15 / 86
追い出された男
しおりを挟む
逃げ出す様にして、男は去っていった。
大きなため息。
「まったくもー、何を考えてるんだか?あの男はーー」
母はがっかりした様子で、何を今更。ーーそうぼやいている。
数年ばかり前なら、受け入れたかも知れないが、もー10年も前の事だ。
愛なんて感情は心のそこに封印している。
二度とそんな感情を感じる事はないだろう。
もうずっと一人でいい。夕夏がいればーー。
その思いを確かめる様に、足音を立てないようにそっと、二階にある夕夏の寝室に向かった。
階段を上り終えると、静かに扉を開ける。
そこには、柴ちゃんと顔を並べるようにして、眠っている夕夏がいた。
室内に入る。
夕夏の頭を撫でようとすると、柴ちゃんが目を冷ます。
ワンッワンワン。
元気に吠える柴ちゃんを撫でて、もう一度寝かそうと思ったが、遊びたくなってしまったようで、柴ちゃんは足元にまとわりついてくる。
「ーーん?どーしたの?」
目をこすりながら、夕夏が言った。
「ーーごめんね。起こしちゃった?」
静香は聞いた。
「ううん。大丈夫」
「もう一回寝なさい」
静香は夕夏のおでこを撫でる。
あっとゆう間に、夕夏は深い眠りの中に落ちていったようだった。
静かにドアを閉め、外に出ると柴ちゃんも外に出てきていた。
階段を下りようとする静香の足元にまとわりついている。
柴ちゃんは、階段が平気な子の様だ。
犬は階段を降りる時に、怖がるイメージだったが、柴ちゃんに限って言えば、どーやら違うらしい。
あっとゆう間に、柴ちゃんと共に一階にたどり着いた。
柴ちゃんは、ワンワンと吠えている。
ーーどーしてあの男が来た時に吠えなかったのだろうか?
あんな変なところから入って来ようとしてたと言うのに、、。
大きなため息。
「まったくもー、何を考えてるんだか?あの男はーー」
母はがっかりした様子で、何を今更。ーーそうぼやいている。
数年ばかり前なら、受け入れたかも知れないが、もー10年も前の事だ。
愛なんて感情は心のそこに封印している。
二度とそんな感情を感じる事はないだろう。
もうずっと一人でいい。夕夏がいればーー。
その思いを確かめる様に、足音を立てないようにそっと、二階にある夕夏の寝室に向かった。
階段を上り終えると、静かに扉を開ける。
そこには、柴ちゃんと顔を並べるようにして、眠っている夕夏がいた。
室内に入る。
夕夏の頭を撫でようとすると、柴ちゃんが目を冷ます。
ワンッワンワン。
元気に吠える柴ちゃんを撫でて、もう一度寝かそうと思ったが、遊びたくなってしまったようで、柴ちゃんは足元にまとわりついてくる。
「ーーん?どーしたの?」
目をこすりながら、夕夏が言った。
「ーーごめんね。起こしちゃった?」
静香は聞いた。
「ううん。大丈夫」
「もう一回寝なさい」
静香は夕夏のおでこを撫でる。
あっとゆう間に、夕夏は深い眠りの中に落ちていったようだった。
静かにドアを閉め、外に出ると柴ちゃんも外に出てきていた。
階段を下りようとする静香の足元にまとわりついている。
柴ちゃんは、階段が平気な子の様だ。
犬は階段を降りる時に、怖がるイメージだったが、柴ちゃんに限って言えば、どーやら違うらしい。
あっとゆう間に、柴ちゃんと共に一階にたどり着いた。
柴ちゃんは、ワンワンと吠えている。
ーーどーしてあの男が来た時に吠えなかったのだろうか?
あんな変なところから入って来ようとしてたと言うのに、、。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
子供なんていらないと言ったのは貴男だったのに
砂礫レキ
恋愛
男爵夫人のレティシアは突然夫のアルノーから離縁を言い渡される。
結婚してから十年間経つのに跡継ぎが出来ないことが理由だった。
アルノーは妊娠している愛人と共に妻に離婚を迫る。
そしてレティシアは微笑んで応じた。前後編で終わります。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
前回は断頭台で首を落とされましたが、今回はお父様と協力して貴方達を断頭台に招待します。
夢見 歩
ファンタジー
長年、義母と義弟に虐げられた末に無実の罪で断頭台に立たされたステラ。
陛下は父親に「同じ子を持つ親としての最後の温情だ」と断頭台の刃を落とす合図を出すように命令を下した。
「お父様!助けてください!
私は決してネヴィルの名に恥じるような事はしておりません!
お父様ッ!!!!!」
ステラが断頭台の上でいくら泣き叫び、手を必死で伸ばしながら助けを求めても父親がステラを見ることは無かった。
ステラは断頭台の窪みに首を押さえつけられ、ステラの父親の上げた手が勢いよく振り下ろされると同時に頭上から鋭い刃によって首がはねられた。
しかし死んだはずのステラが目を開けると十歳まで時間が巻き戻っていて…?
娘と父親による人生のやり直しという名の復讐劇が今ここに始まる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
全力で執筆中です!お気に入り登録して頂けるとやる気に繋がりますのでぜひよろしくお願いします( * ॑꒳ ॑*)
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる