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第八章 成田山新勝寺 表参道
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それから私はエアコンをつけた。そして美鈴さんに冷えた麦茶を渡すと昼食の準備に取り掛かった。いつもは美鈴さんにご馳走になっているので今日ぐらいは作ってあげたいと思う。
冷蔵庫を覗くと中にはタマゴと豚肉、あとはキャベツとにんじんがあった。これだけあれば肉野菜炒めとタマゴスープぐらいは作れると思う。
「私も手伝うよ」
私が冷蔵庫を物色していると美鈴さんにそう声を掛けられた。
「え! いいよ。いつもご飯作って貰ってるし……」
「そう? じゃあ今日はお言葉に甘えちゃおうかな。聖那の手料理楽しみ!」
美鈴さんはそう言うとニッと歯を見せて笑った。ちゃんと美鈴さんの口に合う料理作らなきゃな……。と内心プレッシャーを感じる。
そして私は肉野菜炒めとタマゴスープ作りに取り掛かった。恥ずかしい話、私の腕ではこれぐらいの料理しか作れそうにない。
そんな私の思いを余所に美鈴さんはリビングで静かにスマホをいじっていた。真剣な面持ちで何やら打ち込んでいるらしく、こちらを気にする様子はない。
もしかして彼氏とLINEしてるのかな? と少しだけ邪推する。完全な偏見だけれど彼女は恋に奔放そうなのだ。まぁ……。直接美鈴さんと恋愛話をしたことはないのだけれど――。
三〇分後。私はどうにか料理を完成させた。満点の出来! とは言えないけれどまぁまぁ及第点の仕上がりだと思う。
「お待たせー」
私はそう言いながら肉野菜炒めとタマゴスープとご飯、あとは片手間で作ったポテトサラダをリビングのテーブルに運んだ。
「お! 美味しそうじゃん! 聖那って料理上手いんだねぇ」
美鈴さんはそう言うと「いや、マジで」と念を押すみたいに付け加えた。
「えへへ、ありがとぉ。じゃあ食べよっか」
「うん! いただきまーす!」
美鈴さんはそう言うとご飯の前で手を合わせた。そして一口頬張ると「うん! 美味しい!」と言ってくれた――。
冷蔵庫を覗くと中にはタマゴと豚肉、あとはキャベツとにんじんがあった。これだけあれば肉野菜炒めとタマゴスープぐらいは作れると思う。
「私も手伝うよ」
私が冷蔵庫を物色していると美鈴さんにそう声を掛けられた。
「え! いいよ。いつもご飯作って貰ってるし……」
「そう? じゃあ今日はお言葉に甘えちゃおうかな。聖那の手料理楽しみ!」
美鈴さんはそう言うとニッと歯を見せて笑った。ちゃんと美鈴さんの口に合う料理作らなきゃな……。と内心プレッシャーを感じる。
そして私は肉野菜炒めとタマゴスープ作りに取り掛かった。恥ずかしい話、私の腕ではこれぐらいの料理しか作れそうにない。
そんな私の思いを余所に美鈴さんはリビングで静かにスマホをいじっていた。真剣な面持ちで何やら打ち込んでいるらしく、こちらを気にする様子はない。
もしかして彼氏とLINEしてるのかな? と少しだけ邪推する。完全な偏見だけれど彼女は恋に奔放そうなのだ。まぁ……。直接美鈴さんと恋愛話をしたことはないのだけれど――。
三〇分後。私はどうにか料理を完成させた。満点の出来! とは言えないけれどまぁまぁ及第点の仕上がりだと思う。
「お待たせー」
私はそう言いながら肉野菜炒めとタマゴスープとご飯、あとは片手間で作ったポテトサラダをリビングのテーブルに運んだ。
「お! 美味しそうじゃん! 聖那って料理上手いんだねぇ」
美鈴さんはそう言うと「いや、マジで」と念を押すみたいに付け加えた。
「えへへ、ありがとぉ。じゃあ食べよっか」
「うん! いただきまーす!」
美鈴さんはそう言うとご飯の前で手を合わせた。そして一口頬張ると「うん! 美味しい!」と言ってくれた――。
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