終焉を迎えそうな世界で、君以外はなんにもいらないんだ

朱月野鈴加

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【二十話】愛でるもの

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 出されるのかと思ったが、どうやらそうではないようで、トマスは蘭の身体を仰向けにしてきた。
 繋がったまま身体を回転させられたので、ナカが擦れて蘭は気持ち良すぎて甘く啼いた。

「……せっかく、ココをツルツルにしたのに、愛でることなくがっついてしまいました」

 蘭の剃られた場所をトマスの指が撫でていく。

「ぁ、ぁんっ」
「今から抜いて、愛でましょうか?」
「いや、それよりトマス。一度、出してからナカから精液が流れてくるのを見るのもなかなかやらしそうだぜ」
「……ふむ。どちらも捨てがたい」
「それなら出す前に愛でて、それから出せばいいんじゃない?」
「あぁ、三人分のを受けて、どろどろに流れてくるのを見るのも……よさそうですね。そうしましょう」

 どうするのか決められて、トマスが蘭のナカから出て行く。ズルリ……と抜かれて蘭はそれが気持ち良くて、甲高く啼いた。

「ラン、もう少し待ってくださいね。ココを愛でたらたっぷり注ぎますから」
「んっ」

 トマスを受け入れていた蘭の中はクパリと空いていて、三人の男の視線はそこに集中していた。

「ナカが……見えますね」
「赤くてテラテラしてる」
「……綺麗、だな」

 そして三人の手が伸びてきて、それぞれが触れていく。
 アーロンはぽかりと空いている蘭のナカに指を入れ、トマスはその上にある花芯を皮の上から優しく触れ、イバンは剃ったところを撫でていく。
 三人が同時に同じ場所に触れるので、蘭は気持ち良くて腰をうねらせた。

「ラン、動くと触る場所がズレますよ」
「ゃぁぁんっ、気持ち、い。ぁっぁっぁっ」
「どれがいいんだ?」
「ぁっ、ぜ、全部、気持ち、い、の」
「剃ったばかりだからつるつるですべすべ」

 蘭は気持ち良くて、思わず瞳が潤んでくる。指が埋め込まれてはいるけれど、先ほどのトマスのモノに比べたら物足りない。

「ぁぁ、ゃぁ、ナカ、欲しい、のぉ」

 蘭の泣き声に近い懇願に、アーロンは指を抜いた。アーロンは指に絡みついた蘭の蜜を舐めながら、蘭に聞く。

「トマスがいいか?」
「いつもの、順番、で」
「じゃあ、俺からか?」
「うん」

 トマスとイバンの手は蘭から離れない。
 それでもアーロンは気にせずに蘭のナカへ埋め込んでいく。

「ぁ、アーロンっ」

 一気に奥まで埋め込まれ、蘭は甘く啼いた。
 アーロンも、トマスも、イバンも気持ちがいい。三人をそれぞれ感じられて、蘭はキュウッとナカが締め付けるのが分かった。

「っ! いきなり締め付けてくると、出るだろう」
「ぁ、奥、いっぱい突いて」

 出されても気持ちがいいけど、まだ、アーロンにはたくさん奥を突いてもらいたい。子宮を強く揺さぶるように突かれると、すごく気持ちがいい。

「ん、アーロン、好き。愛してる、の。たくさん、突いて」

 蘭の愛してるの一言に、アーロンの突きが激しくなった。
 奥を強く突かれ、揺さぶられ、すごくすごく気持ちがいい。

「ラン、俺もランのこと、愛してるぞ……っ!」

 アーロンは最奥を突き上げると熱い白濁を注ぎ込んだ。

「ぁ、ぁぁぁ、アーロンっ!」

 蘭はアーロンの身体を必死に探して抱きつき、ブルリと身体を振るわせた。達しすぎて、身体が震える。

「ラン……」

 アーロンは蘭の身体を抱きしめると舌を絡めるキスをして、震える身体が落ち着くまでキスをしながら抱きしめていた。
 蘭の身体が落ち着いたところで、アーロンは唇を離した。二人の間に銀色の糸が引き、とぎれた。

「んっ、アーロン……」

 蘭はアーロンを見つめて、それから裸の胸に顔を擦りつけた。

「ラン……かわいいな」

 アーロンは蘭の身体を一度、強く抱きしめた後、ズルリとナカから抜け出た。

「ぁっ……」

 名残惜しそうな声に、しかし、今度はトマスが挿入ってきたことで歓喜の声をあげる。

「トマスっ!」
「ラン、今度はナカで出しますね」
「うん」

 トマスは蘭のナカを擦ってくれた。
 ズリズリとナカが擦られ、蘭は気持ちが良くて仕方がない。何度も高みにのぼらされ、達せられた。

「トマス、愛してる」
「私もランのこと、愛してますよ」

 トマスは蘭の瞳をジッと見つめ、それから唇をふさいだ。トマスは蘭のナカを擦りながら、舌を絡めた激しい口づけを交わす。
 蘭はトマスに口をふさがれて、喉の奥で唸っていた。気持ち良すぎて、声を抑えられない。

