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6 俺の武器と魔法
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木刀にナイフ、刀に棍棒、槍に弓までほぼ全種類の武器が網羅されてるぞ。何を買えばいいんだ。
そういえばステータスを見た時、ユニークスキルの所に無限魔力って書いてあったよな。それにMPの部分がカンストされてたってことは、文字通り魔力が無限になっているのか? それだったら杖を買って魔法を覚えるべきだろうか・・・・・・
「杖にするか」
杖のゾーンを見に行く。杖にも沢山種類があって長い物からペンみたいに短いもの、太いものから細いものまである。
「これなんかいいんじゃないか、覇者の杖」
名前もかっこいいし、中二心くすぐられるよな。そういえば値段の相場ってどれくらいなんだろう。
覇者の杖ってやつが50000メル。こっちの単位だとメルって言うらしい。50000が高いのかどうかはさておき、他の武器も大抵そのくらいだ。
ダミアンさんの骨董品店で売ってくるか。
武器屋をあとした俺はダミアンさんが経営している骨董品店に立ち入る。
「おう! リョウタ!」
「あの、売りたい物があるんですけど」
「ああ、いいぜ! 見してみろ」
俺はポッケからダイヤモンドのついた指輪やその他もろもろの装飾品を取り出す。
「お、お前こんな高価なものどこで手に入れた?!」
「えっと、普通に手に入れたんですよね・・・・・・」
いや金で普通にだけどね。でも高価なものって言ってるってことは高いのか?
「これダイヤモンドとルビーとかサファイアだろ? これだけでざっと五千万メルを軽く超えるぞ!?」
「そ、そんなに高いんですか?!」
さすがに高すぎるだろ! ダイヤモンドって言ってもサイズなんてしれてるぞ?!
「ああ、まあ払えるから買い取ることもできるけど。リョウタに限って盗んだとかいうこともないだろうしな!」
「そんな盗むなんて!」
そりゃあ疑われるのは仕方ないけどな。入手方法が特別すぎるし。
「分かってるよ! じゃあ手渡しで今十万メルくらい渡しとくから、あとは俺がギルドに預けておいてやるよ」
「あ、はい。ありがとうございます」
ギルドって銀行替わりにもなるんだ。万能すぎるだろ・・・・・・
予想外の収穫だな。こんなにお金が簡単に手に入るなんて、ヌルゲーになる気がする・・・・・・
「それより武器を買おうとしてたんだろ? 何系の武器が欲しいんだ?」
「えっと、杖を買おうとしてて」
ニヤっと笑みを見せたダミアンさんは店の裏へ何かを取りに行った。本当に杖をくれるのかな?
「ほらよっ! 天聖の杖だ、一級品だぞ!」
「え、本当にくれるんですか?!」
「ああ! 冒険者になったお祝いだ!」
毎度毎度ダミアンさんには感謝ばかりだよ。最初はガラの悪いおっさんと思ってたけどいい人過ぎる。
「ありがとうございます!」
お礼を言って骨董品店から出た俺は、ギルドの宿へ戻り一休みすることにした。
夜のソフィアと夕食を食べる約束まではまだ時間がある。そういえば、お金が大量に入ったんだよな。
「なんか買い物でもしたいな」
家を買うのもありだけど、まだ早すぎるだろう。服でも買おうかな。
服ならギルドの一階で売っていた。しかも、結構センスのいい服ばかりだったから買いに行くか。
「肩のパッドみたいなのもついてるのか」
服売り場にきた俺は、服を買うと肩につける鉄製のパッドとマントもついてくることにビックリした。
お得すぎるな、というかこっちの相場が予想以上に安いのである。上下のシャツとズボン、それにさっきのおまけがついた状態で500メルは安いのではないだろうか。
「すみません、このセットを1セットお願いします」
「あいよ」
服を渡された俺は早速、宿の部屋に戻って着替えてみた。感想はなんか異世界って感じかな。
「でもなかなかセンスはいいんじゃないか?」
黒いシャツに地味な青いズボン、それに赤く塗装された肩パッドに緑のマント。悪くは無い、悪くは無いんだけどやっぱりズボンとシャツがな・・・・・・。
ということで結局ズボンは現世から持ってきた青いジーパン、シャツもちょっとカッコイイ黒のTシャツに変えた。これで装備は完璧だろう。
こんなに真面目になって、異世界でコーディネートするとは・・・・・・。人生何があるか分からないよな。
次に考えなきゃならないのは魔法についてだ。どれだけ良い杖を持っていても、どれだけ黒魔導師を名乗ろうとも、肝心の魔法が使えなければ全く意味がない。
「魔法を覚えるには本屋で魔法書を買わなきゃなんだっけか。本屋って確か商店街にあったよな」
後で行ってみるか。覚えたい魔法といえば、まずは雷系の魔法かな。あのビリビリっていう感じのカッコ良さは独特なものだろう。
称号とかも雷系がいいかな、『漆黒の雷鳴』、とかなんか中二病感漂う感じのやつ。
もしくは闇属性の魔法なんかもいいかもしれないな、闇って憧れもあるし、何よりかっこいい。その場合だったら『闇に堕ちた聖騎士』とかかっこいいんじゃないか。考えれば考えるほど、これからの想像が膨らむな。
ふと窓を見ると辺りは夕暮れ時特有の、静けさに包まれていた。この太陽って現世と同じ太陽なのかな、とか哲学的なことを急に考えたくなる。懐かしいな、現世の街並み・・・・・・。
哀愁に囚われてたら、この先やっていけないけど。
「おっと、もう夜になるじゃないか」
ソフィアとの約束は夜だ。となればもうすぐだからそろそろ食堂に向かうとしよう。
そういえばステータスを見た時、ユニークスキルの所に無限魔力って書いてあったよな。それにMPの部分がカンストされてたってことは、文字通り魔力が無限になっているのか? それだったら杖を買って魔法を覚えるべきだろうか・・・・・・
「杖にするか」
杖のゾーンを見に行く。杖にも沢山種類があって長い物からペンみたいに短いもの、太いものから細いものまである。
「これなんかいいんじゃないか、覇者の杖」
名前もかっこいいし、中二心くすぐられるよな。そういえば値段の相場ってどれくらいなんだろう。
覇者の杖ってやつが50000メル。こっちの単位だとメルって言うらしい。50000が高いのかどうかはさておき、他の武器も大抵そのくらいだ。
ダミアンさんの骨董品店で売ってくるか。
武器屋をあとした俺はダミアンさんが経営している骨董品店に立ち入る。
「おう! リョウタ!」
「あの、売りたい物があるんですけど」
「ああ、いいぜ! 見してみろ」
俺はポッケからダイヤモンドのついた指輪やその他もろもろの装飾品を取り出す。
「お、お前こんな高価なものどこで手に入れた?!」
「えっと、普通に手に入れたんですよね・・・・・・」
いや金で普通にだけどね。でも高価なものって言ってるってことは高いのか?
「これダイヤモンドとルビーとかサファイアだろ? これだけでざっと五千万メルを軽く超えるぞ!?」
「そ、そんなに高いんですか?!」
さすがに高すぎるだろ! ダイヤモンドって言ってもサイズなんてしれてるぞ?!
「ああ、まあ払えるから買い取ることもできるけど。リョウタに限って盗んだとかいうこともないだろうしな!」
「そんな盗むなんて!」
そりゃあ疑われるのは仕方ないけどな。入手方法が特別すぎるし。
「分かってるよ! じゃあ手渡しで今十万メルくらい渡しとくから、あとは俺がギルドに預けておいてやるよ」
「あ、はい。ありがとうございます」
ギルドって銀行替わりにもなるんだ。万能すぎるだろ・・・・・・
予想外の収穫だな。こんなにお金が簡単に手に入るなんて、ヌルゲーになる気がする・・・・・・
「それより武器を買おうとしてたんだろ? 何系の武器が欲しいんだ?」
「えっと、杖を買おうとしてて」
ニヤっと笑みを見せたダミアンさんは店の裏へ何かを取りに行った。本当に杖をくれるのかな?
「ほらよっ! 天聖の杖だ、一級品だぞ!」
「え、本当にくれるんですか?!」
「ああ! 冒険者になったお祝いだ!」
毎度毎度ダミアンさんには感謝ばかりだよ。最初はガラの悪いおっさんと思ってたけどいい人過ぎる。
「ありがとうございます!」
お礼を言って骨董品店から出た俺は、ギルドの宿へ戻り一休みすることにした。
夜のソフィアと夕食を食べる約束まではまだ時間がある。そういえば、お金が大量に入ったんだよな。
「なんか買い物でもしたいな」
家を買うのもありだけど、まだ早すぎるだろう。服でも買おうかな。
服ならギルドの一階で売っていた。しかも、結構センスのいい服ばかりだったから買いに行くか。
「肩のパッドみたいなのもついてるのか」
服売り場にきた俺は、服を買うと肩につける鉄製のパッドとマントもついてくることにビックリした。
お得すぎるな、というかこっちの相場が予想以上に安いのである。上下のシャツとズボン、それにさっきのおまけがついた状態で500メルは安いのではないだろうか。
「すみません、このセットを1セットお願いします」
「あいよ」
服を渡された俺は早速、宿の部屋に戻って着替えてみた。感想はなんか異世界って感じかな。
「でもなかなかセンスはいいんじゃないか?」
黒いシャツに地味な青いズボン、それに赤く塗装された肩パッドに緑のマント。悪くは無い、悪くは無いんだけどやっぱりズボンとシャツがな・・・・・・。
ということで結局ズボンは現世から持ってきた青いジーパン、シャツもちょっとカッコイイ黒のTシャツに変えた。これで装備は完璧だろう。
こんなに真面目になって、異世界でコーディネートするとは・・・・・・。人生何があるか分からないよな。
次に考えなきゃならないのは魔法についてだ。どれだけ良い杖を持っていても、どれだけ黒魔導師を名乗ろうとも、肝心の魔法が使えなければ全く意味がない。
「魔法を覚えるには本屋で魔法書を買わなきゃなんだっけか。本屋って確か商店街にあったよな」
後で行ってみるか。覚えたい魔法といえば、まずは雷系の魔法かな。あのビリビリっていう感じのカッコ良さは独特なものだろう。
称号とかも雷系がいいかな、『漆黒の雷鳴』、とかなんか中二病感漂う感じのやつ。
もしくは闇属性の魔法なんかもいいかもしれないな、闇って憧れもあるし、何よりかっこいい。その場合だったら『闇に堕ちた聖騎士』とかかっこいいんじゃないか。考えれば考えるほど、これからの想像が膨らむな。
ふと窓を見ると辺りは夕暮れ時特有の、静けさに包まれていた。この太陽って現世と同じ太陽なのかな、とか哲学的なことを急に考えたくなる。懐かしいな、現世の街並み・・・・・・。
哀愁に囚われてたら、この先やっていけないけど。
「おっと、もう夜になるじゃないか」
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