9月9日11時

みゆたろ

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不死鳥

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周りをキョロキョロと確認しながら、護の方に歩み寄ってくる彼女は、声を潜めてこう言った。

「ーー不死鳥」

その後、口もとに人差し指をあてて、シーって言うポーズを取る。
護もまた小声で聞き直した。

「不死鳥って何なの?」

ふぅ。
彼女は深くため息をついて、私の顔を見た。
二人はヒソヒソと話を続ける。

「詳しくはわからないけど、、ケイコの死にきっと何か関わりがあると思う」

「どうしてそう思うの?」

「ケイコから、その名前を聞いた次の日だったんだ。ケイコが自殺したのーーお願い!マモルさん、ちゃんと真実を見つけてね」

「あ、あの君の名前は?」

「紫織...勝又紫織《かつまたしおり》です。何かわかったら、また教えてください」

そう言ってニッコリと微笑むと、彼女は深々と頭を下げて、その場を去っていった。

ーー不死鳥。

紫織さんが護に託した希望。
ジャーナリストとして、俺(マモル)は必ず、真実を見つける。
そう誓った。

その頃、田中宏美の事を探っていた敦はーー。
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