「ランの胸、揉みごたえがあるな」
「反応もいいし、ほんと、いい」

 アーロンとイバンは蘭の胸を揉んでいた。
 それも気持ちが良くて、蘭はおかしくなりそうだった。
 いや、もうおかしくなっていた。
 三人がナカにいると気持ちが満たされる。でも、いないとなにかが欠けているようで淋しい。

「んっ、トマスっ」

 口が離れた隙に名を呼べば、トマスが首を傾げて蘭を見てきた。

「ナカ、たくさん、擦って」
「あんまり擦りすぎると、ランのナカが擦り切れそうですね」
「大丈夫、だか……らっ。ぁぁぁ、トマス、今のそこ、すごく気持ち、いいの」

 蘭のナカのより感じるところをトマスが擦ったようで、より大きく甘く啼いた。トマスはそこを重点的に擦り、その刺激によりそろそろ限界が近くなってきたようだ。

「ラン、出します、……よっ」
「ぁっ、んっ、はぁ、来て……っ」

 ズリズリと擦られ、最奥へ到達すると、トマスはランのナカへ熱い白濁を吐き出した。
 蘭は叩きつけられる白濁を感じて、気持ちが良くて達した。
 細く甲高い声が部屋の中に響く。
 トマスはビクビクとしている蘭の身体を抱きしめて、最後の一滴まで絞り出すと、ズルリとナカから抜け出た。

「ああっ!」

 またそれだけで達してしまったが、追い打ちをかけるようにイバンが潜り込んできた。

「あああ、イバンっ」
「待つ? それとも、掻き回す?」
「ちょ、ちょっとだけ……待っ……て」

 蘭は息を整えようとしたが、イバンがナカを埋めているために刺激を感じて、整えるどころか荒くなる。

「ぁっ、ぁっ、イバン、ぁっ、も、掻き回し……てぇ」

 じっとされていると、ナカが狂ったようにうねっているため、身体はさらなる快楽を求めてしまった。

「ランが望むのなら」

 イバンは蘭が好きだと言うところを突いたり、ナカを掻き回したり、奥を突いたりしてくれた。

「イバン、愛してる」
「ラン、おれもランのこと、愛してる」

 イバンは蘭の身体を起こして抱きしめて、キスをしてきた。クチュクチュと湿った音が蘭の耳朶を打ち、気持ちよい。

「んっ、んんっ!」

 突き上げられて、奥が感じて蘭は腰を振った。
 イバンの突き上げが強くなり、グッと最奥を突かれた瞬間──。
 ナカに熱い白濁を叩きつけられた。
 蘭はイバンの身体に抱きつき、それを感じながらやはり達した。
 喉の奥で呻くような声が洩れる。
 蘭が落ち着くまでイバンは抱きしめてくれていて、そしていつものようにお腹に触れられて呪文を唱えられた。

「イバン、待って!」

 抜けようとしたのを蘭が止めた。

「このまま……お願い」
「おれ、ランのナカにまだいていいの?」
「うん」
「アーロン兄さんかトマス兄さんがいいんじゃないの?」
「……イバンがいいの」
「おれ、ひいき、されてる?」
「あっ、そういうのとは違くて、っ! あんっ、イバンっ?」
「はー、終わりにしたのに、ランがそんなこと言うから……。駄目だよ、順番乱してランのナカに出しそうになるだろ?」
「たまには逆でもいいんじゃないか?」
「私が二番目なのは変わりませんし」

 そして蘭は、イバン、トマス、アーロンと受け入れ、さらにアーロン、トマス、イバンの順で抱かれた。
 さすがに三人に三回ずつとなると、蘭はぐったりとして、今度はイバンが抜けていくことに異議を告げなかった。

 イバンが抜け出た後は、三人の三回ずつの精を受けただけあり、ドロドロだった。
 ナカから流れてくるさまは淫靡で、三人の男は興奮を覚えた。

「これは……予想以上の眺め、ですね」
「三回出したからもう無理と思ったけど」
「……まだいけそうだな。ラン次第だが」
「わ……たし? ぁっ、んっ」

 三人の男の視線に、蘭は感じていて、あんなに抱かれたのにまだ欲しいとさえ思っていたところだった。

「すでにお昼を過ぎてますが」
「あぁ、昼飯……」

 トマスの言葉に、三人の男は顔を見合わせた。

「簡単なものになりますが、準備をしてきます。アーロンとイバンはランを連れてきてください」
「分かった」
「ラン、すぐにお昼を準備してきますから」
「ぁっ、んんっ」
「……そんな物欲しそうな顔を向けてきて。……分かりました、アーロンと繋がったまま食べる、と」
「ぇ……ぁっ」

 蘭はそのことを想像して、感じてしまった。
 自分が壊れているとしか思えなかった。

「ということですので、アーロン、頼みましたよ」
「分かった」
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