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第1章

パンドラ乙女

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【パンドラ乙女】

…魔法を有する世界がこの話の舞台となる。

主人公のリリアンヌは火・水・木・土の魔法が主になる国で、特別な光の魔法を有する事が発覚し庶民として育ったがカナルディ男爵の愛妾の子である事から男爵家に引き取られランドネル学園へ入学する所から物語が始まる。

攻略キャラは第一王子のニースベル、第二王子のカインザーク、宰相の息子ログワーツ、王国騎士団団長の息子グレン、王子の側近ランティスの5名。

1番の難関キャラは第一王子のニースベル。
何故なら彼には乙女ゲームの定番の婚約相手、公爵令嬢のリザベラがおり、ニースベルとの親密度を極限まで高めないとリザベラの防御にあい攻略出来ないキャラなのだ。
その証拠に攻略を妨げようとリザベラがあの手この手で阻止しようとしてくる。

次に難しいのが双子の弟、第二王子のカインザークと王子側近のランティスだった気がする。
何でなのかは忘れてしまった…
でも、思ってるよりは覚えているらしい。
と言うよりもやり終えたばかりの眠たい目を擦って大学へ行こうとした結果気を失いそのまま死んだらしい。どうやらくも膜下出血だったらしい…
そりゃ記憶としては1番新しく残っているはずだよね。直前までやってたし…

「それにしても、まさかゲームの世界に転生?するなんて…本やゲームだけの作り話しかと思ってたけど、本当にあるのねこんな事…」

前世での私はオタクであったが周りに悟られない様に必死に隠し過ごしていた。その反動からか、ありとあらゆる乙女ゲームや転生ものの話、悪役令嬢断罪系の物語など片っ端から読み漁っていた。


だからこそ分かることがある。
パンドラ乙女は極々ありふれた何処にでもある乙女ゲーム展開の物語で、内容も似たり寄ったりの話が多い。
特にヒロインが特別な魔法を持っている設定とか、悪役令嬢の断罪とか…兎に角似た話は沢山あった。

だからこそパンドラ乙女はゲーム通の間ではハズレ作との声もある作品なのだ。

「でも、ハズレ作とは言ってもニースベル様とカインザーク様のお顔がすっごく好み!ドストライクだったのよねー。はぁ、まさか本物を見られるなんて…って私学園へ来てから両殿下のお顔をしっかり拝見してないわ!!いや、カインザーク殿下はみたか…」

いや、覚えていなかったとは言えなんて迂闊だったんだ。
学園で目立たず淑女を極め良い結婚相手を見つける事に集中していた為それ以外はどうでも良かった。

さっきまでは…

よし、これからは端っこのはしーっこでお二方のお顔を穴が開く程拝顔致しましょう。
だって、私は脇役中の脇役。そう、ゲームでは名前すら出てこないモブですから!!


それにしても、何故モブの私が攻略対象のカインザークと会ってしまったのかしら?
モブはモブらしく物語には触れずに片隅に控えていれば良いはずなのに…

それに乙女ゲームの面倒な設定に巻き込まれるのもうんざりだし…

ん?でもハズレ作とはいえそれなりに売れてはいたのよね。
何でだっけ?

まぁ、いっか。
よし、そうとわかれば私はパンドラ乙女とは関係ない所で家の繁栄の為に婚活頑張りましょう!
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