【完結】サマーナイト・レポート ~10代最後の夏。自称“人工生命体”な彼女と、夜明けの海までの二人旅!~
「私は日本人でも地球人でもありません。銀河政府の目的に基づいて生成された人工生命体です。それがわかりにくければ、宇宙人だと思っていただいても差し支えありません」
15年前の夏。
予備校の夏期講習で出逢った彼女は、自分のことをそう説明した。
そして彼女は、私に奇妙な依頼を持ちかける。
「明日の夜明けまでに私を相模湾に移送してください」
妄想か、現実か、あるいは受験生の灰色の夏を彩るための、ちょっとした遊びだったのか。
市ケ谷から江ノ島まで六〇キロメートル。
通学用自転車の荷台に彼女を乗せて、夜の旅が始まった。
「私には、過去も未来もないんですよ」
夜の街を走りながら、私は気づく。
彼女はもしかしたら、死のうとしているのではないか――?
全編回想形式で綴られる、ビターで切ない大人のための青春小説。
※この物語はフィクションです。実体験に基づくものではありません。
※作中、法律・法令に反する行為の描写を含みますが、そうした行為を容認・推奨するものではありません。
15年前の夏。
予備校の夏期講習で出逢った彼女は、自分のことをそう説明した。
そして彼女は、私に奇妙な依頼を持ちかける。
「明日の夜明けまでに私を相模湾に移送してください」
妄想か、現実か、あるいは受験生の灰色の夏を彩るための、ちょっとした遊びだったのか。
市ケ谷から江ノ島まで六〇キロメートル。
通学用自転車の荷台に彼女を乗せて、夜の旅が始まった。
「私には、過去も未来もないんですよ」
夜の街を走りながら、私は気づく。
彼女はもしかしたら、死のうとしているのではないか――?
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面白かったです(*´꒳`*)♡
情景描写が多いという感じはしなかったです、雰囲気は『夜のピクニック』に近いものを感じました♡
好きな箇所は、ネットカフェで銀河政府へのレポートを書いているシュールさと、2008年をぶち抜いたところです(๑˃̵ᴗ˂̵)♡
わたしのなかには、彼女は宇宙へ行ったという一択しか残らなかったですね( ๑´•ω•๑)
描写から彼女は明らかに地球人ではないと感じました♡
お読みいただきありがとうございます!
楽しんでいただけたようで何よりです。
あの歌のシーンはどうしても入れたくて、自分の中では時代を象徴する曲だったので、突然dorikoさんに頼んで曲名と歌詞を使わせて頂きました。ネットカフェの話も気に入っているので嬉しいです。
ラストはやはりそっちの解釈の方が多いようですね。もちろんそう思っていただいてもいいように書いたのですが、半々か地球人派が多いかと思っていたので、自分の読みの甘さを感じました。いやはや、日々勉強ですね。
ご感想ありがとうございました!
最後まで拝読しました。
人工生命体か、あるいは……。どちらとも取れる「彼女」の素性がミステリアスで引き込まれました。
過去を回想する形の入れ子構造で、主人公が青春を振り返る文体がノスタルジックで良かったです。十五年前の当時の様子を俯瞰して語ることで、「彼女」に対しての考察や主人公の心情などもわかりやすく整理されており、とても読みやすく、その場の情景が目に浮かぶようでした。
ありがとうございます!
発表媒体も決めずただただ書きたいことを書いた小説ですが、少しでも楽しんでいただけたのであれば幸いです。
回想にすることで、青春の最中の方にも、そこから遠く離れてしまった大人にも楽しめると良いなと思ったのですが、多くの方に読んでいただくのはなかなか難しいですね……。
紫音さんを見習って、WEBで読んでもらうための技術を学びたいと思います。
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