1 / 50
プロローグ
プロローグ ~少年よ大志を抱け~
しおりを挟む
少年よ、大志を抱け!
お金のためではなく、私欲のためでもなく
名声という空虚な志のためでもなく
人はいかにあるべきか
その道を全うするために、大志を抱け
ウィリアム・スミス・クラーク
私は彼をとても大切に思っていた。
彼が居たからここまで来られたし、彼がいなければ私はここにはいなかったと思う。
きっとこんなに賑やかで……。賑やかすぎる渋谷の雑踏の真ん中で一人泣いたりもしなかったと思う。
冬の終わりの風はあの頃と同じように私の肌を刺すようだった。
まだ幼く、世間知らずで独りよがりだったあの頃……。
私は大志を抱き、大志をつかみ取ることができた。そして大志を失った。
厳密に言えば失った訳ではない。
同じように隣を歩いていても昔のようには居られなくなったというだけだ。
これから彼がする話はとても夢のような話だ。今でも覚めてしまいそうな気がする。
それでも私は覚めることのない夢に乗り続けて行くだろう……。
高嶺裏月
お金のためではなく、私欲のためでもなく
名声という空虚な志のためでもなく
人はいかにあるべきか
その道を全うするために、大志を抱け
ウィリアム・スミス・クラーク
私は彼をとても大切に思っていた。
彼が居たからここまで来られたし、彼がいなければ私はここにはいなかったと思う。
きっとこんなに賑やかで……。賑やかすぎる渋谷の雑踏の真ん中で一人泣いたりもしなかったと思う。
冬の終わりの風はあの頃と同じように私の肌を刺すようだった。
まだ幼く、世間知らずで独りよがりだったあの頃……。
私は大志を抱き、大志をつかみ取ることができた。そして大志を失った。
厳密に言えば失った訳ではない。
同じように隣を歩いていても昔のようには居られなくなったというだけだ。
これから彼がする話はとても夢のような話だ。今でも覚めてしまいそうな気がする。
それでも私は覚めることのない夢に乗り続けて行くだろう……。
高嶺裏月
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【完結】カワイイ子猫のつくり方
龍野ゆうき
青春
子猫を助けようとして樹から落下。それだけでも災難なのに、あれ?気が付いたら私…猫になってる!?そんな自分(猫)に手を差し伸べてくれたのは天敵のアイツだった。
無愛想毒舌眼鏡男と獣化主人公の間に生まれる恋?ちょっぴりファンタジーなラブコメ。
さよなら×さよなら=また明日
柴野日向
ライト文芸
幼馴染で恋人の葉月。高校一年生の三月二十五日、僕は彼女とさよならをした。辛くて悲しい別れの日だった。
そして目覚めた翌日も、三月二十五日だった。
別れの日だけを繰り返す僕ら。
それを知っているのは僕ひとり。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる