わからない

狐優 月

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わからない  その2

これからのこと

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 大学や進路を考えているうちに、全てがどうでもよくみえてきた。
 妹も,同じで,高校受験を控えていた。成績が良いので,私立高校は,いきたいところにどこでも併願推薦等可能である。しかし、私と同じ公立志望だった。私は,そのことが何故か嫌だった。妹が決めた志望校は,自分が落ちた、志望校より、偏差値が高く、しかも,母親が行っていた所だった。そのことも、自分にとっては,嫌で,胸が締め付けられるような感じだった。
  自分は,志望校に落ちてしまったが,もし、妹が合格して,その高校に通うことになったら,自分が惨めなような,出来損ないなような気がした。そう思う日が何日かあった。自分の中で簡単に分けて二つの感情がぶつかり合っていた。妹には,後悔したり、つまらない高校生活や、合わない高校には,行ってほしくなく、幸せに楽しく過ごして欲しいことを望んでいる。しかし、それとは逆に、妹に、志望校にあってほしくない気持ちもあった。偏差値が高いところに行けば,より勉強も大変になり,勉強ばかりな人になってしまいそうで、いろんな不安があった。妹の事を思っているのか,結局は,自分が出来損ないと思われたくないのか。
 やはり,自分は,自己中心的な人間で人のやりたい事,未来を奪うような事を考える最低な自分がいると思っている。
 他の人とは,考え方が異なっている。妹が勉強している時,やりすぎないかどと、思っている。また,何をしているか気にしてしまうことが多々ある。普通は,気にしない、それなのに気にする自分,は、本当に嫌だった。
 家族に幸せになってもらいたいのに,あれはしてほしくない,しないで欲しいなと、自分を中心に考えてしまう。そんな自分が嫌い。消えてなくなればいいと思っている。いなくなれば,いいとおもう。
 家族に嫌いかどうか聞いたことがある。妹に「どおしてそんなこと聞くの❓」そう言われた。普通は,聞かないから。自分にとって、人にとっての当たり前,普通がわからない状態だった。病気になってから,食事や人について敏感に反応したり気になるようになったのは,確かな気がする。しかし,自分の考えが変われば、発言や行動が変わる。
 
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