスのレッスンを受けていたのです。先生は男性パートを踊ってくださるの」
彼にそう説明すると、エルはその場にずるずると崩れ落ち項垂れて動かなくなった。
「ああ、本気で焦った。俺の勝手な勘違いで……良かった」
「エルったら……どうしてそんなこと思ったのよ」
彼は仕事で街に出ていた時に、私が先生と会っているところを目撃したらしい。習い事をしてるなんて知らなかったし、おでこにキスをされていたから……自分に隠れてそういう仲なのかと思ったらしい。しかも、先生がいろんな女性と歩いているのを見て……私が騙されているのだと思ったそうだ。
エルはゆっくり立ちあがり、先生に頭を下げた。
「あなたを男などと……レディに失礼なことを言った。妻が世話になったのに、本当にすまなかった。誤解した自分が恥ずかしいよ」
彼は赤く染めた頬を片手で隠した。
「お顔をお上げくださいませ。私は職業柄わざと男装してレディ達の相手をしています。だからむしろ男と間違われるようにしていますので、気にされないでください」
「すまない、ありがとう」
「クリスティン様は、貴方様のために頑張っていらっしゃいました。ここへ通っていた理由は……彼女から直接聞いてください」
先生は「愛されてて良かったですね。また遊びに来てくださいね」と格好良くフッと笑って、去って行った。
どうやら私達は……お互い色々話さないといけないことが沢山あるようだ。
「二日間、先生の所へ行くわ」
「わかりました」
「奥様……旦那様が何かあったのかと、とても心配しておられました。不安であまりよく眠れていらっしゃらないようですし、そろそろ本当のことを伝えてあげてもらえないでしょうか?」
オリバーにそう言われて、彼が私のことをそんなに心配していたのかと申し訳なくなった。
「ええ。戻られたら言うわね。そして絶対あのドレスを着て彼を出迎えるわ」
オリバーとノエルは少し困ったように「わかりました。応援します」と微笑んでくれた。
♢♢♢
そして今日は最後のダンスレッスン。これでやっとダイエットは終わりを迎える。これからも気をつけるけれど、少しずつ普通の生活に戻ろうと思う。
「先生、今日もよろしくお願い致します」
「クリスティン様、計画は順調ですか?」
「はい! おかげさまで。もうお気に入りのドレスが着られそうなのです」
「そうですか、では本当に今日が最後ですね。でも残念です、貴方のように可愛らしい生徒さんが居なくなるなんて」
先生は整ったお顔立ちに切長の眼、線は細いのに筋肉がついていて……そしてオールバックにし一つに結んである髪がセクシーだ。
「まあ、先生の方が素敵です」
「はは、ありがとうございます。さあ、最後のレッスンをしましょうか?」
「はい」
先生にぴったりとくっ付き、踊り始める。舞踏会ではゆっくりした曲が多いが、今回はダイエット目的なので激しめのダンスをしている。動きが激しいがなかなか刺激的で楽しい。
「とってもお上手ですよ」
「先生のリードが良いおかげですわ」
うっすら汗をかくほど踊り、レッスンは終わりになった。先生は最後だから、と外まで見送ってくださった。
「お世話になり、ありがとうございました」
「いや、こちらこそありがとうございました。とても楽しかったです。またいつでも来てください」
「はい」
「さようなら」
先生は私のおでこにチュッとキスをしてくれた。微笑んだ顔がとても格好良くて、ポッと頬が染まってしまう。私はペコリと頭を下げて、馬車に飛び乗った。
「早くエルに逢いたいな」
私は家に着いて、あのドレスに袖を通した。なんの問題もなくスッとファスナーが上がった。
「ノエルーっ! 着られたわ」
「奥様、おめでとうございます!」
他の使用人やシェフ達も、エルに秘密で私のダイエットを見守ってくれていたので一緒に成功を喜んでくれた。しかし、オリバーから残念な報告が入った。
「奥様申し上げにくいのですが、旦那様は急な仕事で今夜は戻られないそうです。先程連絡がありました」
「そうなの。それは……仕方がないわね」
上手くいかないもので、彼は急な仕事で屋敷に帰らずそのまま任務へつくことになったらしい。私はエルに見せるために着たドレスをそっと脱いだ。
♢♢♢
翌日の夜遅くに、疲れた顔でエルは帰ってきた。そりゃそうだ……休みなく働いてしんどくないはずがない。
「おかえりなさいませ。大変でしたね」
私が出迎えても、彼は力なく微笑むだけだった。余程仕事が大変だったのね。
「ああ、ただいま。クリス、俺が遅い時は無理して起きていなくてもいいよ。身体を……壊してはいけないから」
「出迎えたかったのです。あのね、エルに話したいことがあるの」
私は今夜あのドレスを着ている。今まで一緒に寝れなかった理由を話して、謝りたい。そして綺麗になった私を見て欲しかった。
「話……それは今夜でないとだめか? 悪い……疲れていて」
私はそう言われてハッと気が付いた。そうだ……彼は仕事で疲れているのに、私は自分のことばかり言って我儘だったわ。
いつも彼は『君の声を聞くと疲れが吹っ飛ぶんだ。どんな些細なことも何でも話して』なんて言ってくれていたから……甘えてしまっていた。
「ご、ごめんなさい。もちろん今夜でなくていいの。おやすみなさいませ」
「悪いな……おやすみ」
私の頭をぽんと撫でて、彼は自室へ消えていった。夫婦の寝室には……来ないよね。寂しいが仕方ない。彼の体調が優先だ。私も自室で眠りについた。
それから数日、なんとなく彼に避けられている。最低限の挨拶はするし、顔も見るが少し長く話そうとすると逃げられる。これではまるで結婚当初のようだ。夫婦生活もないし、別の部屋で寝ている。
元々はダイエットのために私が先に夫婦生活を避けていたので……彼に文句は言えない。私が悪い。でも……エルはただ疲れているだけ? 本当に?
「私は嫌われちゃたのかしら?」
部屋で窓の外を眺めながらそう呟いた。なんだか涙が出そう。ノエルは「そんなはずはありません」と哀しそうな顔で否定してくれる。
ダイエット頑張ったのに、裏目に出ちゃった。ずっと仲良くしていたのに。こんなことなら素直にエルに『太った』と謝ればよかった。きっと彼は『それでも可愛い』って言ってくれた気がする。自分が馬鹿だったなと後悔した。
それでもし『痩せてくれ』と言われたら『頑張ります!』と言ってダイエットを始めたら良かったのだ。
私は沈んだ気持ちを振り払おうと、街に出た。彼に変な態度をとっていたことを謝ろうと思い、お詫びのために何か刺繍を作ろうと思ったのだ。手芸屋さんに向かう途中で、ダンスの先生にたまたまお会いした。
「クリスティン様、どうされましたか? 浮かない顔ですね?」
「あ……先生……」
「せっかくの可愛い顔が台無しですよ」
ニコリと微笑んでくれる先生に、私は涙が溢れてきた。先生には痩せるために力になってもらったのに……それが無駄になってしまった。
先生が私の涙を指で拭おうとしてくれたその時、後ろから「俺の妻に、触れるな」と低く冷たい声がした。
――その声は。
私が振り向くと、そこにはなぜか怒った表情のエルが立っていた。
「クリス、君は騙されている! こいつは君以外にも女が沢山いるんだ」
「……へ?」
――これは一体なんの話なのだろうか?
「俺には君しかいないんだ。君が彼を好きだって言っても、俺は絶対に別れない」
街のど真ん中で、エルにぎゅっと強く抱き締められた。彼を好き? 別れない??
「こんなやつより、俺の方が君を愛してる。だから……お願いだ。俺から離れて行かないでくれ」
彼はさらに私を強く抱き寄せ、悲痛な声でそんなことを言った。
「エル……エル! ちょっと待って。何か誤解してるわ」
「誤解だと……? だって君はこの男と俺に秘密で逢引きをしていたじゃないか」
まさか、彼にそんな誤解をされていたなんて思ってもいなかった。私は驚いてすぐに言葉が出なかった。
「ははははは、旦那様は私のことを、君の情人だと勘違いしたようですね。貴方様のお相手になれるならとても光栄ですが」
「勘違いだと……?」
エルはギロっと先生を睨んでいる。先生はそれを見てくすりと微笑んだ。
エル、違う違う……違うの! どうしてこんな勘違いをされてしまったのか。
「エル、勘違いよ! だって……先生は女性だもの」
「……じょせい……女性?」
「はい。男装をされているけど、先生は女性です! 元々は舞台で男役をされていて……私はダンスのレッスンを受けていたのです。先生は男性パートを踊ってくださるの」
彼にそう説明すると、エルはその場にずるずると崩れ落ち項垂れて動かなくなった。
「ああ、本気で焦った。俺の勝手な勘違いで……良かった」
「エルったら……どうしてそんなこと思ったのよ」
彼は仕事で街に出ていた時に、私が先生と会っているところを目撃したらしい。習い事をしてるなんて知らなかったし、おでこにキスをされていたから……自分に隠れてそういう仲なのかと思ったらしい。しかも、先生がいろんな女性と歩いているのを見て……私が騙されているのだと思ったそうだ。
エルはゆっくり立ちあがり、先生に頭を下げた。
「あなたを男などと……レディに失礼なことを言った。妻が世話になったのに、本当にすまなかった。誤解した自分が恥ずかしいよ」
彼は赤く染めた頬を片手で隠した。
「お顔をお上げくださいませ。私は職業柄わざと男装してレディ達の相手をしています。だからむしろ男と間違われるようにしていますので、気にされないでください」
「すまない、ありがとう」
「クリスティン様は、貴方様のために頑張っていらっしゃいました。ここへ通っていた理由は……彼女から直接聞いてください」
先生は「愛されてて良かったですね。また遊びに来てくださいね」と格好良くフッと笑って、去って行った。
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