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第三章 ロイヤルヴァージン
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――澪ちゃんはそこまで話すと「……って感じだったよ」と話を締めた。そして視線を泳がせてから再びこちらに向き直った。おそらく太田さんが近くにいないか確認したのだと思う。
「ふーん。『自裁の魔女』ねぇ。随分と古い都市伝説持ち出してきたね」
千歳ちゃんはそう言うとポケットからスマホを取り出した。そして『自裁の魔女』と検索するとその画面を私たちの前に差し出した。画面には『都市伝説ちゃんねる』という動画投稿サイトのチャンネルが表示されている。
「少し前にウチの配信者友達がこれ作ってたんだ。この子その手の噂好きみたいでさ」
「ああ、このチャンネルなら見たことあるよ。……てかマリーのことあってから私もちょこっと調べたんだよね」
澪ちゃんはそう言うと上を見上げた。そして深いため息を吐く。
「これは……。考えすぎかもだけど。もしかしたらマリーは『自裁の魔女』に香澄ちゃんへの仕返しお願いしたかったんじゃないかな? ほら、あの子香澄ちゃんに対抗意識持っるから」
澪ちゃんはそう言うと大きく首を横に振った。そして続ける。
「……ま、これは私が勝手にそう思っただけなんだけどね。でも……。マリーのあの様子見てるとまだ恨んでそうな気がするんだよねぇ」
「……かもね。私もあのときは言い過ぎたし」
私はそう澪ちゃんにそう返すと薄ら寒く感じた。もしかしたら太田さんに呪い殺されるかも……。そんな非現実なことを想像するだけで強い恐怖を覚える。
「うん。ともかく香澄ちゃんも気をつけた方がいいと思うよ。あの子あれでなかなか……。執念深いから」
澪ちゃんはそう言うとそこで話を止めた。嫌な終わり方だ。これじゃまるで私が『自裁の魔女』に呪い殺されるフラグが立ったみたいじゃないか――。
「ふーん。『自裁の魔女』ねぇ。随分と古い都市伝説持ち出してきたね」
千歳ちゃんはそう言うとポケットからスマホを取り出した。そして『自裁の魔女』と検索するとその画面を私たちの前に差し出した。画面には『都市伝説ちゃんねる』という動画投稿サイトのチャンネルが表示されている。
「少し前にウチの配信者友達がこれ作ってたんだ。この子その手の噂好きみたいでさ」
「ああ、このチャンネルなら見たことあるよ。……てかマリーのことあってから私もちょこっと調べたんだよね」
澪ちゃんはそう言うと上を見上げた。そして深いため息を吐く。
「これは……。考えすぎかもだけど。もしかしたらマリーは『自裁の魔女』に香澄ちゃんへの仕返しお願いしたかったんじゃないかな? ほら、あの子香澄ちゃんに対抗意識持っるから」
澪ちゃんはそう言うと大きく首を横に振った。そして続ける。
「……ま、これは私が勝手にそう思っただけなんだけどね。でも……。マリーのあの様子見てるとまだ恨んでそうな気がするんだよねぇ」
「……かもね。私もあのときは言い過ぎたし」
私はそう澪ちゃんにそう返すと薄ら寒く感じた。もしかしたら太田さんに呪い殺されるかも……。そんな非現実なことを想像するだけで強い恐怖を覚える。
「うん。ともかく香澄ちゃんも気をつけた方がいいと思うよ。あの子あれでなかなか……。執念深いから」
澪ちゃんはそう言うとそこで話を止めた。嫌な終わり方だ。これじゃまるで私が『自裁の魔女』に呪い殺されるフラグが立ったみたいじゃないか――。
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