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第三章
公爵家主催パーティー2
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公爵邸でのパーティーはリリアンヌの意外な登場はあったものの何事もなく進んでいた。
ニースベル殿下はリザベラの婚約者でもある為2人の態度に少し違いはあれどお互いに寄り添い挨拶に来る貴族たちの対応に忙しそうである。そして、片や婚約者がいないとされているカインザーク殿下は妻の座に収まりたい令嬢や娘を嫁がせたい婦人やらに囲まれてそれはそれで大変そうに見える。
「お2人とも大変そうですねー、あっこれ美味しいー」
相変わらず気の抜けそうな可愛らしい声を出して無邪気に料理を頬張っている。
「リリアンヌ様、令嬢はそんなに頬に食べ物を詰め込まないものですよ。少しずつ口に運んだら宜しいのです、料理は逃げませんからね。はあ、先程の礼儀作法は褒めれましたのに結局はいつも通りの貴方でしたわね」
周囲からしたらセリーヌの言い方は辛辣だが仲が良いからこそ言っているのであって普段は可もなく不可もない言葉しか選ばないのだ。それをリリアンヌも知っているからこそニコニコと話を聞いている。
「もぉー、セリーヌ様は冷たいですねー。でも少しは褒めて下さったんですね。それなら頑張ってる甲斐がありました」
フォークを握りしめながらガッツポーツを決めるリリアンヌは作法を頑張っているのか怪しい物である。
「リリアンヌ嬢はセリーの事理解してくれているんだね。彼女の事を分かってくれる人が増えて嬉しいよ」
「ちょっ、と」
セリーヌが恥ずかしそうにブルックスの脇を小突いた。
「わぁ、聞いてましたがマクロナ様と本当仲が宜しいのですねー」
中々見ることの出来ない光景に料理を口に運ぶのも忘れて2人を見ていると大広間の扉が開きアルベルトの到着を知らせた。
アルベルトが入ってくるとまずは公爵が挨拶にいき、その後殿下方の元へと案内されていた。
途中アルベルトがセリーヌに気付きウインクをしたがしれっと見ない事にした。
勿論他国の王族にそんな事をすれば不敬なのだがアルベルトとはいつもそんな感じだったのでつい公の場という事を忘れてしまっていた。
「セリー、、素が前面に出てきてるよ。いやー、アリアローズ嬢とリリアンヌ嬢のお陰でだいぶセリーも砕けてきたね」
ブルックスに言われてハッと我に帰った。
「ふふふ、セリーヌ様も私たちに馴染んで来たんですよ!だって親友ですからねー」
「あらやだ、馴染むのは私ではなくて貴方方2人でしょ!2人とも完璧な令嬢を目指すと言っておいて全くやる気ありませんわよね?」
「えーそんな事はないですよー」
プクっと頬っぺたを膨らませて軽く抵抗するリリアンヌだが一応令嬢らしくなろうと奮闘中である。
「そうですか?アリアは礼儀作法はなってますけどリリアンヌ様はまだまだですわ。まぁ、アリアは作法以外の行動が令嬢らしくはないんですけど…」
「ふふ、それは私も思います」
まさか本人の居ないところで話題にされてるとは思わないアリアローズは部屋でくしゃみでもしているだろう。
「す、すまない、ちょっと匿ってくれ…」
ぐったりと疲れた様子のカインザークが3人の元へ来ると椅子に座りうんざりした表情を浮かべていた。
「あら、流石の殿下もご令嬢方の勢いには負けますのね。お顔が疲れておりますわ」
「本当ですねー。いつもキラキラのすまし顔が台無しになってますよ」
他の人には背を向けているのでただ座っている様にしか見えないが3人からは疲弊しきったカインザーク殿下が伺えた。
「あぁ、何故かは分からないが今日はいつもより令嬢方が積極的で…」
「殿下ご存知ありませんでしたの?今日のパーティーでは婚約者のいない王族がお二方もいらっしゃるので巷では婚約者探しでは?との噂がありましたのよ。だから皆さん必死なのですよ」
そんな噂があったとは、何も知らなかったカインザークはため息と同時にガックリと肩を落とすと帰りたい…と呟いたのだった。
ニースベル殿下はリザベラの婚約者でもある為2人の態度に少し違いはあれどお互いに寄り添い挨拶に来る貴族たちの対応に忙しそうである。そして、片や婚約者がいないとされているカインザーク殿下は妻の座に収まりたい令嬢や娘を嫁がせたい婦人やらに囲まれてそれはそれで大変そうに見える。
「お2人とも大変そうですねー、あっこれ美味しいー」
相変わらず気の抜けそうな可愛らしい声を出して無邪気に料理を頬張っている。
「リリアンヌ様、令嬢はそんなに頬に食べ物を詰め込まないものですよ。少しずつ口に運んだら宜しいのです、料理は逃げませんからね。はあ、先程の礼儀作法は褒めれましたのに結局はいつも通りの貴方でしたわね」
周囲からしたらセリーヌの言い方は辛辣だが仲が良いからこそ言っているのであって普段は可もなく不可もない言葉しか選ばないのだ。それをリリアンヌも知っているからこそニコニコと話を聞いている。
「もぉー、セリーヌ様は冷たいですねー。でも少しは褒めて下さったんですね。それなら頑張ってる甲斐がありました」
フォークを握りしめながらガッツポーツを決めるリリアンヌは作法を頑張っているのか怪しい物である。
「リリアンヌ嬢はセリーの事理解してくれているんだね。彼女の事を分かってくれる人が増えて嬉しいよ」
「ちょっ、と」
セリーヌが恥ずかしそうにブルックスの脇を小突いた。
「わぁ、聞いてましたがマクロナ様と本当仲が宜しいのですねー」
中々見ることの出来ない光景に料理を口に運ぶのも忘れて2人を見ていると大広間の扉が開きアルベルトの到着を知らせた。
アルベルトが入ってくるとまずは公爵が挨拶にいき、その後殿下方の元へと案内されていた。
途中アルベルトがセリーヌに気付きウインクをしたがしれっと見ない事にした。
勿論他国の王族にそんな事をすれば不敬なのだがアルベルトとはいつもそんな感じだったのでつい公の場という事を忘れてしまっていた。
「セリー、、素が前面に出てきてるよ。いやー、アリアローズ嬢とリリアンヌ嬢のお陰でだいぶセリーも砕けてきたね」
ブルックスに言われてハッと我に帰った。
「ふふふ、セリーヌ様も私たちに馴染んで来たんですよ!だって親友ですからねー」
「あらやだ、馴染むのは私ではなくて貴方方2人でしょ!2人とも完璧な令嬢を目指すと言っておいて全くやる気ありませんわよね?」
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「そうですか?アリアは礼儀作法はなってますけどリリアンヌ様はまだまだですわ。まぁ、アリアは作法以外の行動が令嬢らしくはないんですけど…」
「ふふ、それは私も思います」
まさか本人の居ないところで話題にされてるとは思わないアリアローズは部屋でくしゃみでもしているだろう。
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