13 / 35
第十二話
しおりを挟む
恵は受話器を置くと、すぐに昔の同級生だった藤沢誠に電話を入れた。
「ーーもしもし、藤沢くん?」
「そうだけど?誰?」
「私よ。中学の同級生だった原口恵」
「あぁ、久しぶりー」
急に彼は軽い声を出した。
「まだ警官やってる?」
「一応ね、、」
「お願いがあるんだけど、聞いてくれるかなぁ?」
急に恵は猫なで声を出した。
「何?」
「ちょっと調べてほしいものがあるのーー昔の事件に関係ありそうなんだけど、、どう?」
「どんな事件?」
「殺人事件の証拠になる物だと思うんだけど、、?」
「いーよ。内緒で調べてやるよ」
持つべきものは善き友だ、と思う。
明日、品物を持っていくと言って、恵は受話器を置いた。
買い物をして家に帰ると、もう秀二が帰っていた。
「どうだった?警察の人ーー?」
言葉少なに秀二が聞いた。
「調べてくれるそうよ。ところでとーゆー事なの?説明して」
恵は急に理解した様な僕の声を聞いたせいか?僕に問い詰める。
ーー一体何があったのか?と。
僕はこれまでの経緯を母に話した。
東京拘置所に行き、中山兼に会いに言った時、すでに面会客がいて、それが沢田昌平だった事。
二人が話していた内容をーー。
「えっ?じゃ、、」
「多分、父さんは事件の現場を目撃しちゃったんだ。それで証拠を持ってたから、殺された。ーーそんなところだろう。」
大きく深呼吸する。
「直接、手を下したのは、、あの四人の中の誰かじゃない。あの四人がグルになって、父さんを殺したんだ」
「そんなーー?」
母がよろめく。
そのまま母は座り込んだ。
「ーーあの人が殺された?」
信じられない思いで一杯だった。
「ーー母さん、僕は間違ってたのかも知れない。ただ真実を知りたいと思って、調べ始めた。でも、殺人だった。それなら僕はどーしたらいーのか?わからない」
僕には涙が流れた。
「すべてはあの証拠を調べてもらってからだ」
その結果次第で、僕がどうするか?考えても遅くはない。
恵は例の警察官の友人に、灰皿を預けてくれているらしい。
指紋と血痕の有無を調べてほしいと言った。
それから丸一日が経過して、恵のケータイが鳴った。
恵はすぐさま、電話を僕に渡す。
「簡潔に言いますと、この灰皿には6名の指紋とAB型の血痕が見つかりました」
その報告を聞いて、ーーやっぱり、と思った。
「ーーもしもし、藤沢くん?」
「そうだけど?誰?」
「私よ。中学の同級生だった原口恵」
「あぁ、久しぶりー」
急に彼は軽い声を出した。
「まだ警官やってる?」
「一応ね、、」
「お願いがあるんだけど、聞いてくれるかなぁ?」
急に恵は猫なで声を出した。
「何?」
「ちょっと調べてほしいものがあるのーー昔の事件に関係ありそうなんだけど、、どう?」
「どんな事件?」
「殺人事件の証拠になる物だと思うんだけど、、?」
「いーよ。内緒で調べてやるよ」
持つべきものは善き友だ、と思う。
明日、品物を持っていくと言って、恵は受話器を置いた。
買い物をして家に帰ると、もう秀二が帰っていた。
「どうだった?警察の人ーー?」
言葉少なに秀二が聞いた。
「調べてくれるそうよ。ところでとーゆー事なの?説明して」
恵は急に理解した様な僕の声を聞いたせいか?僕に問い詰める。
ーー一体何があったのか?と。
僕はこれまでの経緯を母に話した。
東京拘置所に行き、中山兼に会いに言った時、すでに面会客がいて、それが沢田昌平だった事。
二人が話していた内容をーー。
「えっ?じゃ、、」
「多分、父さんは事件の現場を目撃しちゃったんだ。それで証拠を持ってたから、殺された。ーーそんなところだろう。」
大きく深呼吸する。
「直接、手を下したのは、、あの四人の中の誰かじゃない。あの四人がグルになって、父さんを殺したんだ」
「そんなーー?」
母がよろめく。
そのまま母は座り込んだ。
「ーーあの人が殺された?」
信じられない思いで一杯だった。
「ーー母さん、僕は間違ってたのかも知れない。ただ真実を知りたいと思って、調べ始めた。でも、殺人だった。それなら僕はどーしたらいーのか?わからない」
僕には涙が流れた。
「すべてはあの証拠を調べてもらってからだ」
その結果次第で、僕がどうするか?考えても遅くはない。
恵は例の警察官の友人に、灰皿を預けてくれているらしい。
指紋と血痕の有無を調べてほしいと言った。
それから丸一日が経過して、恵のケータイが鳴った。
恵はすぐさま、電話を僕に渡す。
「簡潔に言いますと、この灰皿には6名の指紋とAB型の血痕が見つかりました」
その報告を聞いて、ーーやっぱり、と思った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
一体だれが悪いのか?それはわたしと言いました
LIN
恋愛
ある日、国民を苦しめて来たという悪女が処刑された。身分を笠に着て、好き勝手にしてきた第一王子の婚約者だった。理不尽に虐げられることもなくなり、ようやく平和が戻ったのだと、人々は喜んだ。
その後、第一王子は自分を支えてくれる優しい聖女と呼ばれる女性と結ばれ、国王になった。二人の優秀な側近に支えられて、三人の子供達にも恵まれ、幸せしか無いはずだった。
しかし、息子である第一王子が嘗ての悪女のように不正に金を使って豪遊していると報告を受けた国王は、王族からの追放を決めた。命を取らない事が温情だった。
追放されて何もかもを失った元第一王子は、王都から離れた。そして、その時の出会いが、彼の人生を大きく変えていくことになる…
※いきなり処刑から始まりますのでご注意ください。
夫から国外追放を言い渡されました
杉本凪咲
恋愛
夫は冷淡に私を国外追放に処した。
どうやら、私が使用人をいじめたことが原因らしい。
抵抗虚しく兵士によって連れていかれてしまう私。
そんな私に、被害者である使用人は笑いかけていた……
妻のち愛人。
ひろか
恋愛
五つ下のエンリは、幼馴染から夫になった。
「ねーねー、ロナぁー」
甘えん坊なエンリは子供の頃から私の後をついてまわり、結婚してからも後をついてまわり、無いはずの尻尾をブンブン振るワンコのような夫。
そんな結婚生活が四ヶ月たった私の誕生日、目の前に突きつけられたのは離縁書だった。
形だけの妻ですので
hana
恋愛
結婚半年で夫のワルツは堂々と不倫をした。
相手は伯爵令嬢のアリアナ。
栗色の長い髪が印象的な、しかし狡猾そうな女性だった。
形だけの妻である私は黙認を強制されるが……
人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる